はじめに
- この育成論に登場するポケモンは全て理想個体とします。
- 各ステータスについて、HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをそれぞれH,A,B,C,D,Sと略します。
- ダメージ計算はスマホアプリのダメージ計算SSを用いています。
採用理由と役割
このポケモンの主な動きは、初手で出し、ステルスロック、壁、トリック等の補助技で荒らした後、だいばくはつで相手に大ダメージを与えつつ抜きエース等に繋ぐことです。
似た役割のポケモンとの差別化
似た役割の主なポケモンとしてカバルドンカバルドン、ユクシーユクシーが上げられると思います。この2匹との大きな違いの1つとして、S種族値115という圧倒的速さが挙げられます。例えばカプ・レヒレカプ・レヒレと対面した時、カバルドンカバルドンであれば上から挑発を打たれて機能停止。ユクシーユクシーも種族値では勝っていますが努力値をSに割いている個体もいるので、自慢の耐久を削ってSに割かねば安心とはいえず、上をとって補助技を打っても2ターン目以降はとんぼ返り程度しかできることがありません。しかしアグノムアグノムの場合1ターン目にステロ→2ターン目だいばくはつで大打撃を与えて退場という無駄のない動きをとることができます。
例に出したカプ・レヒレカプ・レヒレ以外が相手でも不意の挑発や上から予想外の弱点技で役割の遂行が難しくなることが少ないです。
同じ上から補助技を使いやすいポケモンとしてドラパルトドラパルト、いたずらごころ持ちのクレッフィクレッフィ、オーロンゲオーロンゲがいますが、これらとはステロなど使える補助技の範囲で十分差別化できます。
カバルドンカバルドン、ユクシーユクシーとの違いの二つ目は、A種族値125からのだいばくはついう火力にあります。Aに252振ったアグノムアグノムのだいばくはつは陽気珠エースバーンのダイジェットをわずかに超えるくらいの火力が出ます。カバルドンカバルドンのじしんも中々の火力ですが、退場ついでに相手のポケモンを1匹瀕死や瀕死ギリギリに追い込める火力は非常に魅力的です。
一方で耐久面はタスキだよりなのでタスキ枠が潰れていたり三回以上行動して欲しい時はこのポケモンを採用するメリットは無いでしょう。
追記:アグノムはステロ+だいばくはつ、じばく、ミストバーストが使えるポケモンの中で最速かつ、ランドロスのだいばくはつ没収に伴い、だいばくはつ、じばくの火力がプクリンに次いで高いポケモンになっています。
持ち物
きあいのタスキで確定です。耐久のもろいこのポケモンが行動保証を得るため。
性格・努力値と調整
性格は陽気で確定です。強みであるSを上げつつ必要ないCを落とすため。
努力値については2通りが考えられます。
一つ目はH4A252S252の、火力と素早さに振り切ったパターン。
二つ目はH68A148B36D4S252というパターン。
Sは強みを活かすため振り切るので確定です。
一つ目はだいばくはつの火力を優先してAに振り切ったパターンです。
二つ目は陽気ドラパルトドラパルトの珠ドラゴンアローと陽気れんげきウーラオスウーラオス(れんげき)のすいりゅうれんだを確定で耐えられるようにしつつ、残りを火力に振り切りあまりをDに振ったものです。
追記:コメントにてH4B100の方がより少ない努力値で物理耐久指数が高くなると教えていただきました。特殊耐久を気にしない場合、こちらの方がおすすめです。
技構成
- だいばくはつ
コンセプト的に確定です。相手に大ダメージを与えられる非常に優秀な退場技です。
- れいとうパンチ
だいばくはつ以外に攻撃技を採用するのであればこれでしょう。ランドロスランドロス(霊獣)やガブリアスガブリアス、ボーマンダボーマンダなどに上から打ち込めます。
- ステルスロック
ほぼ確定です。壁貼り特化にする場合は抜けることもあると思いますが、タスキ潰しやダメージによって裏が確定で倒せる範囲を広げられる優秀な技です。
- トリック
地味に便利です。長くなるので詳しい使用例は立ち回り例にて。
- リフレクター・ひかりのかべ
定番のかべです。裏のポケモンが積みやすくなります。両方ではなく片方のみの採用もありだと思います。
- ちょうはつ
起点作りポケモンと対面した時に便利です。特にカバルドンカバルドンは特性ふゆうも相まってほぼ完封できます。
