はじめに
初投稿です。今回はカラマネロの積みストッパー運用+対ギルガルド性能について考察していきます。
- 指定がない限りお互いに理想個体であるとします。
- HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早さはH/A/B/C/D/Sという略称を用います。ランク補正を↑↓で示します。
- その他検索すれば出てくる簡易な略称を持ちいます。
カラマネロとは
第6世代にて登場し強特性あまのじゃくによって期待されるも、低すぎる総合種族値、受けるには不遇な複合タイプ、攻めるには一致技の不足によりマイナーの域を出られませんでした。ゲームディレクターの森本氏曰く「最も過小評価されているポケモン。型が開発されていないだけ」だそうですが、今作でも日陰で干しイカと成り果てています。
これまでの主な運用方法はスカーフ馬鹿力で積みつつ上から殴る脳筋戦法や、キングシールドでAを上げられることからギルガルドピンポイント運用、トリル道連れなどの絡め手型などが主流でした。
今作ではダイマックスの登場により積みエースが従来のタスキ頑丈枠Zミミで対面処理、あるいは高速スカーフで上から倒すやり方では止まりにくくなり、積み構築が環境に蔓延っています。そこで止まらなくなった積みエースにひっくりかえすで文字通りひっくり返していける襷カラマネロを考察します。
「ひっくりかえす」とは?
相手の能力上昇下降を逆にします。例えば悪巧みを積んでダイジェットを打ってきたC2↑S1↑トゲキッスならC2↓S1↓となり凍える風+置き土産を打った時と同等の能力低下が出来、無力化及び後続の起点になり得ます。現状カラマネロとオトスパスしか覚えません。詳細な運用方法は後述。
対ギルガルド性能について
このポケモンは以前から運用されている通りギルガルドに強いです。
Hに少し努力値を振ることで特化シャドーボール+影うちを耐えるため、後出しからじごくづきを打つことで確定(ブレードフォルムなら各一、シールドフォルムならキングシールド後の攻撃2段階上昇で確定今作から1段階になったので確定は取れなくなりました)。剣舞型でも後出しから2↑影うちを耐えるためひっくり返すで優位に立ち回れます。
HB特化はキングシールドからのシャドーボールでイカの塩辛にされるので諦めましょう。これがイカの限界です。叩き落とす返して
持ち物
きあいのタスキ
最初はHAオボンなどを考えてましたが数値が足りなりなすぎてこれになりました。コンセプト的にチョッキも使えないですし、腹太鼓や剣舞悪巧み2〜3積みに対しても切り返していけるのはなかなか優秀です。
特性
あまのじゃく
この特性により相手の積みエースだけはなく、セットでいる起点作成役にも強くなります。ダイホロウやダイアークで能力が上がりますが、ドラパルトやサザンドラの攻撃は上昇込みでも今回の型だと2耐えしません。タコとの差別化にもなり強特性なので確定。
努力値と性格
いじっぱり推奨。
Aに補正をかけ努力値を180振ることでH252バンギラスやH252ギルガルドを確定で倒せます。HDやHBに特化してもトゲキッスの攻撃を2耐え出来ない等明確な仮想敵が浮かばなかったのでASベース。
襷枠なので陽気も一考。
実数値175(108)-148(180)-108-79-95-121(220)
- H108 実数値175で16−nになります。C特化ギルガルドのシャドーボール+影うち確定耐え
- A180 H252バンギラスをばかぢから、H252ギルガルドをじごくづきで確定1
ばかぢからを採用しないなら補正164振りにすることでギルガルド(シールド)を上昇抜き確定2発、残りをSに回して準速70抜きに。また無補正124振りで252ギルガルド(ブレード)の確定が取れるので臆病最速も一考。
