はじめに
ねがねがと申します。よろしくお願いします。
以前、愛用しているトゲキッストゲキッスの育成論(育成論ソードシールド/924)を投稿しましたが、ご存知の通り9月からのレギュレーションで使用不可になってしまいました。あいつは逝ってしまったのさ、それこそ均一なるマトリックスの向こう側へ……。
というわけで、彼と似た仕事をしてくれるポケモンを作ろう!というコンセプトで今回はお送りしていきます。
そんな感じで使えるポケモンは居ないかと図鑑を見ていると……奴の姿が目に入ったのです!
そう、今回の主役、シンボラーシンボラー君です!
性能として
・種族値の比率が近い
・弱点の個数が同じ5個(そのうち3つは同じ)
という点から比較的使用感覚を近づけることができるのではないか?というのが採用理由になります。
不思議かつ、かっこいいビジュアルもいいですよね。
以上の理由から
今回はシンボラーシンボラー君にフィーチャーしていきたいと思います。
至らぬ点が多々あるかと思いますが、何卒御容赦ください。
ダメ計はポケマスさんのツールをお借りしました。
注意
この記事ではHABCDSなどの非公式用語を使います。
特記事項がない限り基本的に相手は理想個体です。
シンボラーシンボラーについて
第5世代から登場したエスパー・ひこうタイプ。同タイプを持つネイティオネイティオ君と似たサイケデリックな模様が特徴のなんだか見てて不安になるポケモン。そんなところが愛されているのか、地味に人気のあるポケモンかと思います(某イラストサイトでもかなりの数の作品がupされてますね)。
一般的な型としてはCSぶっぱでダイジェットからの全抜きを目指すエース型、どくどくだまマジックガードを利用した公害型などが有名ですが、今回私が目指すのは今は亡きトゲキッストゲキッスと同様の汎用型、ある程度硬さがある&火力も兼ね備えている、という型を目指します。
調整について
まず、シンボラーシンボラーとトゲキッストゲキッスとの相違点について見ていきましょう。
まず種族値は
という具合にトゲキッスは圧倒的なCの高さが売りで、シンボラーは足の速さとBDが同値なのが特徴ですね。
とはいえ、意外とCの数値に大きな差は無いように思われます(実数値で5の違い)。
決定力不足が懸念されますが、誤差という事で一旦無視することにします。
ここで気になってくるのはHBDの低さです。トゲキッスを使っていた理由の一つ、圧倒的耐久力の安心感が得られないのは正直なところ大きな痛手です。
また、とくせいも
というように大きく異なります。
以上を踏まえた上で調整していきましょう。
- とくせい
シンボラーシンボラーが持つ特性はどれも特徴的です。個人的に使いやすいのはマジックガードですね。ステロや天候ダメージ、数は少ないですがどくどく、やけど等のスリップダメージを気にせずに繰り出せるのが魅力です。
他に相性不利を無視できるいろめがね、確率ですが変化技を回避出来るミラクルスキンも非常に優秀です。ここは好みや自分のパーティに合わせて選択してしまって構わないと思います。
- せいかく
言わずもがなAは使わないので、Aにマイナス補正がかかるせいかくを選んでいきます。今回は少しでも低い決定力を補うためにひかえめで決まりです。
- もちもの
耐久寄りの調整なので火力を補うためにじゃくてんほけんを持たせています。ほぼ確定です。とくせい“マジックガード”があるのでいのちのたまという選択肢も考えられますが、はたきおとすを考慮するとじゃくてんほけんに軍配が上がると思います。
- 個体値
物理は無視しているので31-0-31-31-31-31を前提としてます。
- 努力値
252-0-124-4-124-4(余り2)
以上のように振ってます。Hから順番に説明します。
H▶少しでも耐久力が欲しいのでぶっぱです。奇数になるのも魅力。
A▶問答無用
B&D▶種族値が同値という事もあり、均等に振ってます。ダメージの感覚がわかりやすいですしね。
コスモパワー1積みで先述のトゲキッストゲキッス(育成論ソードシールド/924)の使用感に近付きます。
物理ならはりきりAぶっぱパッチラゴンパッチラゴンの“いのちのたま“先制でんげきくちばしを確定で耐えます(ただしダイマ&壁込み)。
なんならハチマキヒヒダルマ(ガラル)ヒヒゴリラダルマのつららおとしも確定で耐えられます(もちろんダイマ&壁込み)。
特殊ならCぶっぱの眼鏡サザンドラサザンドラのあくのはどうを確定で耐えられます(ダイマあり&壁なし)。
これだけのポテンシャルがあるのでお好みでBDの比重を多少変更してもいいかもしれません。自分のパーティ構成と相談してみてください。(ちなみに上記のパッチラゴンの先制でんげきくちばしを確定で耐えるには、最低限20振ってあれば上記の方法で確2で耐えます。C等に回してもいいかも知れないです)
C&S▶C&Sは余りですね。上記のトゲキッス(育成論ソードシールド/924)の使用感に近づける調整です。