ここから下は上記に比べ採用優先度は低めです。
- でんじは
確実に便利な技です。エースバーンエースバーンやドラパルトドラパルトの攻撃を耐えて自慢の素早さを抑える動きは強力ですが、他の候補が強いので優先度は低め
- アンコール
この技も起点づくりポケモンに対して有効な技ですが、この技より挑発の方が便利だと思います。
- こらえる
初手ダイマ構築に対してタスキと合わせて強引にターンを枯らせますが、使うところが限定されていてダイアイスなどで貫通されることもあるので相当採用したい技がない時に
立ち回り例
このポケモンはステロ→だいばくはつや壁→だいばくはつといった単純な動きが主なので、ここでは先ほど書いたトリックの具体的な使い方について記します。興味ない方は飛ばしてください。
いちげきウーラオス ウーラオス(いちげき)対面において
ステルスロック→相手の攻撃でタスキ発動→トリックで相手のタスキやハチマキ没収→ふいうちなら次のターン爆発、それ以外ならそのまま退場
トリックがない場合ふいうちを打たれてそのまま退場したり補助技を打っても相手のタスキが残り裏のポケモンのダイジェットで飛ばせなくなる
ドラパルトドラパルト対面において(努力値はパターン2、相手は想定)
相手の攻撃→トリックで相手の珠没収で火力ダウン→退場
この対面は他にもでんじはを撒く、ステロを撒くなどの択もあるので状況により火力ダウンを優先するかステロや壁を優先するか判断してください。
ドラパルトドラパルト対面において(相手は壁張り型想定)
粘土没収で壁ターン短縮。ただし上から一枚は貼られてしまいます。
ドラパルトドラパルト対面は相手のタスキなどを考えるとリターンが薄いこともあるので安易に使わず、相手の持ち物を予測してください。
他にも弱点保険を奪って裏が弱点を突きやすくしたり進化の輝石を奪ってポリゴン2ポリゴン2を脆くするなど器用に使えます。少し珍しい、後攻の尻尾などを押し付けるのではなく相手の持ち物を奪うのがメインの使い方となります。
与ダメージ計算
()内は努力値パターン2
- だいばくはつ
B4サンダーサンダー 95.1~112.1%(88.4~104.2%)
B4エースバーンエースバーン 111.6~131.6%(103.2~121.9%)
H252カプ・レヒレカプ・レヒレ 70.0~82.4%(64.4~76.2%)
威嚇込みH4ランドロスランドロス(霊獣) 61.8~72.7%(56.9~67.2%)
B4ウーラオス(両方)ウーラオス(いちげき) 78.2~92.5%(73.1~86.2%)
HB252性格補正ありカバルドンカバルドン 41.8~49.3%(38.6~45.5%)
B4ゴリランダーゴリランダー 85.7~101.1%(79.4~93.7%)
- れいとうパンチ
威嚇込みH4ランドロスランドロス(霊獣) 75.1~89.6%(67.8~82.4%)
H4自信過剰ボーマンダボーマンダ 119.2~140.3%(109.9~130.9%)
B4ガブリアスガブリアス 96.1~113.6%(87.4~104.9%)
被ダメージ計算
()内は努力値パターン2
A252珠ドラパルトドラパルトのドラゴンアロー 95.3~(83.0~99.3%)
A252れんげきウーラオスウーラオス(れんげき)のアクアジェット 30.4~36.4%(27.0~32.7%)
A252れんげきウーラオスウーラオス(れんげき)のすいりゅうれんだ89.4~107.2%(79.2~96.2%)
性格補正ありA252ブリザポスブリザポスのつららばり1発当たり 22.5~27.8%、瀕死率28.1%(20.8~25.2%、瀕死率19.0%)
苦手なポケモン
強みであるSが生かしにくい相手は苦手です。ドラパルトドラパルトやエースバーンエースバーンなどはでんじはがないと厳しくなります。また、ゴリランダーゴリランダーは問答無用で上から殴ってくるので技構成をいじっても対策は難しいです。
相性の良い味方
だいばくはつで相手のHPを強引に減らしてダイジェット圏内にもっていけるのでダイジェットやダイナックルなどで抜きエースになれるポケモンが相性いいです。採用候補の技が多いので技次第で相性の良いポケモンは少し変わってきます。私はアーゴヨンアーゴヨンやれんげきウーラオスウーラオス(れんげき)と合わせていました。