はじめに
- 本育成論では、ステータスのHABCDS等の略称や、3値等の非公式用語を用います。
- ランクバトル開始前の考察になるため、ランクバトル開幕後のトレンドにそぐわない型になる場合がございます。
- 考察不足による削除の要望が多い場合削除いたします。
こんにちは、3年ぶり2度目の投稿になります。とらばさみです。
今回の育成論では、ポケモンホームによりヒスイヌメルゴンの解禁が控えているということで、鋼テラスタルヌメルゴンについて考察していきたいと思います。
採用理由
採用理由として、まずドラゴンという特有の耐性と圧倒的特防種族値を活かした対特殊性能。また、ラウドボーンやドオーといった特性天然を持つ新ポケモンに左右されないアシッドボムを活かし、相手の受けポケモンの崩しが期待できること。
また、前作以前同様、一定数存在するであろうロトムに対して強く動ける点を評価した。
さらに、竜鋼と非常に優秀な複合を持つヌメルゴン(ヒスイ)ヒスイヌメルゴンが大きく注目されていることを受け、また原種が苦手な氷、フェアリーに対して鋼テラスタルが非常に有効に働くと思い鋼テラスタルを採用。
また、ヌメルゴンを愛する者として絶対に活躍させたいという思いで採用した。
持ち物
とつげきチョッキ
今回の型では対特殊性能に特化し、より多くの役割をもつことができ、種族値的に効率の良いとつげきチョッキで確定とします。
特性
そうしょくで確定とします。キノガッサやモロバレル、アラブルタケのキノコのほうしや、マスカーニャの新技トリックフラワー等を無効化することができます。
夢特性であるぬめぬめもあり得なくはないですが、草技無効という強力な恩恵を受けられず、発動機会も接触技を受けた時のみと、Bが低く物理技が苦手なヌメルゴンヌメルゴンとのシナジーが悪いので見送らせていただきます。
性格・努力値と調整
- 性格
控えめで確定とします。最低限の火力を確保するためです。
- 努力値 H252 C252 S4
H252 H=B+Dを意識してH252振り。
C252 サイクル戦において相手の交代先に少しでも負担を与えるため252振りとしています。
S4 同速意識。余り。
その他調整案
H252 B4 C236 D4 S12
S4振り80族抜き調整です。ヌメルゴンミラーやS4振りカイリュー、またHAギャラドスを意識しています。技構成欄でも述べますがギャラドス意識なら10万ボルト採用を推奨します。
その他調整案ございましたらコメントにてご提案ください。
技構成
- 確定技
アシッドボム
対受けループ等で相手の交代に合わせて打つことで相手の受けを崩しを狙うことができます。特性天然に対しても有効です。
テラバースト
威力80命中100。この型のコンセプトになります。対フェアリー、氷に対し有効です。
今までヌメルゴンの特殊鋼技の習得はなかったので、いわゆる奇襲性能はあると思います。
アシッドボム+テラバーストでミミッキュを倒せたり、新600族セグレイブにもタイプ上有利を取ることができ、私も対面でテラスタルすることで処理したことがありますが、状況次第で地震持ちに返り討ちに遭ってしまうことは頭に入れておきましょう。特に、氷タイプの地面テラスタルは範囲が広く脅威ですので、セグレイブ対面で安易に竜技、鋼テラバーストで攻撃するのは危険と言えます。
- 選択確定技
竜技は以下の2つから選択になります。
りゅうせいぐん
威力130命中90。瞬間火力はこちらが上。ただし命中不安であったり、攻撃後C2段階ダウンしてしまうのはネックです。2発目までは総与ダメージはこちらが上です。サイクル戦を考えるとC2段階ダウンはそこまで痛手にならないと判断し私はこちらにしました。
りゅうのはどう
威力85命中100。安定技。命中安定ですが威力が低く竜対面で遂行速度の低下や受けだしへの圧力をかけることがあまり期待できません。C2段階による隙を重く見る場合こちらになります。
