こんにちは。ついに新シーズンが始まり、追加ポケモンが大量に解禁されましたね。
今回はその一体、ガルーラガルーラの育成論になります。
前世代までのガルーラ
初代で登場したおやこポケモンです。
全盛期といえば、やはり第6世代のポケットモンスターX・Yでしょう。メガシンカの習得により、全体的にステータスが上がり、専用特性「おやこあい」を獲得しました。高火力・高耐久・そこそこの速さ・広い技範囲・先制技を活かし、アタッカーも受けも全て粉砕してきたまさに悪魔のようなポケモンメガガルーラでした。
剣盾でのガルーラ
今作はそんなメガシンカも廃止され、ガルーラは火力面で大幅な弱体化をしてしまいました。
メガガルーラ時は攻撃種族値125+おやこあい補正で絶大な火力を出せましたが、通常ガルーラは攻撃種族値95と物足りず、それを補なう積み技もふるいたてるかダイナックルくらいしかないです。
これを普通のアタッカー型として採用しても、他の高火力アタッカーと比べて、どうしても劣ってしまいます。
それならば、ガルーラガルーラにしかない個性を活かしたアタッカー型として育成しましょう。
ガルーラの個性
- 耐久力
まず耐久力がかなり高いです。
種族値はHP105・防御80・特防80であり、弱点は格闘タイプのたった1つだけです。これは無振りでも陽気ドラパルトの鉢巻ドラゴンアローや、特化アシレーヌの激流うたかたのアリアくらいの火力なら確定で耐えることができます。
このおかげで大体のアタッカーに対して、一発は耐えて殴る戦法をとれます。
- 素早さ
次に素早さ種族値が90で、そこそこ速いです。
ルカリオポリゴンZあたりと同速で、環境に多いポケモンではドリュウズトゲキッスギャラドスくらいのポケモンは抜くことができます。
耐久もあるので、攻撃回数を稼いでいくことができます。
- 特性
そして何よりも特性が優秀です。
ガルーラはきもったまという特性があり、タイプ一致のノーマル技・格闘技でゴーストタイプに攻撃することができます。ガルーラにとっては非常に相性のいい特性で、きもったまのノーマル技は岩、鋼にしか半減されません。つまり、全18タイプ中、16タイプに対して等倍でダメージを与えることができ、技の一貫が非常に高いです。
剣盾はドラパルトミミッキュが猛威を振るうゴースト環境で、ノーマル技の通りがそこまでよくないですが、ガルーラならばゴーストにも恐れず一致技で殴っていけるので強く出られます。
また、剣盾からいかくで攻撃力が下がらなくなる効果も追加されました。
いかくを絡めて物理受けをするウインディギャラドスガオガエンに対して、予想外の負荷をかけていくこともできます。
このように、きもったまのおかげでゴーストやいかくの受け出しを許さずに着実に負荷をかけていけるようになります。
そして、これらの強みを活かした型こそが今回紹介する火炎玉ガルーラです。
採用理由と役割
耐久と技の一貫の高さを活かして、幅広い相手を見れる先発アタッカー。
ダイマックスしないドラパルトミミッキュやいかく持ちに強く出られ、火炎玉のおかげで搦め手にもある程度耐性があるので選出しやすく、序盤から荒らしにいけます。
持ち物
かえんだま
持たせたポケモンをやけど状態にする。
- なぜかえんだまなのか?
