はじめに
皆さんこんにちは。今回が育成論4回目の投稿となります。
今回の育成論では
HP→H 攻撃→A 防御→B
特攻→C 特防→D 素早さ→S
その他3値などの非公式の略称を使用しております。
キングドラキングドラとは?
対戦をやった事がある方なら一度は目にしたことがあるであろうポケモンのキングドラ。
種族値だけ見てみると、
H75 A95 B95 C95 D95 S85 計540
合計種族値は高いが、特出したものがなくあまりパッとしない印象です。
しかし、このポケモンの強みは種族値ではなく、特性"すいすい"を利用した雨パのエースアタッカーになれることです。AとCの種族値が同じなので、物理・特殊の見分けもつきにくく、種族値上では微妙な火力も雨天候時の水技の威力が1.5倍になったり、ハイドロポンプやりゅうせいぐん、げきりんといった威力自体が高い技を多く覚えるので、侮れない火力を捻出できます。
また、今作のダイマックスとの相性も良く、雨パの起点役が居なくても、自らダイストリームで雨を降らせられたり、暴風を新たに習得した事によりゴリランダー等への打点としてだけでなく、雨が降っている状態だと暴風は必中の安定技になるので、より雨パのエースとしての適性が上がりました。鎧の孤島の復帰勢の中でも特に注目を集めたポケモンです。
更には特性"スナイパー"+きあいだめ+ピントレンズの確定急所コンボで、常に技の威力を2.25倍で放つという型も存在します。
急所攻撃は、相手の防御・特防ランク上昇、自身の攻撃・特攻のランク下降を全て無視するので、デメリット無しの流星群が使えたりとこちらも強力な型です。
今回の型のコンセプト
しかし今回の型は、先程紹介した二つの型のどちらにも当てはまりません。それらとは全くかけ離れた対面操作型のキングドラです。
対面操作とは、蜻蛉返りやボルトチェンジ、すてゼリフなどを利用して、本来なら相手の交代を読んだりしなければならない所を、後攻でこれらの技を打つことで相手の交代や技を見てから攻撃と交代を同時に行って、一方的に有利対面を作ることが出来る戦術の事を指します。これらの戦術が非常に強力なのはFCロトム系統や、ガオガエンなどで証明されています。
しかし、これまではキングドラに蜻蛉返りやボルトチェンジのような技は無く、対面操作型をこなす事は不可能でした。(別に困ってた訳では無いが)
しかし暴風以外にもう1つ、キングドラは今作より新たに強力な技を獲得しました。
それがクイックターンです。
通称水とんぼと呼ばれる技で、威力は60と蜻蛉返りには劣りますが、殴った後に控えのポケモンと交代するという効果は蜻蛉返りなどと全く変わりません。
これによりキングドラは対面操作という新たな活路を見出すことが可能になりました。
なぜキングドラに対面操作を?
私が始めにキングドラに対面操作型をやらせようと思ったきっかけは、普通の在り来りの型じゃつまらないという自分の普段の考えからです。(逆張りキッズじゃねーか)
もちろんちゃんとした理由もあります。もう一度キングドラの種族値を紹介しますが、
H75 A95 B95 C95 D95 S85
HとS以外は全て95という数値が適用されています。また、下1桁も全て5で統一されています。
これだけ同値の95や、下1桁が5の綺麗な数字が並ぶ種族値、なんか気になっちゃいますよね(笑)
私はこの数値としばらく睨めっこをしていました。ただのヤバい奴ですね
「いくら雨パで水技の火力を上げられると言ってもやっぱり火力不足な感じがするなぁ…雨パエースは読まれやすいし、なんか他の使い道無いかなぁ…」などと考えていると、私はあることを思いつきました。
「物理か特殊、どっちかに耐久特化すればそこそこ硬くならね?」と。
今回のキングドラは防御特化ですが、その物理耐久指数(耐久指数=HP実数値×防御(特防)実数値)は29,141となります。
まあ、数字だけ言われてもパッとしないと思うので比較対象を出すと、HB特化FCヒートロトムウォッシュロトムらの耐久指数が27,318、HB特化シャワーズの耐久指数が29,151となります。
これらのポケモンと数字を並べて比較すると、
(ポケモン 実数値 耐久指数 の順で記載)
キングドラH181 B161 29,141
FCロトムH157 B174 27,318
シャワーズH237 B123 29,151
こうしてみると割と硬くないですか?
