はじめに
本論に興味を持っていただきありがとうございます。氷菓子と申します。拙い文章ですが、よろしくお願いいたします。
- 本論ではHABCDS等の略称を使用します。
- 能力上昇を表すとき↑と↓を使用します。
- ダメージ計算はポケモンソルジャー様のものを使用させていただきました。
- コメントでの評価、指摘などお待ちしています。
採用理由と役割
環境に蔓延るキノガッサキノガッサや受けポケヘイラッシャドオードヒドイデキョジオーンラッキートリトドン等を必ず処理しつつその後の展開を有利に進めるポケモンとして、かげふみで相手を逃がさない処理能力に加えアシストパワーによる全抜きを狙えるゴチルゼルゴチルゼルを採用しました。
この型の強み
役割対象のポケモンに後投げするだけで勝利に直結する手軽さと、相手目線から負けに直結してしまう役割対象ポケモンの選出に圧力をかけられることです。物理耐久は高く、対面からならガブリアスも処理できます。それらに加え特殊耐久も一定の水準は持っており、対面からならこだわり眼鏡以外のロトム各種を起点にすることができる点も強いです。
ゴチルゼルゴチルゼルの差別化
キノガッサ対策として多く用いられているみがわりドラパルト、サーフゴーとはかげふみによるサイクル戦時の処理性能で差別化します。また、「かげふみ」持ちで同様の役割を持てるしんかのきせきゴチミルとはもちものによる対きのこのほうし性能・飛行テラスタルによるじわれ耐性で差別化します。ゴチミルは持ち物がきせきで確定しているので草テラスタルしないかぎり眠り運ゲーとなり安定してキノガッサを処理・起点にできません。かといってゴチミルに草テラスタルを採用するとヘイラッシャキョジオーンを相手としたとき、じわれでの負け筋が生まれてしまいます。なのでぼうじんゴーグル飛ゴチルゼルは唯一性があると言えます。
持ち物
本論では上記の理由から「ぼうじんゴーグル」で確定とします。
特性
こちらも同様の理由で「かげふみ」で確定とします。
性格・努力値と調整
【ゴチルゼルずぶとい、H252 B220 D36】
性格はヘイラッシャがいじっぱりA252だった場合のケア、急所による事故防止を意識して「ずぶとい」で確定とします。
努力値はいじっぱりヘイラッシャA252のウェーブタックルをあまえるのA2↓込みで確定5発になるまでBに振り、余りをDに振ってロトムと対面した時の安定感を上げました。
技構成
- 確定技
ねむる
ゴチルゼル唯一の回復技です。起点にして積むために必要不可欠になります。
あまえる
コスモパワーを奪われたゴチルゼルの物理面における代用技です。相手のAを下げるのであいてのてんねんを貫通できる点は強いです。コスモパワーを返してください
- 準確定技
アシストパワー
本論のコンセプトのような技ですがこの技がなくても役割対象を処理できるので準確定技とします。採用する場合は下のめいそうとセットで採用してください。
めいそう
コスモパワーを奪われたゴチルゼルの特殊面の代用技です。あまえると異なり受けることを軸に考えたらコスモパワーの下位互換です。コスモパワーを返してください
- 準確定技を採用しない場合の選択技
テラバースト(飛行)
アシストパワーを採用しない場合に採用してください。悪タイプへの打点となり本来倒せないサザンドラやドドゲザン等の悪タイプを倒せる点は非常に魅力的です。ただボディプレスキョジオーンに何もできなくなるのに加え、アシストパワーより火力が落ちるのでラッキーへの安定感がなくなり、ハピナスに関してはアシストパワーと違って受けられるようになってしまいます。しかし攻撃技としては圧倒的にエナジボールよりもこちらのほうが有用です。
ちょうはつ
めいそうを採用しない場合に採用してください。上から打つことでカバルドンの吹き飛ばしを防いで起点にできるようになります。ただ、カバルドンのためだけに特殊耐久、アシストパワーの高火力を犠牲にするのは微妙だと考えています。
サイコキネシス
ちょうはつを採用する場合の技です。アシストパワーより火力が出ないので微妙です。ちょうはつとこの技を採用してまでカバルドンをこのポケモンで見る必要はありません。
エナジーボール
飛行半減のポケモンを確実に倒す目的なら採用理由になるのかもしれません。現環境においてテラバーストを採用せずこちらを採用する理由は無いと思います。悪タイプに打点を持ちたかったらテラバーストを採用しましょう。
テラスタル
じわれ対策、キノガッサの草・格闘技を半減できるので飛行で確定とします。
立ち回り例
