はじめに
- はじめましての方ははじめまして、2回目の投稿となります。はっくと申します。前回の投稿では沢山の閲覧、登録ありがとうございました。新作発売直後は育成論投稿が盛んであまり反応を頂けないのが寂しいですね。暇がありましたら前回の投稿もご覧頂ければ幸いです。さて、早速ですが今回はハッサムの育成論を考察して参ります。考えていたコンセプトの型が既に投稿されていますが、努力値配分が違う点や考察をさらに深めることが出来ると感じ投稿に至った次第です。
注意事項
- 本論ではHABCDSや3値などの非公式略称を皆様がご理解されている前提で考察を進めて参ります。
- 技や特性をはじめ基本的に漢字表記を使用します。予めご了承ください。
- 本論ではポケモンSVのシーズン1環境を想定して考察しております。
※23/2/11に、シーズン3向けの内容を加筆しました。
- フォーク投稿が初めてですので何か不都合等がございましたらご指摘お願いします。
ハッサムハッサム
採用理由と役割
持ち物
- コンセプト上命の珠で確定とします。
鉢巻ハッサムとの差別化
- 珠ハッサムを考察する上でこの項は必須と判断しましたのでご確認お願いします。鉢巻型と珠型の長所短所は以下の通りと考えます。
拘り鉢巻
【長所】
- 繰り出し1ターン目の火力が高い。
- 型の性質からHに多く努力値を割けるため場持ちがいい。
- 蜻蛉返りを自然に採用出来るためサイクルパーツになる。
【短所】
- 積み技が採用出来ないため火力のリーチが低い。
- 拘りアイテムのため打ち分けが出来ない。
- 拘りアイテムのため起点になるリスクが比較的高い。
命の珠
【長所】
- 積み技が採用できるので最大火力は鉢巻以上になる。
- 剣舞バレパンによるパラドックスポケモンへの縛り性能。
- 技の打ち分けが出来るため広い範囲に打点を持てる。
- 型の性質からSに努力値を割くため一部役割対象より早い。
【短所】
- 繰り出し1ターン目の火力が鉢巻より低い。
- Hに努力値を振り切れないので場持ちが悪い。
- 型の性質上、蜻蛉返りを採用しにくいのでサイクルパーツとしての運用に不向き。
以上のことからサイクルパーツとして負担をかけていくなら鉢巻型が適任で高火力先制技によるエース運用は珠型が適任と考えます。
特性
他2つがほぼ死に特性なのでテクニシャンで確定です。
性格・努力値と調整
【性格】
意地っ張りで確定です。コンセプト上火力に特化したい上に全く使わないCを下げるこの性格が最適だと思います。
【努力値】
H108/A252/S148
フォーク元の育成論との大きな違いがこの努力値配分です。
元々第5世代に考案された調整ですが珠ハッサムにおいてこれが最も理にかなった調整だと感じます。
調整意図は以下の通りです。
H·····10n−1、16n−1(珠ダメ最小+定数ダメ最小の両立)
A·····特化
S·····余り(準速50族+2)
- Hは珠ダメ最小の10n−1にするべきと判断しました。加えて16n−1にもなっているのでステロや火傷等の定数ダメージも最小値で抑えています。フォーク元の調整より相手の攻撃を受けたあとの残HPに余裕があるので珠ダメ込で取れる行動数が増えます。これは珠持ちを全抜きエースとして運用する上で非常に重要な要素だと考えます。
- Sに関してですが現環境において準速まで努力値を振るメリットは薄いと考えます。強いて言うなら無振りロトムシリーズを抜けるくらいです。本論の調整は元々第5世代で流行した準速ラッキー+2という意図がありましたが、現環境でも無振りオーロンゲを抜けたり準速マリルリドドゲザンが抜けるのでこのラインで十分だと判断しました。
技構成
※(威力/タイプ/命中/PP)
※指数=AかCの実数値×技威力×一致補正×特性補正×アイテム補正の値
【確定技】
バレットパンチ(40/鋼/100/30)
ハッサムの代名詞とも言える技です。この技の火力指数