下の二体は鬼火やとけるといった技で更に耐久を上げることもできますが、素の耐久ではキングドラも負けていません。特殊耐久もH振りだけでもそれなりの耐久(耐久指数21,177)を得ることが可能なので、これなら十分にサイクル戦や、対面操作型のポケモンとしてもやっていけるんじゃないかと思いました。
キングドラがあくびという、変化技の中ではSランク級の強さを誇る技を覚えるのは事前に知っており、今作から技自体が注目を集めていたクイックターンを習得する事も分かると、早速対面操作が出来る型として育成する事にしたのです。
ライバルシャワーズカメックスの登場
「対面操作型キングドラを使って、意表が突けるようになったぞ〜!」
と思ったのも束の間。やはりそのポケモンの新たな型の活路を見出すとなると、避けては通れないのが同じことが出来るライバルの存在です。
しかも今回のライバルは、物理・特殊耐久でいずれもキングドラを上回るシャワーズとカメックス。素早さに関しても対面操作型では基本的に遅い方が有利に働くので、能力的には素早さがいずれもキングドラよりも遅いシャワーズとカメックスに軍配が上がると言えます。
シャワーズカメックスとの差別化
「おいおい…これじゃただの劣化じゃないか…」
と、多くの方は思われたでしょう。
しかし、そんなキングドラでもシャワーズカメックスより優れている点があります。少々長くはなりますが、それを今から説明していきます。
- タイプが違う
キングドラのタイプは水・ドラゴンの複合タイプで、水単タイプのシャワーズやカメックスとはタイプ耐性が異なります。
正直これだけで差別化は半分済んだようなものですが、タイプが違うというだけでは差別化の理由としては不適切です。
じゃあどの点が具体的に優れているのかと言うと、ドラゴンタイプ複合のお陰で、草と電気タイプが弱点で無くなります。
これはすなわちゴリランダーやFCロトムなどに対しても比較的安定するという事です。
現在、多くの水タイプはゴリランダーの存在によってかなりの逆風下にあると言えます。
素早さで勝っていようが、グラスフィールド下の先制グラススライダーでワンパンされたり(この技のせいでインテレオンが活躍出来ない)、耐久があってもフィールド補正のかかった超火力でゴリ押されたりと、草が弱点だと自慢の耐久で対面操作をするという動きが現環境では想像以上に難しくなります。
そのため、グラスフィールド下A特化ゴリランダーの鉢巻ウッドハンマーはシャワーズやカメックスならHB特化でも問答無用で一撃ですが、今回のキングドラは高乱数で耐えてくれます。
また、鉢巻グラススライダーなんかはHBキングドラに51.3〜61.3%しか入らないので、鉢巻ウッドハンマー以外ならかなり余裕をもって耐えられます。(勿論グラススライダーやドラムアタックでもHBシャワーズやカメックスは確1や高乱数1発)
これにより、ゴリランダーを欠伸で流すというシャワーズやカメックスには出来ない動きを取る事が可能です。
また、FCロトムに対して一方的に不利を取らないというのも優秀な点であると思います。
なぜかと言うと、先程少し触れましたがロトム系統もボルトチェンジを活かした対面操作が得意なポケモンです。つまり、一度シャワーズなどで不利対面を作ってしまうと、
自分のシャワーズと相手のロトムという対面を作られる
↓
自分側は、シャワーズを削られるのは嫌なので引くしかない。でも相手からすれば有利対面なのでボルトチェンジが安定択な場面
↓
自分がシャワーズからロトムに強いポケモン(ドラパルトやパッチラゴンなど)に引いても、ボルトチェンジで逃げられて再び相手に有利対面を作られる。
といった風にFCロトムと対面してしまった場合にはこちらが後手に回ってしまう事になります。
しかしキングドラは電気技が弱点では無いので、Dにあまり努力値を割いていなくともFCロトムの攻撃くらいは眼鏡持ちでも余裕を持って耐える事が出来ます。
しかもラッキーな事に、種族値面でもキングドラのS85に対して、FCロトムのSは86と、1だけキングドラが遅いのです。
なので、FCロトムのボルトチェンジを先に打たせて、相手の交代を見てからクイックターンで控えのポケモンに交代という動きが可能なのです。
(相手が最遅だとこちらが先制してしまいますが、あまりロトム系統を最遅運用している人は見かけません)
ただドラゴンタイプ複合というのは、必ずしも良い結果を生むわけでは当然ありません。
キングドラよりも早いドラゴンタイプのドラパルトや、多くのフェアリーポケモン(主にトゲキッスミミッキュなど)には不利を取ってしまいます。
つまりタイプ面での差別化としては、
ドラゴンやフェアリーに一方的な不利を取らないシャワーズとカメックス
といった棲み分けが出来ていると言えます。
- 挑発を打たれにくい
キングドラと対面した際に、初手に挑発から入ってくる人はどれくらい居るでしょうか?相当の天才なら挑発から入ってくるかも知れませんが、相手からすればかなりのリスクがあると思います。
私はこのキングドラを数百戦は使っていますが、対面で挑発を打たれたことは1回しかありません。それも、相手が既にこちらのキングドラが欠伸などを駆使してくる対面操作型だと確認した上で打ってきただけなので、型がバレていない状態で挑発を打たれたことは一度も無いと言ってもいいでしょう。
しかし、これがシャワーズやカメックスだったらどうでしょうか?
