はじめに
はいどーも、どうも、ごーやと申します。サンムーン環境では主にノーマルポケモンを中心に育成論を投稿してきたものでございます。まだ今作のノーマルポケモン対する考察は煮詰まってないため、剣盾の初投稿はノーマルタイプではないことをお許しください。またタイトルにある通りこの育成論では現在のランク戦の主要な戦法であるサイクル戦を主に意識しています。
グソクムシャグソクムシャとは
サンムーンで初登場した虫、水タイプポケモンです。高いAB種族値、幅広い技範囲、強力な専用技、そしてなによりその見た目からサンムーン環境でも多くの活躍を残してきました。しかし特性に難があり扱うのが難しく、サンムーン環境ではカプテテフが流行、自慢の専用技も懐で温めるだけとなっていました。そうした過去を経てガラル地方へと登場、天敵カプテテフがいないこの地域で悠々と今を過ごしています。
1/11更新
有料アプデでカプ系ならず多くの伝説・準伝説ポケモンが登場することが確定しましたね……
テテフの影響力は倍率が変わった今作でも変わらないと推測しているのでグソクムシャの通りも今まで通りいかなくなるかとおもいます。
8世代における環境の変化
- ダイマックスについて
1.グソクムシャグソクムシャとは相性が悪い
8世代における一番大きな変化点であるダイマックスですが、このシステムは非常に強力なものなのですが今回紹介するグソクムシャグソクムシャとは非常に相性が悪く、切りどころを間違えると一気に劣勢へそのまま負けムードへと傾いてしまいます。というのもダイマックス後でも特性危機回避が有効であり、体力が半分まで削られると手持ちに強制的に戻ったり、グソクムシャ特有の先制技がダイマックス技になってしまったりなど、どれもリスクが高いものとなっています。そのためこの育成論ではグソクムシャ自体のダイマックスはあまり考慮せず、お勧めしないこととします。
2.ダイマックス技による技威力のインフレ
ダイマックス技はほぼ全ての技の威力が120〜であり、またその全てに強力な追加効果が付いています。それらの技のインフレによりグソクムシャはオボンの実の回復で居座ったり、敵の前で剣の舞を積むなどの悠長な行動がしづらくなっています。そのためより高威力で上から殴ることが出来る型が今の環境下ではグソクムシャの型として最良であると考えます。
- 現在のランク戦の環境と先制技
現環境をプレイしている人ならお分かりの通り、ランク戦はドラパルトドラパルト、ミミッキュミミッキュなどのゴーストポケモンが流行しています。それによりエスパータイプのポケモンの数が相対的に減少、イエッサンイエッサン♂などの強力な特性をもつポケモンすら現環境には多くはいません。また、ダイマックス技の追加効果でサイコフィールドが貼られてしまうエスパー技も、今の環境下では大した仮想敵がいないため採用率が低く、またサイコフィールドを貼るためにダイマックスを切るようなポケモンはいません。これらのことから先制技の通りがとても良くなっていることがわかり、グソクムシャにとって絶好の環境であること間違いなしです。
採用理由
- 現環境における先制技の有用性
カプテテフが消えた現環境における先制技の有用性は多岐に渡ります。
- 襷持ち積みアタッカー、弱保持ちアタッカーのストッパー
- 高速アタッカーの抑制
- 環境による先制技の通りの良さ
等々です。
現環境を見ると、ドラパルトドラパルト、サザンドラサザンドラ、ロトムヒートロトムなどのスカーフ持ちが多い高火力アタッカーの流行、ポットデスポットデスやギルガルドギルガルド(シールド)などの積み・弱保アタッカーが一定数いることから考えてもそのストッパーの役割としていかに有効かが分かります。
また8世代における環境の変化の欄でも前述した通り、サイコフィールドが貼られにくい環境になっていることから先制技の通りが良いことがわかります。
- 高いB種族値により有利なサイクルへ
グソクムシャのB種族値は140と他ポケモンを見ても滅多にいない高種族値を誇っています。そのため生半可な物理技に対しては余裕を持って受け出す事ができ、その高火力から一方的にサイクルを迫ることでより有利なサイクル戦へと持ち込むことができます。
性格/努力値
【意地っ張り H196/A252/B60】
