はじめに
とりなんこつ と申します。本考察は『特殊型ハガネールハガネール』の可能性です。
育成論の投稿は初めてです。
拙い部分があるかと思いますが、最後まで読んで頂けると嬉しいです。
現環境でハガネールの新たな可能性を見つけられないかと試行錯誤しております。
主に意識しているポケモンは、物理型ハガネールの『ボディプレス』及び『ジャイロボール』が半減になるサンダーボルトロス(化身)リザードン等のポケモンです。
これらのポケモンへ能動的に動けるような型を模索します。
- 本考察では、H:HP、A:攻撃、B:防御、C:特攻、D:特防、S:素早さ、V、DM(ダイマックス)などの一般的な略称を使用します。
- ダメージ計算は「ダメージ計算SS for ポケモン ソード & シールド」を使用して算出しています。
背景と目的
- 今回考察致しますハガネールは、ポケモン防御種族値第2位(準伝説、ウルトラビースト含めると第3位)を誇る硬さのポケモンです。故に『てっぺき』と『ボディプレス』を主軸とした防御値を参照する物理型アタッカーが主流と言っても過言ではありません。
しかしながら、冠の雪原解禁後に準伝説ポケモン・ウルトラビーストの解禁により、『ひこう』タイプを合わせ持つポケモンが増えました。物理型ハガネールのメイン武器である『ボディプレス』が『かくとう』タイプなので、現状は威力が半減で受けられてしまい肩身を狭く感じております。
そこで、新たな戦略として提案するのが『特殊型ハガネールハガネール』です。ただ、残念ながらハガネールのC種族値55は特殊アタッカーとして役割を持たせるには低い数値です。従来では習得する技の中にCランク上昇できる技が『げんしのちから』のみであり、ABCDSを10%の確率でランク1段階上昇する不確定要素が強いものでした。
しかし、鎧の孤島の解禁により教え技『メテオビーム』が習得可能となり、確定でCランクを1段階上昇できるようになります。これにより、ポケモン剣盾から解禁のタイプ一致特殊技である『てっていこうせん』に火力補正が乗算され、特殊アタッカーとしてメインウェポンが確立できたと考えております。本考察では従来にはないハガネールの特殊型への可能性を広げることが主なコンセプトになります。
相手の意表をついて有利に立ち回れるハガネールを目指します。
特性
がんじょう
HPが最大の時、『ひんし』状態になるダメージを受けても必ず1残ります。
これにより、確実に1回の行動が保証されますので確定です。
持ち物
- パワフルハーブ
C値が低いハガネールにおいてCランク上昇は最優先事項です。幸いにも特性『がんじょう』によって行動保障が1回はあります。その1回でCランクを上昇を狙いつつ攻撃まで行える『パワフルハーブ』で確定です。
※Cランク2段階上昇が見込める『じゃくてんほけん』も採用候補に考えられます。
『メテオビーム』+『じゃくてんほけん』でCランク3段階上昇も夢ではありません。
しかしながら、
弱点技を受けなければ技の威力が見込めない点。
『メテオビーム』のインターバル中に型バレによる相手の交代受け出し
などの注意が必要です。
基本的には受け身の立ち回りになりますので、ハガネール単体で能動的な立ち回りを目指す本考察では詳しく触れませんが、『トリックルーム』等を利用する際には候補として考えてみてもいいかもしれません。
技構成
- メテオビーム(確定)
1ターン目にCランク1段階上昇、2ターン目で攻撃する威力120『いわ』技。
ハガネール唯一の確定でCランク1段階上昇ができる補助技(兼、特殊攻撃技。)
デメリットでもある2ターン目の攻撃を『パワフルハーブ』で無理やり1ターンに放ちます。本考察コンセプトであるので確定技です。
(ただ、命中率90なのが玉に瑕。)
- てっていこうせん(確定)
最大HPの半分を失う威力140『はがね』技。タイプ一致(1.5倍)のメインウェポン。
『メテオビーム』によるCランク上昇を活かして相手に放ちます。命中率が95なので、命中不安が気になる方には、命中率100の『ラスターカノン』も候補です。威力が80に下がる代わりに10%の確率で相手のDランク1段階下降が狙えます。
- だいちのちから(選択)
威力90『じめん』タイプ一致技(1.5倍)。10%の確率で相手のDランク1段階下降。
『メテオビーム』によるCランク上昇の影響を活かせるタイプ一致技になります。
ハガネールは『でんき』タイプに強く出れるので、それに対しての効果バツグン技として充分採用候補です。ただ、『ひこう』タイプ持ちが増えている現環境では効果無効になることも多く、意識するポケモンで採用を検討する必要があると考えます。
同じく『じめん』タイプ特殊技の、『ねっさのだいち』威力70の30%でやけど状態異常を狙える技もありますので、威力重視もしくは追加効果重視で選択してください。
- ねむる(選択)
HPと状態異常をすべて回復した後、2ターンの間『ねむり』状態なる。
採用候補として挙げた理由は以下の2つです。
