はじめに
久々のポケモンで育成論を考えずには居られないので勢いでの投稿が続いておりますが、お手柔らかにお願いします。
HP.攻撃.防御.特攻.特防.素早さをそれぞれH.A.B.C.D.Sと省略することがあります。個体値は特に指定のない場合はすべて31(V)とします。
オーロンゲについて
ビルドアップポケモンという意味深なカテゴライズをされていながら、その実「それ髪の毛なんじゃ?」という謎の体を持った新ポケモンですね。特性いたずらごころを持ちながら、Aは120もあり、さらにはキックやパンチを沢山覚えたり、とらえどころのないポケモンですが、「あく」「フェアリー」という優秀な複合タイプゆえ、割と対戦環境でも見ることが多いポケモンです。
型としてはでんじは撒いて両壁張りみたいな型が多いのですが、コイツだけの面白い特徴が見つかったので、育成論として提案しようと思います。
型について
現在の対戦環境に蔓延する持ち物じゃくてんほけんやらからをやぶるに対抗すべく、特性いたずらごころから優先度+1でパワースワップを放てる唯一のポケモンとしてのオーロンゲを考えていきたいと思います。他人のかけた保険金でふところを肥やす悪い奴です。
- 性格について
わんぱく(推奨)
対戦環境に物理アタッカーが多いのと、仮想敵であるパルシェンが物理なのでBに厚くしたいことから、物理方面を厚くでき、必要のないCを下げるわんぱくで考察していきます。
- 特性について
いたずらごころ(確定)
特性いたずらごころで優先度+1でパワースワップを打てる唯一の存在としての育成論なので確定です。先制リフレクターのお陰で数値以上の物理耐久を見せることができます。
- 努力値配分について
H:252 / B:252 / S:4
H:極振り(C:252 無補正サザンドラこだわりメガネ・ラスターカノン確定耐え)
B:極振り(リフレクター張りでA:252 無補正ミミッキュいのちのたま・じゃれつく2発確定耐え、またリフレクター後に対面でのA:252↑補正 こだわりハチマキ
ドリュウズとの打ち合い意識)
S:同速抜き
◆ サザンドラを重く見る場合の第2案 ◆
H:252 / B:140 / D:116
H:極振り
B:極振り(リフレクター張りでA:252 無補正ミミッキュいのちのたま・じゃれつく2発確定耐え)
D:(C:252 ↑補正サザンドラこだわりメガネ・ラスターカノン確定耐え、C:252 ↑補正
サザンドラダイスチル最高乱数以外耐え)
※ こちらの場合、ドレインパンチの代わりにソウルクラッシュを推奨。
- 持ち物について
たつじんのおび(推奨)
素の火力が下記に上げる仮想敵に対して微妙に足りていないので、それを補う意味でたつじんのおびを採用します。仮想敵を絞るのであれば、オボンのみなどの回復木の実や弱点半減木の実もあり得ると思います。
技構成と与ダメージについて
- DDラリアット
タイプ一致の「あく」物理技です。相手の防御ランクを無視してダメージを与えられるのが魅力であり、環境に多い「ゴースト」タイプへの圧力として採用します。
H:4 無補正ギャラドス 39.1%〜47.3% 確定3発
H:252 B:252 ↑補正アーマーガア 19.5%〜23.4% 乱数5発
H:4 無補正ドラパルト 105.4%〜124.3% 確定1発
H:4 無補正ミミッキュ 51.1%〜61.8% 確定2発
つるぎのまい吸収時 H:4 無補正ミミッキュ 103%〜121.3% 確定1発
H:4 無補正ポットデス 139.7%〜166.1% 確定1発
- ドレインパンチ
特性いたずらごころに後投げされやすい「あく」タイプへの対抗手段です。あれ、ソウルクラッシュで良くないか?と思われます(勿論仮想敵を誰に置くかで選択枠にはなります)が、コイツのでんじは、ちょうはつ読みで投げられるドリュウズや、役割対象の
パルシェンにも抜群で入るのが採用理由です。
バンギラスにも4倍弱点のコチラの方が火力が出ます。また与ダメージの半分が回復できるのも優秀で、奪ったランク上昇を活用しての継戦能力も多少高くなります。ちなみに同じ「かくとう」技でも、より威力の高いアームハンマーという技も覚えますが、こちらは下記と同じ
バンギラスを乱数1発(68.7%)、同じく
パルシェンを確定2発に出来る反面、
ドリュウズが乱数1発(12.5%)で倒し切れず、回復が無い分勝ち目が薄くなるのでドレインパンチを推しています。
サザンドラに対してはソウルクラッシュなら確定1発です。
H:4 無補正ドリュウズ 64.5%〜76.3% 確定2発
H:252 B:252 ↑補正ナットレイ 26.5%〜32% 確定4発
はねやすめ時 H:252 B:252 ↑補正アーマーガア 26.8%〜32.6% 確定4発
H:4 無補正パルシェン 39.6%〜47.6% 確定3発
からをやぶる吸収時 H:4 無補正パルシェン 114.2%〜134.9% 確定1発
H:252 無補正バンギラス 71.9%〜85.9% 確定2発
H:252 B:252 ↑補正アーマーガア 19.5%〜23.4% 乱数5発
H:4 無補正サザンドラ 52.9%〜63% 確定2発
H:4 無補正ジュラルドン 40.6%〜48.5% 確定3発
- パワースワップ
