前書き
「わに」と申します。よろしくお願いします。
以下の内容に必ず目を通してください。
- 指定のない限りすべてのポケモンは理想個体を想定します
- HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをH、A、B、C、D、Sの略称で表記します
- その他読めば理解できる程度の略称を用います
- ダメージ率はダメージ計算式をもとに計算しています
- ご質問、ご指摘はコメントにて受け付けます
- 育成論に関係のないコメント、無益だと判断したコメントは予告なく削除します
それでは考察に移ります。
論概要
優秀な耐性を生かしたサイクルパーツでありながら、低速受けサイクルや純正受けループに刺さるHSベースのガラガラ(アローラ)です。
すでにS振りガラガラ(アローラ)の育成論(育成論ソードシールド/1345)は投稿されていますが、推奨する特性や調整、技構成に違いがあるためフォークとして投稿させていただきます。
ここが強いよガラガラ(アローラ)
基本性能のお話です。
- 特性:避雷針と霊炎の耐性
避雷針は電気タイプの技を無力化する優秀な特性です。攻撃技だけでなく電磁波等の補助技も無効にでき、もともと持つ霊タイプの耐性と合わせて特殊受けとして名高いラッキーハピナスや鉄壁+ボディプレス勢のジバコイルアーマーガアエアームドをほぼ完封できます。また、炎タイプ故に物理アタッカーでありながら鬼火や熱湯の火傷を受け付けない点も非常に優秀です。
この耐性だけでも受けサイクル、受けループの面々に強いことがお分かりいただけると思います。
- 「ふといホネ」による超火力
専用持ち物「ふといホネ」の効果で攻撃実数値が2倍になります。(反則です)
しかも、ダメージ計算時、相手から受けるイカサマには太い骨の補正は適用されないという謎仕様。(反則です)
この持ち物により過剰とも言える超火力を叩き出し、さらにダイマックス(以下DM)も合わさると、容易な受けが成立しません。一度有利対面を作ればそこから相手のサイクルを崩壊させることができます。
- 差別化/採用理由
特性込みの耐性、専用持ち物による超火力で現環境(鎧の孤島解禁時点)における全てのポケモンと差別化ができます.
無・闘・電無効枠および、低速サイクルや受けループに対する崩し要員としての採用が主となります。
仮想敵は先に述べたラッキーハピナスアーマーガアエアームドジバコイルに加え、ストリンダー(ハイ)ヒートロトムナットレイハッサムルカリオニンフィアピクシー等です。
型解説
ここから今回の構成を詳しく解説していきます。
- 持ち物
ふといホネ
ガラガラ(アローラ)を採用する上でこの道具を持たせない理由がないほど強力な効果なので確定です。叩き落すには要注意。
- 特性
避雷針
フレアドライブの反動を消せる石頭も優秀ですが、電気耐性が加わることで仕事量が大幅に増えるため本論は避雷針推奨。
- 性格
意地っ張り
ふといホネの恩恵でA補正と少量の努力値で必要な火力を満たせるため、効率を考えてこの性格。
- 個体値
C抜け5V想定
- 努力値
H204/A76/S228
- 実数値
H161/A121(242)/B130/C-/D100/S94
※()はふといホネ補正込みの数値
- 調整意図
A184命の珠リベロエースバーンのダイジェット(130)耐え
不一致イカサマ2耐え
C73ドヒドイデの熱湯2耐え
C172ポリゴン2のアナライズシャドーボール耐え
無振りエアームド+4かつ無振りウオノラゴン抜かれ
ダイバーン(130)+晴れ下ダイバーンでHB特化進化の輝石ポリゴン2が超高乱数2(99.2%)
まず、本論において最も重要なのがSラインです。
仮想敵であるラッキーエアームド等が集中している無振り50族〜70族を抜ける数値+αを確保したい+トリックルーム下でウオノラゴンに対してワンチャン先に行動できるよう、今回はS実数値94に設定しました。
