はじめに
こんにちは。むちころ犬と申します。
この育成論は、前回考察した「なぜ使われないんだ…スカーフヌメルゴン」を、皆様の意見を参考に改良、再構築した育成論になります。
まず始めに、有意義な御指摘を頂きましたなーさん様、大天使様、ファイド様、ぺぽ様に御礼申し上げます。
前回の育成論とは方針を大幅に変更しているため、最早全く別の育成論といっていいかもしれません。
修正前を御覧になられた方々にも、もう一度読んで頂けると嬉しく思います。
それでは今回のテーマであるスカーフヌメルゴンの考察に移ります。
尚一度御覧になられた人向けに、変更箇所のない項目には(変更なし)と記しておきます。ほぼありませんが…
ヌメルゴンの特徴(変更なし)
まずは基本となるヌメルゴンの対戦下での特徴を簡潔にまとめます。
強み
1、最高クラスの合計種族値と、中でも非常に高い特殊耐久値
2、多種多様な高威力技の習得
3、専用特性「ぬめぬめ」の独自性
弱み
1、D以外のやや中途半端な種族値配分
2、積み技を始め、補助技のレパートリーの少なさ
主にこのような特徴を持ちます。
単ドラゴンタイプの中火力帯という非常に不安定かつ止められやすい基礎能力であるものの、それを補える豊富なサブウェポンをいくつも習得出来るのがヌメルゴンの強みとなります。
その反面、高いDを持つものの再生回復を始め有用な補助技をほとんど覚えないため、環境では自身の強みと完璧にマッチした「とつげきチョッキ」がダントツで人気の持ち物となっています。
努力値もそれらに合わせ、基本的にはHCベースの調整を施される事が多く、持ち物の差異はあれど基本的には技範囲の広さとDの数値を全面に出した「特殊流し」型である事が殆どです。
何故ヌメルゴンにスカーフなのか
上記したように、種族値や性質的には「特殊流し」が最も合理的なヌメルゴンの型ですが、そんな中、あえて「こだわりスカーフ」を持たせるメリットは何なのかを次に見ていきましょう。
1、優秀な対面性能
等倍範囲の広い一致竜技と、それを補う炎+毒技を習得するため、耐久調整を施した上でスカーフを持つ事でシリーズ6使用率トップ10であるパッチラゴンアシレーヌウーラオス(いちげき)(連撃)リザードンウーラオス(いちげき)(一撃)ドサイドンサザンドラナットレイホルードヒートロトムの内、ウーラオス(いちげき)一撃ホルードアシレーヌ以外のポケモンに対面から有利に立ち回れます。(一部DMを除く)
特に、「インファイト」→「アクアジェット」を耐える調整を施す事で、「ぬめぬめ」のSダウンを含めて「タスキ型」「スカーフ型」両方の連撃ウーラオス(いちげき)をケア出来るのは、繰り出し性能上昇のため「そうしょく」が優先される従来の『特殊流し型』と異なる大きなポイントです。(この性質上「ふいうち」を切っているスカーフ一撃に限りヌメルゴンが対面有利を取れます)
この他にも、シリーズ6での採用率が高いキュウコン(アローラ)やアイアントへの有利不利が逆転したり、元から高いDを持つため僅かな補強でサザンドラの「りゅうせいぐん」を耐えるレベルの特殊耐久を、火力と速度を維持しながら得られたりと、ヌメルゴン単体での動かしやすさがより際立ちます。
採用率10位以下のポケモンに対しては、対面からだと苦手な相手が増えていきますが(主にフェアリー)、有効打となる「ヘドロウェーブ」を備えているため、「交換読み」を駆使すれば突破する事も十分可能です。
2、特性「ぬめぬめ」による自身後続の対面性能の向上
ヌメルゴンのアイデンティティになる戦術です。
ホルードやウーラオス(いちげき)(一撃)のように、高火力+等倍以上の先制技を持つポケモンに関しては、ヌメルゴンが直接相手を倒す事は難しいです。
ただ、先制技のほぼ全てに対して「ぬめぬめ」が発動するため、この場合ヌメルゴン自身が突破出来ずとも後続の対面性能が間接的に上昇します。
