注意(必読)
本育成論はバンギラス単体の育成論ではありません。
普通の育成論の場合、一匹のポケモンから出発しこれをどういう方針で育成するかという方針で論が展開されます。
一方、今回の論は「〜ができる、という採用理由から出発し、その条件に適合するポケモンを複数体考察する」という形式を取ります。
今回は砂始動要員でドリュウズとシナジーが高く、他の場面でも腐りにくい起点作りというコンセプトで4匹のポケモンを考察します。
同じ形式の育成論もいくつか存在します。
起源は6世代のシケ猫様のチョッキパチリス論育成論ORAS・XY/1801からです。電磁波やボルトチェンジが多用される+制圧力の高いポケモンを通す事が重要だった環境であった為電気無効+後攻交代技持ちに一定の需要がありました。パチリス・ボルトロス・ホルードなど様々なポケモンが考察されています。
他、今世代の複数種族考察の論には以下のものがあります。
・こうこうのしっぽトリック(自分の論)(育成論ソードシールド/722):制圧力の高いDMエース、とりわけダイジェット持ちを後出しから止められるポケモンを10匹選別し考察しました。
・先発要員(自分の論)(育成論ソードシールド/1056):高速道連れ+挑発で相手を確殺、DM等で難しい場合でも鬼火とこごかぜで起点にならない先発要員にふさわしい、この構成を満たせるポケモン3匹を考察しました。
・ステロ要員(けいけい様)(育成論ソードシールド/1419):2部に分かれています、襷を用いて先発で確実にステルスロックを撒くことに長けたポケモンを網羅した、ステロ要員の辞書と言える内容です。
・壁貼り要員(けいけい様)(育成論ソードシールド/1601):裏の積みの起点作成を目的とし、S種族値の高さを活かして壁を貼るポケモンを網羅しております。
他には、目的こそ違えど、7世代「ゲンガーナンス」という並び単位の考察を行った私の論もあります。
サイトで浸透している形式ではなく、1匹につき最低限の情報しか記載できない、検索で引っかかりにくいなど賛否が分かれる事も予想できています。
論以外にも形式も評価に入れて結構ですが、前述の通り初めての形式ではなく管理人からも許可をいただいている為この論の削除・形式の変更は行いません。
また、確定欄の構成のみを見て論を見ずに発言されたと見て取れるコメントは予告なく削除いたします。どうかご理解のほどよろしくお願いします。
以下、常体で考察します。
採用経緯
砂パとは?
砂パとはすなあらし状態を前提とした構築の事である。
特性で砂を起こせるポケモン(本論で扱う4種)で場を展開し、裏のすなかきドリュウズの高火力で全抜きを狙うというのが一般的である。
この構築の特徴を挙げる。
長所
ドリュウズとのシナジーが高い:前述のように砂嵐状態で素早さが2倍になる為非常に相性が良い。A135と積み技を持つが、S88という
ルカリオ以下のS+並耐久と抜きエースにしては心もとない性能である。そこで砂嵐持ちと組ませることで、難点であったSを解消しつつ、超火力での制圧が可能となる。並かそれ以下程度の耐久を今世代ではDM+DM技で補強可能な点も魅力
- 耐久調整・襷・残飯・一部の技の回復量の潰し:すなあらしは毎ターン相手に16分の1のダメージを与える。エースを通す場合、襷持ちや、高耐久ポケ、エースを意識した耐久調整での切り返しが気がかりである。
すなあらしのスリップダメはこれらを帳消しにし、(確定技にしているステロ等と絡めて)裏のエースの決定力を底上げする手段となりうる。これはドリュウズ・裏選出の他のエース共通のメリットである。
ピクシー等、回復技の回復量が天候に依存する下ポケモンの機能停止を図れる点も魅力。
- 選出誘導:選出画面に砂始動要員+
ドリュウズの並びが移った場合、多くのプレイヤーは砂パを予想する。
サニーゴ(ガラル)HB
ギャラドス等の受け、
ゴリランダー等の耐性受けを選出する。これを逆手に取り、裏選出でそれらに有利なポケモンを出す事で試合を優位に運べることもある。ただしその裏選出を読み外す、またカバーしきれない相手が出てくる可能性もあり、一概に長所とも言い切れない。
- 特殊耐久の向上(
バンギラス
ギガイアスのみ):これは()に書いた二匹のみ且
ドリュウズには影響がないが、岩タイプは砂嵐上で特防1.5倍になる。高い物理耐久も相まって殆どの攻撃を1〜3耐えする為行動回数を稼ぎやすい。ただし弱点が一貫する為進んで始動要員以外の岩をPTに入れるのは勧めない。
短所
- スリップダメ:上では長所と書いたが実際は表裏一体である。岩・鋼・残飯持ち等以外こちらも耐久を削られるリスクがあり過度な長期戦は避けたいところである。またこちらも襷・月の光持ちなどをPTに組み込みにくくなり構築の幅が狭くなる。それらを意識し鋼・岩を組ませた場合、砂始動+
ドリュウズと役割が被るというジレンマが発生する。
- 弱点が一貫する:今回考察する砂始動要員は必ず岩または地面タイプを持つ。
ドリュウズの弱点の水・格闘などが一貫するため裏でのカバーが不可欠である。
また、バンギラス以外物理であり技範囲も被る為攻撃面でも対策が一貫しやすい。
- ターン管理の難しさと天候上書き:すなあらしは5ターンしか維持できない。それが切れた瞬間
ドリュウズは中速並耐久ポケへ成り下がる。今世代では
