はじめに
りぎたかです!SV2本目の育成論です!
今回はHC特化眼鏡ニンフィアについての育成論です。
眼鏡ニンフィア自体は第8世代以前にも運用されてきたメジャーな型ですが、テラスタルや
サーフゴーなどの新たな強敵の登場により、戦い方にも変化が生じています。
そこで本論は、第9世代における立ち回り解説を交えつつ、HC特化眼鏡ニンフィアの紹介を行う育成論となります。
SVでは新ポケモンやテラスタルの傾向など、まだまだ把握しきれていないことが多々あるため、甘いところが多々ありますが、ぜひ最後までご一読いただければと思います!
以下テンプレ
・この育成論では、HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早さについて、H/A/B/C/D/Sの略称で表記します。
・個体値は特に記載がない限り6v理想個体とします。
・一部、略語や専門用語を使用します。
・ステータス変化については↑↓で表記します。(例:剣舞でA↑↑)
・ダメージ計算の際、確定n発/乱数n発(x%)等の表記を用います。
ニンフィア
ニンフィアについて
ニンフィアは第6世代でフェアリータイプとともにデビューを飾ったブイズの1匹です。
種族値は
H95/A65/B65/C110/D130/S60
であり、BSが心もとないものの、高いCDとそれなりのHによる打ち合い性能、どんなパーティにも組み込める汎用性の高さが特徴的な特殊アタッカーです。かわいい。
さて、ニンフィアといえば、フェアリースキンからの超火力ハイパーボイスが有名ですね。
SVではリザードンレイドや学校最強大会にも酷使されており、対戦でも一度は使ってみたいという方は多いかと思います。
かつてはサブウェポンのマジカルフレイムが使い勝手の良いポケモンでした。ところが第9世代ではフレイムを剥奪されてしまい、代わりに鋼サザンドラや
サーフゴー等が環境で幅を利かせているという現実。駆逐しなきゃならねぇと思った…この世から一匹残らず…!
一方、ニンフィア自身もテラスタルの登場でタイプ補完・奇襲が可能となったことから、環境で生き残るにはこれまでの撃ち合いだけではなく、テラスタルを駆使した立ち回りがかなり重要なポケモンであると言えるでしょう。
概要・コンセプト
SVにおける眼鏡ニンフィアの育成論は、努力値調整の施された論が1本投稿されています。基本的な考え方が似ているため、フォーク元とさせていただきました。本論では、
- 特化眼鏡の超火力
- テラスタル炎による受け&奇襲
- 選択技2枠の考察
この3つをメインとした立ち回り解説を行っています。
役割対象
技構成やテラスタルの切り方にもよりますが、主に以下のポケモンを役割対象としています。サーフゴー
アーマーガア
サザンドラ
ラウドボーン
カバルドン
オーロンゲ
ハッサム
キョジオーン
ドラパルト
ウルガモス
ドドゲザン
ジバコイル
特性:フェアリースキン
ニンフィアをニンフィアたらしめる超強力な特性です。
ノーマルタイプの技をフェアリー技として扱うことができ、かつ、 威力が1.2倍になるという、とんでもない火力バフ型の特性です。
フェアリー技に変換することでタイプ一致補正が乗るため、威力90のハイパーボイスは、90×1.2×1.5で実質威力162という超火力を放てます。
ノーマルタイプの技が打てなくなるというデメリットがありますが、それをはるかに上回る火力を得られることから確定採用です。
※2022/12/22追記
フェアリースキンの倍率が1.3倍と誤記していたため修正しました。
(与ダメージ計算に修正はありません)
努力値・性格:H244/B12/C252・ひかえめ
超火力でタイプ不利を強引に崩すため、Cは特化とします。
残る256ですが、高いDを活かすことと、Bに振らずとも足りないと感じたことはないことから、基本的にはHに244振り実数値を201にし、余りをBで良いと考えます。
ただし、残る256をH92/B164と振り分けることでBDの総合的な耐久指数は最大になります(11303.9) 。参考までに。
※今後、明確に耐えたいラインが見つかった場合は適宜修正します。
