前注
- HABCDSをはじめとする略称やスラングを一部用います。これについて分かりにくすぎる箇所があればご指摘ください。
- 表現上の習慣から、次項目より常体文を用います。
- 論に直接関係のないお問い合わせ(論の展開上不要と言えるダメージ計算や、ポケ徹内のコンテンツの閲覧で解決できる知識に関する質問など)はお答えしない場合があります。
採用理由
- 技の追加効果により先制技に屈さず(詳しくは後述)、尚且つ鋼技による有効打を持つため、ミミッキュミミッキュを処理することが出来る。
- タイプ一致のフェアリー技を持つことで、ドラパルトドラパルト等に対して有効打を持つ。
- 炎の特殊技を使えることから、本来フェアリータイプが苦手なナットレイナットレイに対しても有効打を持つことが出来る。
- 特性「パステルベール」により毒状態にならず、また、エスパーの特殊技を一致で使うことにより物理技を受けに来たドヒドイデドヒドイデに対して有効打を持つことが出来る。
- 最速ミミッキュミミッキュよりもSが高く、「サイコキネシス」と「マジカルフレイム」に加え鋼技を兼ね備え、且つドラパルトドラパルトを突破可能な有効打を持つことが出来るのは、ガラル図鑑内においてギャロップ(ガラル)ギャロップのみである。
尚、ギャロップには物理型のイメージが強い(ガラルのすがたは「オーバーヒート」を覚えないため、原種のそれを踏襲した両刀型は考慮しない)ため、上記の対ドヒドイデ性能などで相手のゲームメイクを狂わせやすいというのは、この型独自のメリットである。もっとも、相手視点で、「つのドリル」を覚えられるギャロップの前にドヒドイデを敢えて投げるのはイマイチな立ち回りであり、このメリットは参考までである。
持ち物
技構成
- サイコキネシス/じゃれつく/マジカルフレイム/スマートホーン
- 下記の理由により基本的に上の4枠で確定とする。
- サイコキネシス
一致エスパー技枠として採用。「ダイサイコ」として使うことでサイコフィールドを展開し、ミミッキュミミッキュ等の先制技を防ぐことが出来る。特殊技を敢えて採用する意図は、ドヒドイデドヒドイデを意識したものである。他にエスパー技でないと相手ができないという仮想敵はおらず、それであればドヒドイデを見れるように特殊技にしたほうが動かしやすいと考えた。
- じゃれつく
一致フェアリー技枠として採用。ドラパルトドラパルトやサザンドラサザンドラなど、ドラゴンや悪タイプに対して有効な打点となる。今回は対面からの処理対象としてフェアリー技は必須であり、最も火力を出せる「じゃれつく」の採用となる。「サイコキネシス」と合わせて特殊技にするのも悪くはないが、ミミッキュを見る上で物理技である「スマートホーン」を採用する必要があり、その火力を保つために物理主体の型となる。よって今回はフェアリー技も物理となる。
- マジカルフレイム
ナットレイナットレイを意識しての採用。エスパー・フェアリーを共に半減にしてくる鋼タイプへの打点であり、持つことで攻撃できる相手が増える利点がある。
- スマートホーン
ミミッキュミミッキュへの有効打として採用。限りなくピンポイントに近い採用だが、「ダイサイコ」で先制技を封じて上から「ダイスチル」という立ち回りでミミッキュを見れる以上、採用すべきだと考えた。ただし、「じゃれつく」の「ダイフェアリー」で無振りミミッキュは「ばけのかわ」ダメージを含めて乱数1発であるため、代わりに「つのドリル」を採用しても良い。
調整意図
- むじゃき H4/A252/B4/C60/S188
- 実数値:141-152-91-108-90-163
- 最速ミミッキュミミッキュ抜き
対面からミミッキュに「ダイサイコ」を使うことで、「ばけのかわ」を剥ぎながらサイコフィールドを展開。これにより次のターンはミミッキュから「かげうち」を喰らわないため、上を取っておけば「ダイスチル」で突破できる。
- 「マジカルフレイム」でH252ナットレイナットレイを確定2発
また、この特殊火力ラインだとH252ドヒドイデドヒドイデに対して、「サイコキネシス」で「くろいヘドロ」による回復を踏まえた上で確定3発となり、「パステルベール」により毒にならないことも相まってかなり有利に動くことが出来る。この調整ラインを意識しての性格は「むじゃき」採用。
