最初に
- 本育成論では、対戦に関する一般的な用語及び略語を使用します。また性格補正有り252振りを「特化」、性格補正無し252振りを「極振り」と表記します。
- ダメージ計算には、ダメージ計算SVのアプリを使用しています。
ふらふらスタイルというフォルムについて
オドリドリ(ふらふら)は第7世代から登場したポケモンで、
オドリドリ(めらめら)・
オドリドリ(ぱちぱち)・
オドリドリ(まいまい)というフォルム違いの仲間がいます。
相手のダンス技にタダ乗りできる専用特性のおどりこを有し、今作ではちょうのまいを習得するなど個性は十分なポケモンです。
シングルよりはダブルが主戦場であり、あるフォルムを除いて3フォルムは(ランクマ初期とは言え)使用率150位以内に入った実績があり、特にオドリドリ(ぱちぱち)は疑似
サンダー枠としてシングルでも150位以内に入った事があります。
…既に皆さんお気付きかも知れませんが、そうです。オドリドリ(ふらふら)だけが唯一ずっと使用率圏外を記録しているポケモンなのです。
その理由はやはりとの複合タイプであるという一点に尽きると言えます。
は攻撃面でも防御面でも(少なくとも現環境では)優れたタイプとは言えず、SV環境への刺さりもよくありません。
特に耐性面は半減を加味しても
オドリドリ(まいまい)の方が優秀と言わざるを得なく、仮に
耐性を活かすとしても現環境に多い
はトリックやアンコール採用率が高い
エーフィや
イエッサン♂が多く起点にするのは困難です。
また、同じのライバルとして
クエスパトラが非常に大きな壁として立ち塞がります。
オドリドリ(ふらふら)はちょうのまい+バトンタッチを両立できますが、
クエスパトラもめいそう+特性かそくで疑似的な蝶舞バトンが出来るため、使うなら汎用性の高い
クエスパトラでええやん…となりがちです。
ただ幸いオドリドリ(ふらふら)は
クエスパトラが覚えないちょうはつを習得するため、ほえる・ふきとばしといった強制交代技やちょうはつ・アンコールなどを封じつつ積めるという点で差別化が出来ます。
ちょうのまい+バトンタッチ+ちょうはつを両立できるのは(ドーブルを除いて)オドリドリ4種だけなので十分な個性ですが、それは同時に他の3フォルムとの差異を見出さないといけないという事です。
先ほどお伝えした通り防御面には期待できないので、攻撃面…つまりは疑似サイコキネシスとも言えるめざめるダンスに長所を見出す必要がありそうです。
タスキを貫く青き果実
攻撃面に長所を、と先の項で言いましたがオドリドリ(ふらふら)は他3フォルムと違い、唯一テラスを切らなければ
に打点がないという大きすぎるハンデを背負っています。
オドリドリのサブウェポンはこごえるかぜとみわくのボイスしかなく、仮にA種族値70を活かしてきしかいせいを採用したとしてもサーフゴーに無力な上、やるなら
オドリドリ(まいまい)の方が適しています。
純粋アタッカーにしてしまっては確実に他3フォルムへ後れを取るため、1ウェポンに絞ってでもちょうのまい+バトンタッチ+ちょうはつを採用するべきだと筆者は考えます。
そしてが弱点を突けるのは
と
ですが、
は他フォルムでも弱点を突けるため、役割対象は
を中心に定めたいところです。
現環境に多いには
キラフロルや
ゲンガーがいますが、どちらもきあいのタスキの採用率がとても高いため単純に殴り合っても勝てず、仮に勝てたとしても蝶舞を積めていないのであっけなく後続に落とされる事でしょう。
タラプやオボンもゲンガーに上から殴られれば間に合わないため、筆者はレンブのみの採用を考案しました。
特殊技を受けた際に八分の一ダメージを与える持ち物で、タスキを潰せるため蝶舞を積んだ状態で突破が可能となり突破後の幅が大きく広がります。
他のフォルムでは1回蝶舞を積んでもキラフロルの攻撃を耐える&レンブの効果と合わせて一撃突破は出来ないため、先発で出されやすい
キラフロル・