ドリュウズのダイロックでそれを巻き返す事も可能だが、他の天候パ、またはDM技に上書きされる危険性も増えた。
ギガイアス以外自主退場手段を持たず、弱点被りによるサイクルの回しにくさも相まってそのリスクの管理が不可欠となる。後述するが、本育成論ではとりわけこの短所を補うことを意識した構成を目指した。さらさらいわでターンを引き延ばし、ステルスロック+S操作技(推奨)でターンが切れても
ドリュウズのダイロックまたは裏のエースが全抜きしやすい環境を整える。
砂パの構成の一例
後述するが技のすなあらし→展開とするやり方は、挑発や上からの縛りによる妨害等が怖い為見送る。砂と合わせドリュウズ、その他抜きエースの決定力を底上げする技構成が望ましい。
- 2:
ドリュウズ:前述の通りである。特性で中速並耐久を補い、高火力の地震や岩技で押す。今世代ではDM技による決定力・耐久増加、ダイロックによる砂切れの保険で動かしやすくなった。
なお技構成は、相性補充に優れた一致技二つ(じしん+アイアンヘッド)、岩技(期待値が一定+怯みを狙えるいわなだれ、またはみがわりエルフーンや
ミミッキュに強くなるロックブラスト)、ダイウォール展開、他の技では勝ち目のない物理受けの勝ち筋、その他飛行+aでターン切れを狙う並びの圧力となる剣の舞で確定となる。持ち物はやや足りない技威力を引き上げ
ドラパルト程度の並耐久をステロ込みで縛るいのちのたま、または反動を嫌いダイスチル・ダイアースで撃ち合う事を目的とする際火力不足を補うじゃくてんほけんが挙げられる。
努力値は他の論を参照していただきたいが、自分は一回ダイジェットを積んだエースバーンを抜くことのできるASようき(+球)、DM込みで高火力弱点技を耐え抜き球以上の火力全抜きを図れるHB(+じゃくてんほけん)を使用した。
尚、砂パエースとしてはムーランドも候補に入るが、一致技の威力(または汎用性)や数の関係でやや決定力に欠ける他、この論は
ドリュウズと組ませることを前提に書いている為、本論では省略する。
- 3.裏選出:超物理耐久で
ドリュウズの攻撃を受けきり、あくびでターンを枯らす
カバルドン、じしんの威力を削ぎ鉢巻グラスライダーで非DM
ドリュウズを縛る
ゴリランダー、確定急所の水技を放つ
ウーラオス(れんげき)、超火力水技でこちらを殲滅する
ウオノラゴン、高物理耐久かつ一致技を全て半減する
アーマーガア
エアームドなど砂パには苦手な相手が多い。
選出誘導、の欄で前述したように裏選出でそれらに強く出られるエースを入れたい。
一例としてはカバルドンを起点にでき水を半減できる
ギャラドス、
ゴリランダーや鋼飛行に強くカウンターや耐久調整などの対策を砂+ステロで踏み倒せる
エースバーン、水・草等に耐性があり高火力両刀と範囲で苦手とする物理受けを蹴散らせる
ドラパルト、相性補充に優れ水への圧力になる
パッチラゴンなどがある。
またマイナー・中堅まで含めると自分は鉄壁ボディプレスジャラランガを採用した。タニヲ様(育成論ソードシールド/437)の論の技をラスカノ→挑発、持ち物を残飯、特性をぼうじんにすることで初手カバルドン
ナットレイ等を駆逐しつつ、一貫する
ウーラオス等を起点に詰みを狙える。
裏選出とは書いたが、初手で不利対面が予測される場合はこれらを出しDMで荒らした後に、砂始動要員→削れた相手をドリュウズで一掃、というプレイングも想定できる。
始動要員を出した後不利対面を作った場合、それらの引き先になるポケモンは欲しい。更に受け出した後、ターンを稼がれることのないように自主退場手段があることが望ましい。例えばウォッシュロトムであれば水半減と特殊打点で天候要員共々一貫する相手に強くボルトチェンジで
ドリュウズへ円滑につなぐことが出来る。
あくまで一例であるがこのような並びで構成し、ドリュウズまたは他のエースを通す動きとなるだろう。
これらを前提知識と踏まえた上で、砂始動要員に焦点を当て考察を行う。
採用条件・選考
- 選考:特性により場に出しただけで能動的にすなあらしを起こせるポケモンを選別する。高いSからさらさらいわを持たせすなあらしを始動するポケモンについては、{1.挑発や上からの一撃で妨害される恐れ 2.場に出した時点で発生しない:受け出しクッション→始動という流れが作れず柔軟性がない、後発運用・天候変更やターン切れの保険にならない 3.1ターンロスで体力が削れ他の仕事がしにくい}などの課題があるため除外する。
- 内定:バンギラス/カバルドン/ギガイアス/サダイジャ
以上の4体が採用候補となる。
まずバンギラスは高種族値で削り性能・居座り性能ともに高く、C95と炎打点で
ドリュウズの苦手な物理受けを駆逐できる、2つのS操作技を完備と文句なしの採用である。
カバルドンはタイプ被り・あくびと砂パの相性が気になるものの、あくびで
ドリュウズ等の起点を作ることが出来、弱点の少なさと物理耐久で他が苦手とする
エースバーン等に強い為内定。
ギガイアスは特殊耐久は
バンギラスに劣り、攻撃性能が
ドリュウズと被るものの、だいばくはつにより目先の重い相手に致命傷を与え
ドリュウズに繋げられる、また高い総合耐久で
バンギラスの苦手とする
エースバーンやフェアリーに弱すぎない点などを買い内定とする。