これによりトリックルームを展開せずとも多くのポケモンに対して行動保障を得ることができ、無振りバンギラスやアシレーヌ等の苦手なポケモンの上からも行動できるので単体性能が向上します。
残った努力値を確定欄の通り振り分けると、調整意図のような絶妙な火力と耐久を確保できます。
ふといホネ補正で実際はA実数値242あるのに不一致イカサマを2耐え出来るのはズルいですね。(反則です)
H実数値がステルスロックダメージや毒ダメージ効率の悪い16n+1になっていますが、努力値効率や確定数、DM時の最大HPを重視したこと、また、一度場に出せば一気に相手のサイクルを崩せる=複数回繰り出す必要があまりないという理由からこの数値に落ち着きました。
H16n-1信者の方々はH実数値159に調整したうえで、端数をBDSに割り振って各自調整をお願いします。ただ、実数値159まで下げると上述したほぼ全ての被ダメージ乱数が動くので、その点はご留意ください。
【追記】
ちなみに、Hを実数値159まで落とし、その分をSに回す(H188A76S244振り)と実数値96となり、無振り75族抜きかつ麻痺込みで最速インテレオン+3となります。
被ダメージ乱数が動いてしまいますが、構築内に麻痺撒きを採用する場合は一考の価値ありです。
ただ、相手にダイジェット等を積まれた時点で調整が破綻してしまうで注意が必要。
【耐久指標】
以下の被ダメージ計算は全て非DM時のものです。
物理耐久指数:20930
A184命の珠リベロエースバーンのダイジェット(130):83.8〜98.7%
A139アーマーガアの+1ダイジェット(140):78.8〜93.1%
A121不一致イカサマ:42.2〜49.6%
A142命の珠ミミッキュのシャドークロー:70.1〜83.2%
A186バンギラスの噛み砕く:81.9〜96.8%
特殊耐久指数:16100
C172トゲキッスのダイジェット(130):78.8〜93.1%
C73ドヒドイデの熱湯:42.2〜49.6%
C172眼鏡ヒートロトムのオーバーヒート:58.3〜68.9%
C172アナライズポリゴン2のシャドーボール:84.4〜99.3%
C178フェアリースキンニンフィアのハイパーボイス:36.0〜42.8%
いい耐久してます。
ここに記載していないものは恐れ入りますが各自計算をお願いします。
技構成
- 確定技
ポルタ―ガイスト(シャドーボーン)
新規習得技。若干命中難であるものの一貫性、威力ともに優秀なメインウエポン。
この技の存在が苦手なドラパルト等の後出しを牽制してくれます。
相手の持ち物を判別できるオマケ効果付き。DM時の追加効果も強力。
基本は威力の高いこの技を推奨しますが、命中難や使用条件を気にする場合はシャドーボーンを。
炎のパンチ(フレアドライブ)
鋼タイプに対する遂行技。威力でフレアドライブに劣るものの反動が無く使いやすい技。
元技の威力差は45もありますが、DM時の威力差は10まで縮まるので威力不足はそこまで気になりません。むしろ下手に疲弊しないことの方が対受けサイクルにおいては重要です。
反動が気にならず、凍った際の保険が欲しい場合はフレアドライブを。
ホネブーメラン
ガラガラ一族伝家の宝刀(骨)
仮想敵であるジバコイルの身代わりや頑丈を無力化しつつ仕留めるための技。
グラスフィールドの影響を受けない点も優秀。
バンギラスドヒドイデ等にも刺さります。
- 選択技
瓦割り
霊炎の範囲を半減するバンギラスサザンドラガオガエン厚い脂肪カビゴン等に対する役割破壊技であり、ダイナックルでのA上昇を期待できる技。
威力が低いものの霊技との補完範囲が完璧
剣の舞
強引に崩すための積み技。事前に積むことができればDMポケモンも一撃で倒し得る超高火力に。Aにあまり努力値を割かないこの型には非常にマッチしています。
ダイウォール元としても有用。
ステルスロック
