はじめに
プレッツェルバウッツェルです。
SVで初登場したフェアリー単タイプのパン犬です。フェアリー単タイプであるため、弱点は鋼・毒タイプです。
覚える技を見てもサポート寄りの性能であると考えました。
防御種族値が115、特防種族値が80、素早さ種族値が95と耐久と素早さで比較的標準以上の種族値を持つように見えますが、HP種族値57という低さが耐久ポケモンである!と言えない要因になっていると思います。
そのためにこんがりボディという固有特性を与えられ、カチカチにすればほら耐久ポケモンでしょ。というコンセプトを与えられたのだと勝手に想像しています。
採用理由と役割
ダブル戦では味方のねっぷうで能動的に「こんがりボディ」を発動することができ、防御を2段階上昇させる破格の性能を持っているポケモンです。
しかし、シングル戦で相手がバウッツェルバウッツェルを出してきた時にわざわざほのお技を打つ人は少ないかなと思います。
相手がほのお技を選択するタイミングを図れる方はこんがりボディであと投げしてください。現環境だとあまりほのお技が飛んでこない、、、そんな環境にバウッツェルを適応させるため、本育成論を作成しました。
本育成論においては、バウッツェルの仕事を後続のメインアタッカーのサポート役と定めて、それを完遂させる確率を高めるため、特性は相手のちょうはつ等を無効化するアロマベールを選択しています。
持ち物はものまねハーブ、相手の能力をこちらから上昇させて、こちらも攻撃上昇!みんな幸せにするパン犬の育成論です。
後続のサポート役とはいっても、サポート役にもそれぞれの特徴を活かしたサポートの仕方があります。天候を操作する(ユキノオーユキノオー等)、相手を状態異常にする(キラフロルキラフロル等)、相手の後続に負荷をかける(カバルドンカバルドン等)、強化状態を味方に繋ぐ(ポットデスポットデス等)、対面のポケモンを弱体化させて後続を安全に着地させるなどあります。
バウッツェルバウッツェルは天候を変える技を覚えますが、雪ならユキノオーユキノオーやヤドキングヤドキング、晴れならコータスコータス等、より耐久面に優れた天候操作のできるライバルがいます(相手のほのお技を誘うために草パーティや雪パーティに組込むことも考えられますが、本育成論とはコンセプトが違うので割愛します)。
相手を状態異常にすることも得意ではなく、他のポケモンに軍配が上がります。カバルドンカバルドンなどの相手の後続に強力な圧をかけられるステルスロック要員にも代わることも難しいでしょう(ステルスロック覚えません)。
消去法でバウッツェルバウッツェルには、特性アロマベールによって変化技を妨害されず、相手のポケモンを弱体させる、あるいは自分を強化して後続のアタッカーを安全に着地させる役割を持たせるという解答に至りました。
差別化
相手のポケモンを弱体化させつつ後続につなげる役割を持つ最大のライバルは、今作ですてゼリフを覚えたオーロンゲオーロンゲと見ます。
両壁を張れる、イカサマやソウルクラッシュで打点がある、いたずらごころで先制、ちょうはつで積みやサポートを崩すなど、できることが多すぎます。正直な話、オーロンゲオーロンゲはライバルとも言えない高性能を誇っています。
バウッツェルバウッツェルは壁を張ることができません(例外はあります。まねっこするとかね)。
オーロンゲオーロンゲとの差別化は持ち物と犬ポケモンならではの技範囲で差別化させます。
大まかには持ち物ものまねハーブ、とおぼえで自分の攻撃を持ち物込みで2段階上昇(相手も1段階上昇します)、バトンタッチで後続のメインアタッカーに繋ぐことを仕事とすることでオーロンゲオーロンゲと差別化します。
余談ですが、今作で相手の攻撃を上昇させつつバトンタッチできるポケモンは他にもいます。「いばる&バトンタッチ」を覚えるスリーパースリーパー、ドクロッグドクロッグ、タギングルタギングルです。「とおぼえ&バトン」はバウッツェルバウッツェルに限られます。