サダイジャは3体とはやや性質が異なる。他と違い一発攻撃を受けないと発動しないため補助技に弱い、また他と比べDが大幅に劣る。しかし、単地面で弱点を突かれにくくSの高さにより行動回数を稼ぎやすいと
カバルドンと
バンギラスを折衷した性能になっている。またすなはき自体もターンを温存しやすい、DM技による天候変更を上書き可能など独自のメリットがある。これらから及第点。
役割の定義と運用方法
次に育成方針を定める為この論内における「役割」の定義を明らかにする。ここでの役割は単体突破できる相手のみを定める訳ではない。
- 役割の定義
1.砂嵐展開
2.裏の一貫作り:ステロ展開+砂+削りで目先のポケモンを裏のドリュウズの圏内まで押し込む、また不利な相手が現れ裏に引かざるをえないサイクル戦の状況になった場合でも消耗を狙える場を作る。
3.起点回避:岩石封じ・あくび・電磁波(へびにらみ)などの技を駆使し、裏の上昇技等でドリュウズが抜かれる事態を避ける。
4.単独突破orDMターン枯らし:両刀と独自の攻撃範囲を持つバンギラスとだいばくはつで広範囲に削りが期待できる
ギガイアスを除くと
ドリュウズと役割範囲が被るため厳しいが、それでも
ドリュウズの負担を減らせるに越したことはない。一定の削りが入れば
ドリュウズDMの温存にもなる。相手がDMを切ってきた場合高耐久で攻撃を2回耐えターンを枯らし、ダイウォールで無駄打ちさせる芸当も可能。
1を必要条件とし、2~4まで行えることを理想とする。
- 運用
初手出しからステルスロックやS操作技等でドリュウズまたは他の抜きエースが全抜き可能な場づくりをする。
ウォッシュロトムなど
ドリュウズ共々明らかに不利対面な場合は受けられる駒を出し、サイクルを回し消耗を狙う。その後、交代技もしくは交換読み交換で
ドリュウズを無償降臨させる。砂が切れた場合は再度始動要員を出す、または
ドリュウズのダイロックで詰めていく。
ドリュウズの通りがいい場合は不利対面でも必ずしも引くことはなく、捨てて一刻も早く
ドリュウズを降臨させても良い(
ギガイアスの場合は特にそのような運用になるだろう)が、天候変更やターン稼ぎ等で切れる可能性も考えると残しておくに越したことはない。
他、ドリュウズの降臨方法には補助技、または半減技(バンギラス→フェアリー技読み)への後出しという方法、3体目の体力が極限まで削れ、単体で巻き返しが効かない場合はそれをクッションにする選択肢もある。
始動要員の初手出し+ドリュウズの選出が一般的だが、明らかに砂パの通りが悪い場合裏選出を先発にし場を荒らし後それらを出す、また、そもそも
ドリュウズの選出を控え単純な起点要員として扱う算段もある。
仮想敵+有利不利
個別育成論に入る前にホームランキング上位のポケモンを取り上げる。これは後々、「このポケモンだと有利になる仮想敵」という項目を設ける、育成方針を明確にする関係上、客観的なデータから仮想敵を定める必要があるからである。また砂パで一貫しやすい相手を見ることで構築時に役立てて欲しい狙いもある。ただしこれは砂パ全体の傾向として有利不利という話であり、技構成やポケモン次第では変動する際に留意したい。(そこを明確にするための複数種族考察でもある。)
- 物理:
エースバーン
ゴリランダー
ウーラオス
ミミッキュ
ドリュウズ
ギャラドス
マリルリ
ハッサム
ウオノラゴン
パッチラゴン
バンギラス
ルガルガン
ヒヒダルマ(ガラル)
ドサイドン
- 特殊:
トゲキッス
サザンドラ
リザードン
キングドラFCロトム(水 /火/草/飛)
ラプラス
アシレーヌ
ニンフィア
ポリゴンZ
ウルガモス
ヌメルゴン
ジバコイル
- 両刀:
ドラパルト
ルカリオ
ギルガルド
リザードン
- 受け等:
カバルドン
ナットレイ
アーマーガア
エアームド
サニーゴ(ガラル)
カビゴン
ポリゴン2
エルフーン
ドヒドイデ
ピクシー
トリトドン
ヌオー
ブラッキーハピラキ
不利を取りやすい相手
ゴリランダー:GF+グラスライダー、始動要員全員に抜群を取る。
ウーラオス(両形態):鉢巻すいりゅうれんだで
ギガイアス以外、格闘技で地面勢以外を縛る。ドリュウズの球ダイアース+砂ダメで縛る事も可能だが安定しない。キョダイマックスでダイウォールを貫通する為ターン稼ぎが通用しない。
- 水+天候上書き(
ウォッシュロトム
ギャラドス
ラプラス
キングドラ
ニョロトノ
ウオノラゴン):2匹に一貫した水技を打つため起点を作りにくい。ダイストリームでそもそも砂を帳消しに戦術を破綻させてくる場合もある。ただしS上昇さえされてなければ耐えてから裏の
ドリュウズでダイウォール→ダイロックで巻き返せる可能性もある。
天候を変えるキングドラと超火力で始動要員諸共吹き飛ばす
ウオノラゴンは天敵である。
- 物理受け:
カバルドン
アーマーガア
エアームド
サニーゴ(ガラル)
エルフーン
トリトドン
ヌオー、とりわけ上3体は
ドリュウズを確定1~2にできる火力を持つため要警戒。上手く対処しないと積みの起点等にされ詰まされる。「
カビゴン~以外」も始動要員では対処しきれず、火傷やDM、イカサマ等を考えると積み技を絡める必要がある為油断はできない。
→という具合になる。本論ではこれらに対し2匹のみでもある程度リカバーの効く構成を目指す。
尚、有利な相手に関してだが、ステルスロック+2匹の岩打点のお陰で岩2倍、地面・鋼打点のお陰でトゲキッス
ジバコイル
