はじめに
こんにちは…第7世代から対戦をしてきて初めて育成論を書きます、まんじゅうです。当方、環境トップメタのポケモンをバリバリ使うプレースタイルではないため、『一番多い型は〇〇だろ!』『△△も環境に多いぞ!』というようなぐうの音しか出ないご意見は多いと思いますが、育成論1号ということで暖かい目と寛大な心をもって読んでもらえると嬉しいです。
(HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早さ)は(H/A/B/C/D/S)の略語を使用しています。その他の略語も一般的な育成論を読むのに必要なレベルのものを使用しています。
ダメージ計算はPokemon soldierのカリキュレータを利用しています。
マンタインの強み
マンタインは金銀で初登場した水/飛行の複合ポケモンで、電気×4 岩×2の弱点と格闘/水/炎/鋼/虫×1/2の耐性、地面無効をもちます。
また種族値は(85/40/70/80/140/70)とDが突出しており特殊受けポケモンとして知られています。
採用理由と役割
鎧の孤島で御三家の隠れ特性が解禁されてからというもの、エースバーンやトゲキッス、ゴリランダーが犇めく環境になりましたね。
これらを粉砕すべく、ダイジェット環境に抗える特性・生半可な火力では落ちない耐性を兼ね備えたポケモンを探しました。役割は高いDを活かした特殊受けとコンセプトの弱点保険と相性の良いダイマアタッカーです。
弱保型のキングドラはすいすい下のアタッカーとして有名ですが、はねやすめを含めた耐久性で差別化をしています。
持ち物
弱点保険一択です。火力アップアイテムがないと『突破されない代わりに突破できない無間地獄』に陥ります。他の火力アップアイテムだと眼鏡 や 珠・ヤタピや嘴・滴などがありますが、すいすいと弱保を後攻で発動させることにより、爆発的な火力を引き出すとともにスカーフを除くドラパルトトゲキッスエースバーンなどの多くの高速アタッカーの素早さを抜くことができるようになります。
性格・努力値と調整
C種族値が80だと火力に物足りなさを感じてしまったので少しでも火力が欲しくひかえめにしています。
努力値はダイマックス前提なので恩恵を受けやすいH244、すいすい下で準速ドラパルトを抜くS60、残りを火力の底上げをするためC204としています。
Hを最大まで振り切らないのは、天候や状態異常によるダメージを最小まで落とすためです。また、マンタインは岩タイプが2倍弱点なのでステロダメージが重く耐久に難をきたす可能性を見て、これも最小にしたかったためです。重ねて努力値の計算上、Hが『4nであるが8nでない』数値に合わせるのが最も無駄なく振り分けることができるためでもあります。
技構成
ハイドロポンプorねっとう
一致水メインウェポンです。威力が欲しければ前者、命中なら後者推奨です。後者はやけども狙え、物理受け性能が上がるかもしれませんが火力を求めて今回はハイドロポンプ採用としています。
ぼうふうorエアスラッシュ
一致飛行メインウェポンです。雨下では必中で、混乱による運ゲーを相手に強いることもできますが、雨が上がると命中不安・晴れ下では命中50%の恐怖に怯えることになります。それが怖ければエアスラッシュを採用するのも手ですね。
はかいこうせん
最後っ屁として相手のSを下げるダイアタックとしての使用が主になります。ウォッシュロトムなど、水も飛行も通さない耐性を持つポケモンに対する打点でもありますが、基本的に水も飛行も通さない耐性はノーマルも通さないことが多いのが難点です。雨が上がった際、当育成論で採用しているメインウェポンが命中70(晴れ50)・80であるため、こちらも命中90でありますが、比較的マシなので最後っ屁として使います。汚くてすみませんね
はねやすめ
高くした耐久力も、回復しなければサンドバッグなのではねやすめは確定です。ダイマックス時にはダイウォールとしても使えます。下手な特殊アタッカーならはねやすめでダイマターンを枯らすこともできます。先攻ではねやすめを使えば、『そのターン中ひこうタイプがなくなる隠れ効果』で草タイプを弱点にしたりフリーズドライのダメージを×2まで落としたりして、弱点保険を発動させるなど、器用な立ち回りができるようになります。
立ち回り例
パッチラゴンなど高火力の電気物理アタッカーと対峙しない限り、軽率に初手ダイマダイストリームでいいと思います。初手ダイジェット合戦が勃発しても、S1段階上昇(1.5倍)よりすいすい発動(2倍)の方が恩恵は大きいので競り勝つことができます。エースバーンや悪巧みトゲキッスなど、積まれてどうしようもなくなる状況を防ぐためにも先発初手ダイマはおすすめです。
ダメージ計算や具体的な立ち回りなど
(被ダメは小数点以下切り上げ、与ダメは切り捨てですが、確定数に影響するものはその限りではありません)
【ダイジェット→ダイ飛 ダイストリーム→ダイ水 ダイアタック→ダイノ 等、ポケ徹で利用されている略語を用います】