「こだわりスカーフ」がある事でヌメルゴン自身が上を取れる機会が上昇しているため、従来型に比べて相手の先制技を誘発しやすく(ホルード等)、それによって「ぬめぬめ」の発動機会も上昇します。
勿論1で御説明したようにSの逆転からヌメルゴン自身の対面性能上昇にも一役買ってくれます
以上2点に加えて、「特殊流し」のイメージからスカーフをほぼ警戒されない事もヌメルゴンに「こだわりスカーフ」を握らせる大きなメリットになります。(スカーフ所持のヌメルゴンは全体の僅か1.7%程)
『優秀な対面性能』+『「ぬめぬめ」による自身後続の対面性能の向上』+『高い奇襲性』
この3つがスカーフ型ヌメルゴンの魅力になるかと思います。
採用理由と役割
対面構築での先発起用
これが恐らく最もスカーフ型ヌメルゴンに適している役割となります。理由は以下の4点です。
1、幅広い範囲に一致等倍以上の打点を持つ事
2、大方の威力強化アイテム持ちに先行出来るS
3、物理(接触技)に対する強い後続補助性能
4非常に高い特殊耐久による対特殊への打ち合い性能
これらが合わさる事により、『何も出来ずに落とされる』という所謂出落ちが殆どありません。
前述したウーラオス(いちげき)(一撃)やホルードに関しても、確かに勝てこそしないものの『HPを先制技圏内まで削り、Sを下げる』事は可能なため、後続が比較的安全に処理する事が可能になります。
常に不特定多数と一対一交換していく必要がある「対面構築」では初手の有利不利が試合結果にダイレクトに影響するため、環境上位に明確な不利を取りにくく、万が一出し負けても自動的なS操作が可能(=後続の被弾を抑えられる)なスカーフヌメルゴンはこの役割に適任と言えます。
一方で、従来型と同じくサイクル構築への投入も一応可能です。ただ耐久調整が対面を想定して「HPが満タンである事」を前提にしているため、この場合も基本的には先発運用を心掛けてください。立ち回り上物理に対しても居座る事が多いため、従来型のように「特殊流し」の役割を兼任する事は出来ません。サイクル構築で対特殊への駒が欲しい場合、ハピナスやカビゴンニンフィア等を別途で用意する必要があります。
持ち物
こだわりスカーフ
ヌメルゴンの対面性能を上昇させるために必要です。今回は最速アイアントと、その一つ上のゲンガーを抜く調整を施します。相手スカーフを度外視すると、環境的に耐久や火力を削ってまでこれより上のポケモンを抜きにいく必要性は薄いと判断しました。詳しくは下記、『努力値と調整』の欄にて捕捉しています。
特性
ぬめぬめ
「接触技を受けた時相手のSを1段階下げる」効果を持ちます。
コンセプトの一つである「自身と味方の対面性能の上昇」を満たすために必要です。こだわりスカーフでこちらのSがそもそも上昇しているため、1度効果を発動させると相手が「こだわりスカーフ」持ちでも大方抜き去る事が出来ます。
特に、技構成が触技で固まるスカーフ型のウーラオス(いちげき)に対しては、一撃、連撃共に安定した処理が可能です。
今回は先発運用が前提であるため、逆に「そうしょく」による草無効の恩恵はほぼありません。「うるおいボディ」についても同様です。
性格
ひかえめ
特攻種族値が並み程度であるため、可能な限り火力も両立させたいので「ひかえめ」です。
Dに努力値を割かず、Sも振りきる訳ではないため、性格補正の上昇率を踏まえてもこれで確定です。
努力値と調整
H124 B36 C190 D4 S156
実数値 H181 A× B95 C169 D171 S120
H…スカーフサザンドラの「りゅうせいぐん」超高乱数耐え 特化アシレーヌの「うたかたのアリア」 →「ムーンフォース」最大乱数以外耐え ルガルガン(たそがれ)の固い爪「インファイト」→「アクセルロック」高乱数耐え
B…Hと合わせ、ウーラオス(いちげき)の「インファイト」→「アクアジェット」確定耐え
