- 追記(11/3)
実際に運用したところ、起点にできるポケモンが具体的に分かったので、仮想敵の欄を追加して追記します
- 追記(11/16)
考察をより深め、努力値を調整した改良版を投稿しました。こちらの型も充分強いですが、改良版も見比べていただけると幸いです。
はじめに
初めまして、ヒナタと申します。今回、初めて育成論を投稿させて頂きます。拙い部分はあるかと思いますが、よろしくお願いします。
*種族値、個体値などの用語や、H、Aなどの略称を使用します。
*ダメージ計算はsoldier calcさんの物を使用しています。
*この育成論は全て自分で考えたものになりますが、偶然似通ったものがあるかもしれません。ご了承下さい。
サンダー(ガラル)サンダー(ガラルのすがた)というポケモンについて
まず簡単にサンダー(ガラル)というポケモンについての解説をします。
冠の雪原にて、ワイルドエリアをやたらめったら走り回っていたこのサンダー(ガラル)というポケモンですが、やはり準伝説だけあって優秀な点が多いです。
- 種族値
サンダー(ガラル)の種族値は上から
90-125-90-85-90-100(合計580)
と、物理火力、耐久力、速さが全て高水準という値になっています。今回の型ではその全てをフルに活用します。
しかし、微妙に火力が足りない感は否めません。
- タイプ一致のダイジェットとダイナックル
素早さを上げられるダイジェット、攻撃を上げられるダイナックルをタイプ一致で使うことができるポケモンはサンダー(ガラル)ルチャブルエースバーンのみであり、素早さ・火力を上げながら殴れる点からダイマックス適正がかなり高いと言えます。
- 強力な特性「まけんき」
サンダー(ガラル)の特性はまけんきであり、相手に能力を下げられると攻撃が2段階上昇するというもの。ダイドラグーンやダイホロウといった能力ダウン系のダイマックス技や、ランドロス(霊獣)ボーマンダなどが持つ特性「いかく」に非常に強い点が優秀です。
- ダイジェットが弱点である
もちろん、弱点がないわけではありません。タイプ一致ダイナックルが打てるということは、ダイジェットを抜群で受けてしまうということ。環境に多いダイジェットに弱いというのは明確な弱点です。
ですが、裏を返せば弱点を突かれやすく、弱点保険の発動がしやすいとも考えられます。今回の型はそれを活かした型です。
差別化点
- 素の耐久の高さ
- まけんきによる能力ダウンへの耐性
- 技「らいめいげり」による崩し性能の高さ
の3点で充分可能だと思います。
コンセプト
高水準の耐久・素早さは持つものの微妙に足りない火力。非常に高いダイマックス適正、だけど飛行弱点が痛い...なら、ダイジェットを耐えて弱点保険+ダイジェットで切り返せばいいじゃない!というのがコンセプトです。
幸い、高い耐久のおかげでHに少し振れば生半可な弱点技は耐えるので、充分戦えます。
ダイドラグーンやダイホロウ、また、新環境でランドロス(霊獣)ボーマンダなどのいかく持ちが登場するなど、まけんきの発動機会も増えているように感じます。
現環境において、“ある程度の耐久で環境に多いダイジェットを耐えて弱点保険を発動し“、“タイプ一致ダイジェットとダイナックルで全抜きを狙う“。さらに“いかくなどの能力ダウンで止まらない“という唯一無二の強みは注目すべき点だと思います。
役割
タイプ一致ダイジェット、ダイナックルを活かしたダイマエースになります。相手のダイジェットや、あわよくば特性「いかく」を起点にして弱点保険、まけんきで火力を増し、全抜きを狙います。
仮想敵
基本的には弱点技を誘って弱点保険で切り返すので、弱点技を打ってくれそうなポケモンが仮想敵になります。
- ダイジェットアタッカー
ランドロス(霊獣)アーゴヨンボーマンダファイヤー(ガラル)テッカグヤトゲキッスギャラドスウーラオス(れんげき)など
- その他
メタグロスライコウジバコイルヒートロトム(ロトム全タイプ含む)アシレーヌフリーザー(ガラル)など
また、らいめいげりの確定防御ダウンという性質上
ポリゴン2カビゴンラッキーなどを崩すことも得意です。弱点保険なしでも突破しやすいので頭の片隅に入れておきましょう。
特にランドロス(霊獣)アーゴヨントゲキッスメタグロスあたりはほぼ確実にサンダー(ガラル)に対してダイジェット、ダイサイコなどで弱点を突いてくれます。起点さえ作ればダイナックルの攻撃上昇に加え、ダイマックスが切れてもらいめいげりの防御ダウンも絡めて基本的に誰であろうと上から圧殺できるので、相手のダイマエースに上手く合わせましょう。
持ち物
コンセプトなので、弱点保険で確定です。
性格・努力値と調整
当初は案1での運用のみ考えていましたが、環境によっては案2での運用も考えられます。(理由は後述)
案1 性格 ようき 努力値H60 A196 S252
