はじめに
ほとんどの方ははじめまして。微かに覚えてる人はお久しぶりです。
満を持して発売されたポケモンSVですが、追加ポケモンや追加技、テラスタル等々
色々と考える事が多くて大変な反面、楽しみながらマイナーポケモンを今回も使っています。
今回は所謂害悪型のベトベトンベトベトンの育成論・・・と言うよりは、害悪を維持しつつ倒せない相手には能力低下で負荷をかけて行く技構成の提案に近いです。
誤字脱字その他諸々あると思いますが、見ていただけると幸いです。
ベトベトンってどんなポケモンだっけ?
- 初代から居る毒単ポケモンの一匹
そこそこ高いHとAとDで特殊受けをしながら回避率を上げて、毒を撒きながら殴るというのは昔から一般的に見るベトベトンベトベトンだと思います。
初代はエスパー最強時代であり、その後も超ド安定技のじしんに常に悩まされるため、別段に強いという程ではありませでしたし、今後もそうだと思います。
しかしサン・ムーンではベトベトン(アローラ)リージョンフォームを得て、毒・悪という優秀すぎるタイプを貰い、タイプ一致のはたきおとすでアイテムを剥がしながら、特性のどくしゅで相手を毒にしてダメージを加速させるタイプのベトベトンベトベトン(アローラ)も多々いました。その内アローラから流れ着いてくると思うので今のうちに対策を考えましょう
採用理由と役割
小さくなって毒撒いて身代わりして終わり!閉廷!!
・・・と言うのは昔の話、今作ではそう上手くは行きません。
具体的にこいつキョジオーンやこいつサーフゴーのせいです。
キョジオーンは特性で状態異常にならないため、毒に出来ず、ただでさえ固いのにてっぺきやのろいで防御を上げてくるため、A無振りのベトベトンベトベトンでは殴り倒せず
更に言えばじこさいせいまで持っているため、今作追加されたドレインパンチを使ってもまず倒せないでしょう。
サーフゴーはもう鋼ってだけで駄目です。しかも特性で変化技自体を受けないので、テラスタルでタイプが変わっても毒にできません。その上こいつもじこさいせい持ちです。
なので、今回はこの二体を逆に起点にしつつ、あわよくば倒し、もしベトベトンベトベトンが倒されても相手に負担をかけられる方向性で攻めてみたいと思います。
持ち物
- くろいヘドロ or たべのこし
他のポケモンと競合し辛いくろいヘドロがオススメですが、
後述する戦法を取る場合、たべのこしでないと不具合が出ます。
特性
- ねんちゃく
技構成の関係上これ一択。
相手がトリックでこだわり系の持ち物を押し付けるのを防げる上に、相手の行動がトリックで固定化されるので交代を誘発できます。
ただしはたきおとすに滅法弱くなります。
(アイテムを持っている相手に1.5倍のダメージ+アイテムを失わせる技だが、こちらがアイテムを落とさない為ずっと1.5倍のダメージになる)
性格・努力値と調整
数世代前の振り方ですが、素晴らしい振り方だったので参考にさせてもらいつつ
現状の環境に寄せました。
性格:おだやか(こうげき↓とくぼう↑)
H:228 16n+1 くろいヘドロの回復量重視
B:30 余り。でも地味に大きい
D:252 ぶっぱ
参考元の所と比べてB、Sを捨てています。
理由としては
- ガブリアスガブリアスの生息数が当時と比べて減っているため、地震耐えを意識する必要性が薄くなった。と言うかそもそもつっぱる理由が無い。
- Dを振ることにより、サザンドラサザンドラやサーフゴーサーフゴーに少し当てやすくなる。
- Sをわざわざ振ってまで抜くような相手が現状居ない。
等です。
技構成
- 確定技
ちいさくなる
みがわり
必須。これがないと戦法として成り立たないレベル。
アシッドボム
今回の育成論の肝となる技。当てると相手のDを二段階下げる超強い技
自分の火力補助に加え、ベトベトンが落ちた時の後続に非常に有利に出来る。
- 選択技
10万ボルト 威力90 命中100
通りの良さはそこそこ。低確率だが麻痺も狙える。
地面タイプ相手に弱くはなるので注意。かみなりは当たらないので使いません
かえんほうしゃ 威力90 命中100
こちらもそこそこの通りの良さ。低確率だが火傷も狙える。
こちらもバランスが良い上に、サーフゴーサーフゴー等の鋼タイプに弱点を突けるためアシッドボムの補完には抜群。
ただし、キョジオーンキョジオーンには弱くなる。だいもんじは当たらないので使いません
あくのはどう 威力80 命中100
