はじめに
皆様どうも、カプ・サイシンと申します。
コメントでのご質問、アドバイス等よろしくお願いします。
辛口コメントも大歓迎です。カプサイシンだけに
注意点
- この育成論は非公式の用語を使用しています。他の育成論でも使用されている程度のものです。
- 本文ではダイマックスをDM、エレキフィールドをEFと略します。
- この育成論は次項目より常体を使用します。
- この育成論のダメージ計算で使用するポケモンは全て6Vとしています。
- ダメージ計算はVS SWSHのダメージ計算機を使用しています。
- 他サイトやブログなどに似たような構成のものがあるかもしれません。本育成論は投稿者自身が構成を考え、実際に使用した上で投稿しています。
コンセプト
レッドカードとしぜんのいかりにより相手のパーティーに大きく削りをいれる事を目的とするカプ・コケコである。
耐久調整により、一致抜群でなければ落ちない耐久と高いSを確保することで序盤の崩しを担当し、後続の負担を軽減させることが可能である。
基本行動がしぜんのいかりになる為、ランドロス(霊獣)など、現環境に多い「電気無効枠」に対しても無償降臨を許さず、一定の削りを入れる事が可能となっている。
差別化
まず、同様の動きができるポケモンとしてオンバーンが挙げられる。
このポケモンはレッドカード+いかりのまえば型が一般的な型として認知されており、育成論も投稿されている。
特性おみとおしによる型の判別が可能な点が本育成論のカプ・コケコと比較した場合の優位点として挙げられる(参考 らりるれろ様のレッドカード
オンバーン育成論ソードシールド/503)。
対するカプ・コケコの優位点としては、まず半減技が無効化されない点が挙げられる。
半減技やナイトヘッドのような固定ダメージ技はタイプ相性によってダメージ量は変化しない、例えばナイトヘッドの場合、抜群のエスパーだろうが、いまひとつの悪だろうがダメージは50で固定である。
しかし、無効の場合は適応され、ナイトヘッドの場合ノーマルタイプにダメージを入れることが出来ない。オンバーンが使用する半減技はノーマルタイプのいかりのまえばである為、ゴーストタイプに対して削りを入れることが出来ないのである。
一方カプ・コケコの半減技はフェアリータイプであるしぜんのいかりの為、無効化できるタイプがない、つまりしぜんのいかりに対する受け出しというのは実質不可能であり、
オンバーンと違い、DMでも切らない限りHPを半分削られる事を防ぐ術がないのである。
また、耐性面においても優位点がある。この型の基本行動において、相手の攻撃を一発耐える必要がある。
数値的な耐久であればほぼ同等(オンバーンの方が若干上)であるが
オンバーンの弱点は4タイプあり、そのうち氷が4倍弱点である。
対するカプ・コケコの弱点は地面、毒の2タイプであり、4倍弱点はない。
双方不一致2倍であれば耐えるように耐久調整をする事は可能であるが4倍となると流石に不一致サブウエポンでも耐えるようにするのは難しい。
つまり、カプ・コケコの方が耐性面で優秀であり、役割を遂行できる範囲が広い。
以上のように、オンバーンと比較して優位点が見られることから、差別化は出来ていると判断する。
次にカプ・コケコと同様しぜんのいかりが使える他のカプ神
カプ・レヒレ
カプ・テテフ
カプ・ブルルとの差別化である。
これは単純に高いSが優位点になると考える。
この型の基本的な動きが一体目しぜんのいかり→攻撃を受けてレッドカード発動→2体目にしぜんのいかりとなる為、Sが高くないと成立しない。カプ・コケコはカプ神で唯一現環境において激戦区である100族はおろか、環境トップの
エースバーンにも上を取ることが可能であり、この型に最も適していると考える。
性格、努力値
ようき H236 A4 B20 D60 S188
Sは高いほうが望ましいが、環境トップのメンツを考えると最速は過剰であると判断した。
最低ラインとしては最速エースバーン抜きが妥当と考える、本育成論ではさらに少し振り、最速121族(
アーゴヨンなど)抜きとした。