相手のパーティーに役割対象が2匹以上いる場合に選出を考えていきます。相手のパーティに一体しかいないときに選出しても腐ってしまう場合が多いです。
裏ポケモンでサイクルを回していき、起点となる役割対象のポケモンが場に出たら後出しして超高火力による相手のサイクル崩壊及び全抜きを狙います。基本的な立ち回りとして、キノガッサヘイラッシャドオーなどの物理に対しては初手で飛行テラスタルを切りあまえるをしてください。その後被ダメと体力を見て急所ケアのためはやめにねむるを打ち、あまえるでAを下げ切ってください。最後にめいそうを積んで勝ちです。キョジオーンのみ初手脳死でテラスタルを切らないほうが安定する場合が多いです。後出しした時にうけた技がしおづけ以外の攻撃技かつ被ダメージが大きい場合、A特化のアタッカー型でじわれ未搭載の場合が多くテラスタルしないほうが安定します。それに加えて相手がてっぺきを選択してきたら、次のターンからめいそうを積み返してください。キョジオーンがてっぺきボディプレス型の場合はテラスタルを切らずに安定処理はできますが、起点にすることはできません。詳しくは本論コメント欄の私のコメントをご参照ください。
ロトム各種(対面時)ドヒドイデトリトドンハピナスラッキーなどの特殊に対してはめいそうから入り早めにねむるをうって急所をケアしながらめいそうを積んでください。対物理の時とは異なり地割れのリスクがないので無理に飛行テラスタルを切る必要はありません。
被ダメージ計算
- 以下は記述がない限りゴチルゼルが飛行テラスタルしているものとして考えます。
物理
A252キノガッサタネマシンガン(5発)33.9~42.4
A2↓A252キノガッサタネマシンガン(5発)17.0~22.5%
A特化ヘイラッシャウェーブタックル 41.3~49.2%
A2↓A特化ヘイラッシャウェーブタックル 20.4~24.2%
A特化ヘイラッシャアクアブレイク 28.9~34.5%
A2↓A特化ヘイラッシャアクアブレイク 14.2~17.5%
A特化キョジオーンストーンエッジ(飛テラスタルなし) 33.9~40.7%
A2↓A特化キョジオーンストーンエッジ(飛テラスタルなし) 17.5~21.0%
A無振りキョジオーンしおづけ 20.4~24.9%
A2↓A無振りキョジオーンしおづけ 10.2~13.5%
A252ガブリアスげきりん 44.7~53.2%
A2↓A252ガブリアスげきりん 22.5~27.2%
特殊
C252ロトム各種10万ボルト(飛テラスタルなし) 33.9~40.7%
ゴチルゼルD1↑C252ロトム各種10万ボルト(飛テラスタルなし) 22.5~27.2%
C無振りトリトドンひやみず 17.5~21.0%
C無振りドヒドイデひやみず 13.5~15.9%
与ダメージ計算
- 以下は記述がない限りゴチルゼルがC6↑D6↑として考えます。
<アシストパワー(威力260)>
H無振りキノガッサ 1271.4~1502.8%
H252キョジオーン301.6~357.5%
HD特化キョジオーン80.0~97.0%
H無振りガブリアス 362.7~426.4%
H252てんねんヘイラッシャ 80.6~96.2%
H無振りロトム各種 435.5~509.3%
H252ロトム各種 348.4~406.9%
H252D4ハピナス46.0~55.0%
H252D4きせきラッキー39.5~47.5%
<テラバースト(飛行)>
H252キョジオーン45.5~53.7%
HD特化キョジオーン31.9~37.7%
H252D4ハピナス36.8~43.4%
H252D4きせきラッキー30.5~36.5%
H252ドドゲザン47.9~56.6%
H無振りサザンドラ113.2~133.6%
苦手なポケモン
高火力特殊アタッカーキラフロルウルガモスドラパルトサザンドララウドボーン等、悪タイプドドゲザンオーロンゲマスカーニャ(変幻自在なし)等
相性の良い味方・構築例
- 鉢巻マリルリマリルリ
→マリルリはゴチルゼルの役割対象であるヘイラッシャやキノガッサを呼びやすく、苦手な悪ポケモンを高火力で倒してくれます。
- ドドゲザン
→ゴチルゼルが選出画面で呼びやすいサーフゴーミミッキュに強いです。
おわりに
ここまでの御精読ありがとうございました。役割対象となるポケモンに悩まされている方はぜひ本論のゴチルゼルを使ってあげてください。時間ギリギリにアシストパワーで相手を落とすとTODも狙えるので是非やってみてください。次の育成論でお会いしましょう。
編集記録 12,17(誤字の修正、ボディプレスキョジオーンについて}
12,23(誤字・誤表示の修正、テラバーストについて)