先ほどの説明で述べた通り、ガルーラはきもったまのおかげで、ドラパルトミミッキュやいかくウインディガオガエンに強く出られます。
しかし、これらのポケモンはおにびで物理アタッカーを封殺してくることが多いです。火傷したガルーラでは、すてみタックルでもHB特化ドラパルトの身代わりを壊すことすらできません。
これでは本来強く出られるはずの相手に殴り負けたり、起点にされたりします。
それならば、火傷を逆に活かして戦う構成にすれば前述のポケモンに勝てるのではと思い、火炎玉ガルーラという型に至りました。
からげんきをタイプ一致で使うことができ、特性でゴーストに無効化されることもないので、ドラパルトミミッキュのおにびやでんじはに恐れず攻撃できます。
副次的な効果として、状態異常耐性ができるので、カバルドンカビゴンなどのあくびループを切れたり、不意に現れるバタフリーモロバレルなどの搦め手主体の相手にもかなり強く出られます。
空元気以外の技は火傷の影響を受けるので、サブウエポンは採用できませんが、きもったまノーマル技の一貫の高さや、火力に依存しない有用な技の多さもあり、そこまで気になりません。
定数ダメージに関しても、すてみタックルの反動よりも少ないダメージと考えれば、むしろ場持ちが良いです。
ダイマックスを切ることができないのは痛いですが、元からダイマドラパルトにはダイドラグーンの攻撃ダウンのせいで勝てません。なので割りきってダイマックスしないアタッカーとして先発運用することにしました。初手ダイマックスを後続で切り返せる構築にすることが重要になります。
差別化
- タチフサグマタチフサグマ
ガルーラと同じく、タイプ一致空元気を特性根性によって高火力で打てて、ゴーストには一致の悪技で攻撃できます。
しかし、ミミッキュアシレーヌ等のフェアリーに弱く、格闘4倍のため不一致格闘技を耐えられません。ガルーラならミミッキュアシレーヌとも戦えて、多少の不一致格闘技でも耐えられるので、対応範囲が広いです。
他にも、ねこだましのおかげで、火炎玉発動のためにまもるを採用する必要がありませんし、タチフサグマと違って選出段階で火炎玉を想定されることはまずないので、相手に状態異常撒きを選出させつつ、仕事させずに処理することができます。
ガルーラと同じく、タイプ一致のきもったまからげんきを使えるポケモンたちです。
ムーランドはガルーラより攻撃力が高いですが、ねこだましやなげつけるを覚えられません。
ミルタンクバクオングはガルーラよりも攻撃力が低いです。
この型で運用するには、ガルーラが最も適正があると言えます。
性格
ようき
最速ギャラドストゲキッスの上をとることができるようきで確定です。
上から削りを入れたり、火炎玉を投げつけたりできる範囲が広がります。
技構成
ねこだまし
ノーマル 命中100 威力40 確定怯み
最初に場に出たターンのみ使える技。
ほぼ無償で襷を潰したり、化けの皮ミミッキュを剥がしたり、体力を削ったりできます。
ゴーストタイプにも撃つことができ、相手からでんじはやどくどくなど状態異常技を受ける前に安全に火炎玉発動のターン稼ぎができます。
精神力ルカリオブラッキーやりんぷんアブリボン、ダイマックスには怯みが無効なので注意。
からげんき
ノーマル 命中100 威力70、状態異常時に140
今回の型のコンセプトとなる技。火傷の攻撃力低下が反映されず、むしろダイアタックと同じ火力をタイプ一致、きもったまで連発できるようになります。
この技のおかげで、ガルーラの火力不足を補えると同時に、鬼火持ちに予想外の負荷をかけていくことができます。
なげつける
あく 命中100 威力30(かえんだまの場合)
火炎玉を投げつけることで、相手を火傷させることができます。
ガルーラが受ける物理攻撃のダメージを軽減させることで撃ち合いに強くなったり、死に際に投げて起点回避や後続の起点作成ができたりします。ただ、まもられると火傷させられずに火炎玉を失うので注意しましょう。
また、オーロンゲエルフーンなどのこうこうのしっぽトリック戦術に対しても、投げつけてしまうことで起点回避する動きもできるので、搦め手の対策としてもなかなか有効に働く技です。
ふいうち
あく 命中100 威力70 先制技
ねこだましと空元気をドラパルトにギリギリ耐えられたときのトドメの技です。
こっちは火傷の影響を受けるので、ダメージ自体はそこまで出ません。
確定欄ですが、使う機会はそこまで多くないので下二つと選択です。
ともえなげ
かくとう 命中90 威力60 後攻技 強制交代の追加効果
相手を強制交代させる技。
ガルーラの前で積んでくる相手を流して、起点回避ができます。
きもったまなのでゴーストにも当たります。
選択候補。
カウンター
かくとう 命中100 相手の物理技の2倍ダメージ
襷ではありませんが、ガルーラは一致抜群技以外なら大抵一発耐えられるので十分使えます。からげんきで打ち勝てない相手やダイマックスにも強く出れますし、火炎玉が発動すれば相手から警戒されづらいので決まりやすいかもしれません。