※12.21修正H252振りで実数値202になっていため、配分を見直しました。
持ち物:こだわりメガネ
コンセプト上確定です。同じ技が撃てなくなる代わりにCが1.5倍となることから、前述のフェアリースキンと合わせたデスボイスは、生半可なタイプ半減をぶち抜き、相手のサイクルを崩壊させます。
従来の環境では、こだわりと鈍足の性質上、鋼の後出しに弱いという弱点がありました。特にハッサム。
一方、詳細は後述しますが、第9世代ではこちらも炎テラスタルで相手の鋼を積極的に受けてごり押しも選択肢として取れるようになったことから、相対的に強みが増しています。
テラスタル:ほのお
テラバーストによる鋼への奇襲、鋼と毒に対して強引に打ち合いを継続するため確定採用です。
炎テラスタル自体は前述の理由から、既に採用率が高くなっているかと思いますが、本論では自分用の備忘録も兼ねて、戦いの中で切るタイミングや、炎受けによる被ダメージ計算等を行います。
技構成
・ハイパーボイス(確定)
威力90、実質威力162の文句なしのメインウェポンです。
第8世代まではサイコキネシス(威力90)を覚えず、サブウェポンは軒並み威力80以下であったことから、不一致2倍より等倍ハイパーボイスのほうが火力が高いというなんともバグじみた性能を誇っていました。
このため基本的に攻撃技はこれ一本で良いといわれていた程で、第9世代においても基本的にその考え方は踏襲されています。
なお、音技のため身代わりは貫通し、ぼうおんには無効化されます。忘れがちなのでご注意を。
・テラバースト(確定)
威力80、第9世代の顔ともいえる新技です。
テラスタル時には実質威力120の炎技、非テラスタル時にはフェアリースキンが適用されるため、実質威力144を叩き出せることから、ニンフィアにとって非常に相性のいい技と言えるでしょう。
先発対面サーフゴー
サザンドラ等、はがね技を撃ってきそうな相手には問答無用でテラス炎テラバーストを使用し、炎で鋼をタイプ受けし、返しのテラバーストで一撃で屠ります。
テラスタル前後で打ち分けられる点に着目し、攻撃技をこれ一本に絞った育成論も投稿されています。(個人的には必読!レベルでおすすめです)
・残り2枠(以下の中から選択)
基本的に眼鏡ニンフィアはハイパーボイスを軸に戦い、鋼などはテラバーストで対処するため、メインとなる技はこの2本で十分です。そこで、残る2枠はパーティや仮想敵を倒すための技、限られた状況下で勝ちを拾える技の中から選択としました。
・シャドーボール
威力80の安定のサブウェポンです。ラウドボーンピンポイント気味ですが、実際対面することが多いため、個人的におすすめの技です。
参考:H252ラウドボーンに対し 170 ~ 200 (80.6 ~ 94.8%) 確定2発
・サイコキネシス
威力90の新習得技です。毒タイプを崩したいときに。ただし、ドオーに対してはサイコショックのほうが通ります。
HD特化ドオーの場合、サイコショックでも超低乱数1発(6.25%)ですが、サイコキネシスでは110 ~ 130 (46.5 ~ 54.9%) 乱数2発(57.03%)のため、ドわすれで止まります。
・サイコショック
威力75、攻撃側のC、防御側のBを参照する得特殊な性能のエスパー技です。特殊を受けに来たドオー
ウルガモス
ハピナス
フラージェスなどに。威力は心もとないですが、現環境ではサイコキネシスよりも扱いやすいと思います。
・はかいこうせん
威力150、実質威力270という、ハイパーボイスをはるかに上回る絶大な火力を誇ります。命中90と反動がデメリットですが、ポケモン対戦においては、ラス1同士の決戦や、後先考えずとにかく目の前のポケモンを何とかしなければならないという場面に必ず出くわしますので、採用の価値は十分にあります。
ダイマックス環境の第8世代で良く刺さる技でした。
・でんこうせっか
威力40、実質違勅72の先制技です。
撃ち合いで消耗した後も、温存しておくことでラス1対面、石火さえあれば…!という局面や、死に出しからのタスキ、ばけのかわ潰しに対応できます。
後述のねごとを採用する場合はスイッチとなります。
・ねごと
