ネタがしばらく思い浮かばなかったため超久しぶりの投稿です。
はじめに
- この育成論では非公式の用語である『種族値』『個体値』『努力値』を使用させていただきます。
- 『HP,攻撃,防御,特攻,特防,素早さ』の各ステータスを『H,A,B,C,D,S』と省略させていただきます。
- ダメージ計算はポケモンソルジャー様のダメージ計算ツールを使用させていただきます。
カイリューとは?
カイリューとは初代に登場した600族(当時500族)のポケモンです。SVでは初期から実装されています。
600族ということで数値は非常に高くまとまっていますが、Aの高さ以外やや高めの耐久があるくらいでパッとしない配分になっています。
しかしながら皆さんご存知の通りSV最強の一角でというタイプの強みを活かしつつテラスタルで
などの弱点をいなし、マルチスケイルという最強格の特性で並以上の耐久をさらに高めたうえで豊富な技を活かして暴れまわる存在となっています。
コンセプトと役割
- 基本コンセプト
カイリューといえば?と問えばしんそくやじしん、スケイルショットなどの物理型か、
- アンコールやでんじはを絡めた起点作成型がまず浮かぶと思います。
- しかし、
カイリューはCが100とアタッカーにするにはやや心もとないですが大きくは不足ない程度の数値を持っていて、威力100を超える特殊技を結構覚えます。
カイリュー≠特殊型という一般的な思考を逆手に取って相手の受けを破壊しに行くのが基本コンセプトです。
- 高威力技を詰め合わせた、まさに小学生の頃みんなが考えた(そして一度は通った)『ぼくのさいきょうポケモン』です。
- 雨パ
- 特殊で押して行く際、どうしても高威力技は命中不安がつきまといます。
- ただ、一部特殊技は条件次第では必中になります。
- 例えばふぶきは天候が雪なら必中になります。
カイリューが覚える中で雨で必中になる技がぼうふうとかみなりとがあり、同じく雨の場合威力が上がる水技であるハイドロポンプも習得できる、
- ということで雨パの特殊エースとして基本コンセプトの弱点を補うことにしました。
持ち物
こだわりメガネ
- 特殊技の威力を1.5倍にする代わりに1つの技しか出せなくなるアイテムです。
- Cはお世辞にも高いとは言えないので少しでも打点を補うために威力が高い技だけでなくアイテムでも押し上げます。
いのちのたまもありますが、マルチスケイルとのアンチシナジーがあるため選択肢には挙がりません。
特性
- マルチスケイル
- HPが満タンのとき受けるダメージを半減する特性。
- これにより、大抵の攻撃を耐えて返しの攻撃で落としたり、後出ししてから倒しにかかったりとできます。
性格・努力値と調整
- 性格
- ひかえめ
- 足りないCを少しでも補うためにひかえめです。
- Sに関しては先発のおいかぜで補うため少しでも火力を出したいです。
- 努力値
技構成
確定枠3+選択枠
- 確定枠
- ぼうふう
特殊威力110命中70※30%でこんらん。雨なら必中。晴れなら命中50%。空を飛んでいるポケモンにも命中。
- この型のメインウェポン。
- 素では命中不安ですが、雨なら必中高威力こんらんのおまけつきとよくばりセットな技。
- 意外と広い範囲に等倍で通りますし、半減されてもこんらんさせれば嫌がらせにはなります。
- りゅうせいぐん
特殊威力130命中90※自分のC2段階↓
- 高威力タイプ一致の特殊技なので採用しない理由はありません。なお命中不安。
- 無効タイプがあるのは気になりますが、一貫している場合火力を押し付けていくのに有効です。
- ハイドロポンプ
特殊威力110命中80
- 高威力の
技。当然命中不安。
- 不一致技ですが雨パ採用なので雨の効果でダメージが1.5倍になります。
- ぼうふうりゅうせいぐんが半減される
に等倍で通り、相性補完という面でも有効。
- 選択枠
- かみなり
特殊威力110命中70※30%でまひ。雨なら必中。晴れなら命中50%。空を飛んでいるポケモンにも命中
- 雨必中のためこちらを優先したいです。でも雨以外ならやはり命中不安。
- まひが入れば地味な嫌がらせになります。
アシレーヌなどほぼピンポイント対策ですが、タイプ受けしに来たところを半壊させます。
- アクアジェット
物理威力40命中100※優先度+1
- 物理技ですが先制技。なんと命中安定。
- 先制技で削れたポケモンを上から仕留めます。
- テラスタルの仕様でテラスタイプの技は単発技の場合、威力60未満なら60に引き上げられるため、採用するなら
必須。
テラスタル
- かみなりの威力向上に。
- これにより全ての技に威力補正がかかるようになります。
- また、
カイリューは浮いているポケモンなので
技が飛んできにくいため実質1ターン弱点なしにできます。
技の威力向上に。
カイリューの弱点の補完としては比較的優れているタイプなので耐久向上にも。
- ぼうふうの威力向上に。
- 恐らく一番使うのがぼうふうであるため恩恵は大きいはずです。
- どくびしを引き続き踏まないためそういう意味でも有用。
- 個人的には
とで迷うところです。
立ち回り例
雨始動おいかぜサポートから相手の手持ちを荒らして去っていくため主に2番手運用です。ペリッパーと組ませる前提の調整のためだいたいは
ペリッパー
カイリュー+スイーパーor第2エースという選出になります。
与ダメージ計算
主に使用する想定の相手を並べます。(補足歓迎)