パッチラゴン等や炎全般、始動要員の高物理耐久のお陰で
バンギラス
ルガルガン等のAT、砂嵐のお陰で
ピクシー
ブラッキー等の耐久、その他低物理耐久全般を牽制できる、といったところだろう。
なおそれなら構築時点で捨てていいのでは?という意見が出そうだが、砂パを見せても裏選出次第では普通に誘発するし、DM技で天候変更を行う者もいる為、それらに対する耐性も潰さない、普通に調整対象に含める。
育成方針
- 努力値:
バンギラスを除き耐久もしくはSに全振りする。砂嵐だけでも最低限の役割は果たせターン稼ぎのためなら耐久を落とした方が良いと感じるかもしれないが、本育成論ではS操作、削り役、そして
ドリュウズ以外のエース補佐の役割も重視している為行動回数の確保は不可欠となる。耐久調整の基準は各々の種族値・耐性とに合わせて行う。また
バンギラス
サダイジャはS振り+麻痺によりダイジェット持ちを抜かす事が可能なためそこも意識して調整したい。
バンギラスに関してはCに割くことで
ドリュウズの苦手とする物理受けを落とせる火力を発揮できる点、特殊耐久が極めて高く振らなくても余裕がある点からHBCSベースとする。
- 技構成:まずステルスロックを確定技とする。役割の欄で述べたように
ドリュウズ等の全抜きの場作りとターン枯らし(交換戦)の抑制も兼ねると外せない。次にS操作技(がんせきふうじ、でんじは、へびにらみ)は
バンギラスと
サダイジャは確定とする。ダイジェットや積み技の対策、砂が切れた場合の保険(麻痺技)や重いポケモンに対する構築単位での耐性強化、何よりも自身の行動回数確保にもつながる点が大きい。
カバルドン
ギガイアスの場合その自身の行動回数の確保がSの関係で難しく他に優先度の高い技もある為、選択にはするが、確定技とはしない。
尚各操作技の特徴も意識したい。
・がんせきふうじ:挑発で無効化されず、役割の削り+化けの皮はがしにつながる。ラムで無効化されない。一方入れ替えられると効果が切れる為砂切れの保険としては弱い。何より、この技で自身が行動回数を稼ぐ場合Sに振らなければならない、または高速相手にはそもそも抜けないのが痛い。麻痺技との両立もありえる、サダイジャは準確定とする。
・麻痺技:バンギラスのでんじは、
サダイジャのへびにらみが該当する。少ない努力値で中高速を抜く、もしくはこちらがSに厚く割けば積み技持ちや高速ATまで抜ける。参考までに、
サダイジャはへびにらみで最速ダイジェット
リザードンまで抜ける。また効果が永続で砂が切れた後も制圧しやすい点が魅力である。ただしラム・電気タイプ・MFなどで踏み倒されやすく、挑発で妨害されやすい。
その他の技は各々のポケモンに合わせ選別するが削りの手段として最低攻撃技一つは採用する。
- 持ち物:候補には様々なものがあるが、形式上全て取り上げると収拾が付かなくなる。そこでさらさらいわで統一する。
今回は砂要員が積極的に起点作り・削りの役割を担い、またバンギラス
サダイジャの場合は電磁波・へびにらみによる行動ロス、
カバルドンはあくびでターンロスが起こりやすい。更に苦手な相手が出てきた場合交代戦を行ったり、ダイウォールを活用するしたり等環境的にもターンを消費しやすい。それらを鑑みると3ターン伸ばさないと砂始動以外動かす隙などないだろう。逆にこれを持たせれば始動要員自体の殴りや交代戦なども安定する。
個別育成論
あくまでこれはサンプルである。1つの選択肢の提示でありこれ以外にも最適解は存在する点は留意して頂きたい。
また、Sの高さが特色のバンギラスと
サダイジャは、
カバルドンが抜けないが2匹では抜けるポケモンのSラインを記載する。(上を取る事で優位になる相手のみ記す。何かしらの形で踏み倒される場合や一撃落ちの相手は記載しない。)
◆高種族値と特殊打点:バンギラス
- 種族値/実数値:100-130-110-95-100-63/1.207-X-134-138131(196)-89/2.177-138-152-137-121(181)-113
- 構成
・努力値
1.H252 B28 C84 D84 S60(C↑A↓)(でんじは採用時)
2.H12 B68 C172 D4 S252(B↑A↓)(がんせきふうじ採用時)
・耐久指数(()内は砂込みのD):1.B27738 D.27117(40675)2.26904D.23010(34515)
・調整意図:1.Sは4振りアーマーガア抜き、無振り65族等周辺のS帯意識、Bは
ミミッキュのじゃれつく+かげうち×2を確定で耐え、Dは球
トゲキッスのダイフェアリー耐え、眼鏡{ロトム(ウォッシュ)}のハイドロポンプを耐え、あまりC(H252
ナットレイが62.5%、無振り
ニョロトノ抜かれ調整(後攻すなおこし)
2.Sは準速ジバコイル、岩石封じ一回で最速
ミミッキュ
サザンドラ、最速100族抜き、Bは
ミミッキュのじゃれつく+かげうち×2を80%程の乱数で耐え、特化
トゲキッスのダイフェアリー耐え、あまりC(H252
ナットレイが56.2%)
・技構成:1.ステルスロック(確定)/でんじはorがんせきふうじ(選択確定)/だいもんじ(準確定)/あくのはどう(推奨)orちょうはつ
