挨拶
皆様初めまして。おにぎりぼんと申します。
今回初めての育成論投稿となるので、至らないところはあると思いますが、何卒よろしくお願いいたします。
初めに
- 3値をはじめとする、基本的な非公式用語を使用します。
- 各ステータスの略称として、以下を使用します。
HP=H 攻撃=A 防御=B 特攻=C 特防=D 素早さ=S
- 本育成論に登場するポケモンは、記載のない限りすべて理想個体とします。
- ダメージ計算は、PokémonSoldieR様のダメージ計算ツール。「Soldier Calc ダメージ計算機 for ポケモン ソード・シールド」を使用します。
ヌメルゴンヌメルゴンというポケモンについて。
ヌメルゴンヌメルゴンは、第六世代に登場した所謂600族のポケモンで、アニポケにも登場した人気の高いキャラです。
しかし対戦環境では、特防は高いものの、火力と素早さが中途半端なことから使用率はいつの時代も低く、「600族の恥」などと言われることも多々あります。
しかしながら、このポケモンの魅力は何と言ってもその高い特防にあります。(どれほどのものなのかは後述します)
今回は、このポケモンが持つ圧倒的な特防数値を生かし、後続のエースに繋げるサポート役としての運用を考えました。
採用理由と役割
- ついに竜王戦ルールがランクマッチで解禁され、圧倒的数値を誇る禁止伝説ポケモン(禁伝ポケモン)が環境に流れ込んできたことにより環境は大きく変わり、パーティーのほとんどが禁伝ポケモンを中心としたものに変わりました。そこで私は、3強と言われていたイベルタルイベルタル軸のパーティーを組みましたが、素早さ種族値が他の速い禁伝ポケモンよりも少し低いイベルタルは、上から殴られて機能停止してしまうことが多いと感じました。
そこで私は、相手の素早さステータスを2種類の方法で操作することができ、技範囲も優秀なヌメルゴンヌメルゴンに目を付けました。という風に長ったらしくかきましたが、採用理由は「可愛いから!」です
- 基本運用
初手に出し、アシッドボムやマッドショットで相手のステータスを操作し、イベルタルイベルタルなどの特殊ダイマックスエースに繋げていきます。
持ち物
今回は特に採用したい変化技もないため、ヌメルゴンの高い特防ステータスをさらに底上げできる「とつげきチョッキ」で確定とします。
主な理由として、このアイテムを持たせることにより、対戦で使用可能なポケモン(シリーズ8)では特攻種族値の値がトップクラスに高いホワイトキュレムホワイトキュレム@命の珠のダイドラグーン(元技りゅうせいぐん)を確定で耐えることができるようになります。※ダメージ計算は後述
コメントでの指摘もあるように、確定数を変えられるオボンや混乱実、カバルドンに対して強く出れるラムのみも魅力的ですが、ホワイトキュレム命の珠ホワイトキュレムや、カイオーガこだわりメガネカイオーガなど、超高火力で弱点をついてくる相手に対して安定して行動できるほうが強いと考えました。
また、1回の行動保証が欲しいだけなら、タスキでもいいのではないか?という意見もあると思います。タスキにすることで、カウンターの成功率や苦手な物理アタッカーに対しての対面性能が上昇するというメリットがありますが、その分特殊アタッカーへのクッション性能が下がってしまったり、天候でタスキをつぶされたら何もできなくなってしまったりなど、ヌメルゴンとしての強みを最大限生かし切れていないと考え、チョッキ型として投稿しました。
性格
ヌメルゴンの強みである特防を最も生かせる「おだやか」で確定でいいと思います。
努力値調整
H252 B52 D168 S36
H➔ぶっぱ
B➔下記の調整
D➔余り
S➔素早さ1段階下降の最速S90族抜き
- 火力面
火力に振ってもどうせ大した火力はでないので、今回は火力に努力値は振りませんが、参考までに書いておくと、Cに92振ることでH244振りランドロス(霊獣)ランドロス(霊獣)をれいとうビームで確定一発で落とせるようになります。
- 素早さ調整
シリーズ8で解禁された禁止伝説級ポケモンは、カイオーガやキュレムなどS90族が多いため、相手の素早さを下げた後に上からアシッドボムを打ち込んで、特殊エースの起点を作れます。
- 防御数値の調整について
【特性:リベロ】A252「ようき」エースバーンの、威力130の珠ダイジェット(元技とびはねる)を確定で耐え、返しのカウンターで落とせるように調整しています。
この耐久調整により、並みの等倍物理攻撃なら基本的に耐えられます。
環境でもよく見かける物理ポケモンからの被ダメージを以下に示します。
・対面から処理可能な物理ポケ
※ダイマックス技は上のものが元技です
