はじめに
- 今回で3回目の育成論投稿となります。前回のコバルオンの育成論は多くの評価をいただき嬉しかったです。皆さんありがとうございます。まだまだ素人なので、コメントでの指摘等お待ちしております。
- この論に出てくるポケモンは特に記述がない限り理想個体を想定しています。
- ダメージ計算はダメージ計算SSを使用しています。
- 非公式な略称や単語を使用します。
- 能力をH,A,B,C,D,Sと省略しています。順にHP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さです。
コジョンドコジョンドとは
種族値:65-125-60-95-60-105
特性:せいしんりょく/さいせいりょく/すてみ
主にすてみ×とびひざげりの型が多いですが、コジョンドはアタッカー寄りの種族値にも関わらず、特性にさいせいりょくを持ちます。またコジョンドのすばやさ種族値はリザードンよりも上であり、環境にいる大体のポケモンより早くとんぼがえりを打てます。とんぼがえりをほとんどの相手に上から打ち込み、さらにさいせいりょくにより手持ちに戻ったときに回復できるポケモンはコジョンドコジョンドのみです、たぶん。
コンセプト、採用理由
コジョンドにしかできない「さいせいりょく×とんぼがえり」がコンセプトです。また、さいせいりょくはいのちのたまやみがわりとのシナジー効果が大きいことにも注目し、いのちのたま×とびひざげりの高火力により、新シーズンから増えるであろう進化の輝石ポリゴン2などの受けポケモンに対して強く出れること、不利対面にはいのちのたま×とんぼがえりで負荷をかけつつ後ろの手持ちに交代し、有利対面へと繋げていけること、さらに手持ちに戻ったときさいせいりょくによって自己回復が可能なことが採用理由です。
- コメントにて指摘をいただいたため、ここに回答を追記しておきます
→低耐久なのにさいせいりょくってミスマッチじゃん、なんでさいせいりょくにするの?
低耐久とさいせいりょくがミスマッチなのは間違いないことですが、この型においてさいせいりょくの利点は、相手から受けた攻撃を回復するためではなく、いのちのたまやみがわりにより削れるダメージを回復するために採用しています。いのちのたまダメージを食らわない特性としてちからずくやマジックガードなどもありますが、みがわりのダメージも回復することができる点がさいせいりょくとの違いです。
一応これが建前ですが、少し理由としては説得力に欠ける部分もあり、本音はアタッカーとさいせいりょくの組み合わせの可能性、コジョンドコジョンドが秘めた可能性を考えたかった、つまり採用理由は愛だったというのが事実です。
差別化
よく比較されるのがエースバーンエースバーンです。エースバーンならコジョンドよりもさらに早く、しかもリベロによりタイプ一致でとんぼがえりととびひざげりを打てるわけですが、今回の型のコジョンドはとんぼ返りと相性のいい特性さいせいりょくによる自己回復要素を持つという点を差別点とさせていただきます。
またコジョンドのほかの特性との差別化については、コンセプトでも述べた通りいのちのたまやみがわりのダメージのデメリットをさいせいりょくの自己回復により打ち消せる点です。
構成
- 特性
さいせいりょく
他のポケモンに交代するとHPが最大HPの1/3回復する。コンセプトのため確定。
H4振りだと回復量は47です。
- 持ち物
いのちのたま
とびひざげりと合わせて使うことで火力が格段に上がります。また特性さいせいりょくによってデメリットである攻撃時の定数ダメージが気にならなくなります。コンセプトのため確定。
こだわりスカーフ
最速ドラパルトも抜けるためより多くの相手の上からとびひざげりやとんぼ返りを打てる。特にとんぼ返りを不利なドラパルトエースバーンに上から打ち込める可能性があるのは魅力的。
- 性格・個体値
ようき
なるべく多くのポケモンの上からとんぼがえりを打ちたいので確定。
- 努力値配分
S252:性格同様なるべく上をとりたいので最速確定。実数値172
同速は最速105族ゾロアーク、ストライク、ライボルト、準速インテレオンなど。
この一つ下171には準速エースバーン、169準速スカーフバンギラスなどがいます。
A252:耐久はペラッペラなのでわざわざそちらに振るよりも攻撃に特化したほうがいいためAもぶっぱです。
H4:さいせいりょくの回復量最大効率3n調整
ポリゴン2も役割の対象なので、ダウンロード対策であればD4
