はじめに
本育成論が初投稿となります。
至らぬ点もあるかとは思いますが、コメントにてご指摘いただけますと幸いです。
- 本育成論では、HP=H、攻撃=A、防御=B、特攻=C、特防=D、素早さ=S 等の略称表記を使用させていただきます
- ポケモン名や道具名等、一部略称を使用させていただきます
- 本育成論に登場するポケモンは、特に指定のない限り全て理想個体を前提とさせていただきます
- ダメージ計算はポケソル様、究マネ様を使用させていただきます
マフィティフについて
- H80-A120-B90-C60-D70-S85
SVにて初登場し、ストーリーでは泣かされた方も多いのではないでしょうか。
合計種族値は 505 となり、序盤ポケモンとは思えない水準を持ちます。
また、不要なCが低く配分に無駄がありません。
高いA、並耐久、中速と調整次第で様々な型が考えられます。
今回はそんな マフィティフ にしか出来ないことはなにか、型の1つを考察します。
採用理由と役割
- 比較的マイナーであり、奇襲性能が高い
くさわけ によるS上昇を活かし、上から きしかいせい や みちづれ を狙います。
きしかいせい が一貫する場合は、そのまま3タテもあり得ます。
優秀な特性を3つ持ち、それぞれを活かせる型が違うことから選出段階での型バレがしづらい点も魅力です。
- 主に対面構築での採用となります
- 基本的にはステロ等の無い先発での運用となります
差別化
詳細な技構成については後程触れますが、本育成論のコンセプトとなるため、
くさわけ/きしかいせい/みちづれ は確定となります。
そのため、SV環境において上記に準ずる技構成を実現できるポケモンを対象に差別化を図ります。
くさわけ/きしかいせい/みちづれ を同時習得可能なポケモン
ヘルガー デリバード
こちらの2匹はA種族値の高さで差別化が可能です。
ヘルガー はA90、デリバード はA55のため、マフィティフ のA120が最高値となります。
くさわけ ではないS上昇手段を持ち、きしかいせい/みちづれ を同時習得可能なポケモン
ビークイン エルレイド ハリーセン テツノブジン
いずれも くさわけ の代わりに こうそくいどう を覚えます。
また、ハリーセン はすいすい、テツノブジン はクォークチャージと、特性によるS上昇も狙えますが、こちらのグループは くさわけ と違って相手のタスキを潰しつつ、Sを上昇させることが出来ません。
火力では エルレイド テツノブジン に劣りますが、先発想定である以上、タスキ潰しの有無は十分な差別化要素であると考えています。
簡潔に マフィティフ の強みをまとめます。
- くさわけ/きしかいせい/みちづれ を同時習得可能な中で、A種族値が最高値である
- くさわけ によるタスキ潰しと上からの きしかいせい でタスキ対面の突破性能が高い
- 上から みちづれ を打つことで不利対面への打開策となる
性格
- むじゃき
上から殴れる範囲を広げたいため、Sを上げる性格が推奨となります。
また、タスキを確実に発動させたいため、Dを下げる むじゃき を確定とさせていただきます。
Bを下げる せっかち ついては連続技で落ちやすくなるため、不採用となります。
詳細は努力値配分欄にて後述します。
HD耐久を下げたいのであれば むじゃき の方が適しているのでは?とのご指摘を頂き、確定欄を修正させていただきました。ありがとうございます。
(2023/01/06 追記)
特性
- いかく
相手のAを一段階下げる優秀な特性です。
しかし、タスキの発動を狙いたい都合上、今回のコンセプトとは嚙み合いが悪いため不採用となります。
- ばんけん
いかく を受けることでAが一段階上昇します。
シーズン1の環境では いかく 持ちが少ないため、主に ほえる や ふきとばし、不意のレッドカード等を無効化する目的で選択肢に挙がります。
こちらの場合は、強制交換を防止できるため、くさわけ で上昇させたSが無駄になりません。
- はりこみ
交代してきた相手に2倍のダメージを与えるため、安易な交代を咎めます。
きしかいせい の受けを許さない点を重視し、本育成論ではこちらを確定欄とさせていただきます。
相手目線で いかく が見えない場合に、ばんけん と はりこみ の2択となり、居座られることも多いため、あくまで選択肢の一つとなります。
持ち物
- きあいのタスキ
