はじめに
万人に読みやすいよう、なるべく非公式用語は避けていますが、逆にユーザー内で一般化している用語は使用しないと読みづらいと思うのである程度はご容赦ください。
特性ゆきふらしを持つポケモンの中で最も高いとくこうを誇るバイバニラ。
可愛らしいアイスクリームの見た目から人気はそれなりにはあるものの、ステータスの割り振りの無駄の多さ、こおりタイプ特有の狭い技範囲が災いしマイナーの一角として燻っております。
本論では、とくこうに補正をかけ火力アップアイテムを持たせた文字通りの火力特化を扱います。
バイバニラを舐めた安易な受け出しを許さない高火力と、新規習得したオーロラベールを活かしたサポートの両面を期待できる育成論です。
以下、論文調にて。
採用理由・差別化
バイバニラの採用において、比較されることが多いポケモンは、場に出ただけであられを降らせる強力な特性ゆきふらしを持つユキノオーキュウコン(アローラ)。
前述の通り、バイバニラはとくこうがゆきふらし持ちの中で最も高く、ユキノオー91キュウコン(アローラ)81バイバニラ110と、まさに頭ひとつ抜けている状態であるため、火力特化で運用するのであれば、最良である。
こおり特殊アタッカーでよりとくこうの高いグレイシアモスノウも存在するが、ゆきふらしによる必中ふぶきの安定性(バイバニラのふぶきの火力はグレイシアのれいとうビームを上回る)、壊れ技であるオーロラベールをすぐに使用できる点で差別化が可能である。
また、オーロラベールに限ってみるとラプラスの存在もあるが、ダイマックス権の不使用、とくこうはバイバニラのほうが高いという2点が優位である。
以上のバイバニラの長所を踏まえて、火力特化かつ最低限一回行動できる程度の耐久を確保し、ふぶきによるゴリ押しとオーロラベールによるサポートの両面を扱えることをコンセプトとする。
ステータス・もちもの
ひかえめな性格
レベル50実数値 : 159-103-127-176-115-99
基礎ポイント(100-0-172-236-0-0)
調整意図
HP : 16n-1 となる 159
オーロラベールを嫌ってバンギラスやカバルドンを投げられやすく、バイバニラ自身もこおりタイプというステルスロックで1/4受けてしまうため。
ぼうぎょ : ドリュウズのアイアンヘッド確定耐え
とくこう : 11n (残り)
当初はHPとくこう特化で使用していたが、初手出しし、ドリュウズ対面になるケースが非常に多かったため、アイアンヘッド耐え推奨。
また、ぼうぎょ振りに変えた副産物として、ギャラドス珠ダイジェット確定耐えができ、フリーズドライで大ダメージを与えられる。
こうげきが95と高いので、こおりのつぶてを採用する際は、れいせいな性格のほうが良い。
持たせるアイテムは、とけないこおりが安定。
こおり技以外ろくな技を覚えず、いのちのたまのように耐久調整を崩さずに火力を底上げできるためである。
耐久ライン
※実数値n ポケモン名 所持アイテム ワザ名 の順で表記
物理方面
187ドリュウズのアイアンヘッド(確定2発84.2-99.3%)
172ドラパルトの拘ドラゴンアロー(確定2発72.9-86.7%)
177ギャラドスの珠ダイジェット(確定2発83.6-98.7%)
172アーマーガアのボディプレス(確定2発51.5-61.7%)
152パッチラゴンの珠ダイサンダー(確定1発108.1-127.6%)
192ヒヒダルマ(ガラル)のフレアドライブ(確定1発128.3-152.2%)
特殊方面
172ウォッシュロトムの拘ハイドロポンプ(乱数1発87.4-103.7%)
177サザンドラのだいもんじ(確定2発80.5-95.5%)
177サザンドラのダイバーン(確定1発101.8-120.7%)
初手対面しやすそうなポケモン、対面で耐えられると有利なポケモンに絞ってダメージ計算を掲載した。耐久ラインに関しては合計ステータスが高く、そこそこ確保されている。
技構成
ふぶき 確定
威力110、命中70。あられ時必中。採用しない理由のないメインウェポン。生半可な後出しを許さない。
PP5なのでポイントアップを忘れずに。
215-92カバルドン→確定1発(134.0-157.2%)
185-85ドリュウズ→確定2発(83.2-98.9%)
205-106アーマーガア→確定2発(56.1-66.3%)
185-136ナットレイ→確定2発(53.6-63.5%)
フリーズドライ 確定
ふぶきを受けに来るみずタイプに打点を持てる他、天候を上書きされた際に命中安定技となる。