- 選択技
かえんほうしゃ/だいもんじ
竜鋼を両半減する鋼に有効です。環境で強いとされるサーフゴーやハッサム、またキノガッサ等への打点となります。命中安定なら火炎放射、威力重視なら大文字です。竜鋼炎の範囲は多くのタイプに抜群を取ることができ、特性を除きすべての複合に等倍以上を取ることができます。
10万ボルト/かみなり
ギャラドスやイルカマン(ナイーブ)ドヒドイデ等への打点になります。ギャラドスやイルカマン(ナイーブ)マリルリは火力が高く、物理で押し切られてしまう場合があるので火炎放射より優先度は低め。かみなりは火力は見込めますがダメージ期待値も低いので非推奨。
なみのり/ハイドロポンプ
炎、地面、岩に対する打点はこちら。公式公認の波乗りハイドロ問題ですが基本的に波乗りでいいです。ウルガモスHBカバルドン、特防が比較的低いイダイナキバテツノワダチへはH振りならば確定2発取ることができます。イダイナキバテツノワダチはあの見た目でヌメルゴンヌメルゴンより早いので注意が必要です。(言うてヌメルゴンもあの見た目でS80ありますが)
きあいだま
新準伝説の悪4体への打点。またバンギラスやドドゲザンへの4倍打点になります。ただ、命中70と安定しないこと、また、不一致抜群程度の火力では1撃で落とせる決定力が不足していることがネックであり優先順位はほかの技に比べて低い。
役割と立ち回り例
受け崩し
これは8世代以前までの基本的な役割です。相手の受け構築に対して起用します。受けループの場合先発での起用も考えられます。鋼以外に対してアシッドボムが刺さるので、有利対面や相手の交代が考えられる場合に有効なアシッドボム、鋼相手(アーマーガア等)の多くのポケモンに火炎放射で確定二発を取ることができます。詳しくはダメージ計算の欄を参照。新ポケモンで特性天然であるラウドボーン、ドオーにも圧力をかけることができます。
対ロトム
こちらも8世代以前までの役割の一つで、フロストロトム以外に対してメインウェポン両半減でき、ロトムに対し仕事をさせません。鬼火も特殊なのでさほど問題ではないので、ロトムを見たらヌメルゴンヌメルゴンに受けだし、という動きが強いです。
対キノガッサ、モロバレル
きのこのほうしを無効化し、キノガッサの場合、胞子タネマシンガンマッハパンチ岩封、のような構成に対してはダメージレースで勝てます。モロバレルは、鋼テラスタルすることでどくどくを無効にすることができますし、A実数値最低の94にすればイカサマは乱数五発と、圧倒的有利に戦うことができます。回復技で粘ってくるときはアシッドボムで特防を下げましょう。
鋼テラスタルによる奇襲
今作ならではの要素であり、誘うフェアリーや、ドラゴン対面に対して強く、フェアリー引きに対してアシッドボム→鋼テラバーストで落とす動きが強かったり、サイクル戦の過程において1サイクル目でテラスタルを隠して引く、といった動きができれば奇襲としての強みはより活きます。
ただ、当然ですがやみくもにテラスタルしてしまうと、竜で受けられた攻撃が受からなくなってしまうといった危険性を備えているので、初手テラスタルはもちろん、相手の控えのポケモンが見えていない&予想できない場合のテラスタルは危険性が高いといえます。
特に初手テラスタルが失敗して倒された時が最悪で、相手目線、もう自分のテラスタルが無いことが分かっている立ち回りをされてしまい、相手の強いテラスタルを一方的に押し付けられると相当苦しくなります。
ダメージ計算
【与ダメ】
(アシッドボム1回で2倍、2回で3倍、3回で4倍です)
- 竜の波動
H252D4 ヒートロトムヒートロトムウォッシュロトムウォッシュロトムカットロトムカットロトム
67~81(42.7~51.6%) 乱数2発(1.1%)
H4イーユイイーユイ
61 ~ 73 (46.6 ~ 55.8%) 乱数2発 : 76.17%