HBはA無振りカバルドンのじしん+砂ダメージを確定耐えとしている。H実数値を16n-1にし、ダメージをBで調整するのが上記耐久を達成するのに最も効率がよく、努力値が64余る。
余りは特殊耐久確保のためDに多く振り、努力値の無駄を無くすためAに4だけ振る。
ちなみに、ADに回した努力値をBに回すと、無振りカバルドンのじしん+砂ダメージ2回を最高乱数以外耐えるようになる。これにより初手
カバルドン対面に対しちょうはつ→しぜんのいかりの動きが成立するようになる為、調整の候補として十分考えられる。
なお、確定欄はワイルドボルトを採用したようきとしている、後述するが10まんボルト採用にもメリットがある為、その際はおくびょうを選択し、C4とする。
なお、無効化されない対面操作としてとんぼがえりは必須と考えているが、ダメージ量はそれ程重要ではなく、耐久を落とす方が問題である為、A下降補正によるとんぼがえりの威力は気にする必要はない。
なお、本育成論のカプ・コケコがDMを切ることはほぼ無いが、DMした場合ダイフェアリー(しぜんのいかり)が特殊技扱いとなる為、確定欄の構成で有ってもCVにする利点はある。CVとした場合耐久無振りDM
ウーラオスいちげきがダイフェアリーでギリギリ確定2であり、少しでも削れば落とせるようになる。
こんらん自傷やイカサマ考慮のA下げとは違い、C下げはミラコなどの反射技ダメージ量くらいしかメリットがない、普段は固定ダメのしぜんのいかりである事を考えると、C個体値を高くしておいて損はないと考える。
特性
エレキメイカー一択とする、EF展開により、無振りで足りない火力を補強する意味合いが大きいが、そもそもシングルにおいてテレパシーは死に特性である。
持ち物
レッドカードで確定とする、上記コンセプトの動きをする為には必須である。
ダイマックス(以下DM)相手には無効となる点は念頭に置く必要がある。
技
電気技選択+確定技3枠で確定とする。どれも必須クラスであるため、補助技等に選択肢はない
- 電気技(2つから選択)
ワイルドボルト
タイプ一致技。しぜんのいかりをメインに据えた削り主体の型であるが、電気タイプとして最低限の役割は持っておきたい。
Aには振っていないがA種族値115とそれなりにあり、EFの補正が入る為、HB特化テッカグヤ、
スイクン辺りは高乱数2以上が確保出来る。但し
カプ・レヒレは偶発対峙の場合、Sの関係上ミストフィールドとなり火力が足りなくなる場合がある。
めいそうカプ・レヒレに安定した火力が見込めるため、基本的にはこの技を推奨する。
10まんボルト
この技にするメリットはウーラオス(れんげき)が確定1に出来る点である。
カプ・レヒレ
テッカグヤもH振りであれば確定2が取れている。
但し、カプ・レヒレにめいそうを積まれると突破不可能となる。
- 確定技(3枠)
しぜんのいかり
本育成論の軸となる技である。
フェアリー技の為、いかりのまえばと違いタイプにより無効化出来ない(外し以外)。
技の仕様上倒すことは出来ないが、ほとんどの相手に対し大きく削りを入れることが出来る。
但しDMに対しては削り量が1/4となる為、効果が薄くなる点は注意する必要がある。
とんぼがえり
対面操作技である。タイプ一致のボルトチェンジも覚えるが、ランドロス(霊獣)や
ボルトロス(霊獣)など受けに来る電気無効に対して撃つことも多く、無効化されないこの技一択と考える。
電気技読みで受けにくる上記電気無効ポケモンに対し、交代際にしぜんのいかり→とんぼがえりと動き、HPを半分以上削りつつ逃げる動きが可能となる。
無論単純な交代読み対面操作などとしても利用でき、用途は広い。
ちょうはつ
基本的に先発運用である為、カバルドンなどの起点封じとして採用する。また、この技を搭載する事で
ポリゴン2などの耐久型に対し、回復させることなくしぜんのいかりを入れることができる。
本項目冒頭で記載したように基本的に4つとも必須であると考えているが、でんじは、リフレクター、ひかりのかべは全く無しと言う訳ではない。
基本的に抜ける技が無いので候補入りはしないが、紹介程度で記載する。
立ち回り