こちらもきもったまなのでゴーストにも当たります。
選択候補。
努力値と調整
努力値 H84 A204 B4 - D28 S188
実数値 H191 A141 B101 - D104 S147
H 火傷ダメージ最小の16n-1調整。
HB 余り。陽気ドラパルトの鉢巻ドラゴンアロー確定耐え。特化ウインディのインファイト程度なら確定耐え。
HD 臆病ドラパルトの眼鏡流星群確定耐え。ポリゴン2のダウンロードで特攻が上がらない調整。
S 最速81族ギャラドス抜き。
運用方法
基本先発で出します。
戦い方はいたってシンプルで、ねこだましで削りつつ火炎玉を発動させ、からげんきで攻撃していきます。
ガルーラが削れてしまったり、勝てない相手が出てきた場合は、素直に交代するか、火炎玉を投げつけて攻撃力を低下させて後続の起点にします。
相手の一体目を倒して、二体目を削る、もしくは火傷させればこのガルーラの役割としては上出来です。
最悪でも相手の一体目の体力を8割ほどは削ってくれます。
ダメージ計算
先発想定で、ねこだましは非火傷状態、からげんきとふいうちは火傷状態で計算しています。
- vs無振りドラパルト(HP163 防御95)
ねこだまし 34~42ダメージ
からげんき 118~139ダメージ
ふいうち 40~48ダメージ
意地鉢巻ドラゴンアロー 159~189ダメージ(確2)
臆病眼鏡りゅうせいぐん 160~190ダメージ(確2)
→ねこだまし+からげんきで乱数、ふいうちで確定です。
返しの攻撃は拘りでも確定耐え(火傷ダメで乱数)なので勝率は高く、最悪負けても9割は削れます。
- vsHB特化食べ残しドラパルト(HP195 防御139)
ねこだまし 24~28ダメージ
からげんき 81~96ダメージ
ふいうち 28~34ダメージ
無振下降補正ドラゴンアロー 72~87ダメージ(確3)
無振りゅうのはどう 57~63ダメージ(乱3)
→ねこだまし+からげんき2発+ふいうちで乱数、からげんき3発で確定です。
最近の鬼火祟り目ドラパルトはエースバーン意識か、素早さに振っている個体が増えているのでもう少しやわらかいです。
返しの攻撃は2発耐えられるので、こちらも勝率は高いです。
- vsH4ミミッキュ(HP131 防御100)
皮ダメージ 16ダメージ
からげんき 111~132ダメージ
命の珠ダメージ 13ダメージ
陽気珠じゃれつく 93~111(乱2)
→皮ダメージ+からげんきで乱数、命の珠ダメージで確定です。
ねこだましで無償で皮を剥げて、剣舞もさせないので、ASミミッキュ対面は確実に勝てます。
鬼火や電磁波、トリック展開も怖くありません。
- vsHB特化アッキミミッキュ(HP162 防御198 +1)
皮ダメージ 20ダメージ
からげんき 52~63ダメージ
無振ドレインパンチ 62~74ダメージ(乱3)
→アッキミミッキュはドレインパンチでダメージを回復してくるため、ガルーラでは勝てません。一応カウンター+からげんきならば対面突破が可能ですが、剣舞が怖いです。
ねこだましで型を判別し、ASならからげんきで突破、アッキなら火炎玉を投げつけて交代が無難です。
ねこだまし 25~31ダメージ
からげんき 88~105ダメージ
ふいうち 16~19ダメージ
特化眼鏡110技(ドロポン、吹雪、かみなり) 154~183ダメージ(確2)
特化眼鏡130技(オバヒ、リフスト) 181~214ダメージ(乱1)
→控え目眼鏡ヒートロトムカットロトムだけが唯一怖いですが、それ以外のロトムの攻撃は一発耐えて、ねこだまし+からげんき2発で確定です。
耐久無振りならねこだまし+からげんきで確定です。
ねこだまし 19~24ダメージ
からげんき 64~76ダメージ
ふいうち 11~14ダメージ
無振110技(ドロポン、吹雪、かみなり) 76~90ダメージ(確3)
無振130技(オバヒ、リフスト) 88~105ダメージ(乱2)
→ねこだまし+からげんき3発で、オボンの実の回復量込みでも確定です。
返しの攻撃は2発確定で耐え、火傷や麻痺に引っ掻き回されることもないので、耐久振りロトムには圧倒的に有利です。
- vsHB特化オーロンゲ(HP202 防御128)
ねこだまし 25~31ダメージ
壁込みからげんき 43~52ダメージ
イカサマ 76~90ダメージ(確3)
無振ソウルクラッシュ 58~70ダメージ(乱3)
→ねこだまし+からげんき4発で乱数です。
真っ先にリフレクターを貼られて、イカサマを打たれ続けると少し怪しいですが、光の壁も貼ってくれば攻撃回数を稼げますし、オーロンゲ側としては壁ターンをできるだけ多く残して退場するために、先に光の壁から入ってくるパターンもあります。
先制電磁波はねこだましで防げますし、しっぽトリックも投げつけることで起点回避できるので、オーロンゲからの展開にはある程度対処できます。
また、カウンターがあればイカサマに合わせて打つことで素早く処理できます。