C…余り、H252アシレーヌを「ヘドロウェーブ」で高乱数2発(約75%) 無振りウオノラゴンを「りゅうのはどう」で超高乱数1発
D_余り
S…最速110属抜き
可能な限りCを維持しつつ、なるべく多くの相手と対面から打ち合えるように調整しました。かなり限界ギリギリの調整になります。
「こだわりスカーフ」を持ち、一定水準の速度を維持しながら耐久調整をする事で、対物理ではスカーフ以外のパッチラゴンやウーラオス(いちげき)連撃、ドサイドンナットレイギルガルド(シールド)ハッサムアイアントウインディルガルガン(たそがれ)オノノクス等に対面で有利、ウーラオス(いちげき)(一撃)ホルード等『先制技によって先にヌメルゴンが落とされる相手』も「ぬめぬめ」によって後続の対面性能が上昇します。
また対特殊に置いてもスカーフサザンドラの「りゅうせいぐん」を最大ダメージ100,6%の高乱数耐えに押さえる事が出来るため、仮にスカーフ相手に速度負けを起こしても反撃で撃破可能である事や、H252特化アシレーヌにも「ムーンフォース」を余裕を持って耐えた後「ヘドロウェーブ」で高乱数2発を取れる事(食べ残しやチョッキの存在から必ずしも有利とは限りません)、またスカーフのお陰でキュウコン(アローラ)に壁を張られる前に技を当て、確定2発を取る事が可能となります。
当然ながら、種族値の関係でFCロトムやリザードンゲンガーを始め、特殊の方がヌメルゴンが戦える相手は多いです。
汎用性という意味ではこの調整がベターだと考えていますが、このゲンガー抜き調整の弊害として対オンバーン性能が低下しており、最も採用率の高い命の珠持ちの「りゅうせいぐん」が50%強の中乱数1になってしまう事については留意して下さい。最も、致死率(乱数×命中率)的には47%で一撃で倒されるという結果になるため、こちらが命中安定の「りゅうのはどう」を選択するなら、計算上は微有利となります。
「こだわりスカーフ」+耐久調整で勝率が上がるポケモン一覧(特殊流し型との比較 DMは想定していません)
パッチラゴンスカーフ型以外
ウーラオス(いちげき)(連撃)
アイアント
サザンドラ
オノノクス
ポリゴンZ被弾回数低下
ゲンガー被弾回数低下+みちづれ阻止
リザードン被弾回数低下
FCロトム被弾回数低下
キュウコン(アローラ)壁展開+被弾防止
ウインディ「じゃれつく」+「しんそく」両採用以外
ウーラオス(いちげき)(一撃)スカーフ型のみ
ルガルガン(たそがれ)「ストーンエッジ」非採用型
等々
反面、アシレーヌやオンバーン等には対面での勝率は下がってしまいます。
技構成
確定技
りゅうせいぐん
ヌメルゴンの瞬間最大打点です。
使用する度に能力低下していく事から、『交換にターンを割かない』事が一つのコンセプトとなっている対面構築の性質的に、この技で拘る事は多大なリスクを伴います。ですがこの技がないと対サザンドラが全く安定しないため不採用とする訳にもいかず、何より不特定多数に対して最も負荷を掛けれるという大きな利点が存在します。
そこで下記の「りゅうのはどう」と同時採用という形を取り、それと併用していく事でこの「りゅうせいぐん」のデメリットである『ヌメルゴンの戦力低下』をある程度緩和します。
そのため無闇にポンポン撃つのではなく、所謂『切り札』的な使用となります。
りゅうのはどう
メインウェポンになります。
「りゅうせいぐん」に比べ明らかに火力が下がりますが、それでも無振りパッチラゴンやオンバーンオノノクスウオノラゴンにはほぼ確定1発を取れ、ウーラオス(いちげき)(連撃)やリザードンホルードゲンガーポリゴンZ無振りFCロトムルガルガン(まひる)等に対しても確定2発とドラゴン技として最低限度の性能はあり、拘る上で最も安定した選択肢になります。(むしろこの調整の場合確定数が「りゅうせいぐん」と変わらない事がよくあります)
「りゅうせいぐん」を使用し一度引かざるを得なかった場合も、終盤に再登場させこの技を連発する事で掃除役になれる場合もあります。
