はじめに
はじめましての方ははじめまして
そうでない方はお久しぶりです
ヤドンヤドン族が好きで育成論を書いているるるろろです
以前はヤドランヤドランを中心に育成論を書いていましたが、今回は新技さむいギャグを習得したヤドキングヤドキングが面白そうだと思ったので育成論を書いてみます
一部略称を用いているので、分からない箇所はコメント欄でご質問ください
ヤドキングヤドキングとは
高い特防、低い素早さ、炎鋼氷エスパー水格闘が半減という優秀な複合タイプと技のレパートリーの豊富さが特徴
ゴースト虫悪電気草と弱点が多く、これが特殊受けの性能と噛み合わず、ヤドランヤドランの陰に隠れがちだったが、今作で弱点を変えるテラスタルが登場したのが大きな追い風
さらに専用技さむいギャグを習得
これが採用理由に直結するというほど強力な技ではないが、せっかくなので今回はこの技に焦点を当てて考察してみよう
採用理由
本育成論は以下の3つをコンセプトとして考察を進める
- 特殊なら一致弱点を耐えるくらいの耐久と広い技範囲を活かした奇襲性能のあるアタッカー
- トリックルーム始動要員
- さむいギャグによる氷タイプを中心とした後続サポート
さむいギャグとは
ヤドキング専用技 なぜヤドキングがこのタイミングでこんな技を専用で持ってきたかは筆者にも分からない
天気を雪にして交代する
これによって何ができるか(ボルトチェンジやとんぼがえりの強みを知っている人ならごく基本的な内容かもしれないが)解説していこう
- 後続を無償降臨できる
例えば相手がガブリアスガブリアス、自分がヤドキングヤドキング、自分の控えにミミッキュミミッキュがいるとしよう
この状況、ミミッキュを後出しすればガブリアスを倒せるが、そのためにはガブリアスの攻撃を受けなければならず、ばけのかわが剥がれてしまう
そこで、ヤドキングでガブリアスの攻撃を受けて、その後さむいギャグで交代する
こうすることで、ミミッキュはばけのかわを残しつつガブリアスと対面することができる
ヤドキングは大きなダメージを受けるが、さいせいりょくである程度はフォローすることが可能だ
- 相手の動きを見てから交代できる
相手が交代してきそうな状況でも、相手が何を出してくるかは自分の行動を選択するまで分からない
しかし、さむいギャグで交代する場合は自分が繰り出すポケモンを選ぶのは技を使った瞬間であるため、
相手が交代→相手が次のポケモンを繰り出す→さむいギャグを使う→次に繰り出すポケモンを選ぶ
という順になり、相手に応じたポケモンを選べ、有利対面を作りやすい
- あくびループが切れる
あくびループとは、あくびで交代しなければ眠らされて起点になってしまうことを利用して、交代の連発を強制する戦法である
既にステルスロックが撒かれていれば大きな打撃を受けることになる
この場合、
相手あくび(自分は交代しなければ眠る)→自分交代→相手あくび→・・・
という順なので、この交代にさむいギャグを利用する
そうすることで、
相手あくび(自分は交代しなければ眠る)→相手あくび(失敗する)→さむいギャグで交代→次のターン
という流れになり、あくびを失敗させつつ後続のポケモンは無償降臨が可能になる
ただし、これは自分の素早さが相手より低いことが前提となる
冒頭で素早さを下げる性格で素早さの個体値を0にすることを推奨しているのはこれが理由である
(例えばレベル50でヤドキングは素早さを下げる性格ではないかつ個体値31の場合の素早さは50、カバルドンは素早さを下げる性格かつ個体値0の場合、素早さは46となる)
- 雪で相手の天候を上書きできる
ようりょくそスコヴィラン、すいすいカジリガメ、すなかきルガルガン(まひる)など、天候で能力を上げて全抜きを狙うポケモンは、さむいギャグで雪を降らせてその天候を失わせることで、大きく力が削がれることになる