シャワーズの欠伸などを利用した対面操作型は、ある程度対戦をやっている人間なら認知していますし、カメックスも今作より新たに習得した殻を破るからの抜き性能を高めた型などが知られています。
そのため、この2体に関しては相手が初手に挑発から入ってくるという可能性が十分考えられます。
これらの2体のポケモンに挑発を打たれるというのは致命的であり、ほぼ機能停止と言っても過言ではありません。
クイックターンですぐに逃げることはできますが、耐久特化にした場合は相手に負荷をかけられる程の火力は捻出できませんし、欠伸で相手を引っ掻き回すという動きを絶たれるのは非常に痛いです。
しかし、キングドラならその心配もほとんどありません。キングドラのあくび採用率は高めではありますが、ダイマックス時の「ダイウォール」枠として入れているだけという人も多く、キングドラの型が分からない状態で相手は初手に挑発を打つという動きは、中々しずらいと考えます。
以上の点から、タイプ相性の違いによる、役割を持てる範囲の違いや、型を読まれにくく、対面操作をスムーズに行いやすいという点で明確な差別化になります。
このポケモンの役割
- 欠伸&クイックターンによる対面操作と物理受け
今回のキングドラの主な役割です。基本的に初手投げします。(初手に投げていたので、恐らく一定数存在する初手ダイマ型やスカーフ型を相手が警戒して挑発を対面で打たれなかった可能性が高い)
特化ドラパルトのドラゴンアローくらいなら2発分確定で耐えてくれるので、物理相手にはかなり安定感があります。
有利対面や、受け流し可能な相手にはあくびから入り、相手の交代を誘います。その後はあくび連打やクイックターンなどで相手の対面操作を行っていきます。
主な役割は対面操作なので、明確な役割対象のポケモンを設定した訳ではありませんが、物理受けに関しては今、何かと話題のエースバーン受けはかなり捗った印象です。
初手で対面した際は、エースバーン側が不利なので引いてくる事が多かったですが、中には初手脳死ダイマックスをしてくる方も居ました。(基本的には2回目の対面以降でダイマックスを切られましたが)
今回の型のキングドラには、陽気珠エースバーンのダイジェット(130)が54.6〜65.1%入るのですが、これは急所に当たっても確定で耐える計算です。しかし、耐久無振りだと乱数で落とされるので、そちらの型を読んでダイジェットの起点にしてやろうという考えの人も多いようです。(まあ耐久調整キングドラは読まれても、HB特化なんてまず読まれませんからね)
なので欠伸や守るを駆使して相手のDMを流したり、非DM時でも守るで最大打点のとびひざげりを透かしたりという動きが出来たりと、エースバーン相手にはかなり安定しました。(この守るもほとんど読まれないので決まりやすい)
しかし、一定数居るラム持ちに対してはそのまま起点にされるという事になりかねません。珠持ちより火力が下がりますが、この型のエースバーンだけは一歩立ち回りを間違うとボコボコにされます。
基本的にはキングドラで大体のエースバーン受けは成立しますが、エースバーンに明確に強く出たいというのならば、威嚇持ちのギャラドスやウインディなどを使う事をお勧めします。
- 後出しなどについて
別に特殊な動きをする訳ではないので、後出しによる運用方法は、基本的な物理受けのポケモンとあまり大差ありません。
例えばエースバーンなどが、自身の炎4倍弱点ハッサムやナットレイに炎技を打ってくる読みで後出しして受けたり、相手が火力upアイテムを持っていない事が既に分かっており、弱点を突かれる可能性が低い物理アタッカーには後出しが利きます。
また、後出ししたターンに弱点を突かれなかった場合や、半分くらい削れてしまった場合には、守るを絡めて食べ残しの回復量を稼ぐという動きを取れば、キングドラへの確定数が変わったり、次の不一致弱点技くらいなら耐えてくれたりと言った動きが可能です。
例として、陽気五里霧中鉢巻ヒヒダルマ(ガラル)のつららおとしはキングドラに乱数2発(46.9〜56.3%)ですが、食べ残しの回復量(1ターン分6.25%)を考慮すると、受け出しした1ターンと、守るをしたターンの合計2ターン分の12.5%の回復が見込めます。つまり、次のつららおとしを受ける時には最低でもHPを56.2%(43.7+12.5)保持できるので、急所や2連続で最高乱数を引かれない限りは耐えてくれます。
特性について