- 相手のエースバーンが死に出しの場合すいすい下ダイストリーム(=リベロさせる前に殴る)でダイマエースバーンが確定1発(弱保未発動)です。タスキエースバーンが偶にいますが、こちらがダイマしていればエレキボールダイ電が確定2発57~67%で且つ弱保が発動します。先出しとはいえここまでメタれるとは思ってなかったですね。
- ゴリランダーは先制使いなので、鉢巻の場合1ターン毎にグラススライダーが飛んできて、ダイマしていても44~52%削られます。生かしてはおけません。相手がHぶっぱでもダイ飛で確定1発115~137%です。ターン数をかけると先制が飛んでくるのでダイ水ではなくダイ飛です
- ドラパルト、型が多いのですがC特化眼鏡かみなりダイサンダーをダイマ状態で確定耐え59~69%、弱保が発動した返しのダイ水34~41%+ダイ飛69~82%のコンボで確定103~123%
ただA特化珠ドラゴンアローダイ竜は確定2発53~63%であるものの、弱保が発動していないので上述のコンボでも17~23%+35~41%=52~64%までしか入らず打ち負けます。ですので、相手の構築からドラパルトの型を読む必要が出てきます。特殊型なら勝てますが物理型には負けます。
- 対面トゲキッスは、悪巧みを積む型にはエイヒレとして捕食される道しかありませんが、ダイ飛を詰んだ後に脳死でエアスラ連打してくる型(H4 C252 S252ひかえめスカーフトゲキッス)であれば、マンタ:キッス=ダイ飛25.1~29.8%:ダイ飛22.7~26.9%+(2ターン目)ダイ水25.1~29.8%:ダイ飛22.7~26.9%+(3ターン目)天候補正ダイ水37.5~44.7%:ダイ飛22.7~26.9%、そうして3ターンダイマ技を撃ち合うと87.7~104.1%:68.1~80.7%を与えあったことになり、すいすい下なのでダイマが解けた後もキッスの上をとり、必中のぼうふうでトドメを刺せます。
強運型については運ゲーでしかないので今回は無視します。
- ドサイドン(H4 A252 D252チョッキハードロック・ダイマ)は素のダイ水で確定2発54~63%、すいすい下で80~96%、すいすい外弱保で確定1発106~127%です。ロックブラストダイ岩を受けてもこちらがダイマしているなら確定2発51~61%で受けて且つ弱保の起点にすることもできます。同努力値で弱保型のドサイドンは素のダイ水が80.1~95%通るので、すいすい下でないなら先にダイ飛で9.9~11.7%を与えておくと、同様に弱保の起点にしながら9.9~11.7%+80.1~94.2%=90~105.9%(相手の砂嵐とこちらの弱保の計算込)で、少しきついんですが倒せます。
先発ドサイドンはまず選ばれることがないので多くの場合雨下で確定1発とれるケースが多いです。
- H252A特化弱保バンギラスはダイマしておらず且つこちらの弱保発動後であればダイ水で乱数1発86.9~102.4%で返しのストーンエッジが確定2発67~79%です。また、ダイマを切られると返しのストーンエッジダイ岩が乱数1発砂ダメ込92.6~108.3%となります。
双方低乱数を引けばこちらの弱保が1ターン目に発動していなくても勝てます43~51%+130~155%
- H4輝石ポリゴン2は、こちらのDが高いのでダウンロード対策が必然的に成り立ちます。また、Sは素でマンタの方が速いので『はねやすめ耐久』ができ、本来受ける4倍を2倍まで落とすことができます。ほうでんダイ電43.9~52.3%+(2ターン目)フィールド込ダイ電57.5~68%+フィールド込ダイ電57.5~68%を受けることになりますが3ターン中2回の回復ができるので、ダイマックスが終わった時点で結果58.9~98.3%削られることになります。そこから2ターンは、フィールド込ほうでんで35.6~42.9%しか入らないので、さらにはねやすめ連打です。最終的にフィールドの効果も切れると1ターンあたり28.2~33.5%の被ダメで済みます。HPが2/3程まで回復できればダイ飛62~73%+ダイ水62~73%で飛ばせます。
なお、10万ボルト採用の場合、ダイマ終了時の合計被ダメは変わりませんが、そこから2ターンの被ダメが40.8~48.1%、それ以降の被ダメは30.3~36.6%となります。
7割ほどのHPが確保できればダイマックスを切って抜きにいけます。
【追記:H244 C252 D4ひかえめ輝石ポリゴン2について(少し長くなります)】
現状育成論に多い型として↑の型があります。
