はじめに
- 初の育成論投稿になります。拙い点もあるかと思いますがご容赦ください。
- SV環境黎明期である今、新ポケモンであるキラフロルキラフロルの型の一つとして提案させていただくだけであり、この型が絶対的に強いとは限りません。こんな調整もあるんだと、参考程度に留めておいてください。
- HABCDSのような非公式の略称を用います。
採用理由と役割
特性「どくげしょう」やステルスロック、置き土産といった技による起点作成型が多いキラフロルであるが、C130 S86というなかなか高いステータスを活かし、アタッカーとしてのポテンシャルを見出しての採用。
初手に投げることで起点作成型を偽装し、相手に予想だにしないダメージを与えられる。
サザンドラサザンドラ、ドラパルトドラパルト、セグレイブセグレイブ、カイリューカイリューといった600族ドラゴンに対して、「マジカルシャイン」で上から負荷をかけることができる。
持ち物
- こだわりスカーフ
当育成論のキモであるため確定とする。タスキ+ステルスロックのような、起点作りを目的とした型についての考察は他に譲る。
特性
- どくげしょう
物理技のダメージを受けると、相手の場を『どくびし』状態にし、相手はポケモンを交代する度に、出したポケモンが『どく』状態になる。
もう一つの特性であるふしょくを採用する意義はないためこちらで固定。起点作成を目的とした型でなくとも十分強力な特性である。
性格・努力値と調整
臆病(S↑A↓)
H132 C164 S212
- S(212)
臆病212振りで実数値146、スカーフ込みで219となり、スカーフ80族や最速ドラパルトドラパルトを抜ける。
龍舞カイリューカイリューを抜かなくていいならドラパルトドラパルト抜きの188振りでもいいが、ドラパ抜き抜き調整等も考えると余裕をもって212振りで良いと考える。
ちなみにS種族値はヒートロトムウォッシュロトムロトムと同じで、212振りだと81族と同速になる。
- C(164)
妖テラスマジカルシャインでH4振りドラパルトドラパルトが確定一発。
妖テラスマジカルシャイン二発でH252振りカイリューカイリューがマルチスケイル込み確定二発。
耐久が少し欲しいためCを削っているが、敵ドラゴンたちの調整次第で乱数が変わってくるため、252まで振り切ってもよい。
- H(132)
余り。H132振りでちょうど実数値175(16n-1)になるため、BDに4ずつ振り分ける必要はない。
Cに振り切る場合はH4振りで実数値159になる。残り40はBDへ。
技構成
ヘドロばくだん
一致メインウェポン。ヘドロウェーブの方が威力が5高いが、追加効果の確率が10%と30%で大きく違うため、基本的にヘドロばくだんの方を推奨。
マジカルシャイン
テラスタル時一致の第二のメインウェポン。基本的に通りがいいため、こだわりアイテムとの相性は良いが、追加効果もない威力80技に過ぎないため抜群を取るのが前提ではある。
エナジーボール
補完枠その1。ウォッシュロトム水ロトム、カバルドンカバルドン、ヘイラッシャヘイラッシャ、キョジオーンキョジオーンなどに刺さる。
だいちのちから
補完枠その2。相手のキラフロルキラフロル、サーフゴーサーフゴー、ラウドボーンラウドボーンなどに刺さる。
候補技
パワージェム
一致技ではあるが、岩技を撃ちたい相手がウルガモスウルガモス、ヒートロトム火ロトムぐらいしか環境にいないため今回は不採用。
これも威力80の通常攻撃であるため、他の技に比べ若干ポテンシャルが低い。
ラスターカノン
鋼を撃ちたい相手には大体毒か地面で十分なことが多いため不採用。
その他変化技
トリックや鬼火といった、スカーフと相性の良い変化技は覚えないため不採用。
テラスタル
フェアリー
マジカルシャインの火力を伸ばすため、対面次第でフェアリーテラスタルを切る。
耐性面ではあまり補完が良いわけではなく、テラスタルしても4倍弱点の地面は等倍で普通に通るが、H83 B90とそれなりの耐久はあるため、陽気珠ガブリアスガブリアスの地震ぐらいなら余裕をもって耐える(69.2 ~ 82.3%)。
立ち回り例
相手の先発にサザンドラサザンドラ、オーロンゲオーロンゲ、ドラパルトドラパルト等の、毒or妖の通りが良いポケモンが予想される際に先発で出す。
相手が起点作成と思い込んで挑発などから入ってくれれば儲けもの、上からスカーフで圧力をかける。
カイリューカイリューやセグレイブセグレイブ(最速以外)なども、一回舞われてもまだ上が取れるため、スカーフがバレていなければ何もさせずに倒すこともできる。
不利な相手が出てきたら大人しく引いて、後から四種類のタイプで上から殴れる可能性を残す。
ただ、場合によっては大人しく倒されることでどくびしを撒き、後続につなげることもできる。
与ダメージ計算
C164振りで計算
努力値のところの上矢印↑は性格補正を指す
- ヘドロばくだん
H252オーロンゲ (92.1 ~ 108.0%) 乱数1発 : 43.75%
H4ミミッキュ (53.5 ~ 64.2%)
H228マリルリ (85.3 ~ 101.0%)
- マジカルシャイン
H4サザンドラ (112.0 ~ 133.4%)
H4ドラパルト (67.1 ~ 79.3%) ※テラスタル時(100.0 ~ 118.3%)
H252セグレイブ (44.2 ~ 52.3%)
H252カイリュー (44.5 ~ 52.6%) ※テラスタル時(66.7 ~ 78.8%)
- エナジーボール
H252ウォッシュロトム (58.6 ~ 70.1%)
D252ヘイラッシャ (44.5 ~ 52.5%)
- だいちのちから
H252サーフゴー (54.7 ~ 65.0%)
H252D↑252ラウドボーン (43.7 ~ 52.2%)
H252D↑252キョジオーン (36.8 ~ 43.5%)
被ダメージ計算
A↑252ドラパルト 鉢巻ドラゴンアロー (83.5 ~ 99.5%)
C252サザンドラ 眼鏡あくのはどう (67.5 ~ 80.6%)
A↑252セグレイブ きょけんとつげき (76.0 ~ 89.8%)
A252カイリュー じしん (146.3 ~ 173.8%)
C252ウォッシュロトム ハイドロポンプ(110.9 ~ 131.5%)
苦手なポケモン
4タイプフルアタ構成により、環境で見る多くのポケモンに対し弱点を突くことはできるが、キョジオーンキョジオーン、モロバレルモロバレル、ラッキーラッキーのような受けポケモンを突破するほどの火力はない。
また、相手パーティにカバルドンカバルドンがいる場合、初手で対面したときに補助技から入ってくれればいいが、地震を撃たれただけで死ぬため博打になってしまう。
ヒートロトムウォッシュロトムロトム対面も、相手もスカーフだった場合上を取られてハイドロポンプで死ぬかボルチェンされるため、安定する行動がない。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
結局、初手で出して起点作りかと思いきやアタッカーという初見殺しにすぎない型であるので、正直に言ってしまえば何より意表が突ける以上の強さはありません。
しかし、相手の初手サザンドラサザンドラが舐めてかかってきたのを無傷で返り討ちにできた時などは中々爽快なものがありますので、良ければぜひ使ってみてください。
また、使う気がなくとも、相手の先発キラフロルが上から殴ってくる可能性があることを覚えていってください。
後から加筆・訂正箇所が見つかりましたら随時修正いたします。