→コンセプト上必須のステロとS操作技は確定である。電磁波の場合Sに振る分を耐久や火力に回せ、永続という利点があるがラムや挑発で踏み倒される。がんせきふうじにすると(Aを落とすとはいえ)岩打点の確保と削り、化けの皮潰しができる代わりに、Sに大幅に割かなくてはならない。
尚、S252振りと電磁波の両立もありえる。ドラパルトダイジェット持ち(
トゲキッス
ギャラドス)を抜ける。ただし元々ダイジェットは誘発しにくく、
ドラパルトは元々有利と
バンギラス自身にはあまり関係なく、
ドリュウズもステロ込みなら不利ではない。そして、2の構成自体がやや耐久不足気味なのを踏まえると釣り合わないように思える。よって(論の煩雑化も懸念し)本論では扱わない。尚S+1
リザードン
ウルガモス
ポリゴンZまで抜くなら最速にする必要がある。
そして、ドリュウズの苦手とする物理受けを見るというコンセプト上、
ナットレイや
エアームド
ハッサムの一貫を消せる大文字も準確定とする。
残りは一致技で一貫性が高く、サニーゴ(ガラル)おにび
ドラパルトHBFCロトムに刺さる、まひるみで
ドリュウズがやられた場合勝ち筋を残せるあくのはどうが筆頭候補である。
カバルドンがどうしても重く、耐久型を機能停止させたい、ステロ展開を阻止したい場合はちょうはつが候補入りする。
- 4種と比較し有利不利が逆転する相手
・有利:おにびドラパルト
ナットレイ
ハッサム
エルフーン物理受け(
アーマーガア
エアームド
サニーゴ(ガラル)等)その他砂込みでD種族値が高く特殊相手に動きやすい
・不利:格闘全般
・上を取れる相手(()内はパターン2)
1.岩石なし(S無振りを前提):マリルリ
ギルガルド
ポリゴン2
ジバコイル
ブラッキー
ハッサム
アーマーガア(
エアームドFCロトム
ドサイドン
2.岩石あり+S252:トゲキッス
ドリュウズ
ミミッキュ
ポリゴンZ
サザンドラ
リザードン
3.電磁波+S60:最速エルフーン、後は2と同上
- ダメ計
・与ダメ(パターン1/2)
大文字(火力指数:15189/15070)
H252エルフーン:73.0~96.2%/71.8~85.0%
H252ナットレイ;95.0~112.7%(62.5%)/92.8~110.4%(56.2%)
H252アーマーガア:53.6~63.4/〃
あくのはどう(火力指数:16560/16320)
H無振りドラパルト:82.2~96.9%/80.9%~95.7%
H無振りミミッキュ(皮非考慮):39.2~46.1%/〃
H252FCロトム:32.4~38.2%/31.2~36.9%/
H252サニーゴ(ガラル):40.7~50.2%/同じ
がんせきふうじ(パターン1のみ)(火力指数:12420)
H無振りトゲキッス:52.5~61.2%
H無振りポリゴンZ:3.5~39.3%
H無振りリザードン:128.1~151.6%
・被ダメ(パターン1/2)
球A252ミミッキュのじゃれつく+かげうち×2:67.6~80.1%+7.7~9.6%+7.7~9.6%/70.6~83.6%+7.9~9.6%+7.6~9.6%
A252ドラパルトの球ドラゴンアロー:/46.3~57.0%(69.9%)/48.5~57,6%(75.0%)
B特化エアームドのボディプレス(56.2%)/94.9~112.9%(68.7%)
C252球トゲキッスのダイフェアリー:83.0~98.0%/102.8~123.1%
C特化ジバコイルのラスターカノン:44.4~53.1%(22.6%)/57.6~67.7%
C無振りエルフーンのムーンフォース:26.0~31.8%/33.8~40.6%
C特化眼鏡{ロトム(ウォッシュ)}のハイドロポンプ:79.2~93.7%/99.4~118.6%
C252サザンドラのりゅうせいぐん:32.3~38.1%/40.6~48.0%
- 解説
大文字・あくのはどうでドリュウズが弱い物理受けに圧力をかけられる。ステロ等と合わせ
ドリュウズ圏内まで押し込める。とりわけ選出時点で
エアームド
アーマーガアに怯えなくて済むのが良い。
また総合種族値が高く腐りにくい。操作技込みで中速を抜くことが出来るS、最低限役割破壊が可能なC、下降補正がかかってもトゲキッス程度であれば確2にできる岩石の火力、高耐久が揃いでも遜色ないB数値を備えもつ。そして圧倒的な特殊耐久が魅力でH12D4でも一撃で倒すには球DM
トゲキッス並の火力が必要、H252D84振りはそれでも落とせないと大抵の相手に対し1~2回以上の行動が期待できる。4体の中ではまともなSと操作技で行動回数を稼ぎつつ、
ドリュウズ・裏エースの一貫作りに長けている。
悪戯心無効+炎打点によりエルフーンの簡易的対策・霊悪の一貫切等も特色。
一方格闘4倍によりエースバーン
ウーラオスに縛られる点が難点である。それゆえ
エアームド等に打点は持てるが、ボディプレスの存在で倒しきる事は難しい。
◆起点作りのスペシャリスト:カバルドン
- 種族値/今回の実数値:108-112-118-68-72-47/215-132-171-X-106-67
- 構成
・努力値:H252 B140 D108(B↑C↓)
・耐久指数:B.36765 D22790
・調整意図:特化球ミミッキュのダイフェアリーを確定2耐え、A252はりきり
パッチラゴンのげきりんを最高乱数以外2耐え、眼鏡
サザンドラのりゅうせいぐんを最高乱数以外耐え、眼鏡
ヒートロトムのオーバーヒートを確定耐え