技構成
【エアスラッシュ(確定)/コスモパワー(準確定)/選択技/選択技】
- エアスラッシュ
鉄板です。ダイジェット要因を兼ねたメインウェポンその1です。ただしてんのめぐみが無いのでひるみは期待できません。
- コスモパワー(お好みで変更可)
レイドバトルのせいで嫌われてるあの技です。マジでソルロックとコスモパワーに罪はない。
トゲキッストゲキッスに劣る耐久力を補う為に必要不可欠です。これを積めるように立ち回るのが基本になります。ただし、運用のコンセプト次第では後述のめいそうと選択か。
以下、選択技です。
基本的に弱点を取ってくるポケモンorエアスラッシュで弱点つけないポケモンへの打点が目的なので環境や自分のパーティ構成に合わせて選んでください。一応、めぼしい技と所感を記しておきます。
- ねっぷう
対こおりタイプ兼、天候変更用です。マジックガードなら関係ないですが、天候のスリップダメージや後ろにチラつく強力な水ポケモンへの布石として打っておく価値はあると思います。確率は低いですが、やけどによる物理ダメージの軽減も期待できます。
- あくのはどう
対ゴーストタイプ兼、とくぼうデバフ用。
ダイマックス時に撒いておけばとくぼうにデバフをかけれます。また、低確率で怯みも期待できますね。
- マジカルシャイン
対あくタイプ用。
ドラゴンとかあくタイプを浄化します。
- エナジーボール
対いわタイプ用。
確率ですが相手のとくぼうを下げることが出来るのもポイントが高いですね。ダイソウゲンで後続のサポートができるのもGood。
- アシストパワー
コスモとアシストのダブルパワー構成。素の耐久が並程度なので積み切るのが難しいですが、じゃくてんほけんやダイジェット等のランク補正も入るので火力は期待できます。地味にタイプ一致なのも魅力。火力不足に陥りがちなこのポケモンの切り札になりうるカード。
- げんしのちから
げんしのちからは誰がなんと言おうと積み技です。
冗談です。10%の確率で全能力上昇します。主にヒートロトムヒートロトム対策になります。
この他にれいとうビーム、ラスターカノンなど、「えっ!?そんな技覚えるの!?」と言いたくなるぐらい技範囲が広いシンボラーシンボラー君。手持ちのパーティと相談して採用技を検討してください。
〈以下サポート枠〉
- さいみんじゅつ
命中不安はありますが、なんだかんだ眠らせとけば選択肢はかなり増えます。コスモパワーで差をつけろ。
- ひかりのかべ&リフレクター
技スペース的にフル搭載は厳しいですが、コスモパワーと併せて足りない耐久を補いましょう。それなりにあるSのおかげで上から貼れます。
- ふきとばし
積んでくる連中対策。相手のペースを崩したり相手の手の内を読むことが出来るので意外と有用かも。技スペースと相談。
- じゅうりょく
後述しますが、先述のトゲキッスに比べてHPを残しづらい&ふいうちとかげうちが弱点というかなりキツイ欠点があります。そこで、ダイサイコでサイコフィールドを張れる点を利用し、強引に影響下に置く事で先制技を封じるというムーブも考えられます。要検討。
- めいそう
壁込みで並以上の物理耐久を持つので、物足りないCにランク補正をかけたい、という人向け。
基本的な立ち回り
壁貼り要員に両壁を貼ってもらい、自主退場or交換のタイミングで無条件降臨を目指します。その後はダイジェットでSを積み(余裕があればコスモパワーを積んでから)、じゃくてんほけん発動を狙って立ち回っていきます。
目標は3匹目の途中まで削ることですが、正直2匹落としてくれれば十分ではないでしょうか。
じゃくてんほけんさえ発動出来れば、耐久に自信のあるポケモンでもなければ難なく倒す火力を発揮してくれます。(計算は後ほど)
主な仮想敵
汎用型を意識しているので使用していて特別得意な相手、というのはいませんが、感覚的に安定して狩れるポケモンを書いておきます。
- パッチラゴンパッチラゴン
最近(執筆当時)猛威を振るうカセキメラ。
前述した通り“いのちのたま+はりきり“の先制でんげきくちばしを269 ~ 317(75.1 ~ 88.5%但し、ダイマックス&壁)で確定2発で耐えることができます。
ここから返しのマジカルシャイン(294 ~ 348(177.1 ~ 209.6%)確定1発)で浄化してやりましょう。
-ヒヒダルマ(ガラル)ヒヒダルマ
同じく猛威を振るうガラル発の物理アタッカー。
こちらも前述した通り、想定される無積み状態での最大火力、ごりむちゅう+こだわりハチマキのつららおとし<を確定2発(264 ~ 312(73.7 ~ 87.1%但し、ダイマックス&B+1)or 196 ~ 232(54.7 ~ 64.8%但し、ダイマックス&壁))で耐えることができます。
返しのダイバーン(354 ~ 418(195.5 ~ 230.9%))で溶かしきってやりましょう。
【追記】