上の二つよりは通りが良い。素早さの関係上追加効果は死ぬ。
安定感は高いが、威力が少し控えめなのが難点。
シャドーボール 威力80 命中100
こちらも通りが良く、威力控えめな技。追加効果はアシッドボムでDを下げ切ってから戦うことになるので実質死ぬ。
一見隙が無いようにも見えるが、キョジオーンキョジオーンには特性の関係で半減されるので強く出られない。
ギガドレイン 威力75 命中100
身代わりで減ったHPを回復できる以外の魅力は薄いが一応選択肢。
技PPが他の選択肢より少ないため、攻撃としては息切れしやすいのもネック。
使い勝手としては上3つがほぼ同列といったところ。
技欄には10万ボルトとしていますが、好みやPTのポケモンと相談して変えて下さい。
テラスタル
- 基本的はベトベトンでテラスタルは切りません。
・・・が、ベトベトンベトベトンの弱点とするエスパー、地面技透かし。きのこのほうしを透かすため等
主軸にして戦いたい人は悪、飛行、草のテラスを切って良いでしょう。
特に悪テラスタルはあくのはどうを採用した場合、攻撃力の水増しも可能になります。
ここで持ち物欄で書いた不具合が出るので、テラスタルを切る運用を考えている人は必ず読んでください。
くろいヘドロの効果は、「毎ターン自分にダメージ、毒タイプが持ってる場合回復」と言うものです
そう・・・テラスタルを切ってしまうと、毒タイプが消えてしまうので毎ターン回復するどころかダメージを受けてしまいます。
もしベトベトンベトベトンでテラスタルを切って、全抜き狙っちゃおうと思っている人は必ず持ち物をたべのこしにしましょう。
他にもテラスタルを切ってタイプが変わると、「元が悪タイプでいたずらごころの影響を受けないけど、テラスタルでタイプが変わって影響を受ける」「元が電気タイプだから絶対麻痺しないけど、テラスタルでタイプが変わって麻痺になる」など
タイプの特権を捨てた事を忘れて負けを引き寄せる時があるので、バトルの時はそこも気を付けましょう
閑話休題
被ダメージ計算
個人的に良く見かけるなーと思うポケモンのダメージのみ、載せさせていただきます。
一部を除いて全て性格による補正込み(A↑C↑)となります。
また、テラスタルによる威力上昇被ダメに関しては割愛します。
C252サーフゴーサーフゴー
ゴールドラッシュ (40.2〜47.4%)
シャドーボール (26.4〜31.5%)
C252サザンドラサザンドラ
あくのはどう (24.9〜30.2%)
りゅうせいぐん (40.7〜48.9%)
A0B252キョジオーンキョジオーン
しおづけ (13.4〜16.2%)
ボディプレス (14.9〜17.2%)
A252マスカーニャマスカーニャ
トリックフラワー (17.2〜20%)
はたきおとす (47.4〜56%)
A252カイリューカイリュー
じしん (74.7〜88.1%)
げきりん (66.6〜79%)
A252ドラパルトドラパルト
ドラゴンアロー (52.7〜63.2%)
ゴーストダイブ (46.5〜55.1%)
C252水ロトムウォッシュロトム
ハイドロポンプ (30.7〜36.4%)
10万ボルト (24.9〜30.2%)
A252セグレイブセグレイブ
きょけんとつげき (70.9〜83.8%)
じしん (79.5〜93.8%)
C252ラウドボーンラウドボーン
フレアソング (23.5〜27.8%)
だいちのちから (35.5〜42.2%)
A252ガブリアス
じしん (109.1〜129.2%)
げきりん (65.1〜77.6%)
このレベルの攻撃には耐える、このレベルの攻撃には耐えない。程度の参考としてお考え下さい。
やはり特殊受けとしての能力は十分すぎるくらいには高いです。
素のHPも高めな為、タイプ一致じゃなければじしんもそれなりに耐えてくれます。
「このポケモンの計算はあった方が良いよ」などがあれば教えていただければ幸いです。
尚、与ダメージ計算に関しては省かせてもらいます。
立ち回り
十分すぎる特殊耐久を見せつけたベトベトンベトベトンですが、モスノウモスノウや、ピンクの悪魔達ラッキーハピナスよりはどうしても劣ります。
やはりちいさくなる→みがわりを成功させなければなりません。
しかし鈍足故の悲しさ、ほぼ必ず1回は攻撃を受けてしまいます。
受け出しで出すのも良いですが、相手が少しでも積み技をしたら出し辛いので、先発で出すことが多くなると思います
