はじめに
- 本育成論ではHABCDS等の略語を用います。
- 個体値は全て理想値を用います。
- ダメージ計算はポケマス(β版)様の物を使用しています。
3度目の投稿となります、ユグドラです。
前回紹介したそうしょくマリルリの育成論
育成論ソードシールド/1315
とセットで良く運用しているダダリンです。
正直かなり単純な運用であり、いわゆる脳筋型なので育成論として紹介するかは迷っていました。
しかし、ランクマッチの新シーズンでかなりの活躍を見せてしまった点、今流行りのエースバーンもほぼ痛み分けとなる形ですが、突破できる点から紹介する事に踏み切りました。
採用理由と役割
ダイマックスエースを探していました。
今の環境ではエースバーンが跋扈しており、エースバーンに対処できないポケモンは採用するのに躊躇するのですが、それだとパーティ全体のタイプが偏ってしまいがちです。
ならば元々ダイマックスエースを探していたのだしダイマックス込みでエースバーンを見れてなおかつエースバーンに抜群を突かれるポケモンを考えよう。
ということでダダリンに白羽の矢が立ちました。
役割は冒頭で述べた通りダイマックスして高火力技で殴る、これに尽きます。
投げやりに聞こえるかもしれませんがダダリンは特性はがねつかいを含めることで、ゴースト/くさ/はがねタイプの技を高火力で放つ事ができる上、DLC鎧の孤島で解禁された新技ポルターガイスト・グラススライダー・アイアンローラーを採用することでゴースト/はがねタイプについては火力が上昇、くさタイプについてはパワーウィップと比べて火力こそ下がるもの、ダイマックスが終了した後にも仕事ができる可能性が持てました。
持ち物
- じゃくてんほけん
本論のコンセプトである以上確定です。
ダダリンはほのお/ゴースト/ひこう/あく/こおりの5タイプが抜群です。
ほのお/ゴースト/ひこうはメジャーなタイプであり、あく/こおりはサブウェポンとして採用されることが多く、大半のポケモンがダダリンに対して弱点を突けるので発動機会は多いです。
性格・努力値と調整
31-31-31-☓-31-☓ いじっぱり/ゆうかん H244 A164 B100
- 個体値
物理でありがちなC抜け5Vが基本とは思いますが、トリル対策or運用、後手で殴ってから先手のグラススライダーを決める。
といった運用も考えられる為、すばやさの値は自身のパーティ等と相談ということにしました。
すばやさを下げることでサニーゴ(ガラル)を始めとするS30属達に抜かれてしまうことは注意が必要です。
- 性格
個体値の項目で述べた通り、すばやさの値は諸説あるかと思うのでそれに合わせていじっぱりかゆうかんでの選択とします。
- 努力値
H244 B100 → A252いのちのたまエースバーンのキョダイカキュウをダイマックスを使用して確定2発。
A164 → ダイマックスB4エースバーンをA2段↑ダイホロウ(ポルターガイスト)で確定1発。
H244でHPの実数値が176と16nの偶数になってしまいますが、ダイマックスするので問題無いと判断しました。16nも定数ダメージを勘案すれば非効率ですが、同時にグラスフィールドの回復効率の最大値でもあるので無問題としました。
Aは少しでも削るとA2段↑ダイホロウ(ポルターガイスト)がダイマックスB4エースバーンに乱数1発になってしまうので削れません。
HをBに回すことでHPを奇数にしつつエースバーンのキョダイカキュウを確定2発にできますが、シャンデラのC特化オーバーヒートが乱数に入ってしまうので個人的に一番収まりが良いと感じた努力値振りが上記の物となります。
私は確定にできるのであればなるべく確定にするように努力値を振る性格ですので、乱数が絡むことを容認できる方であればもう少し広い範囲を見た振り方もあるかもしれません。
技構成
確定技
- ポルターガイスト
相手がもちものを持っている事が条件で撃てる威力110のタイプ一致技です。
他のゴーストタイプの物理技が貧弱で、ダイマックス時の威力も従来の130を超え140とアップしていますので確定です。
この技が無ければエースバーンを見れませんでした。
- グラススライダー