尚、この技は「引き行動が安定しない」対面構築での採用となるため、サイクル構築に組み込む場合は下記の選択技と入れ換えるのも一考です。
だいもんじorかえんほうしゃ
主にナットレイハッサムアイアントギルガルド(シールド)アーマーガアルカリオ等、鋼に対する打点確保のための採用となります。基本的にはギルガルド(シールド)ナットレイルカリオへの確定数を考慮して「だいもんじ」とします。
ヘドロウェーブ
この技が撃てるのも「ヌメルゴン」の個性です。
主にアシレーヌマリルリニンフィアキュウコン(アローラ)オーロンゲ等の妖タイプに対する打点になります。
基本的には交換読み前提に近い技ですが、スカーフの影響でキュウコン(アローラ)に対しては対面からでも有利に立ち回る事が可能です。
アシレーヌに関しては数値上は有利であるものの、「たべのこし」「とつげきチョッキ」等で確定数をずらされると対面で競り負けを起こします。(両持ち物の所持率は全体の約65%程)
対面構築にヌメルゴンを投入する場合、上記の技4つでほぼ固定といって構いません。
以下、サイクル構築に組み込む際に、「りゅうのはどう」との入れ替え候補を記載します。
パワーウィップ
「ヘドロウェーブ」では不利になる「たべのこし」や「とつげきチョッキ」を持ったアシレーヌと4倍弱点である地/水複合に対するピンポイントメタとして。性格に下降補正を掛けてもH降りガマゲロゲ以外には確定数が変わらないため、「ひかえめ」無振りのままでも基本的に問題ありません。
ハイドロポンプ
こちらは対ドサイドンへのピンポイントメタとなります。基本的には「りゅうせいぐん」で十分ですが、Dにかなり厚く努力値を割かれていると乱数が絡むため、「とつげきチョッキ」の存在も踏まえた対策として。ただDM「じゃくてんほけん」を踏む可能性はあります。タスキ持ち以外のホルードに対しても有利不利の逆転や、「ちょうのまい」より早く打てる事でウルガモスを確定2発とする事も可能です。
他にも多種多様な技を覚えるものの、竜、炎、毒で等倍以上を取れる範囲が非常に優秀なため、ギャラドスがいないシリーズ6なら、4倍弱点を狙いやすいこの二つに優位性があると考えます。対ドヒドイデに有効な「かみなり」もなしではないですが、二発連続でヒットする確率が約50%と、やや信用に掛ける数値であるため優先度は低めです。(10まんボルトでは「くろいヘドロ」持ちに対してギリギリ確定数がたりません)
立ち回り例
採用理由で記したように、基本的には先発運用が前提です。
対面構築の大前提である『技範囲を活かし、相手一匹を処理する』事をまず第一に考えて動かして下さい。
ゲンガーポリゴンZハッサムナットレイ等、相手視点から見ても明確にこちらが有利な相手と対面した場合は積極的に『交換読み』を行う事を推奨します。
スカーフパッチラゴンが来た場合やっかいですが、「ぬめぬめ」があるヌメルゴンに開幕1ターン目から「逆鱗」で拘る事は、相手視点でリスクの塊のような行動であるため、強気に「りゅうせいぐん」or「りゅうのはどう」を押してください。万が一ダイマックスされた場合でも先制で半分以上のダメージが入ります。加えて後続にピクシー等の妖タイプを同時選出しておくと更に強い保険となります。
ウーラオス(いちげき)連撃には「りゅうのはどう」連発が安定、サザンドラには「りゅうせいぐん」を打ち込んで下さい。
リザードンもチョッキの可能性が高いヌメルゴンに対して、初手から(特に抜き性能が上がる訳でもない)DM「ダイドラグーン」を切ってくることはほぼなく、積極的な交換読みが安定です。
ドサイドンの場合、Dの努力値が200程までなら比較的安定して相手が可能ですが、振り切りだと「りゅうせいぐん」で中乱数、「とつげきチョッキ」持ちだと無振りでも競り負けます。
不特定多数を相手取る先発である以上、一つ一つの例を書くと切りがありませんので、基本的には
