セキタンザンセキタンザンについて
メジャー技に対する4倍弱点の多さと鈍足から、あまり使用されている印象を受けない
今作初登場のポケモン。
一方で、HPと防御力に優れ、物理において強く育成することで、現在の環境に多いミミッキュミミッキュ、ドラパルトドラパルトに対して後出しからでも強気に立ち回れ、対面からのバンギラスバンギラスに優位に立ち回ることが可能。
ほのお・いわタイプについて
水・地面に対して4倍、岩・格闘に対して2倍という、メジャー技に対して非常に弱い一方、役割対象を認識しやすいポケモン。
攻撃・特攻がともに種族値80である中で、物理を選んだ理由は以下の通り・
- やけどしない
ほのおタイプであるという点から、やけどに対して耐性があり、やけどの副作用であるダメージ半減が無効。特性により、ほのお技を無効にした上で火力アップが可能。
- ロックブラスト
対ミミッキュミミッキュに対して、複数回攻撃のため、化けの皮を剥ぎつつダメージを与えられる。「やけどしない」「おにび持ちミミッキュミミッキュ」の点において、非常に相性が良い。
仮想敵
相手の手持ちにミミッキュ「ミミッキュ」、ドラパルト「ドラパルト(特に物理アタッカー)」
バンギラス「バンギラス」の内、2体以上いた場合は非常に選出しやすい。
相性の悪い相手
ドリュウズドリュウズ、オノノクスオノノクスなど、地面技を覚えていやすいポケモンが複数体いる時。ドリュウズドリュウズはウオノラゴンウオノラゴンやギャラドスギャラドスで対応しやすい。一方で、オノノクスオノノクスは地面不一致とはいえ、高い攻撃力とドラゴン単タイプという優秀な耐性により、有利には立ち回れない。
特性について
「じょうききかん」や「ほのおのからだ」は全く有用でないとは言わないが
- 物理受け
- たべのこしでの回復
の点から考えて
今回は「もらいび」を採用。
「ほのお技は所詮4分の1のダメージだから気にしない」という意見に対して
たべのこしの回復量は16分の1、すなわち6%である。
この「6%」を最大限に生かし、恩恵に預かるためには「タイプ相性にて”ほとんど”無効」ではなく、「もらいび」で「完全に無効化」することが重要である。
特性と持ち物「たべのこし」についての考察2019.12.20追記
コメントで指摘があったため、追記。
- 「おにび」と「てっぺき」の違い
「おにび」を使用した場合、能動的に相手に負荷をかけつつ、攻撃力の半減を狙うことが出来る相手依存の技。
「てっぺき」を使用した場合、自身の防御力を2段階向上させる自分依存の技。
- ミミッキュのシャドークローのリスク
まず、この型のコンセプトはミミッキュ対ミミッキュ性能を高めるということ。
その上で、セキタンザンセキタンザンとミミッキュミミッキュの対面において、お互いに積み技
ミミッキュ「つるぎのまい」vsセキタンザン「てっぺき」
の上記の展開になりやすい。
このお互い6段階上昇した上での戦闘では明らかにミミッキュミミッキュ側が有利となる。
理由は、ミミッキュミミッキュの「シャドークロー」が急所に当たりやすいからである。
つまり、セキタンザンセキタンザンの特性を「ほのおのからだ」にした場合、「シャドークロー」を受けながらミミッキュミミッキュの火傷を待っている間に急所に当たって大ダメージを受けかねないのである。
だとしたら、待つよりも能動的にやけど状態を作ることが出来る「おにび」の方が優秀であり、少なくとも消去法で特性「もらいび」の選択肢となることが自然であると言える。
- 対ドラパルトドラパルト
ドラパルトドラパルトの傾向として、いわゆる二刀流すなわち攻撃と特殊攻撃両方を兼ね備えた型が実戦上で見受けられた。
このポケモンがセキタンザンセキタンザンと対面した場合、物理技を諦めて特殊技を撃ってくることがあり、高確率でほのおタイプの技を撃ってきた。(シチュエーションとしては、相手がミミッキュミミッキュとドラパルトドラパルトを同時選出してきており、セキタンザンセキタンザンでミミッキュミミッキュを対応した際に、「おにび」からのお互い積み技を限界まで使用後、