コータスペリッパーバンギラスユキノオーなど出るだけで天候を変えるポケモンたちに比べるとやや使い勝手は劣るが、対策になることは覚えておいて損はないだろう
- 雪で氷タイプのポケモンの防御が1.5倍になる
今作から霰が雪に変わり、「氷タイプ以外にスリップダメージ」から「氷タイプの防御が1.5倍」という効果に変更された
この防御1.5倍の恩恵を分かりやすく受けられそうなポケモンとしてクレベースクレベースに注目してみよう
クレベースクレベースについて
全ポケモン中トップの防御種族値を持ち、雪でそれをさらに補強できる
さらに、じこさいせいやてっぺきなど自身の防御と相性の良い優秀な技も覚える
反面、特殊耐久は非常に低いが、がんじょうで耐えてゴリ押しという選択も可能
- 例
H4,A252,B252
がんじょう
ゴツゴツメット
アイススピナー/ボディプレス/てっぺき/じこさいせい
- 与ダメージ例
クレベースアイススピナー→ドラパルト:99.4 ~ 117.8%(乱数1発 : 93.75%)
クレベースボディプレス→ウォッシュロトム:49.6 ~ 58.4%(乱数2発 : 98.43%)(雪の場合この1.5倍、てっぺきを使った場合この2倍)
- 被ダメージ例
A252珠ミミッキュじゃれつく→雪クレベース:14.7 ~ 18.2%
A252鉢巻ガブリアスげきりん→雪クレベース:28.7 ~ 34.0%
このように圧倒的な物理耐久を誇り火力も出る
一つのページで二体分の育成論を展開するわけにもいかないので、クレベースの話はこれくらいにしてヤドキングの考察に戻ろう
技
- ハイドロポンプ
非テラスタルでも使いやすい最高火力
ヤドキングハイドロポンプ→ウルガモス:105.0 ~ 123.8%
ヤドキングハイドロポンプ→H252カバルドン:104.2 ~ 123.8%
ヤドキングハイドロポンプ→H252キョジオーン:90.9 ~ 108.3%) 乱数1発 : 43.75%
- だいもんじ
水が通らない草に通る点に加えて、テラスタルで採用率トップクラスのサーフゴーに奇襲をかけられるのが大きな利点
- なみのり、かえんほうしゃ
ハイドロポンプ、だいもんじと選択の命中安定技
上述の通り、数値が大分ギリギリなのでどちらを採用するかはパーティと相談
- れいとうビーム
サザンドラドラパルト等ドラゴンに
テラスタルなしだとやや火力が物足りない
- くさむすび
水炎氷すべてに通らない水タイプ相手に通るというのは大きなメリットだが威力不定なのがデメリット
ウォッシュロトムには20しか通らない
- サイコキネシス
格闘や毒に刺さるが、物理アタッカーが多めの彼らをヤドキングで意識したいかというと微妙なところ
むしろ水が通らない相手に通りやすい点を利用したい
- テラバースト
草テラスタルでウォッシュロトムを意識したい場合の選択肢
- さむいギャグ
今回のコンセプトであるため確定
- トリックルーム
一見さむいギャグとの相性が悪いようにも見えるが、アタッカー運用の場合にうまく使えば全抜きも狙える超重要な技
クレベースとの相性も良い
ちょうはつ、こだわりトリックには要注意
- なまける
優秀な回復技だがアタッカーとして運用する場合技スペースが厳しい
- めいそう、ドわすれ
積みアタッカーに強くなるが、なまけるとの併用が前提であり、さむいギャグの採用も考えた場合攻撃技が一つしか採用できないため非常に厳しい
優秀な技ではあるが今回はコンセプト的に候補外とする
特性
- さいせいりょく
耐久が補え、ヤドキングが得意とするサイクル戦にさらに強くなる
前述の通りさむいギャグとの相性も抜群
- どんかん
採用率の高いちょうはつを無効にできるのが大きな利点