性格ですが、Sが40と微妙なラインであり、かつ特性危機回避により強力なトリルアタッカーとはなり得ず、またサイクル戦を意識しているこの論ではトリル運用は眼中にないため意地っ張り固定とさせていただきます。
努力値振りについてですが、H196/B60と振ることで物理方面に一番硬い調整にする事が可能です。Hぶっぱより特防面での耐久は落ちてしまいますが、種族値が90の特防を意識するよりは140というBを生かせる物理方面に固めた方が有用だと考えます。
持ち物
【こだわり鉢巻】
先述した通り、現環境の主流な戦法はサイクル戦となっていて、それをより有利に動かすため今回は鉢巻で固定とさせて頂きます。また他の火力アップアイテムとして命の珠が挙げられますが、サイクル戦における珠の反動ダメは無視できるものではなく、ダメージ計算から見ても鉢巻で火力がギリギリなため今回の採用は見送ります。
他にグソクムシャの有名な持ち物としてはオボンの実が挙げられますが、8世代の環境について触れた通り、ダイマックスなどの火力インフレが起こった現状、オボンの実の回復量では危機回避圏外まで回復することも難しくなっています。
技構成
- 確定技
アクアジェット
サイクル際にとんボルチェンやステロでお膳立てをしてあげることで、確定数はアクアブレイクとほぼ同等、十分に役割遂行が可能となります。また普通対面では不利なスカーフヒトムヒートロトムなどにも有利に出られます。
出会い頭
グソクムシャと言ったらこの技。知名度は名ばかりではなく、バンギラスバンギラスやサザンドラサザンドラなどと言った高火力高耐久ポケモンを対面で倒し切ることができます。スカーフ持ちが多くて油断しているサザンドラサザンドラを許さず、甘えて岩技を打ってくるバンギラスバンギラスに役割を持てる強力な技です。
また、その火力から生半可な受け出しを許さないためサイクル戦においても打ち損になることはありません。
- 選択技(パーティに合わせて)
アクアブレイク
高火力のタイプ一致技です。安定択として持っておくと強いです。対面の有利不利がはっきりしていて敵の交代が見え透いているときの交代際に打つと良い火力が出ます。また、同じくタイプ一致高火力技である吸血よりも技の通りが良いためオススメです。
吸血
同じく高火力タイプ一致技。回復が出来るため、危機回避を何度も回す事が出来るなどオシャンティな動きが出来ますが、環境的に技の通りが悪く、アクアブレイクで解決してしまうことが多いことから打ち時が少ない技となっています。オススメ度は低いです。
しかし、アプデでカプテテフの登場が確定した今、テテフバック読みで吸血を入れる、といった立ち回りも可能になります。環境次第ですが採用してもいいかもしれません。
不意打ち
採用理由はドラパルトドラパルト狩りとなります。対面時に蜻蛉でサイクルを回されることが多々あるため、その際にこの技を打つことで乱数でドラパルトドラパルトを倒し切ることが出来ます。ピンポイントな採用となりがちですが、ドラパルトドラパルトの採用率が現環境ほぼ100%な所を見ても採用は十分ありえます。
いわなだれ or 岩石封じ
岩タイプ技を持つことで等倍範囲が広がる他、甘えた受け出しをしてくることが多いギャラドスギャラドスに対してよく刺さります。これがないと自信過剰ダイジェットなり竜舞なり好き勝手されてしまうので採用はありです。
いわなだれと岩石封じの差別点としては、怯みや乱数で敵を落とせる確率を上げたい人は岩雪崩、乱数で落とせなくても良いから積み起点の回避を狙うなら岩石封じの採用等なります。
ドリルライナー
ドヒドイデドヒドイデに親を殺された方はこちらをお勧めします。一応高乱数2発でドヒドイデを落とせる他、急所ランクが高いので対面でも有用な技となっています。ドヒドイデドヒドイデの採用率が高いため人によっては必要になるかもしれません。
アイアンヘッド
現環境最強ポケモンであるミミッキュミミッキュや、多少は見るオーロンゲオーロンゲに対して有効な技となります。マンムーマンムーやヒヒダルマヒヒダルマ(ガラル)と言った氷タイプに対しても有効なので毒付きよりかはお勧めします。と言っても剣舞1積み状態のミミッキュミミッキュのじゃれつくのダメージが乱数で50%を超えてしまうため、採用自体はお勧めしません。
インファイト