※基本的にダイマックスを切らない前提のポケモンですが、ダイマックスを切れば被ダメは半分の割合になります
エースバーン【特性:リベロ】エースバーン@命の珠(ようきA252想定)
かえんボール(120)➔確定3発(39~45.6%)
ふいうち(70)➔乱数3発(45.6~54.3%)
とびひざげり&ダイジェット(130)➔確定2発(83.7~99.4%)
ランドロス(霊獣)霊獣ランドロス(いじっぱりA252想定)
じしん(威力100)➔確定2発(63.9~75.1%)
ダイアース(130)➔確定2発(82.7~97.9%)
バンギラスバンギラス(いじっぱりA252想定)
かみくだく(80)➔乱数2発(48.7~57.8%)
ストーンエッジ(100)➔確定2発(59.8~71.5%)
ダイアーク&ダイロック(130)➔確定2発(78.1~92.8%)
メタグロスメタグロス(いじっぱりA252想定)
れいとうパンチ(75)➔確定2発(60.9~72%)
ダイアイス(130)➔確定1発(104.5~123.8%)
※「ようき」メタグロスのダイアイスは乱数1発
ウオノラゴン【特性:がんじょうあご】ウオノラゴン(いじっぱりA252想定)
エラがみ(170)➔確定2発(58.3~69%)
げきりん(120)➔確定1発(110.6~130.9%)
※エラがみは、先制で威力2倍
このように、一致弱点でなければある程度の物理攻撃も耐えることができます。
また、タイプ相性上不利な、フェアリータイプの物理技に関しては、オーロンゲオーロンゲ専用技の「ソウルクラッシュ」、現環境の目玉ザシアン(王)ザシアンや、みんな大好きミミッキュミミッキュのメインウェポンである「じゃれつく」は接触技であるためヌメルゴンの【特性:ぬめぬめ】が発動し、相手のSを下げることができるので、後続の起点にしたり、楽に突破することができるようになります。
また、同じく弱点の物理技の「げきりん」も接触技なので、一撃で落とされても最低限の仕事はできます。
- 特防が壊れ
余りを適当に振っただけですが、特防ステータスは非常に高く、特殊ポケモンとの対面から仕事が何もできないことはまずありえません。
環境に多い特殊アタッカーからの被ダメを以下に示します。
サンダーサンダー@いのちの珠(ひかえめC252想定)
ぼうふう(110)➔確定3発(38~45.6%)
ダイジェット(140)➔乱数2発(48.2~57.3%)
10まんボルト(90)➔乱数6発(15.7~18.2%)
ラプラスラプラス(ひかえめC252想定)
フリーズドライ(70)➔乱数5発(19.2~24.3%)
キョダイセンリツ(120)➔確定3発(33.5~40.6%)
カプ・レヒレカプ・レヒレ(ひかえめC252想定)
ムーンフォース(95)➔乱数3発(28.4~34.5%)
ダイフェアリー(130)➔確定3発(39.5~46.7%)
バドレックス(こくば)黒馬バドレックス@命の珠(ひかえめC252想定)
アストラルビット(120)➔確定3発(33.5~40.1%)
ダイホロウ(140)➔確定3発(39.5~47.7%)
カイオーガカイオーガ(おくびょうC252想定)
しおふき(150)➔確定5発(21.3~24.8%)
こんげんのはどう(110)➔乱数6発(15.2~18.2%)
れいとうビーム(90)➔乱数4発(22.3~27.4%)
ダイアイス(130)➔乱数2発(48.7~57.8%)
※しおふきは最大威力で計算
※水技は、雨が降っている前提で計算(威力1.5倍)
カイオーガカイオーガ@こだわりメガネ(ひかえめC252想定)
しおふき(150)➔確定3発(34~40.1%)
れいとうビーム(90)➔確定2発(36.5~43.6%)
※しおふきは最大威力で計算
※水技は雨が降っている前提で計算(威力1.5倍)
ムゲンダイナムゲンダイナ@こだわりメガネ(ひかえめC252想定)
ダイマックスほう(100)➔確定2発(59.3~70%)
※ダイマックスしてもダメージ割合は同じ
ゼルネアス【特性:フェアリーオーラ】ゼルネアス(ひかえめC252想定)
ムーンフォース(95)➔乱数2発(46.7~55.8%)
ジオコントロール後(C+2)
ムーンフォース(95)➔乱数1発(92.3~109.6%)
ダイフェアリー(130)➔確定1発(127.9~150.2%)
イベルタル【特性:ダークオーラ】イベルタル@命の珠(ひかえめC252想定)
デスウイング(80)➔乱数5発(19.7~23.8%)
ダイジェット(130)➔乱数3発(31.4~37.5%)
ぼうふう(110)➔確定4発(26.3~31.4%)
ダイジェット(140)➔確定3発(33.5~40.1%)
あくのはどう(80)➔確定4発(25.8~30.4%)