ゲンガーを読んで初手出ししやすい点は差別化点になると思います。
持ち物
上述の通り、役割遂行のためレンブのみで確定です。キラフロル・
ゲンガーに加えてタスキ持ちが多い
グレンアルマや
ゾロアーク(ヒスイ)の他、テラスを切れば特性がんじょうの
ジバコイルや
ブリジュラスにも有利に立ち回れます。
テラスタル
がんじょう持ちが一定数いるジバコイル・
ブリジュラスや、
グレンアルマに弱点を突くため
を採用します。
オドリドリ(ふらふら)を採用するならテラスで
対策はマストだと思います。
性格・努力値と調整
性格はおくびょうで準速キラフロル抜きかつ、最近多い物理耐久に厚く振った
ウルガモスを抜けるよう、S↑1で最速
ドラパルト抜き抜きまで振っています。
特殊耐久は臆病キラフロルのパワージェムと臆病
ゲンガーのシャドーボールを確定耐えまで振っています。
また、蝶舞1回で特化グレンアルマのアーマーキャノンを83.6%の確率で2発耐えられるため、対面ならテラスを切らずとも高確率で殴り勝てます。
ちなみにあまり無いケースだと思いますが、対面かつテラスしていない状態なら、C特化ガチグマ(アカツキ)のブラッドムーン+ハイパーボイス+しんくうはに対し蝶舞2回からのバトンタッチが間に合います。
他フォルムは乱数次第ではしんくうはで落ちてしまうため、四分の一減という耐性が有効に働く数少ない相手となっています。
火力は元々居座り続ける事を前提としていないので、ゾロアーク(ヒスイ)をレンブ+C↑1ダンスで倒せる程度に振っています。
技構成
- めざめるダンス
- 威力90のエスパー技。素の性能はサイコキネシスの劣化だが、テラスタルするとテラバーストの上位互換になる。
- バトンタッチ
- 他フォルムと比べて技の通りが悪い
オドリドリ(ふらふら)にとって、退却と後続支援を両立できる重要度の高い技。
与ダメージ計算
めざめるダンスC↑1 | ![]() | 114.4%〜135.8% 確定1発 |
![]() | 143.7%〜170.3% 確定1発 | |
![]() | 96.6%〜115.2% 高乱数1発(81.2%) ※レンブ込みで確1 | |
![]() | 87.7%〜103.8% 低乱数1発(25%) ※レンブ込みで確1 |
![]() | ![]() | 103%〜121.4% 確定1発 |
![]() | 106.7%〜127.9% 確定1発 | |
![]() | 115.5%〜135.4% 確定1発 | |
![]() | 124.2%〜149.1% 確定1発 |
被ダメージ計算
![]() C極振り | うらみつらみ | 74.8%〜89.5% 確定2発 |
![]() C極振り | パワージェム | 82.2%〜99.3% 確定2発 |
![]() C極振り | シャドーボール | 82.2%〜99.3% 確定2発 |
![]() C極振り&へんげんじざい | れいとうビーム | 80.9%〜95.7% 確定2発 |
![]() C極振り | シャドーボール | 84.6%〜100.6% 超低乱数1発(6.2%) |
最後に
拙い文章ではありましたが、ここまで本育成論を見て下さりありがとうございます。オドリドリ(ふらふら)は初登場のSMから今日に至るまで一度も育成論が投稿されなかったポケモンであり、それは多くの人が考察しながらも優位性を見出せなかったからだと思っています。
筆者も「見出せた!」などと言うつもりは口が裂けてもありませんが、少なくとも環境に合わせてカスタマイズすれば、決して手の施しようがないポケモンではないと感じています。
本育成論を見て、もしオドリドリ(ふらふら)というポケモンに興味を持って頂けたなら嬉しいです。
もしアドバイスなどあればコメント欄にてお手柔らかにご教授頂いたり、貴方様の考察をお聞かせ願えると幸いです。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。