努力値は細かい調整は考慮していないため参考程度に。
- ぼうふう
- H252マルチスケイル
カイリュー…(32.4 ~ 38.4%) 乱数3発 : 97.68%
- H244
ガチグマ(アカツキ)…(83.6 ~ 98.7%) 確定2発
- H244
ウルガモス…(129.9 ~ 154.0%) 確定1発
- H4
サーフゴー…(43.0 ~ 51.0%) 乱数2発 : 2.73%
- H252
ヘイラッシャ…(71.3 ~ 84.1%) 確定2発
- りゅうせいぐん
- H252マルチスケイル
カイリュー…(77.3 ~ 91.5%) 確定2発
- H244
ガチグマ(アカツキ)…(98.7 ~ 116.5%) 乱数1発 : 93.75%
- H244
ウルガモス…(77.0 ~ 91.1%) 確定2発
- H4
サーフゴー…(50.4 ~ 59.6%) 確定2発
- H252
ヘイラッシャ…(84.1 ~ 99.3%) 確定2発
- ハイドロポンプ(雨)
- H244
ガチグマ(アカツキ)…(167.2 ~ 197.3%) 確定1発
- H244
ウルガモス…(129.9 ~ 154.0%) 確定1発
- H4
サーフゴー…(86.6 ~ 101.9%) 乱数1発 : 12.5%
- HD特化
キョジオーン…(96.7 ~ 114.1%) 乱数1発 : 75%
- かみなり
- H252
アシレーヌ…(81.3 ~ 96.3%) 確定2発
- HD特化
アーマーガア…(67.4 ~ 80.0%) 確定2発
- H252
イダイトウ♂…(96.1 ~ 113.7%) 乱数1発 : 75%
被ダメージ計算
※相手ポケモンの努力値は目安です
※マルチスケイル込みでの1発目のダメージ
- C252
サーフゴー
- ゴールドラッシュ…(27.0 ~ 32.3%) 確定4発
- シャドーボール…(18.0 ~ 21.7%) 乱数5発 : 38.38%
- C特化
ガチグマ(アカツキ)
- ブラッドムーン…(35.5 ~ 41.8%) 確定3発
- ハイパーボイス…(22.7 ~ 27.0%) 乱数4発 : 51.93%
- ムーンフォース…(32.3 ~ 38.1%) 乱数3発 : 95.38%
- A特化
カイリュー(ノーマルテラス)
- しんそく…(19.0 ~ 22.7%) 乱数5発 : 97.1%
- スケイルショット(1回)(1発目)…(12.7 ~ 14.9%) 乱数7発 : 0.3%
- スケイルショット(1回)(2発目以降)…(25.4 ~ 29.7%) 確定4発
- げきりん…(57.7 ~ 68.3%) 確定2発
- A252C252
ドラパルト
- ドラゴンアロー…(66.7 ~ 81.0%) 確定2発
- りゅうせいぐん…(49.3 ~ 57.7%) 乱数2発 : 96.48%
- ふいうち…(10.0 ~ 12.2%) 乱数9発 : 77.61%
- シャドーボール…(15.4 ~ 18.0%) 乱数6発 : 39.52%
- A特化
バンギラス
- はたきおとす…(25.4 ~ 30.2%) 確定4発
- ロックブラスト(1回)(1発目)…(13.2 ~ 16.5%) 乱数7発 : 98.6%
- ロックブラスト(1回)(2発目以降)…(26.5 ~ 32.9%) 確定4発
- ストーンエッジ…(53.0 ~ 62.5%) 確定2発
苦手なポケモン
- 特殊受け
- 当然特殊受けは苦手です。特別な性能を持っているわけではないので、強引に突破なんて考えてはいけません。
- 物理
カイリューでも物理受けを強引に破壊することができないのに特殊
カイリューが特殊受けをどうにかできるはずがないです(なおまひこんらん)。
- 特殊
カイリューを読まれた段階で厳しいです。
- 天候変更
バンギラスや
カバルドンは雨を打ち消してくる上に、
バンギラスは
の特性でD1.5倍と致命的に相性が悪いです。
- 天候の取り合いを制する必要があるか、先に排除する必要があります。
- 雨パなのでこれらのポケモンは構築にいる場合かなり高い確率で選出されるでしょうから、裏構築で対応するか、3体目で対応するようにしましょう。
相性の良い味方・構築例
- 相性がいいと言うかもはや相棒です。
- あめふらしおいかぜとんぼがえりと必要な要素が不足なくあり、この型の
カイリューが活躍するには
ペリッパーでなければいけないと断言できるくらいの相性です。
- 伝説環境では
カイオーガもいますが、おいかぜがない上に特殊アタッカーという役割も被るため
ペリッパーほどの相性を発揮できません。
- 雨パの第2エースとして、あるいはすいすいでのスイーパーとして相性がいいです。
- Hが高いため誰も対処できない相手にはいのちがけで強引に突破することもできます。
- 見た目の並びが物理アタッカー2体なので特殊受けを呼びにくいのも非常にいいです。
ペリッパーのおいかぜで実質すいすいとてきおうりょくを両立した破壊神にもなれます。
むしろこっちがエース
最後に
無数に型が存在するカイリューですが、あまりの型の多さに対処が大変で、しかも使うにしてもPTごとに調整が無限にあるのでフィットするまでが大変です。
雨パでも別の型を使うことができますし、得意な物理方面でもシナジーのある技は豊富なので色々試したいです。
初のメジャーポケモンの育成論ですが、常道を外れた型を作ってみてカイリューの懐の深さを感じました。