今回のキングドラに関してはこちらから無理に特性を指定するつもりはありません。
理由は簡単です。特性に頼った型では無いからです。
なので今回は特性に関する考察は要らないとも思いましたが、せっかくなのでそれぞれの特性の僅かなメリットやデメリットを考察していこうと思います。
すいすい
ご存知、雨の時に素早さが2倍になる特性。今回のキングドラは素早さ無振りで下降補正もかかっており、その素早さ実数値は94だが、すいすい発動時は2倍の188となる。(割と速い)
相手がダイストリームなどで雨を降らしていた場合、すいすいが発動し、あくびを先攻で入れるという動きができる。
ちなみに特性すいすい採用の場合、Sに努力値を4割く事により、雨下で最速エースバーンを抜けるようになる。(コメントより)
ただ、ダイジェットでSが上がっている可能性や、エースバーン自体が水技を覚えないので適応される場面はあまり多くはないと考える。
スナイパー
急所時の威力が1.5倍から2.25倍になる特性。一応、約4%で相手に想定外のダメージを与えることが可能だが、所詮は4%。思わぬ勝ち筋が転がり込んでくる事もあるが、火力に関してはAC共に95族の無振りなので、過度な期待はしない方が良さそう。
しめりけ(夢特性)
一般的には、夢特性にも関わらずキングドラ唯一の死特性という評価を受けている。夢とは…
一応弱点技でもあるミストバーストを透かせるというメリットがあるが、逆に言うとそれくらいしかメリットがない。また、夢特性なので厳選の手間もかかる。超ピンポイントメタを張りたい人にしか需要が無さそう。
これらを考えると、一番起こり得そうなケースに対応できるのはすいすいかと思われます。なので今回は一応これを確定枠としています。ただ、僅かな勝ち筋に繋げたいというのであればスナイパーでも全く問題ありません。
ただ、しめりけに関してはミストバーストを透かせるというメリットがありますが、ミストバーストを打ってくるポケモンと言えば、ブリムオンマタドガス(ガラル)くらいです。
これら2体に関しては、ブリムオンは特性マジックミラーであくび無効、マタドガス(ガラル)は特性かがくへんかガスとミストメイカーのいずれもであくびを無効にしたり、そもそも特性自体を消してくるかの二択なので、そもそもミストバーストを無効化しようとしたところで、不利対面には変わりありません。やはり、しめりけは死特性ですね。
個体値
6Vが理想であると考えます。
Sも個体値31を推奨します。(理由は後程説明)
Aに関しては、イカサマや混乱自傷を気にせず、クイックターンの火力を下げたくない場合はさいこう(個体値31)、イカサマや混乱自傷を十分に考慮する場合はダメかも(個体値0)を推奨します。
(私はイカサマや混乱自傷はあんまり気にしないタイプなので、A個体値31で採用しました)
- なぜ最遅にしない?
最遅にしない理由としては、先程「対面操作は後攻の方が有利」と言いましたが、必ずしも後攻が有利になる訳ではありません。
キングドラを最遅で運用した場合の素早さ実数値は81となり、これは4振り60族アシレーヌニンフィアピクシーらと同速になります。
つまりこれらのポケモンとの同速勝負で負けたり、あるいは相手がSに多く努力値を割いていた場合に先手を取られる可能性が高くなります。先制された場合、これらのポケモンがC特化ならH振りキングドラでも、フェアリー技で一撃あるいは致命傷を負います。
なので、これらのポケモンとはなるべく対面させたくありません。つまり、早く場から離れたいのです。アシレーヌニンフィアといった、不利対面だが素早さ種族値で大幅に上回っているポケモンに対しては先手を取ってクイックターンで打ち逃げできた方が良いのです。
「普通に交代すれば良いじゃん」と思われるかも知れませんが、それだと相手の交換読み交換をされた場合に対応が利きません。ゲームの仕様上、通常の交換がなされてから技を打つので、クイックターンによる技での交代を試みた場合、相手の通常の交代の方が先に処理されるので、相手が交換読み交換をしてきても後から対応が利くのです。
素早さ60族のポケモンを最速や準速で運用しているケースは少なく(基本的にアタッカーでもHCやHAが多い)、ただ基本的には後攻の方が対面操作で有利な場合が多いため、個体値MAXに性格下降補正をかけるだけでも十分理想的なSラインが手に入ると考えました。ただ、相手のニンフィアアシレーヌらのS調整が分からない場合は素引きするのが安全択です。