みがわりはダイマターンを枯らすとしても3回張れれば十分ですし、いのちのたまダメはさいせいりょくで回復することが前提なので、HP調整はさいせいりょくを優先します。ASぶっぱで余りをHに振ればちょうどさいせいりょく回復量効率最大になるってよくできてるなぁ。さすが増田さん
- 技構成
確定技
とびひざげり
威力130,命中率90%
コジョンドといったらこれ。
新たに追加される受けポケモン進化の輝石ポリゴン2ラッキーなどや、すでにいるブラッキー、ナットレイ、バンギラス、ラプラス、ドリュウズ、カビゴンなどへの打点。
まもるやゴーストタイプへの交換に注意。
特にナットレイ、カビゴン、ブラッキーはまもる可能性があり、かつあくびややどりぎのたねもよく打ってくるので、みがわりから入るほうが良さそうです。
とびひざげりを外しても最悪手持ちに戻ってさいせいりょくで回復してから立て直せなくもない。
とんぼがえり
今回のコンセプト。
不利対面に対してダメージを与えつつサイクルを回し有利対面へ交換する。
カットロトムやゴリランダーに致命傷を与えられる。ただ逆にゴリランダーのグラススライダーはコジョンドに致命傷です。(被ダメ参考)
選択技
主に以下の4つから2つ選択するといいと思います。お好みで。
★は優先度です。
はたきおとす ★★★★★
威力65命中率100%
相手が道具を持っている場合、ダメージが1.5倍になり、さらに道具を持っていない状態にする。シンプルに優秀な技。
とびひざげりを透かしてやろうとやってくるゴーストタイプドラパルトなどに刺さる。持ち物を落とせるので進化の輝石持ちなどにも有効。
ポリゴン2にはとびひざげりよりはたきおとすから入ったほうがいい。
ストーンエッジ ★★★★☆
威力100命中率80%
リザードン、ギャラドス、トゲキッス、スピンロトムなどへの打点。
これがあると弱点であるひこうタイプにもある程度有利になり、ない場合は当然ひこうタイプに対して不利になる。
ただ、ギャラドスのいかくなどを考えると特性はさいせいりょくではなくせいしんりょく型で使ってあげたいのが本音で今回のコンセプトとはミスマッチ。
それでもやはりひこうタイプを呼ぶコジョンドにはぜひとも覚えさせたいので、非常に迷いどころ。完全にジレンマ。
ねこだまし ★★★☆☆
威力40命中率100%
優先度+3の先制技。100%相手をひるませる。ただし出た最初のターンしか成功しない。
とびひざげりで乱数1の相手や、タスキ潰し、様子見などに。
これがあればタスキドリュウズにも勝てる。
ゴーストタイプ、ダイマックスには無効なので注意。
みがわり ★★☆☆☆
さいせいりょくと相性がいい。
ダイマターン枯らし、状態異常対策(あくび、おにび、電磁波、どくどく、やどりぎなど)、とりあえずの様子見などに。
特にエースバーンの影響でおにびやでんじは持ちはかなり増えると思われるため、有効な場面も増えるはず。
主な状態異常を使ってくるポケモン
ドヒドイデ(どくどく)、オーロンゲ(でんじは)、ロトム系統(おにび)、ドラパルト(おにび、でんじは)、トゲキッス(でんじは)、ナットレイ(やどりぎのたね)、カビゴン(あくび)、カバルドン(あくび)、サニーゴ(ガラル)(おにび、ちからをすいとる)
ナイトヘッドで割れてしまうのと、すりぬけや音技(ニンフィアのハイパーボイスなど)には注意。
- 追記:みがわりの優先度について
コメントにて、みがわりを打ちたい相手(状態異常を使ってくる主なポケモン)に対してはみがわりよりもほかの技を打ったほうが強く、またダイジェットで抜かれてしまう場面もタイプ相性的に多いことから、ダイマターン枯らしもうまくいかないのではという指摘を受けたので、みがわりの技の優先度を下げさせていただきます。
これに伴い、ダイジェットを打ってくるポケモンに有利なストーンエッジの優先度はジレンマがあれど高いため覚えさせる技欄もみがわり→ストーンエッジに修正しました。
その他の技について
インファイト
威力120,命中率100%
すてみ型ではないので、インファイトでもありです。ただ、とびひざげりに比べ威力が10低いです。これはタイプ一致、弱点、いのちのたまなどの効果を考慮すると実質39だけ威力が劣ることになり、確定数などが変わってしまいます。
とびひざげりの命中率や外しダメが嫌であればインファイトに。
とんぼがえりで手持ちに戻ることを考えればインファイトのBDダウンはそこまで気にならないです。もともと紙耐久ですし。
また炎打点ブレイズキックに関しては草タイプにはとんぼがえり、鋼タイプにはとびひざげりがあるため不採用とします。
立ち回り
- コジョンドコジョンドが有利なポケモン