・技構成:1.ステルスロック(確定)/あくび(確定)/ふきとばし(確定)/じしんorがんせきふうじ(選択)
→コンセプト上必須のステルスロック、ターン引き延ばしが痛いものの起点回避や剣舞の起点作りに有力なあくび、あくびで対応しきれないラムのみ持ち等に刺さるふきとばし(ほえるはぼうおん持ちに無効化されるため除外)までは確定である。
残りは削りの手段や挑発持ちへの抵抗で攻撃技とする。地震は単純火力が高く、無振りドリュウズ程度であれば確1にできる。炎・岩・鋼等の遂行技になるが、Aに振っていない事、何よりも裏の
ドリュウズの地震と技範囲が被る点から受けられやすいのが痛い。
がんせきふうじは挑発するギャラドスやダイジェット持ちに削りを入れられ、後続サポートにもなるが、
バンギラスや
サダイジャと違い自身が行動回数を稼ぐことはできない。
- 4種と比較し有利不利が逆転する相手
・有利:ミミッキュ
ドリュウズ
パッチラゴン
ルカリオ
ギルガルドその他、物理耐久の高さで弱点を突かれない限り2耐えし欠伸でごまかしやすい。数値の高さにより物理技を耐えつつ、ここかぜで削りやすい
・不利:ちょうはつ持ち全般、水全般(ウォッシュロトム
ギャラドス
ラプラス
キングドラ
ニョロトノ
ウオノラゴンなど)
ゴリランダー、トリック持ち
- ダメ計
・与ダメ
地震(火力指数:19800)
無振りドリュウズ:100.5~120.0%
H252バンギラス56.0~66.6%
HB特化ドヒドイデ42.0~50.9%
H252マリルリ:36.7~43.4%
がんせきふうじ(火力指数:7920)
H4ドラパルト19.5~23.1%
H4ギャラドス36.2~43.2%
H4ウルガモス;87.5~105.0%
・被ダメ
A252ミミッキュの球ダイフェアリー:40.4~48.8%
A252球ギャラドスのダイストリーム:92.0~110.2%
A252パッチラゴンのげきりん:42.3~50.2%
A特化ヒヒダルマ(ガラル)のつららおとし:83.7~98.6%
C特化ギルガルドのシャドーボール:43.2~50.6%
C252眼鏡サザンドラのりゅうせいぐん::86.5~102.3%(18.7%)
C特化ウォッシュロトムのハイドロポンプ:95.8~114.4%(81.2%)
- 解説
HBの高さと単地面故の弱点の少なさで行動回数を稼ぎやすい。地面のお陰でバンギラス
ギガイアスと違い、構築段階で
エースバーン
ウーラオス(いちげき)等が重くならない。球
ミミッキュのダイフェアリーを2耐えと大抵の物理を2耐えするためステロ→αの行動を「理論上」は取れる。
あくび+砂+ステロでダメージの蓄積を行え、ドリュウズで一掃という流れを取りやすい。また眠りかステロによる消耗、またはDM→MF展開の強制を強いることが出来る為、
ドリュウズ以外のエースとも相性が非常にいい。
ただし、その一方で「理論上」と釘打ったように(筆者は)ドリュウズとの相性は他よりやや良くないとも考えている。優劣を説く育成論ではないが私見を述べる。
カバルドンはステロ+欠伸の起点要員として非常に有名で対策枠を設けないと一体でPTが崩壊する恐れがある。故に多くのPTは対策枠を設けている。加えて、カバドリュの並びを見れば多くの人は砂パを予想する為初手
カバルドンを読み、水・ラム・挑発持ち等を合わせられやすい。
また、構成も(ステロ+あくび+α×2)が一般的で読まれやすい。バンギラスの場合は型の豊富さと
ドリュウズで対応できない物理受けを崩せる点、
ギガイアスは高耐久とだいばくはつでほとんどのポケモンに誤魔化しが効く点、
サダイジャはSの高さと岩石、特性により挑発持ちにも行動回数を稼げターンも温存出来るが、鈍足かつ方が有名な
カバルドンにはそのような特色はない。
またステロ+欠伸の戦術がターン数を消費するという弱点も馬鹿にならない。(さらさらいわである程度は補ったが)
ただしそれを逆手に取り逆に対策枠に合わせた選出も取れるし、ドリュウズ以外の裏選出に対する補助性能は随一である。
ドリュウズとの相性より、選出誘導や裏選出との相性を取る場合に採用となる。
◆大爆発と高耐久による汎用性:ギガイアス
- 種族値/今回の実数値:85-135-130-60-80-25 (192-155-187-X-112(168)-45)/192-155-200-X-101(151)-45
- 構成
・努力値:1.H252 B156 D100(B↑C↓) 2.H252B252D4
→エースバーンの球とびひざげりを重く見るなら特化でも構わない。
カバルドンは種族値だけでは鈍足を補える特殊耐久を賄えないという事情がある為D振り確定だがこちらは砂がある為HBも候補に入る。ただし多くの高火力抜群技が乱数圏内に入る。
・耐久指数:1.B35904 D.21504(32256) 2.B38400 D19392(29088)
・調整意図:1.リベロエースバーンの球とびひざげりが37.5%の低乱数1、眼鏡
ジバコイルの特化ラスターカノンを最高乱数以外耐え、
トゲキッスの特化ダイフェアリーをほぼ2耐え、球
ラプラスのうたかたのアリア経由ダイストリームが25.0%
2.エースバーンのとびひざげりを最高乱数以外耐え、先程ほぼ耐えていた特殊攻撃は乱数圏内に変わる