コンセプト上、確定欄はこちらとします。
- カムラのみ
タスキ枠を他に譲りたい場合はこちら。
その場合、くさわけ ではなく こらえる の採用をお勧めします。
詳しくは技構成欄にて後述します。
努力値配分
調整案を2つ(とおまけを1つ)とSの調整のラインを記載させていただきます。
- 努力値:AS252 B4(確定欄)
Aぶっぱすることで、マフィティフ の かみくだく がH4 ドラパルト に確定1発(100.0〜118.3%)となります。
また、A無補正ハチマキ ドラパルト の ドラゴンアロー で低乱数1発(3.12%) となり、これ以上物理耐久を下げると連続技で落とされやすくなる関係でHB個体値はV推奨です。
また、特殊の連続技は現状 ツインビーム のみであり、こちらはタイプで無効化できるためD個体値は0推奨です。
Hは無振りで2n-1となるため、余りはB降りを推奨です。
- 努力値:A252 B28 S228
ドラパルト を意識される方はこちら。
A無補正ハチマキ ドラパルト の ドラゴンアロー が 82.6〜98.1% となり、確定耐えします。
H12 B12でも確定耐えしますが、HDの耐久を出来る限り下げたいため、B28振りとしています。
Sは最速 ドラパルト 抜きを維持した上で、耐久調整の余りを振っています。
こちらの調整はA無補正ハチマキ ドラパルト の個体数が環境にどれほどいるかわからないこと、また、おにび や ふいうち 持ちには弱いことから調整案の一つとして、紹介に留めさせていただきます。
- 努力値:A252 C4 S252
おまけです。(2022/12/25 追記)
こちらを採用する場合のHBD個体値は0推奨です。
連続技を気にしない場合に、耐久を出来る限り下げたい方向けとなります。
- 素早さ調整ライン
調整される際の参考として、素早さ調整ラインを記載します。
マフィティフ はS↑(1段階上昇)想定で計算しています。
基本的に上を取りたいので最速 ドラパルト 以下はおススメしません。
S252:準速S↑97族抜き、準速S↑98族と同速
S244:準速S↑96族抜き
S236:準速S↑95族抜き
S228:最速S↑81族抜き
S204:最速 ドラパルト 抜き抜き抜き
S196:最速 ドラパルト 抜き
技構成
- くさわけ(確定)
本育成論のコンセプトであり、相手のタスキを潰しつつS上昇を行えるため、確定となります。
- きしかいせい(確定)
本育成論のコンセプトであるため、確定となります。
威力は残りHPの割合によって変化し、最大で200となります。
きしかいせいの威力について
本育成論の マフィティフ はHP実数値が155となるため、こちらを前提に威力を計算しています。
残りHP 6以下:威力 200
残りHP 16以下:威力 150
残りHP 32以下:威力 100
残りHP 54以下:威力 80
残りHP 106以下:威力 40
残りHP 155以下:威力 20
- みちづれ(確定)
こちらもコンセプトのため確定となります。
きしかいせい で突破できない相手を無理やり突破します。
- かみくだく・くらいつく(候補技)
きしかいせい の通らないゴーストタイプへの打点となります。
追加効果を考慮し、かみくだく 推奨です。
主に ドラパルト や サーフゴー に打ちます
H4 ドラパルト 100.0〜118.3% 確定1発
HB特化 サーフゴー 50.6〜59.8% 確定2発
- ほえる(候補技)
- がむしゃら(候補技)
コメントにてご提案いただきました。
ほえる と同様、みちづれ を透かして積んでくる相手に打つことで圧をかけます。
後続の先制技で縛れるようになるため、実質 がむ+せっか のような運用が可能です。
- こらえる(候補技)
タスキが発動しない場合に、HPを調整できるようになります。
また、タスキ枠を他に譲り、カムラのみを持つ場合は、くさわけ と入れ替えての採用となります。
その場合は連続技を確実に耐えられるようになるため、HBD個体値は0推奨です。
くさわけ と入れ替える場合、タスキ潰しができなくなるため、エルレイド や テツノブジン の下位互換になりかねない点に注意が必要です。
テラスタル
- かくとう
きしかいせい の火力を底上げしたいため、確定となります。
基本的にはテラスタルすることで突破できる相手に限り、テラスタルを使用します。