さむいギャグ、トリックルームを確実に決めたいならコレ
もちもの
- オボンのみ
分かりやすい耐久向上
汎用性はピカイチ
- たつじんのおび
広い攻撃範囲と相性がいい火力向上
ハイドロポンプやだいもんじの命中不安を嫌う場合などにも
- おんみつマント
キョジオーン対策に
テラスタル
冒頭で述べた通り、ヤドキングの弱点の多さを補う重要な要素
- ほのお
ゴースト悪電気弱点を打ち消しつつ草虫弱点を反転
だいもんじの項でも解説したが、サーフゴーに刺さるのが大きな強み
マスカーニャウルガモスから弱点を突かれることを防ぐ効果も
A252マスカーニャトリックフラワー(急所)→ヤドキング:97.0 ~ 115.2%(乱数1発 : 87.5%)(炎テラスタルの場合、この1/4)
C252↑サーフゴーシャドーボール→ヤドキング:70.8 ~ 84.9%(炎テラスタルの場合、この半分)
- みず
ゴースト虫悪弱点を打ち消しつつ水技を強化
水ヤドキングハイドロポンプ→ミミッキュ:86.2 ~ 101.6%(乱数1発 : 12.5%)(ばけのかわの削り込なら超高乱数)
珠A252ミミッキュシャドークロー→ヤドキング:74.8 ~ 87.9%(ミミッキュがゴーストテラスタルならこの4/3倍)(ヤドキングが水テラスタルならこの半分)
- くさ
ゴースト悪弱点を打ち消しつつ草電気弱点を反転
ウォッシュロトムを意識したいならこれ
大体ボルトチェンジで逃げられるので意表は突きづらいが、弱点を反転してトリックルームの起点にするには十分
- こおり
ゴースト虫悪電気草弱点を打ち消しつつ氷技を強化
カイリューサザンドラドラパルト等高種族値ドラゴン達は不一致れいとうビームでは落ちないため1.5倍の補正は大きい
氷ヤドキングれいとうビーム→サザンドラ:93.5 ~ 111.4%(乱数1発 : 62.5%)(非テラスタルの場合、この2/3)
C252サザンドラあくのはどう→ヤドキング:80.4 ~ 96.0%(氷テラスタルの場合、この半分)
A252ドラパルトドラゴンアロー→ヤドキング:48.5 ~ 57.6%(乱数2発 : 96.71%)
- エスパー
電気草弱点を打ち消しつつエスパー技を強化
採用率の高い電気アタッカーウォッシュロトムヒートロトムカットロトム相手に炎や水や草ではどうしても「こいつには強いけどこいつには弱い」という状況が生まれてしまうため、
全員相手にそれなりに強く出られる
能力値
- 性格、個体値
サーフゴー相手の炎テラスだいもんじを高乱数にするためC↑
前述した通り、あくびループ切りとトリックルームで利用するためS↓かつS0
イカサマの被ダメージを減らすためA0
- 努力値
H:244=さいせいりょく回復量の効率がいい3n調整、オボンのみの回復量の効率がいい4n+1調整をしつつ、物理耐久特殊耐久共に可能な限り上げる
C:252=炎テラスだいもんじがサーフゴー相手に乱数なので極振り
D:12=余り
その他相性の良い味方
- サザンドラサザンドラ
- ドオードオー
ヤドキングクレベースともに厳しいウォッシュロトムウォッシュロトムに対するメタ
- サーフゴーサーフゴー
ヤドキングクレベースの並びにキノガッサキノガッサが刺さるためその対策
さむいギャグで雪を降らせてゆきかきで全抜きを狙う
氷タイプは炎水氷鋼と半減される相手が多くアタッカーとして使うには物足りない性能なので、テラスタルでフォローしたいところ
おわりに
いかがでしょうか
このようにできることが非常に多く、結局のところ「パーティと相談」という結論にはなってしまいますが、本育成論でヤドキングとさむいギャグの魅力が伝われば幸いです
特にゆきかき勢は面白そうだと思いつつ考察はまだ不十分なので、有識者による天候パの開拓をお待ちしています