おはこんハロチャオ〜!しもべ1号と申します。
待望の新作が発売されてからしばらく経ち自分もようやくランクマに潜り始めたのですが、ガラルの戦闘狂たちによる環境の移り変わりが激しく、早速僕自身もアーマーガアドオーモロバレルなどの受けサイクルの洗礼を受けました。
今回の育成論は彼らへの憎しみをもとに、実戦を踏まえてより実用的に改良した【受けサイクル破壊用ウォッシュロトムウォッシュロトム】です。
- 本育成論では、以降H(HP),A(攻撃),B(防御),C(特攻),D(特防),S(すばやさ)といった略語を使用します。
- 個体値は基本的にこうげき以外の能力が最大(5v)を想定します。厳選環境がそろっていない方や時間がない方は、けいけんアメや王冠を使うことをお勧めします。また、こうげきの数値に関しては高くても大きな差は無いので、妥協するかはお好みで。
ウォッシュロトムというポケモンについて
ウォッシュロトムとは第4世代で初登場したロトムがフォルムチェンジしたポケモンです。
種族値は
H 50 A 65 B 107 C 105 D 107 S 86
という配分になっており、低いHPと攻撃とそこそこ高い防御・特攻・特防が特徴です。
電気タイプでありながら特性により地面タイプの技を無効化でき、実質弱点は草タイプのみ、特性込みで耐性は6タイプと優秀なタイプの組み合わせです。
役割と差別化
このウォッシュロトム水ロトムの大まかな役割は、
- 高めのCから放たれる電気技で、相手の水・飛行タイプに大きい負荷をかける
- みがわり&わるだくみを用いた、補助技を主軸とするポケモンへの一方的な展開。
- ↑に加え、アシストパワーの採用によるドオーモロバレルトリトドンなどタイプ・特性で受けにくる相手への対策・回答。
となります。
ボルトチェンジを採用した通常のアタッカーと異なりサイクル戦への適正は下がりましたが、それらを対策する相手へのハメ性能は独特かつ強力です。
また、ハイドロポンプを採用した型ウォッシュロトム育成論SV/580(例として引用させていただきます。問題があれば直ちに修正します)との差別化要素については以下の通りです。
- メリット
・アシストパワー採用によりタイプや特性で電気・水技の両方を半減以下にする相手ドオーモロバレルトリトドンへの有効打を得た。
→相手のウォッシュロトム対策を返り討ちにし、そのまま3タテ・半壊に追い込める
・決まったときに最高に気持ちよくなれる
- デメリット
・水技を失ったことで地面・炎タイプの処理速度が大きく落ちる
→受けを主軸としない相手には出しづらくなる。
まとめると、汎用性を落とした代わりに、受けポケモンへの対応能力・対応範囲を大きくしたウォッシュロトムと言えます。
(ただし、汎用性に関しては後述のテラスタルを絡めることである程度補うことはできます。)
持ち物
みがわりで減ったHPを継続的に補えるたべのこしで確定です。どうしても他の持ち物を持たせたい場合は回復系きのみである程度代用できますが、あまりおすすめはしません。
特性
ふゆうしか無いです。本来弱点の地面タイプの技を無効にできるのは優秀ですね。
性格・努力値と調整
- ひかえめ H252 A0 B108 C124 D4 S20
実数値 157-65-141-155-128-109
- 調整意図
H…耐久力を最大限確保するため全振り
HB…A4振りドオーのどくづきをみがわりが確定耐え
A2↑A252珠ミミッキュのじゃれつくを低乱数1発(6.2%)
C…役割遂行に支障をきたさない程度にできるだけ高く
H252チョッキマリルリが10まんボルトで確定2発
D…余り
S…余り。Sにあまり振ってない同族ウォッシュロトムを抜けてたらいいな程度
技構成
確定技
- 10まんボルト
威力90 命中100のでんきタイプの技です。水・飛行タイプへの役割遂行技であるとともに、多くの相手への安定技。基本はこちらで。
- アシストパワー
威力20 命中100のエスパータイプの技です。この技の最大の特徴は自身の能力ランクが上がるほど、技自体の威力も上がるということです。具体的には能力が1ランク上がるごとに、技威力が+20されていきます。わるだくみを1回使えば威力60まで上がりますね。
この威力上昇は特性:てんねんでも無視できないため、相手のドオーの特性に依存せず確実に倒すことができます。
この技があることでドオーモロバレルトリトドンなどへの高い打点が持てるのでこの型には必須の技です。
- わるだくみ
自分の特攻を2段階上げるあくタイプの技です。この技により攻撃力を底上げするため、これも確定技です。
- みがわり
自身のHPの1/4を使って''みがわり''を作る技です。この''みがわり''にはあくびやどくどくなどの変化技が効かないため、これを盾にすることでわるだくみを安全に使うことができます。
選択技
