- 指定のない限りすべてのポケモンは理想個体とする
- HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをそれぞれHABCDSと表記
- ポケモン名やタイプ、持ち物に一部略称を使用
- ダメ計にはトレーナー天国様のものを使用
採用理由
現環境
過去作ポケモン解禁により、環境上位にランドロス(霊獣)をはじめとする氷弱点が増えた。さらに8世代を通してダイジェット環境であり、飛行タイプが非常に多い。
エースバーンバシャーモなどこれらへの打点に乏しいエースや、メタグロスバンギラスのような中〜低速アタッカーを使用する際、これらのポケモンは対策が必須である。しかしその多くは、ダイジェットによるS関係の逆転やその他強力な崩しの手段を持っており一筋縄ではいかない。そこで、先制技であり環境における通りのいい氷のつぶてを軸にこれらの対策を図りたい。
- 環境上位に刺さる氷タイプ+等倍範囲の広い地面タイプ
- 現環境で最もAが高い氷のつぶて持ち
- ある程度の耐久と速度、特性による対面性能
以上の理由から、マンムーを考察する。
マンムーに求められる要素
- 先制技の火力
より広い範囲を先制技で縛れるよう、高い瞬間火力が出せるようにしたい。
また相手エースに対して、タスキ前提で動いて実質的な数的不利をとる動きは非常に弱いため、出来るだけ無傷で倒しきりたい。
- 最低限の対面性能
相手のダイマックスまで考慮すると、先制技だけで倒し切るのには限界がある。そのため、一定数の相手を対面から倒せるだけの耐久が欲しい。
持ち物
こだわり鉢巻
1つ目の条件である瞬間火力の高さを実現するために持たせる。これにより立ち回りの柔軟さは下がるが、スイーパーとしての役割をこなし、通りのいい一致技により低速サイクルへ圧力をかけることもできる。
また高速電気+飛行のような並びに対して氷技の一貫を持つことができ、このポケモンの攻撃性能を引き上げることができる。
特性
厚い脂肪
推奨。現在マンダカイリューの半数ほどが持っている炎技による役割破壊を防ぎ、確実に処理できる。またこれがあることでトゲキッスやヒートロトムとの相性が逆転するほか、氷に耐性がつくため繰り出し性能も上がる。
鈍感
こちらも採用価値が無いわけではないが、現環境における威嚇持ちに対しては威嚇込みでも高確率で勝てる。ただしボーマンダに関しては威嚇+ダイドラグーンを入れられると分が悪くなるが、そもそもマンダは半数近くが特性自信過剰であるため、そこまで重く見る必要はない。
技構成
- 確定技
氷のつぶて
仮想敵ランドロス(霊獣)ボーマンダサンダーetc.
採用理由より。味方の削り残しや4倍勢へ撃つ。
氷柱針
仮想敵ランドロス(霊獣)ボーマンダカイリューミミッキュetc.
火力の期待値は氷柱落としの方が高いが、こちらはランドのタスキ、カイリューのマルスケ、ミミの化けの皮などを貫通して攻撃できるため、打ち分けのできない鉢巻型にマッチしている。
火力、命中共に安定したメインウェポン。ただし飛行タイプが多い環境なため安易に撃つのは禁物。
ゴリランダーを意識するなら10万馬力だが、そもそもゴリラ入りには選出しづらいため地震で十分。
- 選択技(優先度順
ストーンエッジ
仮想敵ヒートロトムブリザポスキュウコン(アローラ)etc.