1、相手視点で考えても明らかな有利対面→交換読み
2、こちらから見て有利対面→対面に有効な攻撃
3、アシレーヌやホルード等ややこちらが不利対面→対面に有効な攻撃or(可能なら)交換
4、カビゴンハピナス等明確な不利対面→それらに強い味方を事前に用意し、交換
対戦の基本であるこの4つの流れを意識すれば問題ないかと思います。
与ダメージ計算
比較的環境で見掛けるポケモンを抜粋(C252で計算 小数点以下は四捨五入)
りゅうせいぐん
無振りパッチラゴン…167%〜198%
無振りウオノラゴン…150%〜178%
無振りサザンドラ…134%〜159%
無振りオンバーン…155%〜184%
無振りオノノクス…183%〜216%
無振りウーラオス(いちげき)…88%〜105%
無振りポリゴンZ…81%〜96%
無振りウルガモス…62%〜72%
無振りルガルガン(まひる)…97%〜115%
無振りカビゴン…41%〜49%(無理です(ヾノ・∀・`))
無振りリザードン…77%〜92%
D252ドサイドン…62%〜73%(Cダウン後中乱数2)
H252トリトドン…56%〜66%(Cダウン後確定3)
H252ガマゲロゲ…61%〜73%(Cダウン後中乱数2)
H252FCロトム…63%〜75%(Cダウン後中乱数2)
だいもんじ(かえんほうしゃ)
無振りアイアント…301%〜367%(255%〜301%)
無振りルカリオ…108%〜128%(88%〜105%)
H252ナットレイ…115%〜137%(95%〜113%)
H252ハッサム…158%〜188%(129%〜159%)
H252アーマーガア…65%〜77%(54%〜63%)
H252エアームド…91%〜107%(74%〜88%)
H252ギルガルド(シールド)…54%〜64%(43%〜51%)
ヘドロウェーブ
H252アシレーヌ…48%〜57%
H252マリルリ…59%〜70%
H252ニンフィア…41〜49%(交換読み必須)
H252オーロンゲ…63%〜75%
H252ピクシー…55%〜65%
りゅうのはどう
無振りパッチラゴン…110%〜131%
無振りウオノラゴン…99,4%〜114%
無振りオノノクス…121%〜141%
無振りオンバーン…103%〜123%
無振りリザードン…51%〜61%
無振りポリゴンZ…53%〜64%
無振りルガルガン(まひる)…64%〜76%
無振りウーラオス(いちげき)…58%〜69%
パワーウィップ
H252アシレーヌ…56%〜66%(たべのこし込み確2)
H252トリトドン…103%〜121%
ハイドロポンプ
D252HRドサイドン…104%〜122%
無振りウルガモス…70%〜84%
被ダメージ計算
対物理
A252ウーラオス(いちげき)
インファイト…72%〜85%
アクアジェット…11.6%〜14.4%
特化ドサイドン
じしん…70%〜82%(DM時90%〜107%)
特化ホルード
じしん…78%〜92%
でんこうせっか…32%〜37%
ギガインパクト…116%〜137%
A252ルガルガン(まひる)(かたいツメ)
アクセルロック…29%〜34.8%
インファイト…58%〜68.5%
A252ルカリオ
インファイト…65%〜76%
しんそく…29%〜34%
特化FCロトム
10まんボルト…14%〜17%
オーバーヒート&リーフストーム…20%〜24%
ハイドロポンプ…17%〜20%
エアスラッシュ…23%〜30%
特化アシレーヌ
ムーンフォース…67%〜80,7%
うたかたのアリア…16%〜17.3%
C252DMリザードン
ダイジェット(エアスラッシュ)…38%〜45%
ダイバーン(ブラストバーン)…21%〜27%
ダイドラグーン(りゅうのはどう)…51%〜61%
特化ギルガルド(シールド)
シャドーボール…32%〜37%
ラスターカノン…同上