は鋼テラス込みで31200です。参考としてお伝えすると陽気ガブリアスの逆鱗が32760です。これに近い火力を優先度+1で打てるため剣舞を積めばかなりの抜き性能が期待できます。全抜きを狙うために必須なので確定です。
剣の舞(??/ノーマル/??/20)
自分のAランクを2段階上昇させる積み技です。瞬間火力こそ鉢巻に劣っている本論の型ですが剣舞さえ積めれば圧倒的な火力が出ます。鉢巻型との差別化のためにも必須です。
【選択技】
インファイト(120/格闘/100/5)
ハッサムが新規獲得した高火力格闘技です。火力指数はバレパンと同じなので基本的に鋼タイプのドドゲザンジバコイルハッサムへの役割破壊となります。使用頻度こそ低いですがあると安心出来る技です。
H252ジバコイルが(100~117.5%)で確1
H252ドドゲザンが(163.3~193.2%)で確1
H252鋼テラスハッサムが(111.9~132.2%)で確1
泥棒(60/悪/100/25)
主にサーフゴーピンポイントです。一応ラウドボーンにも抵抗出来ます。この2体が現環境においてかなり高い使用率ですので選択技の中では優先度は高めだと思います。
H4サーフゴーが(93.9~111.7%)の乱1(68.8)
※ステロあればほぼ落ちます。
B特化ラウドボーンが(50.7~60.2%)の確2
※ステロがあればオボンや残飯込みでも落とせます。
電光石火(40/ノーマル/100/30)
主にヒートロトムに打ちます。第5世代ではウルガモスをステロ込み剣舞石火で落とせることから必須技とされてました。今作では「半減鋼テラスバレパン=等倍の電光石火」なのでウルガモスには裏への一貫も考えるとバレパンを押した方がいいです。
H4ヒートロトムを剣舞石火で(74.6~87.3%)
蜻蛉返り(70/虫/100/20)
ハッサムの代名詞その2。紛れもなく強い技ですが本論のハッサムは耐久が心許ないので一発貰って裏に繋ぐ動きをするとその後剣舞を打つ余裕が無くなり、本来この珠ハッサムに求めている働きが出来ない恐れがあります。正直蜻蛉返りを採用するなら鉢巻型にした方が強いと思います。
飛びつく(50/虫/100/20)
テクニシャン補正がかかる虫技です。相手のSを1段階下げますがバレパンが先制技なので活きることは少ないです。一応蜻蛉返りよりは少し火力は高いので今後準伝が解禁されたら採用も有り得るかもしれません。
テラスタル
- 耐性変更で安全に剣舞を積むのも強いですが火力がギリギリなので鋼テラスタルで確定です。
立ち回り例
基本的にカバルドントリトドンなどのステロ欠伸要員から入りスリップダメージを稼ぎます。相手が寝たタイミングか死に出しでの無償降臨を狙い、剣舞バレパンで制圧していきます。一部例外として対戦前の見せ合い画面で相手にオーロンゲがいた際は壁貼りを阻止するために先発で投げていきます。
与ダメージ計算
※鋼テラス込みの珠バレパンでの計算です。
- 剣舞バレパン
- H4ウルガモスを(86.3~101.9%)の乱1(12.5%)
- H244ウルガモスを(72.8~85.9%)ステロ込み確1
- H4ソウブレイズを(77.5~92.1%)ステロ込み確1
- B4ドラパルトを(151.5~178.5%)の確1
- B4サザンドラを(127.5~150.9%)の確1
- 威嚇込みH4ボーマンダを(103.5~123.4%)の確1
- H252カイリューを(103.5~122.2%)の確1(MS非考慮)
- H252コノヨザルを(107.8~128.1%)の確1
- H252マリルリを(113~134.3%)の確1
- B特化モロバレルを(80.8~95%)ステロ込み乱1
- H252炎テラスニンフィアを(68.8~81.2%)の確2
- B4鋼テラスサザンドラを(64.1~75.4%)の確2
- H4地テラスセグレイブを(110.5~130.9%)の確1
- 無振り殻破り後パルシェンを(127.3~151.8%)の確1
- H252サケブシッポを(177.9~210.8%)の確1