有利対面や流し際に撒いておくだけで強い技ですが、味方に撒いてもらってガラガラ(アローラ)自身はガンガン殴って負担を掛けた方が強いと思います。
剣の舞同様、ダイウォールとしても使用できます。
滅びの歌
数的有利を取った後、詰め筋として使う技。S振りの恩恵で散り際に打ちやすいので、この型との相性が良いです。ダイウォール(以下略)
※この他、雷パンチ、ストーンエッジ、鬼火、呪い等も候補に成り得ますが、範囲がピンポイント気味なのでここでの言及は控えます。
【火力指標】
与ダメージ計算は全て非DM時の相手を記載しています。
- ポルターガイスト(火力指数:39930)
H193B127ドラパルト:122.5〜144.6%
H155B95エースバーン:101.9〜120.6%
H201B150ヌオー:50.7〜59.7%
※ダイホロウ時は1.27倍の火力になります。
- 炎のパンチ(火力指数:27225)
H172B211エアームド:56.9〜67.4%
H191B234(輝石込み)ポリゴン2:23.5〜28.2%
H161B115トゲキッス:55.9〜65.8 %
※ダイバーン時は1.73倍、晴れ時はさらに1.5 倍の火力になります。
- ホネブーメラン(火力指数:12100×2)
1発当たり
H207B130バンギラス:34.2〜40.5%
H157B224ドヒドイデ:26.7〜31.8%
H177B183ジバコイル:59.3〜70.0%
※ダイアース時は2発分のさらに1.3倍の火力になります。
- 瓦割り(火力指数:18150)
H207B130バンギラス:103.3〜121.7%
H167B110サザンドラ:74.8〜88.6%
H201B156ガオガエン(威嚇込み):30.3〜35.8%
※ダイナックル時は1.2倍の火力になります。
今回の調整はかなりAを削っていますが、十分な火力が出ることがお分かりいただけるかと思います。
ここに記載していないものは恐れ入りますが各自計算をお願いします。
選出と立ち回り
主に受けサイクルや受けループに対して選出し、役割対象に対して無効耐性を生かして受け出す、味方のボルトチェンジや蜻蛉返りから展開する、あるいは死に出しする等、なるべく安全に有利対面を作り、高火力で負担をかけていきましょう。容易に受けられない火力のおかげで、一体切ってから後続を死に出しして上から処理するという動きや威嚇持ちへの交代を誘いやすいので、その隙に剣舞を積むのもありです。
ダイホロウのBダウンやダイバーンの晴れ補正込みで裏をまとめて崩せそうなら積極的にDMします。
HAベースが主流のポケモンなので、抜けているだろうと思って甘えて居座ってくる相手を上から吹き飛ばしてやりましょう。反面、S関係を初見で判断しづらい相手もいるのでその点は要注意。
また、ギャラドスバンギラスサザンドラガオガエンワルビアル等には明確に不利を取るので味方のサポートが必要です。
相性の良い味方
- ポリゴン2ポリゴン2
耐性上の相性がよく、電磁波やトリックルーム等でガラガラ(アローラ)をサポートできます。ガラガラ(アローラ)とSラインを揃えておくと、相手とのS関係を判断しやすくなります。役割対象であるジバコイルを誘う点も高評価。
- ピクシーピクシー
ガラガラ(アローラ)が苦手な悪タイプ全般やドラパルト等に強く、ステルスロック、電磁波、トリック等の搦め手でサポートができます。後攻の尻尾トリック型がオススメ。
- アーマーガアアーマーガア
ポリゴン2同様ジバコイルを強烈に誘い、蜻蛉返りによって無償降臨を演出できるポケモン。ギャラドスバンギラスワルビアル等を受けられる鉄壁ボディプレス型がオススメ。
あとがたり
今回はガラガラ(アローラ)の育成論となりましたがいかがだったでしょうか。
独特の耐性と超火力で刺さる並びにはとことん刺さるポケモンです。
この育成論がどなたかのお役に立つことを願っております。
最後までご覧いただきありがとうございました!
(ふといホネで火力2倍、DMで耐久2倍は反則)