無振りかけうち…22%〜25%
C252ポリゴンZ(てきおうりょく)
トライアタック…41%〜48%
れいとうビーム…46%〜54%
C252キュウコン(アローラ)
ふぶき…54%〜64%
C252サザンドラ
あくのはどう…27%〜32%
りゅうせいぐん…84%〜100.6%
特化ウルガモス
むしのさざめき…34%〜48%
オーバーヒート…24%〜29%
C252オンバーンいのちのたま
りゅうせいぐん…92%〜109%
エアスラッシュ…27%〜32%
相性の良い味方考察
ピクシーピクシー@いのちのたま(マジックガード)
採用率トップ50の中で、このヌメルゴンが明確に『交換読みをしようと勝てない』となるポケモンの多くは、カビゴンハピナスドヒドイデサニーゴ(ガラル)等の弱点を突けない高耐久です。
特性「マジックガード」に加え、再生回復と「めいそう」or「コスモパワー」を搭載した攻撃寄りのピクシーは、この内「はらだいこ」搭載のカビゴン以外全てに後出しから処理が可能です。(ハピナスには泥仕合化する可能性がありますが…)
ヌメルゴン先発時のスカーフパッチラゴンの「げきりん」ケアも兼任出来る上、ウーラオス(いちげき)一撃にもタイプ上有利、加えてこの型の調整上切らざるを得なかったオンバーンに対しても明確な有利を取れます。また一貫性が高い「ムーンフォース」を主軸に、その補完に優れた「炎」技を持てる事から対面性能もそこそこ優秀と、この型のヌメルゴンにとってベストパートナーと言えそうなレベルで足りない部分を補完してくれています。(ヌメルゴンがスカーフを持っている事で、一見すると共通して無理そうなアイアントを逃がさず刈れるのも尚良しです)サイクル構築導入時は勿論ですが、対面構築でもこのポケモンへの交換に1ターン使う価値は十分あります。
ナマコブシ@たべのこしorアッキのみorタラブのみ(とびだすなかみ)
自分が前々回考察した「ナマコ爆弾&物理受け」ナマコブシもこのヌメルゴンと相性良好です。
「りゅうせいぐん」使用後の戦力低下を起こしたヌメルゴンを、一度だけ低リスクで控えに戻す猶予が生まれます。
「いや、そんな交代受けなんか別に誰でも出来るだろ?」と思われるかもしれませんが、これを対面構築のスタイルを維持したまま安定して可能なのは実はナマコブシくらいしかいません。
詳しくはナマコブシの考察で紹介しておりますので、良ければ御一読下さい。
育成論ソードシールド/1853
ただ、ヌメルゴンピクシーナマコブシの並びにするとややダイマックス権が勿体ないような気もしますので、同時選出はどちらか一匹に留めるのが無難かもしれません。
総括
最後に、内容が一部重複しますがこのヌメルゴンの特徴をもう一度纏めます。
1、対面構築(サイクルでも可)の先発前提の調整である
2、明確に不利な相手が少なく、対面では微有利〜有利な相手が環境に多い。仮に勝てない場合でも後続に繋げる事が出来る。
3、弱点を取れない数値受けに弱く、ピクシー等で対策する必要がある。
4、絶対に読まれないレベルの奇襲性がある
主にこんな具合となります。
おわりに
いかがだったでしょうか。
少しでも「こだわりスカーフ」型ヌメルゴンの魅力をお伝え出来たなら幸いに思います。
前回はお見苦しい内容になってしまった事を謝罪すると共に、改めて御意見、御指摘、御感想頂いた皆様に、厚くお礼申し上げます。
余談ですが、「投稿10回目だし、やりたい事、面白そうな事をやろう」と意識し過ぎた前回の反省を活かして、今回はいつも通り実用面を最重視してスカーフヌメルゴンを考察しました。
その中で、改めて本当に調整の塩梅が異常に難しいポケモンだと気付かされました。確かになかなか育成論が上がらなかった理由も頷けます。
タイトルは一目で前回と関連した育成論である事を分かってもらうためにあのタイトルにしたというのが第一ですが、そんな私個人の感想も含んでおります。