Hに60振りダイマックスすることで、ダイジェットの中でも最高火力であるA特化ランドロス(霊獣)のダイジェット(そらをとぶ)を確定で耐えることができます。
素早さはサンダー(ガラル)自身が100族という激戦区ということもあり、また、最速ウーラオス(れんげき)サザンドラなどより早く行動したいので、ようき最速です。
余った分は全てAに回し、火力をできるだけ確保します。
案2 性格 ようき 努力値H60 A204 S244
H60振りは案1と同様ですが、Sを最速100族抜かれ調整にすることで最速リザードンボーマンダに対して
リザードンボーマンダダイジェット(サンダー(ガラル)の弱点保険が発動}
↓
サンダー(ガラル)ダイジェット
という流れでA2段階上昇のカウンターパンチを食らわせることができます。具体的なダメージ計算は後述のダメージ計算の欄に記載しておきますが、リザードンなら低乱数1発、ボーマンダならステロなどを絡めれば確定1発となります。この調整であれば同速での運ゲ対決を回避できます。
環境にリザードンボーマンダが増えれば、かなり実用的だと思うので、調整案の候補として載せておきます。
技構成
格闘技と飛行技は確定ですが何種類かあるので、それぞれメリット・デメリットを比較します。お好みで。
- 格闘技
らいめいげり
追加効果で確定Bダウンという強力な技。それ故に相手の受けを崩しやすいです。デメリットもなく扱いやすいのでオススメです。
インファイト
非ダイマ時はらいめいげりより高火力になります。しかし、弱点保険やまけんきでAがかなり上がることも多いので、耐久が下がるデメリットを負ってまで必要以上の火力は要らない気がします。ダイナックル時の威力もそこまで変わりません。
かわらわり
ラプラスキュウコン(アローラ)のオーロラベールやオーロンゲのリフレクター、光の壁などを割れます。らいめいげりほどの有用性はないですが、パーティ単位で壁パーティが重いのならアリです。しかし弱点保険のおかげで壁もそのまま押しきれたりするので、余程のことがない限りは要らないと思います。
- 飛行技
ブレイブバード
安定です。基本的にダイマックスして動くためか反動を受ける機会は1試合に1回くらいかと思うので、特に深い理由がなければコレを採用しましょう。ダイジェット時の威力も最も高いです。
ダブルウイング
安定その2です。ブレイブバードよりダイジェット時の威力が低いのが痛いので基本はブレイブバードをオススメしますが、非ダイマ時に身代わりやタスキに強くなる点は評価できます。
ドリルくちばし
ブレイブバードより威力は落ちますが、非ダイマ時も反動無しで気軽に打てます。反動を嫌うならコレ。
アクロバット
弱点保険発動後なら反動無しで威力110の技を連発できますが、ダイジェットの威力はブレイブバードより30落ち、少し扱いにくいです。
- 選択枠
格闘技、飛行技以外の2枠は選択枠とします。自分で使っている技の2つ→その他の技の順に紹介します。意外とやれることは多いので、パーティに合わせてカスタマイズしましょう。
ブレイズキック
ダイバーンにすることでテッカグヤアーマーガアなどの鋼・飛行タイプへの有効打になります。ハッサムなどにも打ちます。環境にテッカグヤが多いことはほぼ確実なので、優先度高めです。
じだんだ
タイプ一致技を両方半減されるカプ・コケコを初めとする電気タイプへの有効打になります。ダイアースとして打つとDも上がるため、特殊相手との打ち合いにも優れます。下のはがねのつばさと優先度は同等かと思います。
はがねのつばさ
格闘技と範囲は被り気味ですが、カプ・テテフミミッキュニンフィアトゲキッスなどへの有効打になります。また、ダイスチルとして打つことで物理相手との打ち合いに有利になります。じだんだの欄にも書いた通り、優先度は高めです。
とんぼがえり
不利対面の際に、敵のタスキの可能性を潰しつつ退けます。ダイワームとして打つのも悪くはないです。
じごくづき
格闘技が通らないギルガルド(シールド)ドラパルトなどへの有効打です。ゴーストタイプが苦手なので、環境にそれらのポケモンがどれだけ多いかで採用を検討しましょう。
ちょうはつ
ポリゴン2などの補助の動きを止めるのに役立つとともに、ダイウォールとしても使えます。
基本的には
【らいめいげり ブレイブバード ブレイズキック】の3枠
空いた1枠に 【じだんだ はがねのつばさ じごくづき】から選択
という技構成が範囲も充分で扱いやすいと感じます。
運用方法
初手か死に出しで繰り出し、対面からダイマックスして場を荒らします。ランドロス(霊獣)アーゴヨンなどと対面した時、ダイジェットの打ち合いになりがちです。前述のランドロス(霊獣)にスポットを当てると
サンダー(ガラル)ダイジェット
↓
ランドロス(霊獣)ダイジェット(サンダー(ガラル)の弱点保険が発動)