グラスフィールド下で先制技として使えます。
ダイマックス技として使用した場合は威力120と控えめですが、ダイマックスが終了した後にこの技で暴れられるチャンスがあるので確定です。
- つるぎのまい
グラススライダーを使うチャンスを作る場合にダイウォールとして使用できる変化技があると安定度が増す為に採用です。
ゴリランダーのグラスメイカーにただ乗りする時や受けポケモンの突破にも使えるので覚える変化技の中で一番有用性があると思います。
選択技
- アイアンローラー
ダイマックスとして使用した場合の火力が140とダダリンの覚えるはがねタイプの技の中では最大値の為、基本はこれを採用します。
問題はダイマックスが終了した後、フィールドが何も展開されておらず使用できない状況も多々あることです。
鈍足の為、ダイマックス終了後にまだ行動できる余地があるという状況が非常に少ないので困る場面は殆ど無かったのですが、他のはがね技でも十分代替できるので選択肢としました。
- アンカーショット
威力80のバインド技です、鈍足の為後攻で動く事が多く、交代技で交代してきた相手をバインドすることができるので先手で動けないと追加効果の恩恵が無いアイアンヘッドよりはこちらを採用することをオススメします。
- ジャイロボール
すばやさの対比で威力が変わる技です。
鈍足なダダリンと相性が良い様に見えますが、最遅ダダリンのすばやさが40なので最高火力を出す為には相手のすばやさが239以上必要です。
最速ドラパルトのすばやさが213なので、スカーフ持ちかダイジェット等ですばやさを上昇させている相手以外では最高火力は望めません。
アンカーショットの威力80を超える為には最低でも相手のすばやさが128以上無いといけません。
個人的にはオススメしませんが一応火力がでる状況は存在するので選択技としました。
立ち回り例
先発でも中継ぎでも特に指定はありません。
対面がいきなり耐久ポケモン、いかくガオガエンギャラドスムーランドetc...等でこちらの火力を通しにくい状況でも無い限りはダイマックスを使用します。
本論のダダリンの技範囲であるゴースト/くさ/はがねタイプを全て半減以下にできるポケモンはキリキザンガオガエンしか存在しないので、多くの場面を任せることができます。
広い技範囲、元々の高いこうげき値、鎧の孤島で追加された高火力技によるパワープレイを始めましょう、カウンターを警戒する必要もありません。
Bが上がるダイスチルを撃つのが後の事を考えても優先されますが、グラススライダーで暴れるルートもあるので、撃てる機会があればダイソウゲンも撃ちましょう。
ダイホロウは他2種の攻撃で相手を落とせないと判断した場合に撃ちます。
ダイウォールはダイマックス中に自身がやられてしまう事を防ぎ、グラススライダーを通す為に使用します。
じゃくてんほけんが発動すれば多くの相手を一撃、または受け不能にすることができるのでぶち抜けるまでぶち抜いていきます。
エースバーンが対面でも弱保さえ発動すれば後手でダイホロウを撃つことでH4、またはB4振り程度であれば確定で一撃です。
エースバーン側はこれを確定1耐えする為にはHならば244、Bならば148とかなりの努力値を割かなければいかず、いのちのたまを採用しているならば更に辛くなります。
ダイホロウによってBがダウンするので、もしダダリンが突破されても後続のポケモンによる先制技で容易に仕留めることができます。
エースバーンの主な採用技である
かえんボール・とびはねる・ふいうち・とびひざげり
ですが、とびひざげりは無効、その他3種は全てダダリンに抜群なので弱保がスカされる心配もほぼありません。とびひざげりでダイホロウをスカしたところで自傷ダメージを受け、ダイナックルはそもそもやるメリットがエースバーン側にありません。
与ダメージ計算
※ダイマックス技とグラススライダーが主な攻撃なのでそれらに絞って計算表を載せます。
並程度の耐久のポケモンでダメージ計算をしても同じことなので、主に耐久力の高いポケモンのダメージ計算を列挙していきます。
1行目に通常時、2行目にじゃくてんほけん発動後(A2段上昇)の数値を載せます。