セキタンザンセキタンザンが無事ミミッキュミミッキュを突破した後)
この状況でのダメージ計算は
ドラパルトA252ドラパルト ドラゴンアロー:ダメージ割合3.2〜4.6%
ドラパルトC252ドラパルト だいもんじ:ダメージ割合5.1〜6.0%
※セキタンザンセキタンザンはミミッキュミミッキュ戦で防御が6段階上昇済み)
となる。
つまり、(AC全振りのドラパルトドラパルトは有り得ないにしろ)「だいもんじ」のダメージが「たべのこしの回復量」1回分に相当することを考えると、ドラパルトドラパルト戦の状況でも、特性「もらいび」の方が有用と言える。
また、「たべのこし」の1ターンの回復量が6%であるということは、オボンの実(25%)や混乱回復の実(33%)と比較した際、5〜6ターン以上フィールドに存在出来る場合、総合的な回復量を上回ることが出来る。
自分は以上の点から、特性「もらいび」持ち物「たべのこし」を今回の型のコンセプトとして設定した。
個体値・性格・努力値について
- 個体値・性格
基本6vでも良いが、パーティによって、トリックルームパーティでの採用も検討されるため、Sは最遅でも良い。
つまり、パターンとして
わんぱく:HABCDS=V
のんき:HABCD=V、S=逆V
の選択肢がある。
- 努力値
「ボディプレス」と物理受け性能を限界まで高めるため、HとBは252。
残り4はDもしくはAでも可能。特に確定数など変化なし。
技について
- 確定技
ロックブラスト
いわゆる複数回の技であり、「みがわり」や特性:化けの皮に対して有用。タイプ一致技のメインウェポン。
おにび
相手の戦力と戦意を削ぐ技。この型上必須。
てっぺき
物理耐久の向上とボディプレスと合わせると攻撃力まで向上出来る技。単体でもボディプレスと併用どちらも可能。
選択技
ボディプレス/ヒートスタンプ
- ボディプレス
「てっぺき」で防御を上げながら、攻撃に転じることの出来る新技。物理受けと相性が良く、現環境に多いバンギラスバンギラスとの対面で非常に有用。ダイマックス時では威力90となり、攻撃力上昇が可能。ピンポイントでは刺さりやすいが、ゴーストに無効が痛い。(詳細は”耐久”にて後述)
- ヒートスタンプ
仮想敵のミミッキュミミッキュに通りやすい技。ナットレイナットレイにもダメージ的には入りやすいが、接触技という点から、てつのとげやゴツゴツメットの被ダメージが入りやすい。一方で、ダイマックスすれば解決する。
しかし、ナットレイナットレイをやむ終えずセキタンザンセキタンザンで相手する場合は仕方ないが、自分はこのポケモン運用時、襷持ちブリムオンブリムオンの「マジカルフレイム」で対応している。
汎用性が高い技は「ヒートスタンプ」か。
自分自身、運用時に40戦ほど行って、2回しか打つ機会がなかったため、対バンギラス用にボディプレスに変更した経緯がある。
技候補2019.12.21追記
コメントから、他に技候補として特殊技があるのではないかとの指摘に対して追記。性格をのんきにすることで、素早さ↓とし特攻のステータスを確保できる。ここでのダメージ計算は特攻実数値100で計算する。
特殊技の役割対象はアーマーガアアーマーガアやナットレイナットレイなどの物理高耐久で鋼タイプポケモン。
かえんほうしゃ
やけどを10%で狙うことができ、技使用回数も15回と居座るこの型には相性が良い。
一方で火力不足は否めない。
ダメージ割合:
ナットレイH252ナットレイ 86.2~101.7%
アーマーガアH252アーマーガア 47.8~56.6%
だいもんじ
かえんほうしゃよりも威力が20高く、命中80ではあるが、撃った後の副作用はない。ここからナットレイナットレイが確定1発となる。オススメ度は2番手。
ダメージ割合:
ナットレイH252ナットレイ 101.7~121.5%