上記の理由から場に残る確率を上げて、攻撃の試行回数を増やします。
また余談ですが、相手のDM行動を読むor死に出しからの後手で、ハガネールを犠牲に相手のDMターンを無理やり枯らしつつ自身のDMを残して後続に繋げる動きもできるようになります。
※相手のDM技による積の起点になる可能性と、DM技によっては追加ダメージで1発退場があるので使用は計画的にする必要があります。
例、相手DM発動にハガネール対面。
- 『1ターン目』(ハガネールのS値は低いので基本後手になることを想定しています。)
(先手)、相手DM技→どんな技もハガネールの『がんじょう』で1耐える。
(後手)、ハガネールの『ねむる』でHP回復して再び『がんじょう』状態へ。
- 『2ターン目』
(先手)、相手DM技→どんな技もハガネールの『がんじょう』で1耐える。
(後手)、『ねむる』で確定ねむり状態。
- 『3ターン目』
(先手)、相手DM技によりハガネール退場。後続へ引き継ぎ、相手のDMが終了。
- ねごと(選択)
『ねむり』状態の時のみ使用可能、自分の持っている技のうち1つをランダムで使用。『ねむり』ターン中でも攻撃行動の試行回数を増やせます。
性格と努力値調整
- 特殊アタッカー型
性格:ひかえめ(↑特攻↓攻撃)
努力値:H252、C252、S4
実数値:H182.A×.B220.C117.D85.S51
(A落ちの5Vで考察しております。)
持ち物:パワフルハーブ
性格:
性格補正1.1倍で低いC実数値を最大にします。
H:
『てっていこうせん』により最大HPの半分が削られるので、実数値を上限まで引き上げて耐久ラインを上げています。
C:
今回のコンセプトなので確定。
S:
残りの努力値4ですが、BもしくはDに振ってもほぼ誤差だと考えております。一応Sに4振ることで、現環境に一定数はいるブリザポス(S無振り)を抜く事ができます。
立ち回り例
基本的にはハガネールのCランク上昇を最優先に行動します。
相手ポケモンとの対面時には、物理型が主流なハガネールにまず特殊型を疑われません。
そこで初手『メテオビーム』を放出して相手の意表を突きます。
なるべく効果バツグンを狙いに行きましょう。
『メテオビーム』放出後は、Cランク上昇を活かして特殊技で戦います。
ハガネールDMで能力上昇or攻撃による圧をかけるも良し、DMを残して特殊技を放ちつつ削れたHPは『ねむる』で回復し、特性『がんじょう』状態に戻す動きも良し、なるべくハガネールの攻撃試行回数を重ねられる動きを意識していきます。
ハガネールを積みの起点にしてくるポケモンのHPをより多く削りに行きましょう。
与ダメージ計算
メテオビーム (1ターン目の効果によりCランク1段階上昇しているものとする)
無(H165D110)サンダー:88.4〜104.2%中低乱数1発
無(H154D100)ボルトロス(化身):102.5〜122.0%確定1発
無(H125D127)ヒートロトム:99.2〜118.4%高乱数1発
H252(H185D105)リザードン:164.3〜194.5%確定1発
無(H164D100)ランドロス(霊獣) :48.1〜57.3%
無(H155D95)エースバーン『ほのお』:108.3〜127.7%確定1発
無(H166D120)カイリュー:80.7〜95.1%
無(H146D57)フェローチェ:95.2〜112.3%中高乱数1発
無(H165D145)ファイヤー(ガラル):66.6〜78.7%
無(H170D100)ボーマンダ:92.9〜110.5%中高乱数1発
無(H170D120)ギャラドス:78.8〜92.9%
てっていこうせん (Cランク上昇をしていない状態)
無(H155D95)エースバーン『かくとう』:62.5〜74.1%
無(H145D150)カプ・レヒレ:43.4〜51.7%
無(H175D90)ゴリランダー:58.8〜70.2%
無(H183D92)カバルドン:55.7〜65.5%
無(H160D135)トゲキッス:86.2〜102.5%低乱数1発
無(H145D135)カプ・テテフ:95.1〜113.1%中高乱数1発
H252(H162D125)ミミッキュ:92.5〜108.6%中高乱数1発
H252(H207D130)ブリザポス:69.5〜82.1%
だいちのちから( Cランク上昇をしていない状態)
無(H148D93)アーゴヨン:86.4〜102.7%低乱数1発
無(H165D120)ライコウ:61.8〜72.7%
無(H155D70)レジエレキ:109.6〜131.6%確定1発
無(H145D95)カプ・コケコ:86.8〜103.4%低乱数1発
H252(H198D126)ヒードラン:96.9〜115.1%中高乱数1発
D252(H184D183)ウツロイド:71.7〜86.9%
被ダメージ計算
- 本考察の『特殊型』ハガネールはCランク上昇を最優先するために初手『メテオビーム』を推奨しています。そこで、『メテオビーム』で倒せなったポケモンにもう一度ハガネールが攻撃可能かの指標を示すために被ダメージ計算を行います。