素で確定1発の計算については2行目はありません。
参考程度にですが、B4ダイマックスエースバーンの物理耐久指数は29760です。
そこまでならじゃくてんほけんが発動していれば威力140のダイマックス技を等倍で通せば確定1発となります。
- ダイホロウ(ポルターガイスト):威力140※B1ダウンなので確定数が変わる場面もありますが略します。
B4ダイマックスエースバーン→156 ~ 184(50.3 ~ 59.3%)確定2発
A2段上昇後→310 ~ 366(100 ~ 118%)確定1発
HB特化しんかのきせきサニーゴ(ガラル)→120 ~ 144(71.8 ~ 86.2%)確定2発
A2段上昇後→240 ~ 284(143.7 ~ 170%)確定1発
HB特化ドヒドイデ→67 ~ 79(42.6 ~ 50.3%)乱数2発(1.2%)
A2段上昇後→133 ~ 157(84.7 ~ 100%)乱数1発(6.3%)
HB特化アーマーガア→87 ~ 103(42.4 ~ 50.2%)乱数2発(1.2%)
A2段上昇後→174 ~ 205(84.8 ~ 100%)乱数1発(6.3%)
HB特化ナットレイ→75 ~ 88(41.4 ~ 48.6%)確定3発
148 ~ 175(81.7 ~ 96.6%)確定2発
H252B0ギルガルド(シールド)→186 ~ 222(111.3 ~ 132.9%)確定1発
- ダイソウゲン(グラススライダー):威力120※グラスフィールド無しで計算
HB特化ヌオー→340 ~ 408(168.3 ~ 201.9%)確定1発
HB特化ナマコブシ→128 ~ 152(79 ~ 93.8%)確定2発
A2段上昇後→特性てんねんで変化無し
HB特化カバルドン→138 ~ 164(64.1 ~ 76.2%)確定2発
A2段上昇後→272 ~ 324(126.5 ~ 150.6%)確定1発
HB特化バンバドロ→152 ~ 182(73.4 ~ 87.9%)確定2発
A2段上昇後→306 ~ 362(147.8 ~ 174.8%)確定1発
- ダイスチル(アイアンローラー)威力140
HB特化しんかのきせきポリゴン2→64 ~ 76(33.3 ~ 39.5%)確定3発
A2段上昇後→128 ~ 151(66.6 ~ 78.6%)確定2発
H4B特化しんかのきせきラッキー→160 ~ 189(49 ~ 57.9%)乱数2発(97.7%)
A2段上昇後→320 ~ 377(98.1 ~ 115.6%)乱数1発(87.5%)
HB特化ブラッキー→84 ~ 99(41.5 ~ 49%)確定3発
A2段上昇後→168 ~ 198(83.1 ~ 98%)確定2発
HB特化ツボツボ→98 ~ 116(77.1 ~ 91.3%)確定2発
A2段上昇後→192 ~ 228(151.1 ~ 179.5%)確定1発
H0B特化カビゴン→117 ~ 138(49.7 ~ 58.7%)乱数2発(99.6%)
A2段上昇後→232 ~ 274(98.7 ~ 116.5%)乱数1発(93.8%)
- グラススライダー※グラスフィールド込みで計算。
HB特化しんかのきせきポリゴン2→42 ~ 51(21.8 ~ 26.5%)乱数4発(7.5%)
A2段上昇後→84 ~ 99(43.7 ~ 51.5%)乱数2発(8.6%)
H4ウーラオス(れんげき)(れんげき)→164 ~ 194(93.1 ~ 110.2%)乱数1発(62.5%)
A2段上昇後→324 ~ 384(184 ~ 218.1%)確定1発
H252ゴリランダー→44 ~ 52(21.2 ~ 25.1%)乱数4発(約0%)
A2段上昇後→88 ~ 104(42.5 ~ 50.2%)乱数2発(0.4%)
H252ギャラドス→99 ~ 117(49 ~ 57.9%)乱数2発(95.7%)
A1段上昇後(いかくでの差し引きを想定)→147 ~ 174(72.7 ~ 86.1%)確定2発
A2段上昇後→195 ~ 231(96.5 ~ 114.3%)乱数1発(81.3%)
被ダメージ計算
※全てダダリンがダイマックスしている物として計算します。
タイプ一致で食らう抜群技かつ高火力の物を選定します。