調整ラインはダメージ計算を参考に
- s220
無振りでもS1↓トゲキッスや無振りバンギラスを抜いていますが、襷枠であり少しでも多くの敵に先手を取りたいため余りをぶっぱ。ちなみにようき252でも準速ロトムに抜かれます。
S調整ライン (補正なし)
252(最速バンギ抜き)
244(最速ギルガルド抜き)
236(準速70属(パルシェン・ポットデス等)抜き)
220(準速アーマーガア抜き抜き無振り100族抜き)
212(準速アーマーガア 4振りサザンドラ抜き)
196(最速シザリガー、準速65属(ブイズ等)抜き)
120(4振りFCロトム抜き 最低ライン)
Sラインは激戦区なので環境によってはAを最高乱数切りしてSに振った方がいいかもしれません。
準速ポットデス・パルシェンは抜かれた方が下からひっくりかえすを打てるかもしれませんが、パルは殴るか交換がほとんどで上を取ってるならポットデスは見てからで間に合うのであまり関係ないです。確定欄では抜かれてます。
技構成
- 確定
ひっくりかえす
今回のコンセプト技なので確定。積みエースに刺さります。
じごくづき
努力値の通り対ギルガルドを考えているため確定。
これを採用しないなら別の仮想敵を見据えて努力値振りから変える必要があります。
叩き落とすは今作では覚えません。ポケモンホームに期待しましょう
- 以下選択技
ばかぢから(推奨)
カラマネロの代名詞とも呼ぶべき技。殴りつつ能力値を上げる鬼神のごとき姿は明石家さんまをもってして怒り狂った杉本彩と呼ばれました(さんまの東大方程式ーフジテレビーより抜粋)。これがあれば物理型のノーマルや鋼、バンギラスに有利を取れることが多いです。カビゴンやヨクバリスに対してひっくりかえすと合わせて腹太鼓型を含めた多くの型に対応出来るのは大きなメリット。
ちょうはつ (推奨)
相手の起点役に刺さります。積みエースを流した後の再展開を防げるため優先度は高め。
みちづれ
便利な技。割と有名なので読まれやすいかも。襷とアンチシナジーになるケースが多く今回の型では選択です。
きしかいせい
襷で耐えた後の威力200で圧力をかけていけます。攻撃力の低いカラマネロにとって有力な手段。
イカサマ
ドラパルトを吹き飛ばすことが出来ますが、自身のA上昇が乗らずギルガルドに刺して行けないため優先度は低いです。ひっくりかえすともアンチシナジー。
トリックルーム
Sを積んだポケモンにひっくりかえすを打つとSが下がるのでアンチシナジーですが、こちらの裏のエースによっては。襷+トリックルームの切り返しは腐りにくいのもポイント。
さいみんじゅつ
襷なのでワンチャン掴むなら。
ダメージ計算
- ‐与ダメ
じごくづき
H252ギルガルド ブレードフォルム 確1(114.9〜136.5)
H252ギルガルド シールドフォルム 確2(50.2〜61.0)
無振りドラパルト 乱1(85.3〜102.4)叩き落とす返して
ぶっぱでも中乱数です。端末を逆さにしたところで確定数は上がりません。
ばかぢから
H252ヨクバリス 上昇込み確2 オボン込み確3 51.1〜60.7
HB特化ヨクバリス オボン発動させず上昇込み確2 40.5〜48.4
HB特化カビゴン 上昇込み高乱数2 39.7〜47.1
HB特化アーマーガア 上昇抜き乱5(19.0〜22.9)
H252バンギラス 確1 100.4〜119.8
無振りサザンドラ 確2 77.3〜91.6
- 被ダメ(襷なので基本2耐えします)
C特化ギルガルド シャドーボール 確2 53.1〜62.2
無振りギルガルド かげうち 乱5 19.4〜24.0
A特化ヨクバリス じしん 乱3 32.0〜38.2
A特化ドラパルト ダイホロウ 確2 73.7〜87.4