アーマーガアH252アーマーガア 58.5~70.2%
オーバーヒート
撃った後の副作用があるが、交代先にも負担はかけられる。また、アーマーガアアーマーガアに2連発して確定2発になるため、威力や命中ともに評価は高い。オススメ度1位。
ダメージ割合:
ナットレイH252ナットレイ 121.8~145.9%
アーマーガアH252アーマーガア 68.3~82%
耐久
ドラパルトA252ドラパルトの「ドラゴンアロー」が最大乱数15%x2程度、ミミッキュA252いのちのたまミミッキュのじゃれつくが最大乱数13%程度、バンギラスA252バンギラスの「ストーンエッジ」が61%まで抑えることが可能。
その上、たべのこしの回復量6%が入るため、展開によって「おにび」や「てっぺき」を安心して繰り出すことが可能。ミミッキュミミッキュ、ドラパルト物理ドラパルトは後出しから対応可能。
つまり、対バンギラスバンギラスでは対面時で「おにび」や「てっぺき」を使用することで、「ストーンエッジ」を確定3発にすることが可能。
(詳細後述)
対応順は以下の通り。
H無振りバンギラスバンギラスvs物理受けセキタンザンセキタンザン
- バンギラスバンギラスのストーンエッジ ダメージ割合:52.5〜61.8%
- セキタンザンセキタンザン残り(最大乱数時)HP39%→てっぺき
- バンギラスバンギラスのストーンエッジ ダメージ割合:25.8〜31.3%
- セキタンザンセキタンザン残り(最大乱数時)HP8%→ボディプレス(防御2ランクup)
- バンギラスバンギラス最大194%のダメージ 確定1発
となる。
バンギラスバンギラスが地震を持っていた場合
倒しきれない。
しかし、
- 事前にバンギラスバンギラスに何かしらのダメージが入っている
- 事前に「おにび」もしくは「てっぺき」を繰り出せていれば、無理やり突破することが可能。
- ※バンギラスとの対面についてコメントでの指摘があったため、対面時の対応の流れは残すが、対バンギラスにおいて、ミミッキュ、ドラパルトほどの安定した性能を発揮出来ないと考えたため、対バンギラスのタグを外す対応をした(2019/12/19)
ドラパルト特殊ドラパルトが来た場合
特殊ドラパルトドラパルトvs物理受けセキタンザンセキタンザン
1.2共に、たべのこし込みでどちらも確定3発となる。
特殊ドラパルトドラパルトに対して有利なポケモン(バンギラスバンギラスetc)に交換。
つまり、受けてみてから対応を考えることが出来る。
呪いミミッキュミミッキュが来た場合
HP4振り呪いミミッキュミミッキュvs物理受けセキタンザンセキタンザン
乱数+ばけのかわダメージ含め、ロックブラストが3〜4回ヒットすることで突破可能。
つまり、いのちのたまミミッキュミミッキュだと思って、「おにび」「てっぺき」を繰り出した後でもロックブラストを打ち込むことでフォロー可能。
相性の良い味方
ブリムオンブリムオン
高い特攻と鈍足、特性マジックミラーを持ち、トリックルーム始動とマジカルフレイムで欠点を補える。型は読まれやすいが、セキタンザン自体が単体で運用可能であることと、セキタンザンが必ずしもトリックルームを必要としていないため、オプションとしての戦力として申し分ない。
ウオノラゴンウオノラゴン
セキタンザンセキタンザンの苦手なドリュウズドリュウズなどの地面や岩タイプを中心に活躍してくれる。ドラゴン技と「フリーズドライ」以外弱点がなく耐性が多い。特性がんじょうあごもあって火力も申し分なく、主に先発として運用することが多い。
バンギラスバンギラス
育成論作っていて気がついた。かくとうタイプという共通の弱点はあるが、ブリムオンを含めて3体1チームとすると、タイプ的に相性が良い。また、特性すなあらしにて、自身を含めた岩タイプの特防を1.5倍にすることが出来る。すなあらし中にセキタンザンが「てっぺき」を積むことが出来れば、防御・特防ともに向上し、要塞へと変貌させられる。技範囲も広く、採用しやすい。