持ち物
ものまねハーブです。
サポートの役割を完遂させるためにきあいのタスキも選択肢にあがりますが、本育成論のやりたいこととは違うため、ものまねハーブ一択とします。
特性
特性は夢特性であるアロマベールを選択します。
アロマベール
オーロンゲなどのちょうはつをくらって動けなくなるのを避けるためです。
性格
おくびょうです。
耐久が優れているポケモンではないため、いかに相手よりも早く動いてサポートの体制を整えるかに主眼を起きました。攻撃力があるとイカサマのダメージ量が増えてしまうため、素早さ上昇かつ攻撃下降の性格おくびょうを選択しています。
努力値と調整
- ダメージ計算はダメージ計算svから引用しています。
- 以下から、ポケモンの一般的な能力表記HABCDSで能力を表記します。
最速キラフロルキラフロル&ウォッシュロトムロトム系統抜き調整としました。
H68 B252 S188
最速キラフロル抜き調整にしている理由は、キラフロルキラフロルのヘドロウェーブをバウッツェルHD252で調整しても中乱数で落とされるためです。
キラフロルが初手ステルスロックをしてくれるならば、とおぼえ+バトンタッチが通るため、後続のアタッカーの攻撃を上げるために突っ張るという選択肢もありますが、対面してしまった時はねがいごとから入るのが無難です。何も仕事ができないまま退場するのを避けるために最速キラフロル抜きで素早さ調整しています。
キラフロルC252 バウッツェルHD252
150 ~ 176 (91.5 ~ 107.4%) 乱数1発 : 43.75%
本調整では、ヘドロウェーブを150 ~ 176 (106.4 ~ 124.9%) 確定1発で沈みますが、先制で動けることに主眼を置きました。
技構成
- バトンタッチ 後続に自分の能力変化を引き継ぎます コンセプト上必須
- とおぼえ 自分と相手の攻撃を1段階上げます ものまねハーブと合わせてこちらは攻撃2段階上昇 コンセプト上必須
- ねがいごと 次のターンの終わりに最大HPの1/2回復します 後続のポケモンを安全に着地させる手段として(変更枠)
- あまえる 相手ポケモンの攻撃を2段階下げる 後続のポケモンのダメージを減らす手段として(変更枠)
攻撃技なしで採用です。
攻撃技の採用は壁を壊せるサイコファングをおすすめします。
他のわざ候補
- ミストフィールド 状態異常による壊滅を防ぎたい場合に覚えさせましょう。
- みがわり バトンタッチと相性のいい技です。キラフロルなどの苦手なポケモンも初手みがわりで様子を見ることができます。
- あくび みがわりと一緒に採用して不利対面を流します。
- まねっこ ステルスロックを真似る等のトリッキーな動きを取れます(壁も張れます)。カバルドンとの対面で相手がステルスロックを打った次のターンに真似ましょう。相手の動きに依存する形になるのは注意してください。
テラスタル
草テラスタルです。
バウッツェルにテラスタルを切らなければならないシーンは少ないですが、強いていうなら草テラスタルで無理やりキノガッサキノガッサ等のキノコのほうしをすかすために使います。ですが、できれば後続のメインアタッカーに使いたいです。
立ち回り例
ものまねハーブを持って相手にとおぼえをすると、相手の攻撃が1段階上昇しますが、こちらの攻撃は2段階上がります。この攻撃上昇を後続のメインアタッカーにバトンタッチするのが目的です。スカーフ持ちの物理アタッカーに能力上昇を引き継いで全抜きを狙いましょう。
しかし、このバウッツェルを運用する上で理解しておかなければならない重要なことがあります。
バウッツェルではどう足掻いても見ることができない環境ポケモンがいます。
サーフゴーサーフゴーです。変化技を受け付けないだけでなく、こちら側に有効な打点もありません。