H252H4ラウドボーンラウドボーン
90 ~ 106 (42.7 ~ 50.3%) 乱数2発 : 1.17%
D4サザンドラサザンドラ
152 ~ 182 (91.1 ~ 109.0%) 乱数1発 : 56.25%
D4パルシェンパルシェン
129 ~ 153 (103.2 ~ 122.4%) 確定1発
HD特化ドオードオー
51 ~ 61 (21.5 ~ 25.8%) 乱数4発 : 1.34%
H252テツノドクガテツノドクガ
66 ~ 78 (35.3 ~ 41.8%) 確定3発
- 龍星群
H252D4 ヒートロトムヒートロトムウォッシュロトムウォッシュロトムカットロトムカットロトム
102~121(65.0~77.1%) 確定2発
H4イーユイイーユイ
93 ~ 111 (71.0 ~ 84.8%) 確定2発
H252D4ラウドボーンラウドボーン
136 ~ 162 (64.5 ~ 76.8%) 確定2発
D4サザンドラサザンドラ
236 ~ 278 (141.4 ~ 166.5%) 確定1発
D4パルシェンパルシェン
198 ~ 234 (158.4 ~ 187.2%) 確定1発
HD特化ドオードオー
78 ~ 93 (33.0 ~ 39.3%) 乱数3発 : 99.53%
H252D4テツノドクガテツノドクガ
100 ~ 118 (53.5 ~ 63.2%) 確定2発
竜の波動と流星群では遂行速度がまるで違うため流星群の採用を推奨します。
- 10万ボルト
H252D4ドヒドイデドヒドイデ
76〜90(48.4~57.3%) 乱数2発(89.1%)
H4ギャラドスギャラドス
204~240(119.3~140.4%) 確定1発
D4イルカマン(ナイーブ)イルカマン
146 ~ 172 (83.5 ~ 98.3%) 確定2発
D4イルカマン(マイティ)イルカマン(覚醒)
112 ~ 134 (64.0 ~ 76.6%) 確定2発
- 火炎放射
H252D4アーマーガアアーマーガア
112~134(54.6~65.3%) 確定2発
H252D4キノガッサキノガッサ
150 ~ 178 (89.9 ~ 106.6%) 乱数1発 : 37.5%
HD特化モロバレルモロバレル
84 ~ 100 (38.1 ~ 45.3%) 確定3発
H252サーフゴーサーフゴー
110 ~ 130 (56.8 ~ 67.1%) 確定2発
- 波乗り
H252D4カバルドンカバルドン
130 ~ 154 (60.5 ~ 71.7%) 確定2発
H252D4イダイナキバイダイナキバ
164 ~ 194 (74.3 ~ 87.8%) 確定2発
H252D4テツノワダチテツノワダチ
134 ~ 158 (68.4 ~ 80.7%) 確定2発
- 気合玉
H252D4砂バンギラスバンギラス
180~212(87.0%~102.4%)乱数1発(12.5%)
H4イーユイイーユイ
116~138(88.5%~105.3%)乱数一発(31.3%)
H252ディンルーディンルー
160 ~ 190 (61.1 ~ 72.6%) 確定2発
- テラバースト(鋼)
H4ミミッキュミミッキュ
88 ~ 104 (67.2 ~ 79.4%) 確定2発
H252D4キョジオーンキョジオーン
98 ~ 116 (47.4 ~ 56.1%) 乱数2発 : 76.17%
【被ダメ】
- 通常時
A252テクニシャンキノガッサキノガッサのがんせきふうじ
69 ~ 82 (35.0 ~ 41.7%) 確定3発
A特化イルカマン(マイティ)イルカマン(覚醒)の冷凍パンチ
146 ~ 174 (74.2 ~ 88.4%) 確定2発
A特化ギャラドスギャラドスの地震
81 ~ 96 (41.2 ~ 48.8%) 確定3発
A特化イダイナキバイダイナキバのインファイト