・とびひざげりが有効なポケモン(与ダメ参考)
相手のパーティで裏にゴーストタイプがいる場合は交換を読んではたきおとすを打つ動きも強力。
・状態異常を打ってくる相手
→みがわりで透かしましょう。ただしドラパルトのおにびでんじはのような上から打たれる変化技は防げません。いたずらごころオーロンゲも同様。
・ダイジェット持ちのひこうタイプ
ストーンエッジを採用する場合そこそこ有利です。
リザードンはダイマックスしようが確1。ギャラドス、トゲキッス、スピンロトムはダイマックスを切られると倒されます。
またこれらのポケモンは竜の舞やふるいたてる、わるだくみ、剣の舞などの積み技を持っていることが多いので注意です。
ストーンエッジを採用しない場合はとんぼがえりを打ちつつ後続に引きましょう。引き先はダイジェットを半減で受けれるウォッシュロトムやヒートロトムなどがおすすめです。
- コジョンドコジョンドが不利なポケモン
・とびひざげりで倒せない耐久ポケモン
ドヒドイデ、ヌオー、トリトドン、アーマーガア、エアームド、バンバドロ
→とんぼがえりで引く。引き先は先ほどのロトム系統やアシレーヌがおすすめです。
・コジョンドより早いポケモン、スカーフ持ちなど
→素直に交換で引く。ねこだましを採用しているならそれもあり。ゴーストタイプ、ダイマックスには無効なので注意。
・コジョンドより遅いがこちらからの打点がないポケモン
みがわりでダイマターンを枯らす(ダイジェットでS関係が逆転するためその場合1ターンしか枯らせない点に注意)かとんぼがえりで有利対面へ交換、はたきおとすで弱点保険やいのちのたま、ラムのみなどを落とすのもあり。
与ダメージ計算
不利対面には基本とんぼ返りや交換などで引くため、主に有利な相手に対してのダメージを載せておきます。
他にダメージ計算を加えたほうがいいのではというポケモンがいれば、コメントしてください。必要であれば追記いたします。
例:HB↑252はHとBに努力値252ずつ振っていて、かつBに性格補正があるという意味です。(大=ダイマックス)
・とびひざげり
HB↑252進化の輝石ポリゴン2(77~90.6%)確2
進化の輝石がなければ113.5~133.8%確1
HB↑252進化の輝石ラッキー(101.1~120.1%)確1
HB↑252ハピナス(136.4~161.6%)確1
HB↑252ジバコイル(105.6~124.8%)確1
HB↑252ナットレイ(95~112.1%)乱1(62.5%)
HB↑252カビゴン(99.2~117.9%)乱1(93.7%)
HB↑252ブラッキー(94~111.8%)乱1(68.7%)
HB252大バンギラス(101.6~120.5%)確1
HB252ラプラス(108.4~128.2%)確1
HB↑252カバルドン(42.3~50.6%)乱2(1.1%)
HB↑252ウォッシュロトム(63~74.5%)確2、オボンのみでも確2
HB↑252クレベース(65.8~78.7%)確2
H4ゴリランダー(86.9~103.9%)乱1(31.2%)
H4ハードロックドサイドン(89~105.2%)乱1(31.2%)
HB↑252オーロンゲ(65.8~77.7%)確2
HB↑252進化の輝石タイプ:ヌル(70.7~85.1%)確2
HB↑252ヌオー(55.9~66.3%)確2
HB↑252トリトドン(59.1~69.7%)確2
HB↑252ドヒドイデ(24.2~29.2%)
HB↑252バンバドロ(48.7~58.4%)
・はたきおとす
進化の輝石持ちやとびひざげりを透かしてやろうと出てくるゴーストタイプへ。
特に記載のないものは持ち物ありでのダメージです。
HB↑252進化の輝石ポリゴン2(18.7~22.9%)
HB↑252進化の輝石タイプ:ヌル(17.8~21.2%)
HB↑252進化の輝石サニーゴ(ガラル)(41.9~49.7%)
H4ドラパルト(107.9~128.6%)確1
H252ギルガルド(シールド) (64~76%)
H228B108ミミッキュ(46.5~55.3%)
アイテム無しH4ゲンガー(105.1~124.2%)確1
・とんぼがえり
HB↑252ブラッキー(34.6~41%)確3
H252B4バンギラス(45.4~54.1%) 乱2(37.1%)
H4ゴリランダー(63.6~75.5%)確2
H4カットロトム(76.1~90.4%)確2
H4サザンドラ(66.6~79.1%)確2
・ねこだまし
がんじょうジバコイルやタスキ持ち(ルカリオなど)、とびひざげりで乱数1発のポケモンに対して打つといいです。ポリゴン2にはねこだまし→とびひざげりでも確1にはならないので注意。