- Aぶっぱ
「きあいのタスキ」を持っていることや、ドラパルトの「ドラゴンアロー」がタイプ上無効化できることも踏まえて、これ以上の耐久調整等は不要と判断しAに252振りで良いと考える。
- 端数はHBに4ずつ。HPを奇数にするための配分だが、「きあいのタスキ」を持っていることを踏まえて、Sに8振ることで最速オノノクスオノノクス抜きまで伸ばしても良い。
- 【参考】たつじんのおび採用の場合
- むじゃき H212/A100/B4/C4/S188
- 実数値:167-133-91-101-90-163
この振り方だと、ほぼ同じ役割を持たせた上でタスキ枠を割かずに運用できる(耐久はダイマックスを想定)が、相手の火力アップアイテム等を想定出来ないため今回は言及しない。参考までに記載しておく。
運用
- 基本的に対面からの動きを想定する。そのため、選出としては先発か死に出しが前提となる。味方でS操作や「ステルスロック」等によって場を整えられていればダイマックス等を想定しても動かしやすくなるので、構築如何では先発は避ける。
- 対ドラパルトドラパルト
- 「ドラゴンアロー」はギャロップには無効であり、積む隙のある対面でもないため、素直に殴ってくると考えられる。「じゃれつく」や「ダイフェアリー」で突破を図る。
- 対ミミッキュミミッキュ
- ダイマックスを切り「ダイサイコ」で「ばけのかわ」を剥ぐ。このターンのミミッキュの「シャドークロー」は「きあいのタスキ」で耐える。
- 前ターンにサイコフィールドが展開されているため、「かげうち」を喰らわず、上から「ダイスチル」で突破を図る。
- 素直に有効打で殴れば良い。相手の回復を踏まえても凡そ突破できると見込んで良い。
- その他の相手にも、有効打があれば素早さと「きあいのタスキ」を有効活用しながら対面から処理を図るのも可。
- 「ダイサイコ」のサイコフィールドや「ダイバーン」の晴れさせる効果により相手の戦法を妨害することも可能。例えば砂下のドリュウズに対して死に出しすると、後攻「ダイバーン」で砂を消しながら次ターンに上からもう一度殴ることが出来る等。
尚、ミミッキュやドラパルトに初手ダイマックスされると「ダイスチル」・「ダイフェアリー」でも6割程度のダメージとなってしまうため、対ミミッキュ・ドラパルトについては相手がダイマックスを切ったあとで対面を作れることが理想となる。
ただし、ドラパルトについては、予め味方がS操作を施すことで上を取ることが出来ていれば、ダイマックスされていても素直に2回殴って突破できる。
ダメ計
- H4ミミッキュミミッキュにダイスチル
105.3~125.1%(【DM】52.6~62.5%)
- H4ミミッキュミミッキュにダイフェアリー
84.7~100.7%
- 無振りドラパルトドラパルトにじゃれつく
100.6~119.0%(【DM】50.3~59.5%)
- H252ナットレイナットレイにマジカルフレイム
50.8~61.8%
- H252ドヒドイデドヒドイデにサイコキネシス
43.3~53.5%
- 無振りサザンドラサザンドラにダイフェアリー
244.3~289.8%(【DM】122.1~144.9%)
- 無振りドリュウズドリュウズにダイバーン
67.0~80.0%
- きあいのタスキ考慮で被ダメ省略
相性の良い味方
- 対面で単体で仕事をする型なので、例えばギャロップで絶対に相手をできないギルガルド(シールド)ギルガルドを倒せる等、タイプ相性や役割を補完出来れば基本的に「相性が悪い」ということはない。
- ドラパルト対面では特に味方による何らかのS操作があると心強いため、追い風や電磁波、ねばねばネット等を撒ける味方がいるとより安定するだろう。
- 限りなくピンポイントに近い型であり、論内で述べた相手以外に有効かといえば過信はできず、相手のダイマックスを恐れるため繰り出すタイミングにも注意が必要になってしまう。
- だが、よくイメージされる所謂「催眠ドリル」型のギャロップが今の環境ではかつて程は活躍できない(ダイマックスポケモンには「つのドリル」は無効化されてしまうほか、環境にゴーストタイプが多いためイマイチ刺さらない)ことを考えると、ギャロップ(ガラル)ギャロップを今の環境で活躍させるのであればこの型は解答のひとつではないかと考えた。