持ち物
たべのこし
これでほぼ確定です。守るで回復を稼ぐ動きも出来ます。あくびで流して対面操作という動きを取るので、対面からなら同じポケモンからの同じ攻撃を二連続で受ける事はほぼありません。完全に無いとは言い切れませんが、どうしても他に食べ残しの採用を優先したいポケモンがいない限りは、そのマイノリティなケースのために無理に木の実を採用する理由も無いでしょう。
性格・努力値と調整
性格 のんき(防御↑ 素早さ↓)
努力値 H244 B252 D12
(実数値 H181 A115 B161 C115 D117 S94)
- 調整(
という名のぶっぱ)
H244(181)→奇数(4n+1)
B252(161)→ぶっぱ
D12(117)→余り
もう1つの努力値調整パターンとして、性格はのんきのままで
努力値 H212 B252 D44
(実数値 H177 A115 B161 C115 D121 S94)
HPを16n+1(食べ残しの回復割合を最大化)にする調整パターンも考えられますが、この場合A特化ゴリランダーの鉢巻ウッドハンマーで乱数で落とされる確率が半分近くにまで上がってしまいます。これだとせっかくシャワーズやカメックスらと差別化した意味が薄くなってしまいます。
また、前者の調整の場合でも後者の調整の場合でも、HPの回復量自体は全く同じになるので、16n+1調整にするメリットは薄いと考えます。
なので、今回は前者のHBぶっぱ前提で話を進めていきます。
技構成と与ダメ
与ダメは、A・C共に個体値最高(31)の無振り(実数値115)で計算。また、あまりにもダメージが小さい場合は記載しておりません。
- 確定枠
クイックターン 威力60 命中100
今回の育成論の肝となる技なので確定。外す理由なし。この技を外すと対面操作型のポケモンとして成立しなくなる。
B4 エースバーン(炎) 54.1〜63.2%
B4 エースバーン(闘) 27〜31.6%
HB特化 カバルドン 20.4〜25.1%
B4 ドリュウズ 52.9〜62.7%
H252 ジバコイル 16.9〜20.3%
H252 ウーラオス(いちげき)(一撃) 15.9〜19.3%
H4 リザードン 51.9〜62.3%
H252 ヒートロトム 39.4〜47.1%
H4 ルガルガン(たそがれ) 60.9〜72.8%
HB特化 ウインディ(A↓1) 19.2〜24.3%
H252 バンギラス 29.9〜35.7%
H244B12 ニンフィア 22.3〜26.8%
H244B12 ウルガモス 47.1〜56.5%
HB特化 ガオガエン(A↓1) 17.8〜21.7%
H252 ガラガラ(アローラ) 37.1〜44.3%
H252 ハードロックドサイドン 36.4〜44.5%
あくび
相手を流したり、後続の起点を作る為にも必須。不利対面でなく、ラム持ちの可能性が低い相手には初手であくびが安定する。
場合によってはミストフィールドやエレキフィールドを貼らせるために、ダイマックスを強要できたりするのでその点も評価が高い。
- 選択枠
まもる
採用する事で2/3以上のHPが残っていれば、弱点を突かれない物理アタッカーのダイマックスを3ターン枯らし切る事ができるようになったりと、汎用性は高い。食べ残しとのシナジーもあるので出来れば欲しいところ。
またエースバーンなどのとびひざげりを透かすという動きも可能。読まれない守るはめちゃくちゃ強い。
ねっとう 威力80 命中100
一応キングドラのメインウェポンになる。追加効果は相手を30%で火傷にする。削りだけでなく、眠らせるよりも火傷を入れた方が美味しいと判断した物理アタッカー相手にも使える。いくら削ることを目的としていなくても、タイプ一致で安定して連射可能な攻撃技はあった方が困らない。
せっかく欠伸で眠らせようとしたのに、熱湯の火傷が入ってしまったという事故が起こる事も度々あるが、某も〇う先生が動画で紹介していた、欠伸の入った相手のラム持ちを読んでの「二段階状態異常戦術」にも一応使える。(あくまでこれは最終手段だが…)
なみのり 威力90 命中100
眠らせようとした相手に、火傷が入るという事故を未然に防止したい場合の熱湯との選択枠。威力も熱湯より10高い。連射性にも優れるが、追加効果が何も無いため対面操作やサポート役のポケモンが使う技としては物足りないようにも思える。