こだわりスカーフを採用されることで上を抜かれ、トリックによるこだわりアイテムの押し付けで完封、例えバウッツェルがHD252調整でもC252のゴールドラッシュに確定1発で沈みます。素直に後続に交換するかスカーフでないことを祈ってねがいごとを打ちましょう。
参考
サーフゴーC252 バウッツェルHD252
ゴールドラッシュ
192 ~ 228 (117.1 ~ 139.1%) 確定1発
サポートのポケモンにとって、このように何もできない状況を一番に避けなければなりません。素早さの抜けるポケモンを少しでも多くした努力値調整の理由は、どうせ落とされるならば最低限の仕事をしてもらうためです。
バウッツェルよりも遅く、強力な打点を持つ相手にはあまえるで攻撃力を下げ、相手がそれを嫌って積み技をしようものならものまねハーブで能力上昇の恩恵に預かる等できることは広いです。
キラフロルと同速の最速ロトム系統ウォッシュロトムも抜ける調整です。ただし、前述したトリックによるこだわりアイテムの押し付けで完封される可能性があります。ロトム系統と対面した際はねがいごとから入って、後続のアタッカーを回復させることを意識させると、仮にこだわりアイテムで攻撃技を出せなくなってもクッション&回復要員として最低限の仕事ができます(みがわりを採用していたらみがわりから)。
マスカーニャのようなバウッツェルよりも早いかつトリックをしてくる相手も要注意です。ものまねハーブを奪われるくらいなら後続に交換することも考えましょう。
与ダメージ計算
攻撃技を採用していないため割愛します
被ダメージ計算
環境ポケモンたちから受けるダメージ例を記載します。
前提として、バウッツェルよりも素早さの低い相手はとおぼえで相手の攻撃が1段階上昇しているとします。本調整で素早さを抜けない相手からのダメージはそのままの記載です。また、特殊アタッカーに対しては攻撃が1段階上がっても意味はないことや、先制技前提の攻撃に対してはそのままのダメージを記載します。
ドドゲザンドドゲザン A252 性格補正なし
アイアンヘッド+1
152 ~ 182 (107.9 ~ 129.1%) 確定1発
ハッサムハッサム A252 特性テクニシャン
バレットパンチ 性格補正あり
122 ~ 146 (86.6 ~ 103.6%) 乱数1発 : 18.75%
バレットパンチ 性格補正なし
114 ~ 134 (80.9 ~ 95.1%) 確定2発
ボーマンダボーマンダ A252 性格補正あり
アイアンヘッド+1
112 ~ 132 (79.5 ~ 93.7%) 確定2発
アイアンヘッド
50 ~ 60 (35.5 ~ 42.6%) 確定3発
サザンドラサザンドラ C252
ラスターカノン
118 ~ 140 (83.7 ~ 99.3%) 確定2発
ガブリアスガブリアス A252
じしん
90 ~ 108 (63.9 ~ 76.6%) 確定2発
カバルドンカバルドン A4
じしん+1
90 ~ 108 (63.9 ~ 76.6%) 確定2発
マスカーニャ マスカーニャ A252 いのちのたま
トリックフラワー+1
75 ~ 90 (53.2 ~ 63.9%) 確定2発
キノガッサは記載しませんが、キノコのほうしでぐちゃぐちゃにされるのを避けるために、引き先を用意するなど別の対策を用意してください。起点にされてしまいます。
相手の攻撃を1段階上げてしまう関係上、重要なのは素早さで勝っているか、1発で落とされないかを理解することが重要です。それができなければ逆に相手を有利にしてしまいかねません。本調整では最速素早さ種族値86属であるキラフロルとロトム系統をボーダーラインとしています。
相性の良い味方
スカーフ持ち高火力物理アタッカーボーマンダ
高火力積みわざ物理アタッカーミミッキュ
本来は攻撃力を積む作業をバウッツェルが担います。
りゅうのまいなどの積み技を攻撃技に変更して対応できる技範囲を広く持つことができます。
おわりに
ここまで読んでくださってありがとうございました。
皆さんも後続のアタッカーに美味しいパンを届けてくださいね。