- B4テツノツツミを(135.1~158.8%)の確1
- H4トドロクツキを(143.6~169.6%)の確1
- B4テツノドクガを(94.2~111%)の乱1
- H252テツノドクガを(78.6~93%)でステロ込み確1
被ダメージ計算
※断りがない限り相手は火力特化想定です。
- ウォッシュロトムのハイドロポンプが(67.9~79.9%)
- ウォッシュロトムの眼鏡ボルチェンが(64.2~76.1%)
- サーフゴーの眼鏡シャドボが(86.8~102.5%)乱1(18.8%)
- サーフゴーのC↓眼鏡ゴルドラが(42.8~50.9%)
- サザンドラの眼鏡悪波動が(83~98.1%)
- ガブリアスの地震が(59.1~70.4%)
- 無振りラウドボーンのフレアソングが(73~88.1%)
※ハッサムが鋼テラス時の計算
※ハッサムが鋼テラス時の計算
- 臆病テツノツツミのハイドロポンプが(68.6~81.8%)
何か他に記載するべき計算があればコメント欄にてお願いします。
苦手なポケモン
天然により剣舞が無効化される上にメイン技が半減されます。草分けを打っても確定2発には程遠いので素直に別のポケモンに任せましょう。
剣舞インファイトで確2は取れますがゴツメ+珠ダメでかなり削られる上に鉄壁や羽休めを絡められると分が悪いです。別のポケモンに任せることをオススメします。
飛び抜けてHが高い上にメイン技のバレパンを半減されます。撃ち合うならインファイトを選択することになりますが、こちらのBダウンもあって対面ではまず勝てません。シーズン3現在、かなり高い採用率を誇っている個体のため他のポケモンで明確な処理ルートの用意が必要です。
- 厚底ブーツウルガモス
ステロダメージ込みでウルガモスを落とす算段なので厳しいです。上手いこと草テラスタルを誘って剣舞バレパンを打つ必要がありますが私のPSでは通った試しがないです。
相性の良い味方・構築例
ハッサムで全抜きを狙う上で障害となる襷や頑丈、カイリューのマルスケを潰すだけでなくウルガモスセグレイブなどをバレパンの圏内に押し込めるため必須となります。カバルドンは吹き飛ばし、吠えるのおかげで起点になりにくくトリトドンはハッサムとの相性補完に優れている上に苦手なウォッシュロトムを牽制出来るのがとても優秀です。どちらも強烈に相手の初手マスカーニャを誘うので気をつけてください。
- サザンドラ@拘りアイテム
ハッサムとの相性補完に優れておりサザンドラ自身も火力が出せるためサザンドラで削ってハッサムで〆る流れが強いです。サザンドラハッサムの蜻蛉ループを警戒してハッサムを見せ合いの段階で鉢巻型と誤認してくれる相手が多かったです。
- マリルリ@チョッキ
ハッサムとの相性補完が優秀です。相手のサザンドラにマリルリを当てることでサザンドラにテラスタルを強制出来るためせっかくハッサムが剣舞を積んだのにサザンドラの不意の鋼テラスタルで止まるという事故が起きにくいです。炎テラスニンフィア等にも圧力をかけられて無理矢理ハッサムの圏内に押し込めるのも魅力的です。
総括
本論のハッサムは得手不得手がハッキリしているポケモンのため、毎試合選出が出来るわけではありません。しかし、通る試合は剣舞してバレパン打ってるだけで終わる試合が目立ちました。シーズン3現在、パラドックスポケモンの参入により以前よりハッサムの通りが良い環境になってるとは思います。しかしハッサムが通らないドオーアーマーガアの並びなどに対して明確な解答となる並びを裏選出として用意するのが望ましいです。今作全体に言えることですが相手のテラスタルをなるべく早く切らせる様に心がけてどのくらい他で削ればハッサムで落とせるかを見極めるのが重要です。
最後に
ここまでご覧頂きありがとうございます。少しでも珠ハッサムの魅力が皆様に伝わっていれば幸いです。誤字脱字や計算ミス、何か疑問点や補足があればコメント欄でお願いします。また次の育成論でお会いしましょう。