キノガッサピンポイントの対策です。普段は電光石火を採用していますが、最近初手対面することが増えたため試験運用しています。
上から胞子を撒かれるため、初手で寝言を撃ちます。こちらの技はシャドーボール以外、H252でも確定1発ですが、どうせ襷なので実質確定2発と仮定し、以下の流れで試合を展開させます。
1ターン目、胞子→寝言反撃
2ターン目、A特化テクニシャンキノガッサタネマシンガン(5発)→炎
ニンフィア120 ~ 145 (59.8 ~ 72.2%)で耐えて寝言反撃
初手からマシンガンを乱射された場合や、最速起きの場合は負けます。寝させてくれ。
また石火→石火となっては意味がないため、採用する場合は石火とスイッチです。
ダメージ計算
主な仮想敵とのダメージ計算を記載します。
確定2発以上は、殴り合いを考慮しなければいけない場合は相手からの被ダメージも記載します。テラスタル前提でダメージ計算する場合は、(炎受け)または、炎ニンフィアと記載します。
確定1発の場合でも、鈍足のため相手から1発受けることが想定されますが、特化道具ありでも(炎受け)で1発以上は確実に耐えることから、基本的に被ダメ計算は割愛します。(特筆すべきものは記載します)
特筆しない限り相手は素タイプを想定しています。テラスタルを想定する場合は鋼サザンドラのように、その他の耐久振りが想定されるポケモンはD68振り無補正
モロバレルなど、確定n発ラインを補足記載します。
テラバースト(炎)
・H252振りでも確定1発
サーフゴー
ハッサム
アーマーガア
鋼サザンドラD68振り無補正
モロバレル
D204振り無補正ジバコイル
・HA252チョッキドドゲザン 152 ~ 182 (73.4 ~ 87.9%) 確定2発
A特化ドドゲザンアイアンヘッド+不意打ち→炎
ニンフィア
合計146 ~ 174 (72.7 ~ 86.6%)で確定耐えのため突破可能。
・HB252ウルガモス 97 ~ 115 (50.5 ~ 59.8%) 確定2発
D↑の場合は66 ~ 78 (34.3 ~ 40.6%) 確定3発
C無振り無補正ウルガモス→炎
ニンフィア
炎の舞×3の場合は、合計126 ~ 149 (62.7 ~ 74.2%)、
蝶の舞→炎の舞×2の場合は98 ~ 116 (48.8 ~ 57.8%)
いずれも確定耐えのため突破可能。
・ハイパーボイス
こだわりのため、半減でもゴリ押せる場合は記載します。
・H252でも確定1発
コノヨザル
ドラパルト
サザンドラ
セグレイブ
・HD特化カバルドン (55.8 ~ 66%) 確定2発
なお、命の玉では乱数2発(94.9%)になります。参考までに。
・HD特化キョジオーン(50.7 ~ 59.9%) 確定2発
・ASベースH20カイリュー(4n+1を想定)
マルチスケイル混み 確定2発
マルチスケイル+初手ノーマルテラスタル込み確定2発
※マルチ+ノーマルテラスの場合、1ターン目のダメージは67 ~ 80 (39.6 ~ 47.3%)
A特化カイリュー、ノーマルテラスタル、A↑しんそく(竜舞または鉢巻)
→ニンフィア159 ~ 187 (79.2 ~ 93.1%) 確定2発
鉢巻型でしんそく連打の場合は勝てませんが、竜舞型ならなんとか返り討ちにできます。
なお、{二ンフィア}がHPマックスの状態から、初手ノーマルテラスタルしんそくで赤ゲージまで削られた場合、相手は確実に鉢巻型です。(1.2倍アイテムまでは黄ゲージ止まり。珠はマルチスケイルと相性が悪いのと、使ったらわかるため考慮外)
その場合は裏の積みゴースト等に引きましょう。ニンフィアはほぼ機能停止ですが、石火持ちの場合は勝ち筋になり得ます)
・サーフゴー
H4振り 乱数2発 (30.5%)、H100振り以上は確定2発
テラバーストなら確定1発ですが、ハイパーボイスへの受け出しを想定して。
十中八九ゴールドラッシュが飛んでくるので、引かずに炎テラスタルで受けてゴリ押ししましょう。
C特化眼鏡サーフゴーゴールドラッシュ→炎
ニンフィア 69 ~ 81 (34.4 ~ 40.3%)確定耐え
・H4サザンドラ(鋼、炎テラス)乱数2発 (13.7%)
C特化眼鏡鋼サザンドララスターカノン→炎