ハイドロポンプ 威力110 命中80
水タイプ最高クラスの火力が出る技。熱湯、波乗りとの選択になるが、今回は相手を削ることを主としていないため、命中不安で思わぬ負け筋を生んだり、追加効果も無いので、余程の拘りが無い限りは採用する理由も無い。
H4 エースバーン(炎)
熱湯 70.5〜84.6% 波乗り 78.2〜93.5%
ドロポン 97.4〜115.3%
H4 エースバーン(闘)
熱湯 35.2〜42.3% 波乗り 39.1〜46.7%
ドロポン 48.7〜57.6%
H252 カバルドン
熱湯 53.9〜61.4% 波乗り 59.5〜70.6%
ドロポン 72.5〜86.5%
H244D12 輝石ポリゴン2
熱湯 16.2〜19.3% 波乗り 17.8〜21.9%
ドロポン 21.9〜25.6%
H4 ドリュウズ
熱湯 65.5〜78.4% 波乗り 74.1〜88.1%
ドロポン 90.3〜107.5%
H252 ジバコイル
熱湯 27.1〜32.2% 波乗り 30.5〜36.1%
ドロポン 37.2〜44%
H252 ウーラオス(いちげき)一撃
熱湯 31.8〜37.6% 波乗り 35.2〜42%
ドロポン 43.4〜51.2%
H252 ヒートロトム
熱湯 53.5〜62.4% 波乗り 58.5〜70%
ドロポン 72.6〜85.3%
H252 ハッサム
熱湯 29.3〜35.5% 波乗り 32.7〜39.5%
ドロポン 40.6〜48%
H4 ルガルガン(たそがれ)
熱湯 80.7〜96.6% 波乗り 91.3〜108.6%
ドロポン 111.2〜132.4%
H252 ウインディ
熱湯 52.7〜63.9% 波乗り 58.8〜71%
ドロポン 73〜86.2%
H252砂 バンギラス
熱湯 28.9〜34.7% 波乗り 31.8〜38.6%
ドロポン 38.6〜46.3%
H244D12 ウルガモス
熱湯 43.9〜51.3% 波乗り 48.1〜57.5%
ドロポン 59.6〜70.1%
H244D12 ガオガエン
熱湯 47.7〜56.7% 波乗り 51.7〜62.6%
ドロポン 63.6〜75.6%
H252 ガラガラ(アローラ)
熱湯 62.2〜75.4% 波乗り 69.4〜83.8%
ドロポン 86.2〜101.7%
H244D12 ハードロックドサイドン
熱湯 90.9〜109.9% 波乗り 103.1〜123.5%
ドロポン 126.2〜150.6%
りゅうのいぶき 威力60 命中100
追加効果に30%の確率で相手を麻痺がある。熱湯との選択枠になる。
一応、確定枠では現環境での龍技の通りがあまり良くないのと、キングドラの役割的に水技を採用した方が良いと考え熱湯を採用したが、麻痺はほとんど全てのポケモンに対して痛手を負わせられるので、熱湯よりも有用に働く場面がある。
りゅうのはどうは追加効果が全く無く、タイプは違うが同じ威力で追加効果もある熱湯があるので、わざわざ採用する理由も無いだろう。
ワイドブレイカー 威力60 命中100
追加効果で確定で相手の攻撃ランクを1段階下げる。
物理受けとしての性能を高めるならもってこいの技。物理技なので採用する際はA個体値はさいこう(31)を推奨。ただ熱湯でも30%だが、火傷で物理アタッカーの機能停止を狙えるのと、りゅうのいぶき同様、役割的に水技の方が良いと考えたため確定枠での採用を見送ったが、十分に採用価値があると考える。
H252 ドラパルト
息吹・ブレイカー 43〜50.2%
H252 パッチラゴン
息吹 43.6〜52.7%
ブレイカー 36.5〜43.6%
H4 サザンドラ
息吹・ブレイカー 42.8〜51.1%
H4 キングドラ
息吹・ブレイカー 45〜55.6%
クリアスモッグ 威力50 必中
キングドラのストッパー性能を高めてくれる技。
キングドラが相手の起点になるのを防げるだけでなく、能力アップで強引に全抜きを狙ってくる物理アタッカーに対しては効果てきめん。
最初はこの技を採用して戦っていたが、火力はたかが知れており、タイプ一致技がクイックターンだけになってしまうので、意外にも不便に感じる事の方が多かった。(あくまで個人の意見です)
キングドラに無理にストッパー役を任せる必要は無く、連射可能なタイプ一致安定技があった方が良いと感じたので優先度は低め。
H252 エルフーン 55〜67%
え?エルフーンすら倒せてない…!?