HB↑252ナットレイ(4.9~5.5%)
HB↑252カビゴン(10.8~12.7%)
HB↑252ブラッキー(10.3~12.3%)
H4ゴリランダー(18.7~22.1%)乱1
H4ドサイドン(6.2~7.3%)
H4カットロトム(23~26.9%)
(ナットレイ、カットロトム、ドサイドンはとびひざげりと合わせても確1にならない)
・ストーンエッジ
H4大リザードン(114.9~136.6%)確1
H4ギャラドス(103.5~121.6%)確1
H4スピンロトム(109.5~130.1%)確1
H252B4スピンロトム(85.9~102.5%)乱1(12.5%)
H4トゲキッス(93.7~111.1%)乱1(68.7%)
被ダメージ計算
耐久は低いためドヒドイデのねっとうでもみがわりが壊れてしまいます。
なるべく攻撃を受けないようにとんぼがえりや交換などで立ち回るので、被ダメはあくまで参考程度に。
ドヒドイデねっとう(29.7~36.1%)乱3(29.1%)
C4ポリゴン2トライアタック(51~60.2%)確2
ダウンロードによりC1段階上昇後(76.5~90%)確2
ブラッキーイカサマ(34~40.4%)確3
A252ギャラドスたきのぼり(70.9~83.6%)確2
C252トゲキッスエアスラッシュ(129~153.1%)確1
A252ゴリランダーグラススライダー(グラスフィールド時)(80.8~95.7%)確2
A252ドラパルトドラゴンアロー(86.5~103.5%)乱1(18.7%)
A↑252いのちのたまミミッキュかげうち(41.8~49.6%)確3
A↑252ちからもちマリルリアクアジェット(45.3~53.9%)乱2(39%)
相性の良い味方
ひこう、フェアリーに弱いので、鋼タイプと組ませるといいと思います。
またダイジェットを受けれるウォッシュロトムやヒートロトムもいいです。とんボルチェンも可能ですし、コジョンドにとって重いアーマーガア、エアームドにも対処できます。ランターンもあり。
ドヒドイデ、ヌオー、トリトドンも突破しずらいので、アシレーヌやフリーズドライ、草技を搭載したポケモンもいるといいです。
サイクルとしてならドヒドイデやナットレイと組ませても面白いかもしれません。
このポケモンの対策
スカーフ持ちやドラパルト、エースバーンといった高速ポケモンで上から殴れば倒せます。ただ明らかにコジョンドより早いポケモンと対面した場合は引きますし、とびひざげり読みで安易に交換するとはたきおとすで持ち物を落とされたり、とんぼがえりで有利対面に交換されてしまうので注意です。
[余談]コジョンドコジョンドの可能性
今回の型はダイマックスする?
とびはねる覚えるけどダイマックスアタッカーはあり?
→今回の特性さいせいりょくとダイマックスはミスマッチです。また技に関しても、とびひざげりはダイナックルにすると威力が低くなる、はたきおとすやとんぼがえり、ねこだましもダイマックス技になるとその強みが活かされず、みがわりもダイマックスすると消えてしまうため、この型のコジョンドは基本ダイマックスはしません。他のポケモンにダイマックス権をあげましょう。(いのちのたまをこのポケモンが持つことでダイマックスエースに持たせられないところは確かにミスマッチ、ミミッキュと同じ理論)
話が逸れることになりますが、もしダイマックスアタッカーとして使うのであれば特性せいしんりょく(ひるまない、いかく無効)が適切でしょう。技構成をとびひざげり/とびはねる/ストーンエッジ/はたきおとすとかにしたら普通に使えそう...
おわりに
最後まで読んでいただきありがとうございました。
「さいせいりょく×とんぼがえり」というコジョンドのアイデンティティを活かせてあげられれば幸いです。
せいしんりょく型もシンプルに強そうなのでコジョンドの育成論はまた投稿するかもしれません。
繰り返しになりますが、今回で3回目の育成論投稿となり、まだまだ不慣れな部分も多々あると思いますので、質問・指摘等どんどんコメントしていただけると助かります。必要に応じて追記・修正を行いより良い育成論にしていこうと思います。
YouTubeにこの型のコジョンドを使った対戦動画も上げたので、気になる方はぜひ見てください!
修正、追記内容
6/30 「さいせいりょくにする具体的な理由」、「ダメージ計算対象について」などを追記しました。
7/5 「みがわりの優先度について」を追記しました。
7/5 「持ち物:こだわりスカーフ」を追記しました。