↓
サンダー(ガラル)ダイジェット
ランドロス(霊獣)ひんし
の流れで、死に出しから勝っていけます。初手対面からならまけんきも発動するので、より全抜きの可能性が高まります。
そんな感じで、ダイジェットを起点にすることを念頭に立ち回ります。
後出しする場合、ランドロス(霊獣)などに対しての後出しならば地面技を無効にしながら安定して受け出せますが、基本的には繰り出す際ダメージを受けたくありません。注意して扱いましょう。
ダメージ計算について
対面からダイマックスしてステータスを上げ、上から圧殺するのがコンセプトなので、ダイマックス時以外に攻撃を受けることはほとんどありません。なので、ダイマックス時以外のダメージ計算は要望がなければ記載しない形をとらせて頂きます。ご了承下さい。
ダイマックス時の与ダメージ計算
*弱点保険発動時(A2段階上昇)のダメージを記載しています。発動していない時のダメージは半分程度だと考えてくださるとイメージしやすいです。
*ダイマックスを「DM」と略します。ご了承下さい。
- A2段階上昇ダイジェット(ブレイブバードを元にした場合)
H4振りDMランドロス(霊獣) 73.9〜87.2%(確定2発)
H4振りDMアーゴヨン 96.9〜114%(乱数1発)
H4振りDMボーマンダ 78.3〜92.3%(確定2発)
B4振りDMリザードン 88.5〜104.2%(乱数1発)
(ランドロス(霊獣)ボーマンダとの対面ではまけんきによりAが上昇している可能性があるので、その場合は確定1発になります)
- A2段階上昇ダイナックル(らいめいげりを元にした場合)
B4振りDMサザンドラ 93.4〜110.1%(乱数1発)
HB特化カビゴン 101.1%〜119.8%(確定1発)
- A2段階上昇ダイバーン(ブレイズキックを元にした場合)
HB特化テッカグヤ 96〜113.7%(乱数1発)
HB特化アーマーガア 94.6〜112.1%(乱数1発)
H極振りメタグロス 118.7〜140.1%(確定1発)
- A2段階上昇ダイアース(じだんだを元にした場合)
B4振りDMカプ・コケコ 108.2〜127.5%(確定1発)
- A2段階上昇ダイアーク(じごくづきを元にした場合)
B4振りDMドラパルト 106.1〜125.1%(確定1発)
H極振りギルガルド(シールド) 123.3〜146.1%(確定1発)
- A2段階上昇ダイスチル(はがねのつばさを元にした場合)
B4振りDMカプ・テテフ 110.3〜130.3%(確定1発)
H4振りDMトゲキッス 83.2〜93.2%(確定2発)
ダイマックス時の被ダメージ計算
*こちらでも、コンセプト通りダイマックス時の被ダメージ計算を記載しておきます。
- A特化DMランドロス(霊獣)ダイジェット 83.2%〜98.8%
- 無補正A252振り命の珠キョダイマックスエースバーンダイジェット 84.1〜100%(最高乱数切り耐え)
- C特化DMアーゴヨンダイジェット 50.2〜59.5%
- A特化DMメタグロスダイサイコ 78.6〜93.6%
- C特化DMエレキフィールドカプ・コケコダイサンダー80.3〜95.3%
相性の良いポケモン
この型のサンダー(ガラル)は先発や後出しなど、安全な形で繰り出して対面からダイマックスで暴れることを主軸としています。そのため
- ステルスロック等で起点作りしてから自主退場できるポケモン
- 後攻とんぼ返り、ボルトチェンジ、クイックターンで対面操作しやすいポケモン
が候補として考えられます。
また、パーティ単位でランドロス(霊獣)アーゴヨンなどのダイジェットエースを誘うのも有効です。
また、一度非ダイマックスで荒らしてから「いやしのねがい」等で全回復してダイマックスで荒らす流れも強いと思います。
クレセリアサーナイトなどと合わせるのも有効です。
苦手なポケモン
対面でダイマックス同士の対面になればほぼ負けることはないですが、弱点保険を使うコンセプトの関係上かなり削れた状態になります。そのため、後から出てくる先制技持ちに弱いです。(ハッサムファイアローなど)
また、タイプ相性と技範囲の関係上サンダーボルトロス(化身)ボルトロス(霊獣)には結構弱いです。
おわりに
弱点保険持ちサンダー(ガラル)の育成論を読んでいただき、ありがとうございました。ビジュアル・性能ともにとても好きなポケモンで、この型は使ってみてしっくり来たので、ぜひ皆さん使ってみてください。個人的にはダイマエースとしての性能が最も高いポケモンだと思っています。
また、その他の努力値調整の案、技候補、相性のいいポケモン、疑問点など、色々な意見や感想をお聞きしたいので、コメント・評価よろしくお願いします。
冠の雪原での新環境でのサンダー(ガラル)の活躍を願って、この育成論を締めさせて頂きます。