ご覧のように、4倍弱点で並以下の耐久のエルフーン相手ですらこの有様なので、この技に関してはダメージはほぼ無いも同然です。万が一、キングドラがラスト1体で残ってしまった場合にとても弱くなります。
- うずしお 威力35 命中85(コメントより)
相手を4〜5ターンの間拘束し、毎ターン1/8の定数ダメージを与える技。熱湯などとの選択枠になる。
相手を拘束、すなわち交代出来なくするので、欠伸を入れたら確実に眠らせることができる。今回のキングドラで確実に起点を作る事を求める場合は採用の価値アリ。
しかし、今回の対面操作というコンセプトから少し外れてしまうのと、定数ダメージはあるが、決して安定して連射できる技とは言えないので、キングドラがラスト1体で残ってしまった場合にとても弱くなる。優先度としては低め。
なおこの技に関してはクリアスモッグ同様、火力はお察しの通りなので、ダメージ計算については記載しない。
所詮はA・C種族値共に95の努力値無振り。ダメージに関してはあまり期待しない方が良いです。
被ダメージ計算
特化・補正無しは全て努力値252振りを想定して計算。
- 物理耐久
補正無しエースバーン
珠とびひざげりor珠ダイジェット(とびはねる媒体)
54.6〜65.1%
とびひざげりorダイジェット(とびはねる媒体)
41.9〜50.2%
珠ダイナックル(とびひざげり媒体)
40.8〜48%(A上昇も含めて確2)
珠キョダイカキュウ 17.1〜19.8%
特化ドラパルト
ドラゴンアロー(2発) 72.8〜88.2%
珠ドラゴンアロー(2発) 95〜114.8%
珠ダイドラグーン(ドラゴンアロー媒体)
124.8〜148%
特化ゴリランダー(草技はGF補正込みで計算)
鉢巻グラススライダー 51.3〜61.3%
鉢巻ウッドハンマー 88.3〜104.4%
鉢巻はたきおとす(持ち物あり) 37〜43.6%
キョダイコランダ 79.5〜93.9%
特化ミミッキュ
じゃれつく 56.3〜66.2%
珠じゃれつく 73.4〜86.1%
珠ダイフェアリー(じゃれつく媒体) 103.3〜122%
珠ダイホロウ(ゴーストダイブ媒体) 51.9〜60.7%
かげうち 17.1〜19.8%
無振りカバルドン
じしん 26.5〜31.4%
がんせきふうじ 10.4〜12.7%
特化ギャラドス
ダイジェット(とびはねる媒体) 48.6〜58%
珠ダイジェット(とびはねる媒体) 62.9〜75.1%
珠ダイドラグーン(げきりん媒体) 91.7〜109.3%
特化ウーラオス(いちげき)(水・悪・闘技はタイプ一致で計算)
あんこくきょうだ(急所) 46.4〜55.2%
すいりゅうれんだ(急所 3発) 9.9〜13.2%
インファイト 46.4〜55.2%
ダイナックル(インファイト媒体)
37〜43.6%(A上昇含めて確3)
ダイサンダー(A↑1 かみなりパンチ媒体)
50.2〜59.6%
特化張りきりパッチラゴン
珠でんげきくちばし(先制) 107.7〜128%
ダイドラグーン(げきりん媒体) 176.7〜208.2%
特化ドリュウズ
じしん 40.3〜48%
ダイアース(じしん媒体) 51.3〜61.3%
アイアンヘッド 16〜18.7%
特化ハッサム
鉢巻とんぼがえり 41.4〜48.6%
鉢巻ばかぢから 46.9〜55.2%
ダイワーム(とんぼがえり媒体) 46.4〜55.2%
特化力持ちマリルリ
じゃれつく 79.5〜93.9%
ダイフェアリー(じゃれつく媒体) 112.7〜133.7%
アクアジェット 4.4〜4.9%
無振りオーロンゲ
ソウルクラッシュ 40.8〜49.7%
特化硬い爪ルガルガン(たそがれ)
じゃれつく 56.3〜67.4%
鉢巻じゃれつく 83.9〜99.4%
鉢巻アクセルロック 28.1〜33.7%
特化ウインディ
じゃれつく 41.9〜49.7%
インファイト 28.1〜33.1%
ダイフェアリー(じゃれつく媒体) 60.7〜71.8%
ダイナックル(インファイト媒体) 22〜26.5%
補正無し頑丈顎ウオノラゴン
げきりん 66.2〜79.5%
鉢巻げきりん 99.4〜117.1%
鉢巻エラがみ(先制) 17.1〜20.4%
特化バンギラス
ストーンエッジ 39.7〜46.9%
かみくだく 32〜38.1%
ダイロックorダイアーク(ストーンエッジorかみくだく媒体) 51.3〜61.3%
特化五里霧中ヒヒダルマ(ガラル)
つららおとし 35.3〜41.9%
特化ルカリオ
インファイト 41.9〜49.7%
とびひざげり 45.3〜53.5%
特化ガラガラ(アローラ)
太い骨ポルターガイスト 61.8〜73.4%
太い骨ダイホロウ(ポルターガイスト媒体)
78.4〜92.8%
- 特殊耐久