・技構成:1.ステルスロック(確定)/だいばくはつ(確定)/ロックブラストorがんせきふうじorじゅうりょく(2つ選択)
→コンセプト上必須のステロは確定、そして自主退場による砂ターン温存・ドリュウズの圏内への押し込み、挑発・格闘への誤魔化しになるだいばくはつまで確定で入る
残りはロクブラ・がんせきふうじ・じゅうりょくの選択になる。
ロックブラストはみがわり・化けの皮貫通の物理技である。素の種族値が高い事でH252エルフーンの身代わり程度なら2回で壊せる火力が出る。身代わり等の対策になる他、自ら一定の削り性能を確保できる。
がんせきふうじはカバルドンと解説が被る為割愛。
じゅうりょくは浮いているポケモンを5ターン地につける事ができる。エアームド
アーマーガアFCロトム等の対策になり、また地面技透かしによるターン稼ぎを抑制できる。
ただし目先にFCロトムや飛行等を出された場合はだいばくはつやステロの方が有効な場合もあり、少しピンポイントでもある為選択肢に留めた。裏の飛行が動かしにくくなる点も少し痛いが優先度は高め。
- 4種と比較し有利不利が逆転する相手
・有利:エースバーン
ミミッキュ(ロクブラ)
トゲキッスFCロトム(だいばくはつによる削りまたは重力)身代わり持ち
その他総合耐久の高さとバンギラスより弱点が少ない事で一耐えしやすい
・不利:ジバコイル
ドリュウズだいばくはつが通らない高耐久ゴースト(おにび
ドラパルト
サニーゴ(ガラル))
ナットレイ
- ダメ計
・与ダメ
だいばくはつ(火力指数:38750)
H252FCロトム:73,2~86.6%
無振りウーラオス:69.7~82.2%
HB特化カバルドン:57.9~68.3%
無振りエースバーン:98.7~116.7%(93.7%)
H4ギャラドス:85.9~101.7%(12.5%)
ロックブラスト(火力指数:5812×α(=被弾回数))
無振りドラパルト:29.4~85,8%
皮込みH4ミミッキュ:48.8~119.0%
H252ニンフィア:26.7~81.6%
H252エルフーン:26,3~80.8%
H252ハッサム:21.4~677%
がんせきふうじ(火力指数;13950)
無振りドラパルト:34.9~41.1%
H4トゲキッス:57.1~68.3%
・被ダメ(パターン1/2)
A252エースバーンの球とびひざげり:90.6~106.7%/83.8~100,0%(6.2%)
A252球ミミッキュの剣舞ダイフェアリー:38.5~45.3%/35.4~42.7%
A特化ウーラオスのインファイト:76.0~90.6%/69.7~84.3%
A特化ヒヒダルマ(ガラル)のばかぢから:80.2~96.2%/76.0~88.5%
C特化眼鏡ジバコイルのラスターカノン:84.3~100.0%(6.2%)/93,7~110.4%
C特化トゲキッスのダイフェアリー:43.7~51.5%/48.4~56,7%(89.4%)
C特化ラプラスの球ダイストリーム:90.6~106.7%/98.9~117.7%
- 解説
砂+バンギラスを上回る物理耐久により耐久面は最も良い。特殊耐久は
バンギラスに劣るものの、格闘2倍、フェアリー等倍により総合的な場持ちは
バンギラスよりも良い。
トゲキッス等に後出しつつ場づくりを行える。弱点以外大抵の攻撃を2回耐えてステロ→大爆発のムーブを作れる。
何よりの特色はだいばくはつである。挑発を撃たれようが、トリックをされようが円滑にドリュウズに繋げられる。また球
ドリュウズの地震並の火力を出せる為、役割の削り・単独突破を行いやすい。構築時点で穴になる
ウーラオスFCロトムあたりに致命傷を与えられる。環境トップの
エースバーンの持ち物ありとびひざげりを現実的な乱数で耐えつつ大爆発で落とせるのも特色、DM+ダイジェットのリカバーまで考えると
ドリュウズを陽気にすることを推奨する。
カバルドンと違い、ターンを温存しやすい為
ドリュウズとの相性は随一だろう。
裏選出の起点作りもこなせるが重力採用時、味方の飛行が機能停止する点は気をつけたい。
他高種族値からのロクブラによる削り・身代わり対策、重力による地震の一貫作りと何かと器用だが、(中堅ポケモンとはいえ)技構成が読まれやすい。物理一辺倒な点と爆発の知名度からゴーストや鋼を出されやすい点に気を付けたい。
◆Sの高さと単地面を折衷した:サダイジャ
- 種族値/今回の実数値:72-107-125-65-70-71 (179-127-145-X-98-128
- 構成
・努力値:1.H252 D52 S204(S↑C↓)
・耐久指数:B.25955 D17346
・調整意図:特化リベロエースバーンの球キョダイカキュウを確定耐え、C252球
ドラパルトのりゅうせいぐんを耐え、C252
トゲキッスのエアスラッシュをほぼ2耐え、準速
パッチラゴン抜き
・特性(すなはき)について:すなおこしと違い一発被弾しないと砂が発動しない。かたやぶりやキョダイカキュウで無効化されない。天候を変えるDM技を撃たれた場合、DM技→天候変更→すなはき発動となる。
・技構成:1.ステルスロック(確定)/へびにらみ(確定)/がんせきふうじ(準確定)/じしんorこらえる(選択)
→コンセプト上必須のステロと、強みのSを活かせるS操作技2つは確定。バンギラスと違い、へびにらみがとがんせきふうじを両立する理由は、(1.