- ほうでん
威力80 命中100のでんきタイプの技。30%の確率で相手をまひ状態にする優秀な追加効果を持っており、相手をまひ状態にできればみがわりで起点にできる可能性が上がります。
しかし、電気技をほうでんにすることで、相手のチョッキマリルリを、わるだくみを1回使っても確実には倒せないという不安要素を抱えるなど、威力の低下が試合を左右することも多いので選択技に。実際に使ってみてこっちの方が良いと感じた方は使ってみてください。
テラスタル
- はがね
第一候補としてはこちらを採用しています。このウォッシュロトムがはがねテラスタルすることにより
といったメリットを生むことができます。特に1が大きく、相手にマリルリヘイラッシャ イルカマン(マイティ)などがいてどうしても出さざるを得ない場合に有効に働きます。
とはいえメリットだけでなく当然デメリットもあり、
- みずタイプの技が半減で受けられなくなる。
→みがわりが無いときのイルカマン(マイティ)がキツくなるほか、
ヘイラッシャ相手にあくびと攻撃の択ゲーを仕掛けられる
- 耐久ポケモンのボディプレスを効果抜群で受けてしまう。
- (ウォッシュロトム自身が牽制するとはいえ)ほのおタイプの技が逆に弱点になる
などの弱点も生まれます。よくできたシステムだな本当に
上記のメリット・デメリットを把握し、相手の技構成や試合展開を見切れることができれば、おそらくこの型で1番強いテラスタルだと思います。実質浮いてるジバコイルです。
- エスパー
アシストパワーの火力を底上げするためのテラスタルです。上手くハマれば相手がチョッキを持っていようが半減だろうが問答無用で消し飛ばせます。
当初は僕もこちらで使っていましたが、火力こそ高いが、とにかく耐性が貧弱であり、使いづらいと感じざるを得ませんでした。少なくとも現環境にはサザンドラサーフゴードラパルトミミッキュマスカーニャ……など本当に多くのあく・ゴーストタイプが蔓延っており、相手に控えている彼らを考慮するとテラスタルを使いたくても使えないといった状況が頻繁しました。
火力だけは一級品なため候補には載せてますが、汎用性で大きく劣るため第二候補に。ロマンを追い求める方はどうぞ。
- でんき
でんきテラスタルにすることでわるだくみ1回で相手のH252ウォッシュロトムが一撃で倒せるようになったりH252サーフゴーを87.5%の乱数1発にすることができます。ただ、それをするなら普通に火力アップアイテムを持った通常のアタッカー型にしたりテラスタルで耐性を変えてもう1回わるだくみをした方が強いと思う(この型でする必要性が薄い)ため、第三候補に。
とはいえ、相手に変なことをされる前に確実に火力を上げて攻撃できるのは間違いなく利点なので、構築的にウォッシュロトムへのテラスタルの優先度が低ければこちらでも大丈夫そうです。
立ち回り例
- vs受け構築
このウォッシュロトムで起点にしたいドオーモロバレルトリトドンなどは大抵アーマーガアヘイラッシャキョジオーンなどと組んでいることが多いため、彼らとの対面を作ったあとドオーなどに交代するタイミングでみがわりを使います。あとは相手の様子に気をつけながら、わるだくみを使ってゲームセット(なことが多い)です。
- vs通常構築
このウォッシュロトムにはボルトチェンジもハイドロポンプもないため、普通のウォッシュロトムと違いあくまで【でんきタイプ】として使ってください。そのため相手PTへの電気技の通りが悪いと感じたら、すなおに選出は控えましょう。それでも出さないといけない場合は、
・相手のドラゴンへの対策
・マスカーニャの処理方法の確立
・ジバコイルヒートロトムハラバリーなどに有効打を持つポケモンの選出
などを徹底して選出に組み込みましょう。
また、みがわり・わるだくみを使ってから攻撃を始めることが多いため、TOD(時間切れによる勝敗判定)には一応気をつけてください。
与ダメージ計算
- 主な役割対象に与えるダメージを中心に計算しています。
- 相手・自分のテラスタルは考慮していません。
- ダメージ計算にはスマホアプリ「ダメージ計算SV」を使用しています。
10まんボルト
H252チョッキマリルリ
50.2〜60.8% (確定2発)
H252アーマーガア
74.1〜87.8% (確定2発)
H252ヘイラッシャ
72.3〜86.3% (確定2発)
H252イルカマン(マイティ)
72.4〜85.0% (確定2発)
H252キョジオーン
34.7〜41.0% (確定3発)
アシストパワー
H252ドオー
威力100 C4↑(わるだくみ2回使用時)
122.3〜144.3% (確定1発)
H252ドオー特性:てんねん
威力140 (わるだくみ3回使用時)
57.3%〜67.5% (確定2発)
→仮にテラスタルされてもPP合戦で勝てる程度のダメージ