主な役割対象はナットレイナットレイです。上記の技だけですとナットナットレイで詰んでしまいますが、インファを入れることでどうにか突破しようという画策です。しかし、確定1発を取れない点、高いB種族値を殺してしまう点、そこまでしてナットレイナットレイを意識するべきか否か、などマイナス面が多く、本当にナットレイナットレイを強く意識したい人だけお勧めします。
ダメージ計算
- 与ダメージ
【アクアジェット】
B4ドリュウズドリュウズ
88.6〜104.8% 乱数1発(31.2%)
(ステロ込みで50%)
B4ヒートロトムヒートロトム
83.2〜100.8% 乱数1発(6.2%)
(ステロ込みで確定1発)
H252バンギラスバンギラス
58.2〜69.7% 確定2発
B4エースバーンエースバーン
89.0〜105.8% 乱数1発(37.5%)
(ステロ込みで確定1発)
B4シャンデラシャンデラ
88.8〜106.6% 乱数1発(31.2%)
(ステロ込みで確定1発)
HB特化カバルドンカバルドン
33.4〜40% 確定3発
威嚇込みH252ウインディウインディ
45.6〜54.8% 乱数2発(45.3%)
(ステロ込みで確定2発)
無振りリザードンリザードン
87.5〜105.8% 乱数1発(25.0%)
(ステロ込みで確定1発)
【出会い頭】
H252バンギラスバンギラス
110.1〜130.4% 確定1発
B4サザンドラサザンドラ
161.6〜190.4% 確定1発
B4ガラルヒヒダルマヒヒダルマ(ガラル)
108.3〜127.2% 確定1発
HB特化ブラッキーブラッキー
83.1〜98.0% 確定2発
(ステロ込みで乱数1発 62.5%)
【アクアブレイク】(アクアジェットと確定数が大幅に変わるポケモンのみ
威嚇込みH252ウインディウインディ
94.4〜112.6% 乱数1発(68.7%)
(ステロ込みで確定1発)
HB特化カバルドンカバルドン
70.6〜83.7% 確定2発
H252バンギラスバンギラス
104.3〜122.7% 確定1発
【不意打ち】
無振りドラパルトドラパルト
99.3〜117.7% 乱数1発(93.7%)
(ステロ込みで確定1発)
【岩雪崩&岩石封じ】
威嚇込みB4ギャラドスギャラドス
65.8〜77.6% 確定2発 ステロ込みで乱数1発
(岩石封じの場合 52.9〜62.3% )
威嚇なしB4ギャラドスギャラドス
97.6〜115.2% 乱数1発 (87.5%)
(ステロ込みで確定1発)
(岩石封じの場合77.6〜91.7%
同じくステロ込みで確定1発)
【ドリルライナー】
HB特化ドヒドイデドヒドイデ
49.6〜59.8% 乱数2発(99.6%)
【インファイト】
HB特化ナットレイナットレイ
72.9〜86.1% 確定2発
- 被ダメージ
【物理】
無補正無振りカバルドンカバルドン 岩雪崩
26.3〜31.8% 確定4発
無補正A252ドリュウズドリュウズ 岩雪崩
37.3〜43.9% 確定3発
意地A252バンギラスバンギラス ストーンエッジ
80.2〜95.6% 確定2発
これ耐えるんですね
意地っ張りA252バンギラスバンギラス 地震
13.1〜15.9% 確定8発
無補正A252エースバーンエースバーン 火炎ボール
39.5〜46.7% 確定3発
無補正A252ドラパルトドラパルト ドラゴンアロー
34.0〜40.6% 確定3発
【特殊】参考程度に
無補正C252サザンドラサザンドラ 火炎放射
30.2〜35.7% 乱数3発(33.0%)
無補正C252サザンドラサザンドラ 悪の波動
40.1〜47.8% 確定3発
無補正C252ヒートロトムヒートロトム ボルチェン
62.6〜73.6% 確定2発
相性のいいポケモン
- カバルドンカバルドン
サイクル戦で重要な役割を持つ、ステルスロックあくびを覚えるだけでなく、グソクムシャの弱点である電気を無効、岩を半減で受けることが出来る。
- ナットレイナットレイ
同じくステロを撒ける。また電気、岩を半減、それだけではなく優秀なタイプから多くの耐性を持つ。ムシャが打点をもたない相手に対しても広く役割を持てる。
最後に
ここまでこの育成論を読んでいただきありがたい限りでございます。少しでも鉢巻グソクムシャを使いたくなる人がいてくれれば嬉しいです。ダメージ計算に不備等ありましたらコメントをください。