A252いのちのたまエースバーンキョダイカキュウ→296 ~ 351(84 ~ 99.7%)確定2発
A252いのちのたまウーラオス(いちげき)(いちげき)キョダイイチゲキ→204 ~ 240(57.9 ~ 68.1%)確定2発
A特化ダダリンダイホロウ(140)→240 ~ 284(68.1 ~ 80.6%)確定2発
A252いのちのたまギャラドスダイジェット(130)257 ~ 304(73 ~ 86.3%)確定2発
C特化シャンデラオーバーヒート→288 ~ 342(81.8 ~ 97.1%)確定2発
C特化晴れコータスオーバーヒート→306 ~ 360(86.9 ~ 102.2%)乱数1発(12.5%)
不一致イカサマ→102 ~ 122(28.9 ~ 34.6%)乱数3発(6.5%)
ダダリンがA2段上昇してる場合→204 ~ 240(57.9 ~ 68.1%)確定2発
一致イカサマ→152 ~ 182(43.1 ~ 51.7%)乱数2発(9.4%)
ダダリンがA2段上昇してる場合→306 ~ 360(86.9 ~ 102.2%)乱数1発(12.5%)
相性の良い味方
元々はこの前投稿したマリルリと合わせるつもりで考えた物なのでマリルリと合うと思います。
他には特にほのお/ひこうタイプを呼ぶのでいわタイプのセキタンザンや、みず/でんきタイプのウォッシュロトムが良いと思われます、ダダリンが物理アタッカーなのでタイプを補完しつつ特殊がメインのポケモンが穴埋めに向いているでしょう。
もちろんトリル要員としても使えますのでブリムオンとも合うでしょう。
このポケモンの対策
じゃくてんほけんその物に警戒することが一番です、A2段上昇を許してしまうと死に出しでもほぼ受かりません。
殆どのポケモンで弱点を突けるのでやってしまいがちですが我慢しましょう。
イカサマが有効です、じゃくてんほけんを発動させてしまった後でもケアできます。
あくび等の状態異常を使った絡め手に弱いです。
ダイマックス中であればサニーゴ(ガラル)のちからをすいとるで対処できますが、通常時ではつるぎのまいがあるので受けが成立しません。
アーマーガアならば特性でダイホロウによるBダウンが効かず、抜群も突かれず、つるぎのまいにはてっぺきで対抗できます。
ただ、ボディプレス以外の攻撃技を採用していない場合、アーマーガア側からも有効打が無いので他に攻撃技を入れる必要があります。
ポリゴン2ならば持ち前の圧倒的耐久力で受け切れそうに見えますが、不用意にイカサマでじゃくてんほけんを発動させてしまうとダイソウゲン連打で突破されてしまいます。ダイマックスが切れた後、つるぎのまいを積んだところを狙ってイカサマをするのがベストです。
ウーラオス(いちげき)(いちげき)ならキョダイイチゲキを使うことでダイウォールによるダイソウゲン→グラススライダーの流れを許さず殴り勝つ事ができます。
驚異のH100B100の種族値のおかげでA2段上昇ダダリンのダイスチルをダイマックスすれば耐えます。しかしダイマックスをしないと勝てないとも言えます。
おわりに
ここまで読んで頂きありがとうございました。
本論のダダリンは要約するとエースバーンを意識したダイマックスエースというものになります。
広い技範囲は強烈ではありますが、特に難しい事をするわけでもないので絡め手に弱く。対策も難しくはありません。
しかし優れた耐久力と鎧の孤島で得た新技によって向上した火力により、後出しでの対処が難しく使用する場面を間違えさえしなければまず一仕事はしてくれると思います。
エースバーンを見すぎてパーティ全体のタイプが偏ってしまった方にオススメします。
ただ、エースバーンを倒せはしても、その後が続くかは相手次第となりますのでそこは何卒ご容赦を。
ダメージ計算は何を基準として載せるべきか自分の中でラインが決まっていないので軸がブレているかもしれません、私への抜群技です。
修正履歴
7/4
ダイホロウでの与ダメージ計算で肝心のエースバーンが抜けてしまっていたので追記、確定1発となるラインの耐久指数を追記、誤字訂正。
7/19
誤字や文法的におかしい箇所を分かる範囲で修正。