ダイアーク(130)➔確定3発(41.6~49.2%)
ホワイトキュレムホワイトキュレム@命の珠(ひかえめC252想定)
りゅうせいぐん(130)➔確定2発(59.3~71%)
ダイドラグーン(140)➔確定2発(63.4~75.1%)
このように、ヌメルゴンヌメルゴンは禁伝ポケモン相手にも負けない高い特防を誇ります。基本的に初手投げですが、相手パーティーによってはクッションとしての選出も可能です。
技構成
- 確定枠
マッドショット
相手の素早さを一段階下げられる、便利な技。この型のコンセプトなので確定。
実は、D4振りザシアンの身代わりを割れる。
カウンター
ヌメルゴンを舐めて突っ張って来た相手に対して結構刺さる。
透かされた時にも、相手にタスキ型だと誤認させられる点も評価できる。
- 選択枠
アシッドボム
私が使用しているイベルタルやサンダーなど、特殊エースと組ませる場合には必須級の技。
この技で相手の特防を下げることで、後続の特殊エースのダイジェットの通りをよくすることができる。
鋼持ちのザシアンに効かないのが残念
れいとうビーム
環境への通りが一番いい技だと思われる。
前述したように、Cに92振ればH244振りランドを確定一発まで持っていける。
フェイント
ダイウォールも貫通する最強(?)の先制技。タスキを潰すのに割と便利。
実は優先度も+2なので、不意打ちより先に使える。
はいよるいちげき
ヨロイ島で教えてもらえる技。相手の特攻を下げられるので、確定数を調整したり、イベルタルとの打ち合いに強くなれる。(ダイアークのD下降を帳消しにできる)
かえんほうしゃ/だいもんじ
このままだとテッカグヤテッカグヤに何もできないので、炎技の搭載もアリ。弱点保険は知りません。地味にナットレイにも強くなれるのはgood
立ち回り例
- 基本的に初手で出していく。
今回は後続に特殊エースを採用することを前提に書いているが、エースバーンエースバーンなどの物理エースと組ませる場合はアシッドボムではなく、れいとうビーム等を採用したほうが絶対強いです。
- ランドロス(霊獣)ランドロス対面
基本的にアシッドボムから入るのが安定
相手がここで
剣舞➔ヌオー等のてんねんポケにいったん引く
ステロ➔次は地震、蜻蛉返りが予想されるので、素直にカウンターを選択。
コメントでの指摘もあるように、相手が自爆持ちの可能性もあるが、現時点では採用個体が少ない点や、HBランドの自爆はヌメルゴンが確定2発で耐えられることから、ここはカウンター安定。相手にミミッキュやザシアン(王)がいるときはマッドショットでも良い。
じしん➔ダメージ量で、相手がA振りかどうか判断することができ、後続が動きやすくなる。次に、ランドより早い飛行タイプエース(イベルタル等)に引くことで、地震、ステロ、剣舞すべてに対応できる。
- カバルドンカバルドン対面
アシッドボムが安定
相手がここで
ステロ➔れいとうビームを打ち、カバのHPを削る。HBカバなら、高乱数で倒せる。また、次のあくびでヌメルゴンは寝かせたとしても、最悪クッションとして使用できる。
相手があくび➔後続にいったん引く。このとき、次のターンでステルスロックを撒いてくる人が多いので、D‐2のカバを落とせるような特殊アタッカーに引くのが好ましい。
- オーロンゲオーロンゲ対面
アシッドボムが安定
相手がここで
壁➔そのまま居座り、アシッドボムなどでHPを削る。壁ターンを消費させていく立ち回りをする。壁を張りなおすターンでエースに引き、ダイジェットなどの起点にする。
電磁波➔こちらも、この後壁を張ってくることが多いので、居座り、相手をアシッドボムなどで削る。壁を張りなおすターンでエースに引き、ダイジェットなどの起点にする。
トリック➔オーロンゲお得意の壁貼りや電磁波が使えなくなるので、そのままエースに引き、起点にする。
- 初手ダイマ感のある物理エース対面(エースバーン等)
高火力で氷、妖、龍の物理技を使えるキャラなら物理受けに引く。
そうでない場合はカウンターで居座る。
- 特殊アタッカーが予想されるS90族以下(トリルエースは除く)
マッドショットが安定
特殊アタッカーの攻撃は何が来ても耐えられるので、相手の素早さを下げ、次確実に上からアシッドボムを打つことで、後続の起点を作れる。
苦手なポケモン
前述したが、ヒヒダルマ(ガラル)ガラルヒヒダルマにはどうやっても勝てないので、相手の選出画面にいたら絶対に出さない。
速い物理ドラゴンも苦手なので、ガブリアスガブリアスなどにも気を付けたい。
現環境の禁伝ポケモンだと、バドレックス(はくば)白バドレックスや、ブラックキュレムブラックキュレムも要注意。
- ザシアン入りにも投げられるのか?