151 ~ 178 (76.7 ~ 90.4%) 確定2発
テラスタルA252 +2ミミッキュミミッキュのシャドークロー
168 ~ 198 (85.3 ~ 100.6%) 乱数1発 : 6.25%
C特化フォルムチェンジヒートロトムロトムのボルトチェンジ
13 ~ 16 (6.5 ~ 8.2%) 乱数13発 : 0.29%
晴れテラスタルC特化眼鏡ヒートロトムヒートロトムのオーバーヒート
74 ~ 88 (37.6 ~ 44.7%) 確定3発
C特化テツノツツミテツノツツミの冷凍ビーム
78 ~ 92 (39.6 ~ 46.8%) 確定3発
C特化サザンドラサザンドラの流星群
102 ~ 122 (51.8 ~ 62.0%) 確定2発(1,2発目どちらも最大乱数を引いても確定耐え)
テラスタル珠C252イーユイイーユイの悪の波動
57 ~ 70 (29.0 ~ 35.5%) 乱数3発 : 19.58%
タイプ不一致イカサマ
38~45(19.2~22.8%)乱数5発(98%)
一致イカサマ
57~67(28.9~34%)乱数3発(1.5%)
- 鋼テラスタル時
A252珠ミミッキュミミッキュのじゃれつく
52 ~ 62 (26.4 ~ 31.5%) 確定4発
A252ガブリアスガブリアスの逆鱗(対面を想定)
68 ~ 81 (34.5 ~ 41.2%) 確定3発
C特化ニンフィアニンフィアのハイパーボイス
21~26(10.9~13.2%)乱数8発
A252セグレイブセグレイブのきょけんとつげき
74 ~ 87 (37.6 ~ 44.2%) 確定3発
苦手なポケモン
- 物理ポケモン
このポケモン最大の弱みとして、物理アタッカーの多くに撃ち負けてしまう点が非常に痛いです。引き先に物理受けや威嚇持ちは必須と言えます。
- アシッドボムを無効にしてくる鋼受けポケモン
技一覧でアーマーガアなどに有利を取れると説明しましたが、アーマーガアがHDやタラプ持ちだと、火炎放射では受けが成立し、その場合もヌメルゴンでは突破できません。剣盾と違いダイマックスで強引に突破するという選択肢も取れませんので、TODに持ち込めるポケモンや炎、電気ポケモンなどに交代する必要が出てきます。
- カバルドンなどのあくび+ステロ持ちのポケモン
これはほかの眠り耐性のないポケモンでも言えることですが、先発で出して出くわしてしまうと、相手のあくびステロの起点になってしまうので、あくびステロ持ちが選出画面に見えた時に先発で出すことはおすすめできません。
相性の良い味方
相性の良い味方として、私はHAゴツメギャラドスを使っています。
テラスタル時の炎格闘地面をすべて半減以下、ギャラドスの4倍弱点である電気半減と相性補完の観点で優れています。ただしこの並びだとテツノカイナやフリーズドライ持ちに圧倒的に不利を取られてしまうので、それらに対応できる鋼、フェアリーポケモンやギャラドスを地面テラスタルさせることも考えられます。
ちなみに私が最初に使用した構築は
です。相手のトドロクツキ、ミミッキュ、ドラパルトがとてつもなく重かったので
このヌメルゴンヌメルゴンを使って構築を組むうえでフェアリーや、ミミッキュに安定するポケモンはかなりマストで入ってくると思います。
終わりに
いかかでしたでしょうか
今作はテラスタルによって有利、不利が逆転したり、思わぬ火力で制圧したり役割破壊ができるので、Tire表に載っていないマイナーポケモンでも十分活躍の余地があると思います。
ランクバトル開始前ですが、予想される環境ポケモンに対してより多くの役割を持てるように考察したつもりですので、ヌメルゴンヌメルゴンが好きで使ってみたい!ヌメルゴン(ヒスイ)ヒスイヌメルゴンをいち早く使いたい!という人はぜひ使っていただけると嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。