補正ありHD252モロバレル
威力100 C4↑(わるだくみ2回使用時)
109.5〜129.4% (確定1発)
補正ありHD252トリトドン
威力140 C6↑(わるだくみ3回使用時)
101.3%〜119.7%(確定1発)
被ダメージ計算
- 主な役割対象・対戦でよく見る相手から与えられるダメージを中心に計算しています。
- ウォッシュロトムの努力値は確定欄のもので、テラスタルは基本していないものとします。
- 実際の対戦ではたべのこしの回復により確定数・乱数が変わることが多々あるので、あくまで参考にする程度でお願いします。
物理
A4ドオー
どくづき 19.7〜23.5%(31〜37ダメージ)
→みがわりが確定耐え
A4ヘイラッシャ
アクアブレイク 13.3〜15.9%
B252ヘイラッシャ
ボディプレス 24.8〜29.9%(39〜29.9%)
→みがわりが壊されるため、あくびとボディプレスとの択が発生する
A252マリルリ特性:ちからもち
じゃれつく 51.5%〜61.1%(確定2発)
A252マスカーニャ
トリックフラワー 87.8〜104.4%(乱数1発 25.0%)
はたきおとす(持ち物あり) 40.7〜48.4%
補正ありA252カイリュー
げきりん 63.0〜74.5%
しんそく(ノーマルテラスタル) 42.0〜49.6%
相性の良い味方・構築例
- vs受け構築
このポケモン自体が基本的に単体で完結するポケモンなため特別相性のいいポケモンはいませんが、強いて挙げるとするならば、
・素早いとんぼがえり使い……マスカーニャドラパルトなど
・ゴーストのろいドオーキョジオーンへの対応……サザンドラサーフゴードラパルトなど
・その他挑発・トリック・はたきおとすなど嫌がらせができるポケモン
などとの相性が良さそうです。
- vs通常構築
出さない場合
こちらが出さないつもりでも、相手視点からはこちらのウォッシュロトムを警戒せざるを得ないため、サザンドラマスカーニャなどウォッシュロトムに有効打を持つ相手が出てくることが予想されます。そのため、他のポケモンはそれらに対応できるドラパルトドドゲザンカイリューニンフィアなどが良いかもしれません。
流行により相手の並びや型がよく変わるため、あまり通じないなと思ったら思い切って変えてみましょう。
出す場合
どうしても出す場合は、ウォッシュロトムでしか倒せない相手を作らないようにしましょう。再三言いますが、この型のウォッシュロトムはボルトチェンジもハイドロポンプも持ってないためやられるときはあっさりやられます。なので役割対象の処理を一応他のポケモンでもできるようにすると安定感が増すと思います。
例:相手のマリルリの処理ルート
→ウォッシュロトムでの10まんボルト or マスカーニャのトリックフラワー
苦手なポケモン
みがわりを使う間もなく殴られる速いくさポケモンは苦手です。特に攻撃技2つが半減以下になる上に、テラスタルを使ってもとんぼがえりで逃げられる可能性のあるマスカーニャは最大の天敵です。大人しく選出を控えるか、真正面からある程度殴りあえるカイリューアーマーガアウルガモスなどで周りを固めましょう。
アシストパワーが有効打にならず、電気技も半減以下になるドラゴンタイプも苦手です。素直にニンフィアミミッキュなどのフェアリータイプに任せてしまいましょう。
……とは言ったものの、現環境のドラゴンタイプたちはテラスタルで自らドラゴンタイプを捨てることも多いためはがねサザンドラガブリアスやノーマルカイリューなどであれば有効打を与えられるようになることもあるので展開によってはドラゴンタイプごと始末することもできます。難しいですねこのゲーム……
10まんボルトが効きづらい電気タイプ全般も苦手です。特にジバコイルは半端な受けを許さない火力を持つため、大の苦手です。
ガブリアスをはじめとする地面タイプを採用したり、ウルガモスなど高耐久のアタッカーで安易に居座らせないようにしましょう。
- ワルビアルワルビアル
技が何一つ通じません。諦めましょう。今のところ幸いにも初手の起点作りが多いため、ワルビアル以外に{ウォッシュロトム}が通りそうな場合は出してみてもいいかもしれません。
おわりに
いかがだったでしょうか?
マスターランク中盤に蔓延っているアーマーガアドオーはじめとする受けサイクルを纏めてカモネギにできるのがこのポケモンの最大の武器です。「受け構築の倒し方がわからない!!」と頭を抱えている方の助けに、また、対策の考え方の手がかりになれば幸いです。
育成論の投稿は剣盾中期ぶりで書き方もそのままあるため、拙い部分やわかりにくい箇所など多々あると思います。よろしければ評価・ご指摘をお願いします。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
追記・修正
なし