CAUTION
・考察環境:S10初期
・推奨構築:受けサイクル(受けループ)
・参照データ:pokemonHOME - ランクバトル(9/4時点のもの)
採用理由と役割
対アシレーヌアシレーヌを重視した特殊受けサイクル要員
採用経緯
シリーズ6ではエースバーンドラパルト等が使用禁止となり、環境が落ち着くかと思いきや、蓋を開けてみればパッチラゴンウーラオス(いちげき)が蔓延る環境。知ってた
アシレーヌはパッチラゴンに対面不利こそ取るものの、水/妖という優秀なタイプ・耐性から、先ほど挙げた環境上位であるウーラオス(いちげき)の他、リザードンサザンドラといった高いSを持つアタッカーやドサイドンガラガラ(アローラ)といった低速高火力にもある程度強く、多くの構築で使用されている。
なお、このアシレーヌポケモンは、渦潮+滅びの歌というバインドコンボが存在する。
アシレーヌの攻撃を受けるためにHBドヒドイデやCDハピナスを投げようものなら、渦潮によるバインド+滅びの歌で容易に処理され、こちらのサイクルが崩壊してしまう。バインド下で負荷をかけようにも、身代わりによる状態異常阻止や食べ残しによる回復により、ほぼ無償に近い形で突破されてしまうことが殆どである。
以前までは、アシレーヌの採用率が11〜20位程度であること、滅びの歌の採用率がほぼ7%以下、渦潮に至っては常にそれ以下であり、いわゆる「構築の段階で諦めているポケモン」とされることが多かった。S10ではアシレーヌの使用率が高いことから、今までのように割り切るか対策するか意見が分かれる。
対策する場合、「綺麗な抜け殻」を持たせたり、「身代わり」でバインドを解除する方法が主だが、今回は特殊受けとしての採用であり、チョッキ/瞑想アシレーヌ(使用率2位)、球リザードン(4位)、スカーフ/眼鏡サザンドラ(7位)、球オンバーン(13位)、悪巧ヒートロトム(9位)/ウォッシュロトム(21位)等まで受けを想定したいため、瞑想ハピナス以外での受けが難しく、更に技スぺを圧迫してしまう「身代わり」ではなく「綺麗な抜け殻」を持たせて全対応を目指す。
また、このハピナスは使用率が伸びなかったラプラス(S9:18位 → S10:18位)の絶対零度の対策を切っており、割り切るか別のポケモンで対策を取る必要がある。
- 参考(サイト内)
・身代わりドヒドイデドヒドイデ
育成論ソードシールド/1070
・瞑想ハピナスハピナス
育成論ソードシールド/1435
育成論ソードシールド/1596
構成
持ち物:綺麗な抜け殻
特 性:自然回復
性 格:穏やか
実数値:331-x-62-95-205-75
努力値:4-x-252-0-252-0
技 :卵産み / 瞑想 / トライアタック / 選択
- 特性
不意の状態異常に耐性を持つ自然回復で確定。
突如来るモロバレルやゲンガー等の催眠ゲーへの数少ない抵抗枠。
- 性格、努力値
基本的に穏やかBDベースで確定。
ステロ・天候等のスリップダメを考慮する必要が多い現状、ギリギリの調整は行いたくないため、Dぶっぱが基本。また、役割対象の中には、アシレーヌのクイックターン、サザンドラの蜻蛉返りといった物理技もあるため、それらの被ダメを抑えることでサイクル意識のBも必要。
- 技構成
1サイクルで処理する能力がないため、複数サイクルを成立させるための卵産みが確定。
悪巧の指数上昇を誤魔化すために瞑想も確定。
瞑想の恩恵を得られ、役割対象に広く通り、なおかつ強引な物理アタッカーの後出しにも20%で勝利に大きく貢献できる神技であるトライアタックも確定。
基本的に採用技は上記3つの技で完結しているため、残り1つの技スぺは以下の候補から採用してほしい。
今作の物理受けは、仮想敵がパッチラゴンウーラオス(いちげき)等と非常に大変。環境序盤ということもあり、多くの構築が予想されるので、閲覧者のニーズに委ねたいと思う。(初心者は筆者の中での優先度を参考にしてほしい。)
・火炎放射 / 優先度:★★★★★
ナットレイを処理できる点が最大のメリット。ドヒドイデやスカーフサザンドラ、チョッキアシレーヌ等を採用した受けサイクルはナットレイの処理を非常に手こずる傾向にあり、選出によってはそのままTODで負けてしまうことも。そんな中、ダイマックスや拘り択ゲーが絡まない処理ルートがあると有利サイクルを回しやすい。また、ノーマル/炎の技範囲も狭くなく、1割火傷も複数回打てるこのポケモンにとっては馬鹿にならない。
・ステルスロック / 優先度:★★★★★
サザンドラやヒヒダルマ(ガラル)といったスイーパー枠が非常に通しやすくなる。具体例として、陽気オノノクス意識でスカーフ臆病サザンドラを採用している場合、ステロ+流星でDMオノノクスが確1、DMパッチラゴンが高乱数1(93.7%)
で落ちる。HSorDSパッチラゴンは無理(一敗)
・冷凍ビーム / 優先度:★★★☆☆
S9まではドラパルトや悪巧トゲキッスへの打点が優秀だった技。放射と同様、1割氷は馬鹿にできないほど強力だが、仮想敵が減り、純粋に不要になった。一応、挑発オンバーン(13位 / 採用率25%)に有効。スーパーパッチラゴン読みダイアイスでも落ちないほど低火力。
相性のいいポケモン
- ドヒドイデドヒドイデ
本論のハピナスがアシレーヌ対策を厚くしたおかげで、ドヒドイデの技スぺを空けることができるようになったため、黒い霧やトーチカといった純粋に良性能な技や毒々のような積極的な技を採用しやすくなった。
ハピナスのような受け性能にサイクルレベルを合わせると、ここまで受け寄ったポケモンでないとなかなか務まらない。
- スイーパーサザンドラヒヒダルマ(ガラル)ホルード
最低でもS1↑陽気パッチラゴン以上のSであることがS10のスイーパーに求められる性能だと考えている。該当する中で、現時点で使用率上位なのはサザンドラヒヒダルマ(ガラル)ホルード等々。
- ドサイドンドサイドン
パッチラゴン牽制枠。のみに収まらず、ダイロックによる砂スリップやダイアース/チョッキ/弱点保険/優秀な技範囲等、タイマン性能/カスタマイズ性能が非常に高く、アシレーヌと並んで補完として組みやすいポケモン。
構築指針
この瞑想ハピナスが特殊受けに関しては受けループと遜色ない性能を兼ね備えているため、物理方面での対策を厚くし、サイクル範囲を広げることを目標にする。その中で、パッチラゴンやオノノクスといった受け不能な高指数や、そもそもサイクル不利を取ってしまう受けループの対策を、上記のようなスイーパーや積みサイクルといった要素を混ぜることで解決したい。
以上になります。
ご閲覧ありがとうございました。