じゃくてんほけん発動済みならダイジェットでも落とせますね。耐久無振りであれば265 ~ 313(146.4 ~ 172.9%)で確定1発です。
- サザンドラサザンドラ
第5世代からの因縁。タイプ相性がなんぼのもんじゃい。Cぶっぱのメガネあくのはどうを確定2発(114 ~ 135(63.6 ~ 75.4%但し、壁あり))で耐えることができます。怯みが不安ならダイマックスを切ってしまってもいいかもしれません。返しのマジカルシャインで浄化してやりましょう。
- ハッサムハッサム
鎧の孤島から登場した第2世代ポケモン。
ハチマキ+テクニシャン/バレットパンチを確定2発(88 ~ 105(49.1 ~ 58.6%)98%))で耐えることができます。ねっぷうで駆除焼き払いましょう。
- ドサイドンドサイドン
いわ・じめんタイプのヘビー級ポケモン。
基本的に先制がとれますが、C±0のダイソウゲンは確定2発(180 ~ 213(81 ~ 95.9%但しハードロック&とつげきチョッキ)ダイマックス時は確定3発)で耐えられてしまいますが、A全振り(補正なし)のがんせきほう(ダイロック)を確定2発(282 ~ 332(78.7 ~ 92.7%但しダイマックス))で耐えることができます。
- リザードンリザードン
最近流行りのサンパワーリザードンリザードンを前提にしてます。
サンパワー+いのちのたまダイバーンを乱数2発(172 ~ 203(48 ~ 56.7%)乱数88.3%、但しダイマックス&壁込み)で耐えることが出来ます。C+2ダイロックなら確定1発、C±0のダイロックでも確定2発(216 ~ 256(70.1 ~ 83.1%))のダメージが刺さります。
また、天候を変えてしまえば、次のターンのダイバーンのダメージを77 ~ 90(21.5 ~ 25.1%)に抑えることが出来るので、こちらも確定で耐えることができます。
苦手な相手
- ラプラスラプラス
特にキョダイマックスラプラスのオーロラベールが厄介です。Cに振れてないのでほとんどダメージが通りません。ダイバーンでダイストリームの火力減衰を狙って相手のダイマックスを終わらせるまで出来れば十分な活躍と言えます。
- ウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)
鎧の孤島から登場したくまさん。
専用技あんこくきょうだを281 ~ 330(78.4 ~ 92.1%ダイマックス時)確定2発で耐えることができますが、タスキからの追撃のふいうち(82 ~ 97(22.9 ~ 27%))が怖いです。
相手がダイマックスしていればダイアークを299 ~ 354(83.5 ~ 98.8%)確定2発で耐えることができ、返しのダイジェット498 ~ 588(141.4 ~ 167%)で確定1発(タスキの場合もダイマックス中なので先制技が無いため狩りに行けます)。
ちなみにこっちウーラオス(れんげき)の方もあんまり得意じゃない……。
- その他弱点が付けない皆さん
マジでどうしようもないです。耐久があっても打点で押し負ける可能性が十分にあるのでちょっとした事で簡単に止まります。このあたりがまひるみで強引に突破できるトゲキッストゲキッスとの大きな差だと思います。
サポート
物理アタッカーの選出は必須です。使用していて個人的に相性がいいと思うものを書いておきます。
- イオルブオーロンゲキュウコン(アローラ)壁貼り要員の皆さん
耐久の要、壁貼り要員の皆さん。ねばねばネットが張れるイオルブイオルブ、タスキ潰しができるキュウコン(アローラ)キュウコンが個人的にオススメです。
- タチフサグマタチフサグマ
先発荒らし要員兼地味に厄介なオーロンゲメタとして。初手で挑発が打てればリフレクターしか貼れないので、後発のシンボラーシンボラーの火力不足を防げます。
また、はたきおとすも搭載できるため見かけによらず後続サポート力が高いです。
- ヒヒダルマ(ガラル)ヒヒダルマ(ダルマ・ガラル)ガラルヒヒダルマ
物理アタッカー。かわらわりで壁も割れる。ハピなどの特殊受けや壁貼り要員対策に。
さいごに
汎用型トゲキッスの再来を期した、シンボラーシンボラーの育成論、いかがだったでしょうか?
採用率149位(※執筆当時)と比較的マイナーという事で、型が読まれにくい点も強みだと思います。
一方で弱点をつけないポケモン達への火力不足、という点がやはり気になりますね。
とはいえ、使用率が高いこちらの弱点をついてくるポケモン達に強気で立ち向かえるという点は相手の戦術を崩す大きな要因になりますし、トゲキッストゲキッスに比べて技範囲も広く(技スペースの限度こそあれど)弱点をつけるタイプが多いという点も魅力なのではないでしょうか。
ぜひ皆さんもかっこいいシンボラーシンボラー君を皆さんも使ってみてください。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。