しぜんのいかりは残HPが多い程効果が見込める為、先発起用を推奨する。
基本的な動きはしぜんのいかり→攻撃を受けレッドカード発動→しぜんのいかりの動きにより相手2体のHPを半分削るのが目的である。
この動きにより相手の手持ち2体のHPを半分にできる為、後続の全抜き補助やサイクルにおけるダメージレースを制しやすくなる。
相手2体にしぜんのいかりを当てた時点でカプ・コケコは大抵落ちる為、数的不利を取られているように見えるが、HP満タン2体とHP満タン1体+半分2体を比較した場合、前者の方が動きやすい事が多い、後ろにダイジェットエースがいる場合、そのまま全抜きも視野に入れることが出来る。
また、レッドカードによる強制交代の場合、相手は交代先を選択出来ず、ランダムとなる。
例えば交代先がカプ・レヒレなど、
カプ・コケコに明確に不利であった場合、再交代したところで交代先にしぜんのいかりを無償で当てることが出来るなど、相手の立ち回りが非常に厳しくなる。
DMを切る可能性もあるが、少なくとも1ターン消費できる上、しぜんのいかりにより25%とはいえ削りが入る。こちらにはDM権が残っており、後ろに半分削られたポケモンがいる事を考えると、後の展開も有利に働く事が多い。
当然ランドロス(霊獣)など地面タイプを誘うが、交代際にしぜんのいかりで半分削り、とんぼで逃げる動きができる。本育成論の型の場合、有利対面であってもしぜんのいかりから入る為、序盤に安定行動を取りやすいのもこの型の利点である。
また、ちょうはつを採用している為、起点封じも可能である。それ故、カバルドン
オーロンゲなどの起点型については初手ちょうはつが安定する。例外として
ラグラージは採用率の高いくさむすびを警戒し、引いてくる可能性が高いのでしぜんのいかりを選択する。
オーロンゲ
レジエレキなどはこちらがちょうはつを打つ前に一度だけ行動される。
但し、大抵ひかりのかべから張ってくる為、本育成論のカプ・コケコに限って言えば、特殊技を採用していない為、運用に支障は無い。
後続についても最低一体は物理アタッカーを控えさせることを推奨する。
本育成論のコンセプト上、相手の攻撃を最低一発は耐える必要がある。カプ・コケコは低耐久のイメージが強いが、耐久に努力値を振ることにより、高耐久とは言わないが、不一致抜群程度であれば耐える程度の耐久を確保することは可能である。
上項目記載の通り、本育成論の耐久調整はHB無振りカバルドンのじしん+砂ダメージ耐え、余りDとしているが、この配分で
メタグロス
ボーマンダなどのA種族値135クラスの特化じしんを確定耐えする。特殊耐久についても
ボルトロス(霊獣)の特化ヘドロウェーブを低乱数1(12.5%)まで抑えている。
耐久に多く努力値を割いているため、火力に回す余裕がなく、ほぼ無振りであるが電気技を高めのA種族値が使えるワイルドボルトとし、EFを利用する事で、火力は最低限確保出来ている。具体的にいうと電気タイプとして処理したい相手の筆頭に挙がるカプ・レヒレ
テッカグヤは確定2が確保できている。
しぜんのいかり→ワイルドボルトという動きで、ワイルドボルトの反動を減らせる他、対面時に電気技警戒で交代されてもしぜんのいかりが刺さる為、安定択になりやすい。
また、強制的にHPを半分削れ、ちょうはつもできる為、ポリゴン2
クレセリアに対しても優位に立ち回ることが出来る。
しぜんのいかりを一発入れれば大抵再生しようとするため、そのタイミングでちょうはつ撃てばほぼ機能停止する。そのままさらに削りを入れても良いし、とんぼにて後続のアタッカーに交代し、崩しにいくのも有効である。
相性の良い味方
- テッカグヤ
テッカグヤ
地面タイプに強く、とんぼがえりの引き先となる。やどりぎの起点にするのも良いが、しぜんのいかりがビーストブーストの起点になる為、ダイジェットアタッカーとしても強い。
- ラグラージ
ラグラージ
筆者はチョッキフルアタと組ませている。一般的なクッション型はあくびとEFの相性が悪い為、推奨しない。
一見カプ・コケコとタイプ的な補完は取れていないように感じると思うが、重要である。