171-120ギャラドス→(確定1発164.7-197.6%)
157-162-ドヒドイデ→(確定2発66.3-80.3%)
オーロラベール 確定
リフレクター、ひかりのかべを同時に出せる壊れ技。
交代読み、交代できない不利対面、散り際、後続サポート、対面強化など、用途は様々。
バイバニラと言ったらオーロラベール的な部分があるので読まれやすく、ちょうはつ、天候上書きには要注意。
ちょうはつ 優先度高
初手出しをする場合、エルフーンカバルドンオーロンゲといったコンボ始動要因と鉢合わせやすいためあるとなにかと便利。また、ドヒドイデブラッキーカビゴンといった耐久ポケモンの回復を阻害できる。レベルアップで覚えるのが地味に嬉しい。
こおりのつぶて 優先度高
タイマン性能を引き上げる先制技。こうげきが95もあるので意外と入る。ドリュウズ対面に確実に勝てるようになり、タスキ潰し、ミミッキュのばけのかわ潰しにも使える。採用する際はれいせい推奨。
163-95ドラパルト→(確定3発40.8-49.5%)
ぜったいれいど 優先度低
こおりタイプなのでしっかり覚える一撃技。オーロラベールを貼れれば試行回数は稼ぎやすいが、あまり打ちたい場面がない。
ラスターカノン 優先度低
安定した性能のはがねサブウェポン。バイバニラの希少な別タイプの弱点をつける技。
ふぶき・フリーズドライで等倍以上が取れない相手は「ほのお・こおり・はがね」で、この中でラスターカノンが通るのはこおりタイプのみであるため、ピンポイント気味かつ、ダイマックスしないとヒヒダルマ(ガラル)すら確定2発なので少々火力不足気味。
サブウェポンとしてはこおりピンポイントだが、ダイスチルでぼうぎょをあげる効果は便利で、対面を強く意識するのであれば採用圏内。
いわタイプ相手にはとけないこおりなしでもふぶきの方が威力が高い。
149-95キュウコン(アローラ)→(確定1発196.0-230.9%)
181-75ヒヒダルマ(ガラル)→(確定2発79.6-93.9%)
ダイスチル運用
181-75ヒヒダルマ(ガラル)→(確定1発127.1-150.3%)
だいばくはつ 優先度低
オーロラベールターンを後続に最大限残せる退場技。おまけ程度に威力250。
後続を安全に着地でき、あくびループなどから脱出可能など、あれば何かと便利。
ただ、壁を貼って退場する展開要員目的であれば、耐久振りの確実に仕事ができるバイバニラの方が適性があるため型のコンセプトとは少し外れる。
267-128カビゴン→(乱数3発28.5-33.7%)
ミラーコート 優先度低
特殊アタッカーに強い反射技、また呼ぶかくとうタイプにダイサイコとして打てる。登場より技スペースがあまりがちであったバイバニラのミラーコートは有名、読まれやすいのが難点。他に優先すべき技が多い。
運用
基本的には初手出しが強い。
アシレーヌエルフーンドラパルトトゲキッスウォッシュロトムサザンドラなど有利対面が取れた場合のふぶきは、現環境ギルガルド(シールド)くらいしか安定して出せるはがねタイプがおらず、フリーズドライでみずタイプによる受けも許さないので有利に試合を進められる。また、バイバニラ=オーロラベールという固定観念により、等倍で数値受けしにくるナットレイアーマーガアカビゴンなどに大ダメージを与えられるため、サイクル構築系に強い。初手出しの他のメリットとして、あられによる後続のタスキ潰し、スリップダメージが強い。
パッチラゴンアイアントヒヒダルマ(ガラル)などはバイバニラを一撃で倒せる火力があるため注意が必要。
ドリュウズパッチラゴンなどは、出し負けした際、ダイマックスを使用すれば返り討ちにできる。
また、耐性に難があり耐久もギリギリなため、後出しは難しいものの、後発で死に出しからなら壁展開、或いはアーマーガアドヒドイデナットレイといったサイクル戦術の破壊を狙える。
構築について
弱点が多く、得手不得手がハッキリとしているポケモンである。
リザードントゲキッスバンギラスあたりの壁貼り展開と相性の良いじゃくてんほけん持ちアタッカーや、弱点を補完できるエースポケモンと組ませたい。
また、ツンベアーやグレイシアなどを活用したあられ戦術のスターター、サンダースロズレイドにウェザーボールを覚えさせ、こおりのサブウェポンとして使うのも強い。
おわりに
今回は、バイバニラの育成論でした。
現在までに投稿されているバイバニラは、耐久に大きく基礎ポイントを裂き、高いとくこうが少々もったいない感じもしたので、火力特化の強みをご理解いただけましたら幸いでございます!
これで論を終わります。コメント・評価お待ちしております