特化トゲキッス
マジカルシャイン 80.6〜96.1%
珠マジカルシャイン 104.9〜124.8%
ダイジェット(エアスラッシュ媒体C+2)
130.9〜154.1%
特化ドラパルト
りゅうせいぐん 116〜137%
眼鏡りゅうせいぐん 173.4〜205.5%
眼鏡シャドーボール 53.5〜63.5%
特化ポリゴン2
アナライズトライアタック 48〜56.9%
トライアタック(C+1) 55.2〜65.1%
ダイアタック(トライアタック媒体) 60.2〜71.2%
ダイアタック(C+1) 89.5〜106%
特化アナライズジバコイル
10まんボルト 62.9〜74.5%
眼鏡10まんボルト 93.3〜111%
ダイサンダー(10まんボルト媒体) 69.6〜81.7%
特化FCロトム系統
10まんボルト 41.9〜49.7%
眼鏡10まんボルト 61.8〜73.4%
ボルトチェンジ 32〜38.6%
眼鏡ボルトチェンジ 48〜56.9%
眼鏡リーフストーム(タイプ一致) 89.5〜106%
特化アシレーヌ
ムーンフォース 99.4〜117.1%
眼鏡ムーンフォース 149.1〜175.6%
ダイフェアリー(ムーンフォース媒体)
135.9〜160.2%
特化リザードン
りゅうのはどう 54.1〜64%
ダイドラグーン(りゅうのはどう媒体) 81.7〜97.2%
ダイドラグーン(サンパワー発動時) 122.6〜144.7%
ダイジェット(ぼうふう媒体サンパワー発動時)
98.3〜116.5%
特化ラプラス
フリーズドライ 112.7〜134.8%
キョダイセンリツ(ぜったいれいど媒体)
51.9〜61.9%
無振りエルフーン
ムーンフォース 49.7〜59.6%
特化フェアリースキンニンフィア
ハイパーボイス 86.1〜102.7%
眼鏡ハイパーボイス 129.2〜152.4%
ダイフェアリー(ハイパーボイス媒体)
123.7〜146.9%
特化キングドラ
珠りゅうせいぐん 146.4〜172.3%
珠ダイドラグーン(りゅうせいぐん媒体)
156.3〜185%
特化ウルガモス
ギガドレイン(C+1) 40.6〜48.3%
ぼうふう(C+1) 59.3〜70.3%
ダイジェット(ぼうふう媒体 C+1) 75.8〜89.5%
特化適応力ドラミドロ
珠りゅうせいぐん 195.5〜232.5%
珠ダイドラグーン(りゅうせいぐん媒体)
209.9〜249.7%
物理耐久は特化してるだけあって、一致弱点を突かれなければ中々に硬い印象です。
一方で見ての通り特殊耐久に関しては並程度と、あまり期待が持てるような耐久でありません。不一致弱点並の技でも倒される場合があるので注意が必要です。
(他にダメージ計算をして欲しいポケモンや、技がありましたらコメントでお願いします。)
相性の良い味方
- ハッサムハッサム
キングドラの弱点である龍・妖・氷(フリーズドライ)を全て半減でき、反対にハッサム唯一の弱点である炎はキングドラが1/4で受けられるという、抜群の相性補完を誇る。
特性テクニシャンからの、高火力な先制技のバレットパンチなどで圧をかけられるほか、あくびとの相性も良いつるぎのまいなどの積み技も覚える。
また、とんぼがえりも習得するので今回のキングドラ入りのサイクルパには是非とも採用したい相棒。
- ナットレイナットレイ
ラプラスなどのフリーズドライや、格闘の一環を作ってしまう点ではハッサムよりも劣るが、それでも相性補完は抜群で、耐久値ではハッサムを上回る。またステロ、宿り木の種、叩き落とすなどのサイクル戦向きの技も多く取り揃えている。
ただしハッサムよりも突破力に不安が残る点や、キングドラに食べ残しを持たせる関係上、食べ残し以外の持ち物での採用となるので注意が必要。(オッカの実辺りが無難か)
- ニョロトノニョロトノなどの雨降らし要員
雨パ偽装構築として使いたい場合。試してないので有用性は不明。ただいっそうキングドラの型が読まれなくなるので、相手によっては一気に混乱に陥れられる可能性もある。
- ジバコイルジバコイル(コメントより)
ハッサム同様、相性補完は抜群であり耐久力、火力共に申し分無し。特性も頑丈やアナライズなどの優秀な特性があり、C130からの高火力でフェアリーやラプラス相手にも強力な打点が持てる上、ボルトチェンジを活かした対面操作も可能。
地面4倍弱点がネックだが、その地面相手にも火力に関しては無振りであるがキングドラが一致弱点を突いてくれる。
ちなみに、何故この育成論を投稿した時点でジバコイルの存在を忘れていたかは不明()
このポケモンの対策
キングドラ最大の天敵とも言えるラプラスで完封できてしまいます。特性が潤いボディやかみなり採用型なら実質あくび無効、貯水ならダメージが通る技が1つもありません。