戦い方ですが、余程のことが無い限りは、初手はちいさくなるから入るのがベターでしょう。
ただ相手がキョジオーンキョジオーンやドオードオー、キラフロルキラフロルなど、場をまず作るタイプのポケモンの場合はみがわりから入った方が良いです。
地味にあるS50と言う種族値は、場を作ったり、耐久をするポケモンより微妙に足が速いです。カバルドンカバルドンにも地味に先手が取れます。
そう言ったポケモンは初手にあくび等で動きを阻害してきやすいので、それを回避するのにみがわりは非常に有用です。
後はお祈りしながらちいさくなるを積んで、積み終わったらアシッドボムで相手のDを下げに行きます。
この能力下げは、ベトベトンベトベトンの攻撃の通りを良くすると同時に、後ろに控えた特殊アタッカーに援護する形になるので非常に重要です。
もしベトベトンが倒れたとしても、Dが6段階下がった状態で後ろに引き継げれば、例え相手が特殊耐久型でも、退く選択肢か切り捨てる選択肢を選ぶ事になるでしょう。
かと言ってベトベトンベトベトンを倒さないと当然ジリ貧です。
とにかく避けながら、相手に負荷をかけていく形の戦い方に落ち着くと思います。
また、やっかいな初手キョジオーンキョジオーンに非常に強く出られるのも特徴です。
キョジオーンキョジオーンのほとんどの型は、HとBかDに振って、耐久をしながらしおづけで相手のポケモンを削っていく型だと思います。極稀に滅茶苦茶攻めてくるキョジオーンキョジオーンも居ますが、現在少数だと思います。
そして、そう言ったカチカチの耐久型キョジオーンキョジオーンは、ステルスロック、じこさいせい、のろい+しおづけ、てっぺき+ボディプレスに技構成がなります。
しかしのろいの入ってないしおづけではこちらのみがわりを一撃で破壊出来ない為、ちいさくなるを積む猶予ができます。
ボディプレスに関しても、微妙にあるベトベトンベトベトンの耐久と耐性のせいで、こちらもてっぺきを積まないとみがわりを破壊できません。
その間に悠々とちいさくなるを積み、避けながらアシッドボムを当てていきます。
最後にサブウェポンを適当に当てれば大体終わりです。
キョジオーンキョジオーンに滅茶苦茶困ってる人は是非お試しください。
総じて、耐久ポケモンには有利を取りやすいと言えるでしょう
苦手なポケモン
害悪戦法と呼ばれるちいさくなるですが、いくつか弱点があります。
- 足の遅さから、初手は必ずダメージや状態異常を受けてしまう事
- 必中技には無力な事
- 特性:てんねんには何も意味を成さない事
- ちょうはつ
大体はこんな所でしょうか。
ですので一撃で崩されてしまうガブリアスガブリアス、てんねん持ちのラウドボーンラウドボーンやヘイラッシャヘイラッシャ、きのこのほうしのキノガッサキノガッサ辺りは大抵負けます。
特にラウドボーンラウドボーンはフレアソングでみがわりを貫通しつつCを上げながら攻撃当ててくるので素直に退くか、アシッドボムを撒いて次につなぐのが良いでしょう。
また、ダイマックスが無くなったことにより使いやすくなったヘビーボンバー持ちが一定数居ますので、それも気を付けてください。
相性の良い味方・構築例
やはり相性補完のできるポケモンが居ると非常に良いです。
サザンドラサザンドラは特に補完に優れ、アシッドボムの恩恵にも与れるので後ろに居ると安定感が増します。
オーロンゲオーロンゲとも相性は良く、リフレクター、ひかりのかべを張った後にすてぜりふで退場すればちいさくなるを決めやすくなります。相手によってはみがわりを剥がすのも苦労するでしょう。
ミミズズミミズズと合わせて、しっぽ切りでみがわりを貰ったり、逆に地面技の逃げ先として使うのも効果的です。
最後に
- このような拙い生兵法にお付き合いいただきありがとうございます。
ポテンシャル自体は昔から高く、悪さのできるポケモンでしたが、今回の環境でも十分すぎるほど悪さが出来るポケモンだと思っています。
キョジオーンキョジオーンとサーフゴーサーフゴーに泣かされ続けた結果、「この2体だけは絶対倒したい!でも安直にリククラゲリククラゲ使うのもなぁ!」と悩んだ結果、ベトベトンベトベトンに白羽の矢を立てましたが、思った以上にその2体相手以外に活躍してくれました。
技構成が変態型みたいになってしまいましたが、使ってみたら思った以上に良い塩梅で使えたのでもっと特殊ベトベトン流行ってください()
今後もっと違った角度から戦う事の出来るベトベトンベトベトンの育成論が公開されるのを待っています。