ヒトムに強く出られる他、特性により有利を取れる氷タイプの処理速度を速められる。
なお氷柱針を持っているため連続技の必要性が薄く、命中も考慮した期待値でエッジを下回るためロックブラストは不採用。また雪崩は火力が足りない。
ギガインパクト
仮想敵不特定
不一致最大火力。相手の交代読みやダイアタック用に。
ピンポイント採用、もしくはダイナックル用。
調整
意地
努力値 H156/A220/B84/D4/S44
実数値 H205/A195/B111/C-/D81/S106
H-B 珠A252ボーマンダダイドラグーン確定耐え、特化ランドロス(霊獣)馬鹿力15/16耐え
A 余り、威嚇込み無振りボーマンダを氷柱針でほぼ3発
D 端数、C252アーゴヨンダイドラグーン15/16耐え
S 無振りゴリランダー抜き
役割対象のうち、等倍で最も高い火力で殴ってくるボーマンダを意識した調整。火力を出来るだけ高く保ちつつ、必要な耐久を確保した。
Sに関しては、本来不利をとるゴリランダーに対して上から攻撃できる確率を上げて削りを入れやすくする。現在環境のほとんどが鉢巻グラスラ型であり、Sを振らないタイプのゴリランダーはフィールドの取り合い意識で無振り、もしくは個体値を下げている場合が多いため、このラインで止める。
運用方法
基本的には相手にダイジェットエースがいて、なおかつこちらのエースが対応しきれないと思われる場合に2体目、もしくは3体目として起用。またシンプルに氷、地面が刺さっている場合に選出する。
よほどのことがない限り先発は推奨しない。
こちらのエースが1.5体ほど倒し、その裏から削り残しをつぶてで倒して締めるという立ち回りがベスト。必要に応じてサイクルを回して負荷をかけつつ、最後につぶてで倒しにかかる。このときステロを撒いておくと確定圏が広がるため強力。
氷、地面という組み合わせは攻めの相性は抜群にいいが、受けとしては最悪クラスに弱い。現環境におけるサブウェポンは高確率でマンムーの弱点を突いてくると考えていい。
特に今回はタスキによる行動保証もないため安易に投げられるポケモンではなく、周りのポケモンでいかにマンムーの一貫を作るか、また先制技圏内に入れるかということを意識する必要がある。
ダイマックスに関しては、基本的に切りたくないがやむを得ない場合もある。このときはダイアースを絡めて3ターン生存するか、1体落とせたら交代をしてしまってダイマを解除し、最後につぶてでダメージを入れるような立ち回りを心がけると良い。
個別の対応
これらのポケモンと対面した場合、お互いに無傷であれば氷柱針を押す。A一段下降ごとに氷柱1発分確定数がズレるため、できればステロを撒いておきたい。
- 対電気
カプ・コケコは草結び持ちかつ火力upアイテム持ちだと負ける。初手で出てくる場合が多いため、型判別ができるまでは対面したくない。
ライコウはメガネまたはダイマックスで負ける。珠熱湯までは耐えられるが基本不利。
それ以外は適当で勝てるが、裏に浮いているポケモンが見えている場合は地震ではなく氷柱安定。
苦手な相手
明確に苦手なのはエースバーンウーラオス(いちげき)カミツルギなどの上から弱点を突いてくる相手や、有効打のないウォッシュロトムなど。ただし周りで十分に対策できているのであれば選出は可能。
注意が必要なのはカプ・レヒレやヒードランなどのS関係がわからない相手。上を取れていれば勝てるが、マンムーと対面させる前に型の判別をしておく必要がある。
相性の良い味方、構築
耐久力自体はそれなりにあるが、耐性がクソなためどちらかというと対面寄りの構築にマッチしている。
単体では、
攻めの相性がよく抜き性能も高いが打ち合いに弱い
エースバーンバシャーモギャラドス
などをオススメする。
ダメ計
それぞれダメージの目安として分かりやすいもののみを記載する。これ以外は適宜推測、計算して頂きたい。
- 性格補正込み252振りを"特化"と表記
- 無振りは無表記で示す
- 威嚇持ちに対しては威嚇込みで計算
- 与ダメ
氷のつぶて
H4ボーマンダ 105.3〜126.3%、確1
HB特化ランドロス(霊獣) 61.2〜73.5%、確2
サンダー 76.4〜90.9%、確2
レジエレキ 60.6〜72.3%、確2
エースバーン(炎タイプ) 22.6〜27.1%
氷柱針(単発)
H4ボーマンダ 65.5〜79.5%、確2
HB特化ランドロス(霊獣) 36.7〜44.9%、オボン込みで突破率44%ほど
サンダー 48.5〜58.2%、高乱2
レジエレキ 37.4〜45.2%、確3
ミミッキュ 32.3〜39.2%、高乱3
地震
H252メタグロス 116.6〜139.0%、確1
HB特化ドヒドイデ 95.5〜112.1%、中乱1
カプ・レヒレ 84.8〜100.0%、超低乱1
HB特化ナットレイ 45.3〜53.6%、低乱2
ストーンエッジ
H252ヒートロトム 110.8〜131.2%、確1
- 被ダメ
特化ランドロス(霊獣)馬鹿力 85.9〜101.5%、超低乱1
珠A252ボーマンダダイドラグーン 84.4〜99.5%、確2
特化ブリザポス氷柱落とし 23.4〜27.8%
特化カプ・レヒレ波乗り 99.5〜118.0%、超高乱1
珠C252ライコウ熱湯 80.0〜95.1%、確2
珠C252サンダー暴風 87.3〜103.4%、低乱1
珠C252アーゴヨン大文字 58.5〜69.8%、確2
C特化ポリゴン2冷b 18.0〜21.5%