A252ドラパルトとんぼ返り高乱数1 98.2〜116.4
C252サザンドラ ダイドラグーン、りゅうせいぐん確2 84.0〜99.4
ドラパやサザンに対しては振り方や持ち物によってはダイホロウやダイアークをあまのじゃくによって2耐え出来き、ダイドラグーンならA上昇で負荷をかけられるので考察の余地があるかもしれません。
運用方法
〜積みストッパーとして〜
相手の積み構築に対する返しの駒として運用します。相手の積みエースに対してすで積んでいるなら死に出し、または積み技読みで出していき、ひっくりかえすで能力値を反転させます。そのあとは再展開防止のちょうはつやこちらの裏のエースを出すことで流れを逆転させます。
従来の積みエースへの対処はZミミやイバンジバコ、襷ガッサや襷マンムー等の行動保証がある駒で対面処理をする、スカーフゲッコウガやスカガブ等で上を取るの二つが基本でしたが、今作ではZが剥奪されダイマックスという耐久を底上げする手段が生まれたためそれらでの処理が難しくなりました。その環境でダイマックスをされようとされなかろうと安定した行動で相手を無力化し後続の起点に出来る、このカラマネロはダイマックスを含んだ択に強いのが特徴です。また化けの皮の残っているミミッキュにも比較的強いです。
短所は一体ではあまり強くないこと。裏のエースとの連携により真価を発揮するポケモンと言えます。ただ現環境において相手のダイマックスエースは2体で止めるのがセオリーなので、それほど気にならない短所とは思います。
- 具体例
相手トゲキッスC2↑とこちらカラマネロ対面
1ターン
相手・ダイマックスを切りダイジェット(C2↑S1↑)
こちら・ひっくりかえす
2ターン
こちら・ちょうはつ(交代された場合裏の起点要員に刺さる)
相手・ダイジェット
3ターン
こちら・トゲキッス出し 相手のトゲキッス(C2↓)を起点に悪巧み
相手・交代
また腹太鼓を積んだヨクバリス、カビゴン、ジャラランガ等を後出しからダイマックスを切られようと完全に無力化出来ます。ダイマックスを切ることで積んだポケモンを上からor襷頑丈化けの皮で処理させないようにしようというコンセプトの構築に対して刺さります。
その他、あまのじゃく要因として選出しなくともパーティにいるだけで相手の置き土産からの起点作りを抑制出来たり、威嚇巻きに圧力をかけられるのは優秀です。
仮想敵
相手の積みエース全般(ミミッキュ ギャラドス トゲキッス バンギラス パルシェン サザンドラ ヨクバリス ジャラランガ カビゴン 等)
積んで受けてくるポケモン(ヌオー アーマーガア等)
ちからをすいとるをメインとする受けポケ(ガラルサニーゴ等)
起点作り要員(オーロンゲ カバルドン エルフーンゴチルゼル 等)
これら仮想敵は対面や後出しから倒せるという意味ではなく、積み運用された場合に無力化して後ろのポケモンを通すという意味合いが強いです。
相性のいい味方
トゲキッス・バンギラス・パルシェン等
ガルドを他の駒で処理したいエースポケモンや、積み構築の付け合せとして。
あとがき
ところどころ数値が足りず普通に使う分にはそんなに強くないですが、このポケモンにしか出来ないオシャレな立ち回りがあるため運用方法によってはかなりの強さを発揮します。とはいえ積みエースを流した後の圧力が挑発や催眠等の変化技しかないのが痛い、馬鹿力じゃあと少し足りてない。隙あらば自分が抜いていくという高い圧力を持ったジャローダの強さがよく分かりました。カラマネロにもサイコブースト下さい。
やはり一線級と呼ぶには強さが足りてないので採用理由は愛とさせていただきます。それでも刺さるパーティにはめちゃくちゃ刺さり活躍は充分に可能なので他にない立ち回りがしたい人は使ってみて下さいね。
最後までお読み頂きありがとうございました。