前提条件としてハガネールが2度攻撃するということは、ハガネールのS値が低いことを考慮して相手からの攻撃を2回耐える必要があると考えます。
(どんな攻撃も1度は特性『がんじょう』で耐えます。)
つきましては、仮想敵の技を確定2発耐えられれば攻撃できることにします。
無(C145)サンダー:『ねっぷう』→68.1〜80.2%
無(C125)ヒートロトム:『オーバーヒート』→119.7〜141.7%
A252(A197)ランドロス(霊獣):『じしん』→56.0〜67.0%
A252(A186)カイリュー:『ほのおのパンチ』→26.3〜31.8%2回攻撃できる
A252(A189) フェローチェ:『とびひざげり』→70.3〜83.5%
C252(C152) ファイヤー(ガラル):『もえあがるいかり』50.0〜59.3%
C252(C162)ボーマンダ:『だいもんじ』86.8〜103.2%
A252(A177)ギャラドス:『たきのぼり』40.6〜49.4%2回攻撃できる
ボスゴドラとの差別化について
特殊型ハガネールを考察するにあたり、同じ特性を持ちつつハガネールの技範囲を凌駕し、C種族値が5高いボスゴドラがいます。特殊型ハガネールと特殊型ボスゴドラを比べた際に、ボスゴドラは本考察の要である『メテオビーム』がタイプ一致(1.5倍)で放てるため、ダメージ割合がハガネールよりも大きくなり実用性を感じます。ここで差別化を思考します。
両者の一番の差異はハガネールに『じめん』タイプが含まれることです。
これによりボスゴドラにはできない『でんき』タイプを無効にする点があります。
『でんき』タイプ技が無効化できる利点。
- 『でんき』タイプ技による一貫性が避けれます。
相対的に『ひこう』『みず』タイプが多い現環境でパーティ構築をする際に、特殊アタッカー役のハガネール1体で『でんき』タイプポケモンに対してストッパー役を兼任できます。
- 『でんき』タイプが弱点の『ひこう』『みず』タイプを持つポケモンが選出しやすくなります。
『でんき』タイプ技による一貫性が切れるので、『ひこう』『みず』を持つポケモンを選出候補の1体に選びやすくなります。
『ひこう』タイプならハガネールの弱点である『じめん』『かくとう』を、『みず』タイプなら同じく弱点の『ほのお』『みず』に対して、技威力を半減以下で対応するポケモンを選出できるので相性補完にもなります。
これは『ボルトチェンジ』によるサイクル負けを防ぐことに繋がります。自身が不利対面の状況でも、相手のポケモンを見て初手対面or後投げで対応できる点はボスゴドラにはない強みです。また、相手の『ダイサンダー』に対して後投げができれば、DMターンを無傷で消費させられる動きが臨めます。
- 『でんき』技による『ルガルガン(まひる)』になりません。
相手の『でんじは』、もしくは『でんき』技の追加効果による1/4の確率で動けなくなるかもしれない確率勝負を危惧せず行動できます。
まとめると、
特殊アタッカーとしての立ち回りだけでなく、『でんき』技による攻撃及びサイクルを止めることができ、後続の『でんき』弱点ポケモンを通す補助的な役割を1体で持てるのがハガネールになります。
相手や自身のパーティ構築、対戦で意識するポケモンによっては、一概にボスゴドラだけでなくハガネールの採用も検討してみてはいかがでしょうか。
(余談ですが、ハガネールはボスゴドラと異なり『ほのお』弱点を持っているため、ある程度の確率で相手の選出に『ほのお』ポケモンを誘い出せます。『じめん』技が効かないヒートロトムやリザードンを返り討ちにしましょう。)
相性の良い味方
- マンタイン『みず』『ひこう』
H85/A40/B70/C80/D140/S70(種族値485)
ハガネールとの相性補完に優れています。ハガネールの弱点である『ほのお』『みず』『かくとう』は半減で受けることができ、『じめん』タイプを無効化できます。
反対にマンタインの弱点である『いわ』『でんき』はハガネールによって、『いわ』は半減以下、『でんき』は無効化することができます。
物理型が主流のハガネールですので、特殊技攻撃による弱点をD種族値が優れているマンタインで受けるサイクルが臨めます。
- 与ダメージ計算の結果から高乱数ダメージでも倒しきれないポケモンがいます。微量に残ったHPを削るためにも先制技を持っているポケモンがパーティにいることを推奨します。
最後に
ここまで読んで頂き、本当にありがとうございます。
私にとってハガネールは、初めてポケモンに触れた第三世代の頃からずっと大好きなポケモンです。なので、現環境に少しでも活躍の場を増やせないかと思考している次第です。
ハガネールの益々のご活躍をお祈り申し上げます。
更新・修正
12/2に『被ダメージ計算』サンダー仮想技『ねっぷう』へ表記修正。
12/2に『被ダメージ計算』ヒートロトム仮想技修正。