- vsH252アシレーヌ(HP187 防御94)
ねこだまし 34~42ダメージ
からげんき 118~141ダメージ
ふいうち 10~12ダメージ
特化激流うたかたのアリア 144~169ダメージ(確2)
下降補正激流アクアジェット 28~34ダメージ(乱6)
特化眼鏡ムーンフォース 151~178ダメージ(確2)
特化眼鏡激流うたかたのアリア 213~252ダメージ(確1)
→ねこだまし+からげんき2発で確定です。耐久無振なら、ねこだまし+からげんき+ふいうちで確定です。
ねこだまし+からげんきで激流を発動させてしまいますが、拘り眼鏡でなければうたかたのアリアは確定耐えです。ただし、アクアジェットがあると不利になります。ムーンフォース+アクアジェットならば確定で耐えて、ねこだまし+からげんき2発で勝てるので、水技の一貫を切ったパーティーなら勝率が上がるかもしれません。調整と持ち物とアクアジェットの有無と相手の技選択で有利不利がかなり変わります。
ちなみにうたかたのアリアを喰らうと火傷が治りますが、治った直後に火炎玉がまた発動するので、次の空元気の威力は下がりません。火傷ダメージを1ターン分受けなくなるので少しお得ですね。
- vsHB特化ガオガエン(HP202 防御156)
ねこだまし 21~25ダメージ
からげんき 72~85ダメージ
無振DDラリアット 64~76ダメージ(確3)
→ねこだまし+からげんき3発で確定です。オボンの実だと乱数、混乱実だと4発いります。
返しの攻撃は2発は確定で耐えることができ、ねこだまし含め4回攻撃できるので、ガオガエンの体力はかなり削ることができます。DDラリアットに合わせてカウンターを決められれば倒しきれるかもしれません。いかくは無効なので、後出しからの受けは許しません。
- vsHB特化ウインディ(HP197 防御145)
ねこだまし 24~28ダメージ
からげんき 76~91ダメージ
無振火炎放射 58~70ダメージ(乱3)
→ねこだまし+からげんき二発で乱数です。
耐えられると朝の日差しで粘られるので素直に交代しましょう。ガオガエン同様いかくは無効なので、後出しからの受けは許しません。
- vsH252ゴリランダー(HP207 防御110)
ねこだまし 30~36ダメージ
からげんき 102~120ダメージ
ふいうち 17~21ダメージ
特化GFウッドハンマー 169~199ダメージ(乱1)
特化GFドラムアタック 112~133ダメージ(確2)
特化馬鹿力 174~206(乱1)
→不利です。
からげんきでは殴り勝つことはできず、ドラムアタックで素早さ操作されて、上から2発で倒されます。一撃で倒されることもあるので、カウンターでも少々怖い相手です。
火炎玉を投げつけて火力を削ぐか、素直に交代しましょう。
苦手な相手
- 初手ダイマックス
相性の有利不利を覆すダイマックスに対しては手も足もでません。
火傷したガルーラでダイマックスしても、空元気よりもダメージが出ないので、先にダイマックスを切ってくれたと前向きに捉え、後続にダイマックスを温存させて切り返しましょう。
- 岩、鋼ポケモン
空元気を半減され、打ち合いで勝つのは難しいです。アタッカーならばカウンターで応戦できなくもないですが、耐久型には鉄壁などの起点にされやすいので突っ張るのは得策ではないです。
ただ、岩や鋼は物理が多いので、火炎玉を投げつけることで一矢報いることはできます。
- 格闘ポケモン
エースバーンウーラオス(いちげき)ルカリオに対しては手も足も出ません。
素早さも負けてるので、素直に格闘受けに引きましょう。
触った瞬間に特性が無効化され、有効打が無くなります。そこまで多くはいませんが注意しましょう。
相性の良い味方
- ミミッキュミミッキュ
ガルーラの苦手なかくとうに強く、何よりも化けの皮と身代わりで初手ダイマックス展開を切り返してくれます。
- ファイアローファイアロー
ガルーラの苦手なはがね、かくとうに対して耐性があります。
火炎玉を投げつけて剣舞の起点にしたり、からげんきで削ってダイジェットで仕留めたりできます。特性のおかげである程度ストッパー性能が高いのも良いところ。
- ブルンゲルブルンゲル
ガルーラの苦手なかくとう技やはがね技に後出しが効き、おにびやちからをすいとるで物理アタッカーを機能停止に追い込めます。
ルカリオウーラオス(いちげき)(連撃)に強く、ナモの実を持たせることでエースバーンも相手できます。
終わりに
いかがだったでしょうか?
全盛期ほどの爆発力は無くなってしまったものの、やはり安定感のあるポケモンで、相手してて厄介なドラパルトミミッキュに強く、その他ある程度の等倍のポケモンも相手できます。勝てない相手も火傷させて控えに託すことができ、なかなか心強いです。
使ってる感じはメガガルーラメガガルーラに似ているので、前作でメガガルーラが好きだった方は使ってみてはいかがでしょうか。
コメントも待ってます。
ここまで見ていただきありがとうございました。