また、テラスタルを温存したい場合は みちづれ を打つといった選択を取ることもできます。
立ち回り例
基本的には くさわけ から入ることでSを上昇させます。
タスキ発動後は上から きしかいせい を打って先発対面を突破します。
後続に対しては突破できるなら きしかいせい、難しければ みちづれ を選択します。
スカーフが想定される等、くさわけ 後に上を取れなさそうな相手の場合は、みちづれ → くさわけ と選択します。
突っ込んでくれば1:1交換、交換されれば くさわけ でS上昇となりますので、後続に きしかいせい と みちづれ を打ち分けます。
与ダメージ計算
マフィティフ の努力値配分は本育成論の確定欄を前提とします。
また、テラスタル時を太字、はりこみ発動時を下線で表現します。
- きしかいせい(技威力は200で計算)
H4 キラフロル 67.3〜79.9% 確定2発
H4 キラフロル 100.7〜119.5% 確定1発
H4 ウルガモス 47.3〜56.0% 乱数2発(79.29%)
H4 ウルガモス 70.9〜83.9% 確定2発
H4 ウルガモス 94.5〜111.2% 乱数1発(68.75%)
HB特化 キョジオーン 62.9〜74.0% 確定2発
HB特化 キョジオーン 94.3〜110.7% 乱数1発(62.5%)
HB特化 キョジオーン 125.6〜147.8% 確定1発
HB特化 ヘイラッシャ 27.7〜32.7% 確定4発
HB特化 ヘイラッシャ 41.3〜49.1% 確定3発
HB特化 ヘイラッシャ 54.9〜65.0% 確定2発
HB特化 ヘイラッシャ 82.2〜97.3% 確定2発
- かみくだく
H4 ドラパルト 100.0〜118.3% 確定1発
HB特化 サーフゴー 50.6〜59.8% 確定2発
HB特化 サーフゴー 100.0〜118.6% 確定1発
HB特化 ラウドボーン 45.5〜54.1% 乱数2発(32.81%)
HB特化 ラウドボーン 88.2〜105.3% 乱数1発(31.25%)
HB特化夢 ハカドッグ 26.8〜31.8% 確定4発
HB特化夢 ハカドッグ 52.0〜62.1% 確定2発
被ダメージ計算
マフィティフ の努力値配分は本育成論の確定欄を前提とします。
- 連続技
無補正A252ハチマキ ドラパルト のドラゴンアロー
→ 86.5〜102.0% 乱数1発(3.12%)
A特化 セグレイブ のつららばり 5回ヒット
→ 90.4〜109.7% 乱数1発(55.4%)
A特化 バンギラス のロックブラスト 5回ヒット&砂ダメ込み
→ 92.5〜113.1% 乱数1発(73.24%)
無補正A252 イッカネズミ のねずみざん 10回ヒット
→ 96.8〜116.2% 乱数1発(83.95%)
A特化ハチマキ ウミトリオ のトリプルダイブ
→ 75.5〜89.1% 確定2発
- タスキ発動ラインの参考として
A特化夢 マスカーニャ のとんぼがえり
→ 82.6〜98.1% 確定2発
C特化 キラフロル のヘドロウェーブ
→ 93.0〜109.1% 乱数1発(50%)
苦手なポケモン
タスキを発動させたいため、先発対面の低〜中火力相手や起点作成してくるポケモンは苦手となります。また、キノガッサ や ミミッキュ 等の先制技持ちも対応できません。
相性の良い味方・構築例
基本的には一匹で完結するため、特定のポケモンと組み合わせる、といった必要はありません。そのため、相性の良い味方は、マフィティフ が対応できない相手に強いポケモンとなります。
そのため、相手の起点作成ポケモンに後出しで対応できる サザンドラ 等は相性が良いです。
また、受け崩し性能の高い サーフゴー 等もおススメです。
個人的にはベストマッチと呼べる組み合わせを思いつけていません。
もし、このポケモンとの相性は最高です!というような案があれば、ぜひコメントにてご教示いただけますと幸いです。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございます。
いかがでしたでしょうか。
ランクバトルが解禁され、早くも一週間が経過しました。
今後はマイナーポケモンも研究が進み、新たな戦術が生まれていくかと思います。
本育成論を読んで、マフィティフ に少しでも可能性を感じていただけましたら嬉しく思います。