ニンフィア44 ~ 52 (21.9 ~ 25.9%) 乱数4発(3%)
こだわりの場合は撃ち合いに勝てますし、引かれても後続に大火力を飛ばせます。拘っていない場合はあくのはどうや流星群に切り替わりますが、
C特化道具なし鋼サザンドラ→炎
ニンフィア
ラスターカノン 29 ~ 35 (14.5 ~ 17.5%)
あくのはどう 58 ~ 70 (28.9 ~ 34.9%)
りゅうせいぐん 94 ~ 112 (46.8 ~ 55.8%)
ラスターカノン→あくのはどう→りゅうせいぐんの順で飛んできた場合でも、合計で181 ~ 217 (90.1 ~ 108.0%) 瀕死率 : 43.94%と、五分以上で打ち勝てる計算です。怯みや外し要素もありますが、ギャンブルとしては悪くありません。
命の珠の場合は、珠の反動でハイパーボイスが確定2発となるため撃ち勝てます。むしろそっちのほうがいい。
・H252ラウドボーン85 ~ 101 (40.2 ~ 47.8%) 確定3発
基本的に受け出されますので、シャドーボールを決め撃ちたいところです。
ハイパーボイス押さざるを得ない展開は避けるべきですが、一応記載します。
ラウドボーンはHB振りが多いため、無補正C100振りと仮定してダメージ計算します。Sは種族値で上を取られるため、相手の2〜3発をどう凌ぐかがポイントです。
フレアソングが強力ですが、初手でテラスタルを切ると以降大地の力を誘います。後出しされた場合は落ち着いて1、2ターン目はテラスタルを切らず戦いフレアソングやシャドーボールを誘いつつ、3ターン目以降に切りましょう。
1.フレアソング→ニンフィア43 ~ 52 (21.4 ~ 25.9%)
2. C↑フレアソング→ニンフィア66 ~ 78 (32.9 ~ 38.9%)
3. C↑↑フレアソング→炎ニンフィア43 ~ 51 (21.4 ~ 25.4%)
となり、最高乱数を引いても90.2%のダメージで抑えられるため、突破可能です。炎テラスタルを使用していない場合、相手目線では
3.C↑↑フレアソング→ニンフィア87 ~ 103 (43.3 ~ 51.3%)
が見えるため、「あと一発で倒せるかも…!」 という心理誘導が狙えます。実際は怠けるを挟まれることがあるため、この通りで確実に突破できるわけではありませんが、参考までに。
技構成・状況次第で苦手な相手
・対面セグレイブ
熱交換で炎無効、地面セグレイブの場合はH無振りでも確定2発で、竜の舞を挟まれます。Sは向こうが上なので、どうあがいても2発は殴れません。
A特化A↑地面セグレイブじしん→
ニンフィア確定1発のため、テラスタルが残っているor相手が襷の場合は勝てません(半壊までは追い込めるので、後続の先制技次第で突破可能です)
・フラージェス
ハピナス
とくぼうおばけ
あまり見かけませんが、強く意識する場合はサイコショックを搭載しましょう。
H252ハピナス267 ~ 315 (73.8 ~ 87.1%) 確定2発
H252フラージェス91 ~ 108 (49.2 ~ 58.4%) 乱数2発 : 97.65%
・オーロンゲ
相手のパーティにいる場合は基本的にこちらも先発で選出します。
H252/D4振りの時点で、光の壁込みでハイパーボイスが確定2発になるため、壁を2枚張られるor捨て台詞で仕事をされるという意味では苦手です。
手前味噌ですが、相手の後発が物理積みアタッカーであれば襷みちづれソウブレイズに即交代で対策可能です。特殊積みアタッカーであればレッドカード持ちの受けポケモン、天然などの積みに強いポケモンなどとセット運用を行い対策を行います。
(タスキ道連れソウブレイズはこちら)
育成論SV/553
最後に
拙い論にもかかわらず、最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。
眼鏡ニンフィアは過去作からお気に入りの一体のため、第9世代では育成論の投稿という形で紹介させていただきました。
運用を継続する中で、苦手なポケモン、得意なポケモン、意識すべき立ち回りなどが新たに発見できると思いますので、その際は随時追記、修正させていただきます!