同じ技を採用していると恐らく上述のH4ポリゴン2と同じ立ち回りをしてきます。その結果3ターンで受けるダメージは51.3~60.7%+64.9~77.4%+64.9~77.4%=180.1~215.5%、そこからはねやすめ2回分の100%を引くと80.1~115.5%という広い乱数を受けることになります。ダイマが切れると2ターンの間40.8~48.1%を受けることとなりますが、先にはねやすめが入るので4ターン目終了時には70.9~113.6%、5ターン目終了時も同じ行動をしていたなら61.7~111.7%、ここでエレキフィールドは消えるので、以降受けるダメージは31.4~37.6%まで落ち着くので毎ターン12.4~18.6%ずつ回復できます。ここからはH4ポリゴン2で紹介した耐久ラインより少し余裕をもって7割以上のHPが確保できればダイマックスを切りダイ飛65~77%+ダイ水65~77%です。
こちらの型は10万ボルト採用の場合
ダイマ切れ後2ターン50.2~59.6%それ以降38.7~46%を受けることになります。この場合も乱数の幅が広く、4ターン目終了時71.1~123.2%、5ターン目終了時71.3~132.8%です。この2ターンは特に厳しく、5割の乱数で落とされてしまいます。
目指したい耐久ラインはHP9割超えですが、自己再生が残っていない、試行回数に伴う急所や麻痺が怖い、或いは勝負を決めに行く際に麻痺らない前提であれば4.5割(耐久ラインの半分)のHPを残して2回上から殴る『捨て身戦法』も一つの手です。(これは他の型にも言えることですが。)
麻痺の脅威は1/3になりますが、Cに厚く振っている型だと10万ボルト採用がかなり重いです。
かけるターン数が多いので麻痺バグや急所が発生し全て水の泡になることが考えられるので別の有効なポケモンを選出していればそちらを使いましょう。
- 準速ロトム系列は特化眼鏡10万ボルトをダイマ状態で85.8~101.5%、ダイ電は83~99%。相手がダイマして弱保発動した返しのダイ水がH4ヒートロトム確定1発135~160%、H252フロストロトム確定2発57.3~67.8%、H252スピンロトム確定2発72~85%、ダイノでH252ウォッシュロトム確定3発36~48%、ダイ飛でH252カットロトム確定2発57~67%
また、交換読みのボルチェンはダイマを切ると67~80%で受けることができますこっそり書いてありますが、ダイマウォッシュロトムは倒せません。ダイマしていなければ倒せるんですけどね
- H252C特化のどスプレー持ち・2ターン目にダイマするニンフィアは初手ダイマしたマンタ:ニンフ=ダイ水:ハイパーボイスを撃ち合うと、18~21.5%:15.1~18%+26.9~32.1%:26.9~32.1%+26.9~32.1%:35.3~41.9%。この3ターンでそれぞれ71.8~85.7%と77.3~92%を与え合います(ミストフィールドの影響)。ダイマが切れたターンでニンフィアが電光石火13~16.2%を打ってくると合計で90.3~108.2%となり、乱数に依存します。ここで耐えると、返しのぼうふう28.2~33.1%が必中し合計で100~118.8%になり確定します。
倒せないポケモン
- パッチラゴン無理です。クチバシを使って捕食される運命しか待っていないので大人しく地面やドラゴン・電気タイプに引きましょう。
- 電気技をもつ物理アタッカーの多くは無理です(exルカリオウーラオス(いちげき)
他にもマイナーポケモンに足元を掬われることがありますがマンタインも充分マイナーの域ですのでそこはご愛嬌
相性の良い味方ポケモン
- HB特化フィラのみバンバドロ…多くないですか?パッチラゴン。マンタインが対面すると絶対に勝てないんですが、スカーフH4 A252 S252パッチラゴンならでんげきくちばしを無効化し、相手の交換に合わせてステロを綺麗に展開できます。引かれることのないタイマンでは、まもる・鉄壁を最大限駆使すると受けるダメージを(守)10.1~12%+(鉄)27.5~32.3%+(守)3.3~3.8%+14.4~17.3%+12~14.9%=67.3~80%(Bが+6になるまで)に抑えることができます。Bが+2の段階からボディプレスを打つと45~66+56~82%で確定しますが、相手が少し耐久に振っている可能性を見るならBが+4の段階からボディプレスで流石に確定します。相手が珠パッチラゴンでも、フィラのみで回復できるので安心して受けることができます。
- 脱出パックあめふらしニョロトノも相性は良く、ほろびのうた搭載で起点にされにくく、安全にマンタインに雨を繋ぐことが可能になります。これによって最初のダイ水に天候補正を乗せることができるようになりますが、パッチラゴンなどを誘う可能性が高まります。
おわりに
ダメージ計算の装飾が特に読みにくい可能性があります。
アドバイスがあればお願いします
読んでくださってありがとうございました。
追記
- 2020/08/10
細かなダメージ計算を追記しました。
種族値の訂正を行いました。
フォーク元との比較を追加しました。
- 2020/08/11
装飾の修正を行いました。
相性の良い味方ポケモン の項目を追加しました。
フォークを外しました。
ポリゴン2の対策型を更新しました。