ドリュウズの苦手な特殊打点を採用する必要があるあちらと違い、候補技が少ない2.岩タイプでない為ダイジェットを誘発する。片方だけではS上昇某氏切れないケース3.特殊打点で独自の範囲を持つ
バンギラスと違い、火力が低めかつ
ドリュウズと範囲が被りがちである。挑発+S上昇技持ち、飛行で詰みかねない為抵抗として。4.すなはきの仕様上、S低下技を入れないと麻痺込みでも攻撃を嫌い積まれる可能性がある)などの理由がある。どうしても気になる方はがんせきふうじを外してこらえるを入れるとよい。
候補はじしんとこらえる。前者はカバルドンと解説が被る為割愛する。こらえるに関しては天候変更DM技が予測される相手に刺さる。特性の仕様に書いたように天候変更DM技を撃たれても砂が残る為、2ターン延命できれば裏の
ドリュウズのダイウォールと絡めてそれらを帳消しにできる。純粋にDMターン枯らしになる点も魅力。その一方、単体での削り性能が著しく低くなる。
- 4種と比較し有利不利が逆転する相手
・有利:ドサイドン
ジバコイル
ドリュウズ
ウーラオス(いちげき)
ジバコイル
ルカリオ天候変更技持ち 高いS+へびにらみで上を取りやすい
・不利:物理受け・水全般 特殊攻撃で削れやすい
・上を取れる相手
1.岩石なし:マリルリ
ギルガルド
ポリゴン2
ジバコイル
バンギラス
ブラッキー準速
ウオノラゴン
パッチラゴン 4振りFCロトム
ドサイドン
2.岩石あり:トゲキッス
ドリュウズ
ルカリオ
ポリゴンZ
ミミッキュ
サザンドラ
リザードン
ウーラオス(れんげき)
エースバーン
3.へびにらみ込み:スカーフ(ドリュウズ)ダイジェット(
トゲキッス
ギャラドス
リザードン
ウルガモス)
ドラパルト
- ダメ計
・与ダメ
じしん(火力指数:19050)
無振りドリュウズ:97.2~114.5%(81.2%)
無振りミミッキュ:54,9~64.8%
H252バンギラス:53.1~63.7%
無振りウーラオス:34.2~41.1%
H252ドサイドン:32.8~39.1%
がんせきふうじ(7620)
H4ギャラドス:33.9%~40.9%
H252ヒートロトム:29.2~35.6%
・被ダメ
特化エースバーンの球キョダイカキュウ:87.3~98.8%
C252ギルガルドのシャドーボール+A0かげうち:55.3~65.3%+13,9~17.3%
A252ミミッキュのたまじゃれつく×2+かげうち:36.8%~43.5%+36.8~43.5%+17.3%(31.2%)
鉢巻ウーラオス(いちげき)のあんこくきょうだ:78.7~92.7%
C252トゲキッスのエアスラッシュ:42.4~50.2%(0.3%)
A252パッチラゴンの球ダイドラグーン:89.9~106.7%(43.7%)
C特化リザードンのキョダイゴクエン(だいもんじ):80.4~95.5%
- 解説
耐久値が一番低い。物理はそれでも硬い部類だが、特殊はカバルドンを大きく下回り、パターン1の
バンギラスの0.42倍の指数である。超火力等倍や一致抜群は間違いなく落ちる。また、相手の攻撃を受けないと攻撃が発動しない為やや安定性に欠けるのも痛く及第点といった所。
ドリュウズと範囲・耐性が被るのも辛い。
その一方、(1.バンギラスを上回るSと操作技による上の取りやすさと、2.単地面、3.すなはき)といった特色がある。
1について、サダイジャは本論のパターン1の
バンギラスより16高い実数値を持つ。この差は大きく、50%ほど存在する意地
パッチラゴンを抜ける、S1ランク上昇100族を抜ける、最速
ギルガルド
ジバコイルを抜ける、龍舞
バンギラスに強い、へびにらみで100族以降も抜けるなどの違いがある。
この中で一番上を取りステロを撒きやすい。(特殊技の威力低下覚悟でバンギラス最速にすると実数値の差は4まで縮まるが、
パッチラゴンや最速
バンギラス等には
サダイジャが優勢である。)
次に単地面のタイプが挙げられる。耐久は一番低く、ドリュウズとのタイプが被るが、
エースバーン相手に出オチしない、球
ミミッキュのじゃれつく+球かげうちを7割で耐える、
ウーラオス(いちげき)相手に麻痺を入れられる、格闘で出オチしない、
ドリュウズにある程度強いなどの特徴がある。
またすなはきも魅力である。場に出た時点で発動しない欠陥があるとは前述したものの、攻撃を受けた直後に発動する為ターンを温存できる、天候の取り合いにある程度強い点なども魅力である。(例.キングドラのダイストリーム→こらえる→すなはき→ダイストリーム→すなはき、退場→
ドリュウズのダイウォール→ダイアース)
総じて単地面の場持ちと、カバルドンにないS、その他ターン温存を求めた折衷案となる。
他、ドリュウズに麻痺を入れられる点も魅力。
おわりに
複数種族考察という相変わらず慣れない形式でしたがご覧いただきありがとうございました。この育成論は砂パにおける、ドリュウズ・その他裏選出のエースの起点作りに特化した砂始動要員を筆者の見聞から概観したものです。また構成自体も同じ砂パでも襷・脱出ボタンなど別の切り口から考察した場合様々な候補が出て来るでしょう。
あくまで選択肢の提示であり、どれが最強と優劣をつける物ではないという点はご了承ください。
複数種族考察は検索に引っ掛かりにくく、前提知識を要したり、長文になる所が難しいですが、メジャー・中堅・マイナーという枠にとらわれず同じ役割間で比較することでPT採用時の選択肢を潰さない、そして似た構成を並べる事でユーザー間で齟齬が生じるコンセプトを明確にできる点が利点ではないでしょうか。
以上です。拙文でしたがありがとうございました。