自分と相手のA、Cのランク上昇(下降)を入れ替える変化技です。オーロンゲはこれを特性いたずらごろこで打てる唯一のポケモンであり、持ち物じゃくてんほけんや、からをやぶる、つるぎのまいなどのランク上昇を相手が活かすより先に相手から頂戴することができます。特にからをやぶるに関しては自分がA、C+2ランク、相手がB、D-1ランクという相手にとって絶望的な状況を創り出すことができます。また、単純にいかくやちからをすいとるのランク下降を抜いたりすることも出来ます。
- リフレクター
オーロンゲ御用達の物理防御を上げる変化技です。これを先攻で打てるだけで自身の物理耐久がかなり上がるだけでなく、後続の助けにもなるのでかなり便利な技です。
被ダメージについて
▼ 計算はリフレクター込みの数値です
A:252 無補正ドリュウズアイアンヘッド 33.1%〜39.1% 乱数3発(99.8%)
A:252 ↑補正ドリュウズこだわりハチマキ・アイアンヘッド 53.9%〜63.8% 確定2発
A:0 無補正ナットレイジャイロボール(最遅) 23.7%〜28.2% 乱数4発
A:252 ↑補正ナットレイジャイロボール(最遅) 33.1%〜39.1% 乱数3発(99.8%)
A:0 無補正アーマーガアアイアンヘッド 25.2%〜29.7% 確定4発
A:252 ↑補正パルシェンつららばり 22.2%〜27.2% 乱数4発
A:252 ↑補正バンギラスアイアンヘッド 24.2%〜28.7% 乱数4発
A:252 ↑補正ギャラドスダイストリーム(たきのぼり) 27.2%〜32.6% 乱数4発
A:252 無補正ドラパルトはがねのつばさ 17.8%〜21.2% 確定5発
A:252 無補正ドラパルトダイスチル(はがねのつばさ) 30.1%〜35.6% 乱数3発(30.4%)
A:252 無補正ミミッキュいのちのたま・じゃれつく 36.6%〜43% 確定3発
A:252 無補正ミミッキュいのちのたま・ダイフェアリー(じゃれつく) 52.9%〜62.3% 確定2発
A:252 無補正ミミッキュいのちのたま・かげうち 3.9%〜4.9% 乱数21発
C:252 無補正サザンドララスターカノン 55.4%〜66.3% 確定2発
C:252 無補正サザンドラこだわりメガネ・ラスターカノン 84.1%〜99% 確定2発
C:252 無補正サザンドラダイスチル(ラスターカノン) 90%〜106.9% 乱数1発
C:252 無補正ジュラルドンラスターカノン 81.1〜96% 確定2発
C:252 無補正ジュラルドンてっていこうせん 142.5〜167.3% 確定1発
C:252 無補正ウォッシュロトムボルトチェンジ 32.6%〜38.6% 乱数3発(97.8%)
C:252 ↑補正ポットデスシャドーボール 23.7%〜28.1% 乱数4発
C:252 ↑補正ポットデスダイホロウ(シャドーボール) 38.6%〜46% 乱数3発
C:252 無補正トゲキッスマジカルシャイン 81.1%〜96% 確定2発
立ち回りについて
- コイツは特性いたずらごころからのちょうはつによる変化技封じと、でんじはによるS操作があるため、相手側から見た時に非常に面倒くさいポケモンで、それゆえ特性いたずたごころが無効の「あく」タイプのポケモンや、でんじはを受けない「じめん」「でんき」タイプを呼びやすいです。また、両壁を張れることから中途半端な火力では倒せないと高火力、積みアタッカーも呼びやすいです。なので逆にうまく積んでもらえれば、こちらとしては美味しい思いができます。とはいえ、パワースワップに1ターン消費してしまうため、多く攻撃を耐えねばならないので、初手は基本的にリフレクターを選ぶのが良いです。
- リフレクターを打った際に、相手が交換で
ドリュウズや
ミミッキュを出してきたなら美味しくて、
ドリュウズとならアイアンヘッドとドレインパンチの打ち合いは回復量を考慮すればコチラが有利、
ミミッキュに対しても攻撃回数を確保でき、つるぎのまいを打たれたらパワースワップしていれば最終的にコチラが勝てます。
- 逆に物理耐久に特化しているので、特殊方面はそれほど固くありません。できればじゃくてんほけん持ちの多い
トゲキッスにも対応できれば良かったのですが、そちらをカバーすることで犠牲になる対面が多いのと、そもそも
トゲキッスに対して
オーロンゲからの有効打が無いので、そこは対策を切っています。
サザンドラや
ジュラルドンに対しても最低限のところは耐えられるので、まったく仕事ができないことはないのですが、基本的に不利対面です(
サザンドラに対しては普通は有利対面に出来る筈ですが、結局ダイマックスを受けるにはダイマックス対決になってしまうため、いたずらごころが死に特性となってしまうので切りました)。
さいごに
いたずらごころという特性は非常に面白い特性で、過去にもクレッフィや
ヤミラミなどの低種族値ながらもこの特性によって戦略を組み立てられるようなポケモンも多かったわけですから、種族値がそこそこでタイプも優秀なコイツに関しては、より多彩な戦略が組めると考えています(むしろ技候補が多すぎて取捨択一が大変ですが)。今回は環境にじゃくてんほけんやからをやぶるが一定数いることから、パワースワップというマニアックな技に焦点を当てて考察しましたが、この
オーロンゲというポケモンは、他にもいろいろな型が考えられそうな良ポケモンですね。機会があれば他の型も考えてみたいと思います。
それでは、最後まで閲覧いただきありがとうございました。是非新しいアイディアや問題点があれば、ご意見いただければ幸いです。