というのもカプ・コケコが展開するEFの恩恵は相手も受ける為、パーティー単位で見ると電気タイプの負担が大きくなる場合がある。
その為地面タイプなどの「電気無効枠」は用意しておいた方が良い。ラグラージはあくまで一例であり
ランドロス(霊獣)など、電気無効であれば良いが、
ラグラージの利点としては、後攻クイックターンにより
カプ・コケコを安全に再降臨させられる点が挙げられる。
特に地面タイプが受け出しされやすく、カプ・コケコが相手をできる
テッカグヤに対し、後攻クイックターンができる為、交代読みやどりぎを
カプ・コケコが受けないなどのメリットがある。
苦手な相手
- 初手DM
先発運用する上で最も注意すべき展開である。前述のようにしぜんのいかり→レッドカードの展開で相手が苦し紛れにDMを切ってきた場合は後続に削りを入れられているという事もあり、一定の仕事はこなしているが、初手DMの場合、しぜんのいかりで25%しか削れずレッドカードも無効化される為、ほぼ機能せずに落ちる。
早めのアタッカー(ダイジェット持ちが多い)、またはラプラスなどDMでの運用が一般的であるポケモンが先発である場合、DMの可能性が高くとんぼがえりなどで様子を見るのが無難である。
- ガラルヤドラン
ヤドラン(ガラル)
使用率こそ低いものの天敵である。シェルアームズ一発で落ちる為、クイックドロウまたはせんせいのつめが発動すれば何も出来ずに落ちる。
とんぼがえりも当然危険なので、何もせずに引くしかない、相手である。
ダメージ計算
- 与ダメ
ワイルドボルト
※EF込とするカプ・レヒレHB特化
57.6〜67.7% 確定2
テッカグヤHB特化
52.9〜62.7% 確定2
スイクンHB特化
49.2〜57.9% 乱数2(91.79%)
ラプラスB252
67.3〜80.0% 確定2
ウーラオス(れんげき)B4
86.8〜102.8% 乱数1(12.5%)
エースバーンH4(等倍時)
60.6〜72.2% 確定2
ポリゴン2HB特化
20.3〜23.9% 確定5
10まんボルト
※性格おくびょう、EF込とするカプ・レヒレH252
57.6〜68.9% 確定2
テッカグヤH252
62.7〜74.5% 確定2
スイクンH252
56.6〜66.6% 確定2
ウーラオス(れんげき)無振り
109.7〜130.2% 乱数1(12.5%)
エースバーンH4(等倍時)
51.9〜61.5% 確定2
とんぼがえり
火力に期待する技では無いが参考程度で記載する。カバルドンHB特化
9.3〜11.1% 乱数9
ラティオスH4
46.1〜55.1% 乱数2(62.5%)
ゴリランダーH252
32.8〜38.6% 乱数3(98.02%)
- 被ダメ
カバルドン無振り
じしん
78.8〜93.7% 確定2
テッカグヤA特化
じしん
67.4〜80.0% 確定2
メタグロスA特化
じしん
82.2〜97.1% 確定2
ウーラオス(れんげき)A特化
すいりゅうれんだ(3発 急所)
72.0〜84.0% 確定2
カプ・レヒレC特化
ムーンフォース
48.0〜57.1% 乱数2(90.62%)
ボルトロス(霊獣)C特化
ヘドロウェーブ
85.7〜101.7% 乱数1(12.5%)
ヒードランC特化
だいちのちから
75.4〜89.1% 確定2
ラプラスC特化
キョダイセンリツ(ぜったいれいど)
61.7〜72.5% 確定2
ポリゴン2C特化
トライアタック
43.4〜51.4% 乱数2(6.25%)
なお、ダメージ計算は必要最小限になるよう精査した上で記載している為、追記要望については基本的に受け付けない、各自で計算をお願いしたい。
但し、筆者の見落としなど明らかな「記載漏れ」については応じる、気づいた際は指摘をお願いしたい。
終わりに
ここまでお読みいただきありがとうございます。カプ・コケコ一般的にはバリバリの特殊アタッカーが多く、本育成論の型は奇形にあたると思います。
もちろん意表がつけるというのもありますがそれを抜きにしても十分活躍できる型であると思い、今回投稿させていただきました。
コメントでのご指摘、ご質問等お待ちしております。