ザシアン(王)ザシアンも、対面から基本何もできないので、苦手かと思われそうだが、実はザシアンのメインウェポンはすべて接触技となっています。
そのため、ザシアンでヌメルゴンを突破してしまうと、【特性:ぬめぬめ】が発動し、Sが一段階下がったザシアンが場に残るため、突破手段がかなり広まります。
他の役割が類似しているポケモンとの差別点
この型のヌメルゴンの役割は、大きく分けて
- S操作による起点作成
- 特殊ダイマックスアタッカーへのクッション
の二つです。
まずは、S操作による起点作成枠としてのヌメルゴンを見ていきます。
環境でよく見かける、同じような役割を持つポケモンに、「がんせき封じ」を憶えたランドロス(霊獣)HBランド、タスキを持ったガブリアスガブリアスやドリュウズドリュウズ、電磁波を憶えたウツロイドウツロイドなどがいます。
・HBランドロスランドロス(霊獣)
そもそもが物理受けと特殊受けで、受けとしての性能が異なるため差別化はできていると考えます。
・ガブ&ドリュガブリアスドリュウズ@タスキ
タスキを持って「1回の行動保証」という点が似ていますが、この2体はヌメルゴンとの大きな違いとして、アシッドボムを使えません。そのため、特殊エースのサポートという面で見ればヌメルゴンの方が勝っていると考えました。
・ウツロイドウツロイド
高い素早さから打てる電磁波のおかげでS操作も行いやすく、アシッドボムを憶え、ヌメルゴンに匹敵する特防数値を持ちます。ここだけ聞くとヌメルゴンの上位互換に聞こえますが、私がウツロイドを起点作りに選ばない理由は単純で、物理攻撃からの耐性がなさすぎるからです。「不意打ち」「グラススライダ―」などが蔓延している現環境で、起点作り要員でこのポケモンを使うのは難しいと判断しました。
また、ヌメルゴンも物理攻撃には弱いですが、接触技に関しては【特性:ぬめぬめ】のおかげで、何も仕事ができない。という事態だけは避けられるのもポイントです。
そして、前述したように、現環境トップのザシアン(王)ザシアンのメインウェポンはすべて接触技です。このことからも【特性:ぬめぬめ】の価値が上がります。
このように、ザシアンに対して一方的に弱いわけではないのが、現環境で人気の特殊受けであるバンギラスバンギラスとの差別点にもなります。
相性の良い味方
氷、ドラゴン、フェアリーの物理全般に強いナットレイナットレイや、相性補完がかなりいいヌオーヌオーがおすすめ。
サポート先のエースは、できればダイジェットが使えたほうがいいので、今回紹介したイベルタルイベルタルや、サンダーサンダーも強い組み合わせになる。
また、特殊ではないが、エースバーンエースバーンも、高火力のダイジェットが打てる、ミミッキュミミッキュに強い、Sが一段階下がったザシアン(王)ザシアンを上からワンパン可能である等、相性はかなり良いと考えられます。
最後に
禁伝ポケモンが解禁され、使用率がまた下がっていしまいましたが、こいつは現環境でもしっかりと活躍できるポケモンです。
この型のヌメルゴンは、かなり使いやすかったので、ぜひ一度使ってやってほしいです。全国のヌメルゴンファンの皆さん、ヌメルゴンの使用率を上げていきましょう!
最後になりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。
補足したほうが良い点があればコメントしていただけると嬉しいです。
育成論初投稿を、一番の推しポケで飾れてよかったです!!ヌメルゴン