はじめに
ポケモンSV発売してからというものニンフィアニンフィアというポケモンは、おそらく最も多くの人に育成されたポケモンではないでしょうか。今回は、金策からレイドまでなんでもこなせるニンフィアを対戦でも無双させる型の紹介です。
注意
- この論では、HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをそれぞれHABCDSと略します。
- ランク上昇値を+〇と略します。
- 性格補正をかけて努力値を252まで振った状態を〜特化と略します。
- ダメージ計算にはgane8のダメージ計算機を使用します。
ニンフィアの主な役割
現在、SVの環境ではテラスタルをフル活用してあらゆる物理型ポケモンを起点にできるキョジオーンキョジオーンが猛威をふるっています。そんなキョジオーンの主な対処法の一つとして、みがわりでしおづけの定数ダメージを防ぎ、起点にするという方法があります。この戦術を実現する条件としては
- 特殊型であること
- めいそうなどの積み技により全抜きが狙えること
- キョジオーンに対してみがわりを確実に置けること
この3つが挙げられます。このすべてを満たせるポケモンがニンフィアとなっています。
ニンフィア特有の戦い方
ニンフィアの役割は対キョジオーンだけでなく、たべのこしとあくび、めいそうを活用することで、疑似的なハメ戦術も可能になります。ハメの条件としては
すこし曖昧ですが主にこの2つになると考えられます。特にニンフィアはテラバーストの仕様によって、ワンウェポンでも実質的に広い技範囲を獲得できます。詳しくは特性に書きます。
また、ハメの方法については
1.起点にできるポケモンの前であくび
2.起点にできないポケモンにあくびが入ったらめいそう
これを繰り返すことでめいそうを積みまくることができます。仮に起点にできないポケモンに倒されてもそのポケモンはねむりになってしまうため、裏のポケモンでさらに起点にできます。
持ち物
みがわりやあくびを最大限利用するためたべのこしで確定です。
オボンのみなどの回復実でも使えないことはないですが、性能が大幅に落ちてしまいます。
特性
テラバーストを最大限生かせるフェアリースキンで確定です。テラバーストはテラスタルしていない場合ノーマルタイプの特殊技になりますが、ニンフィアのテラバーストは、フェアリースキンにより実質威力95のフェアリー技として運用できます。テラスタル時には、テラスタイプと同じタイプの技に変化するので、フェアリー技で突破が難しい相手を別なタイプの技で突破することができます。
性格・努力値と調整
・性格……ひかえめ (特攻↑攻撃↓)
・努力値……H180 B228 C92 D4 S4
- 調整意図
H……16n+1調整。みがわりを4回置きつつ、たべのこしで効率よく回復できます。
B……キョジオーンのB4振り+2ボディプレスをみがわりが確定耐えします。これによりHDキョジオーンの突破が安定します。
C,D,S……余りです。ハメをする場合すばやさはなるべく低いほうがよかったりもしますが、とんぼがえりやボルトチェンジではみがわりは割れないためあまり問題にはなりません。
技構成
- テラバースト
……威力80 命中100 ノーマル特殊技
主力技です。テラスタルにより理想の技範囲が得られます。
- めいそう
……変化技
ニンフィアの全抜きを補助する技です。
- みがわり
……変化技
キョジオーンのしおづけを防いだり、めいそうを絡めて行動保証を作ることができます。
- あくび
……変化技
これでニンフィアを突破してくる物理アタッカーに対してねむりか交代を強いることができます。かなり強い技ですが、キノガッサキノガッサを始めとするねむり使いが多い影響でねむり対策がなされてる場合が多いので、打たなくていい場面では打たないなど、しっかりとリスク管理をすることをおすすめします。
・ハイパーボイス
みがわり貫通のフェアリー技で、テラバーストよりも実質威力が12高くなります。入れる枠はないですが、どうしてもツーウェポンで戦いたい場合はみがわりかあくびを外して入れることになると思います。
・はかいこうせん
ニンフィアのフェアリー技最大火力を出せる技です。ハイパーボイス同様、入れる枠はないです。
・アシストパワー
めいそうを最大まで積むことで威力260まで上がります。崩し性能を上げたい場合はあくびなどを外して採用することになります。
テラスタル
- ほのお……フェアリー技を半減してくるはがねタイプに抜群で攻撃できます。加えて、耐性変化ではがね技を2倍から半減に、毒技を2倍から等倍にできます。デメリットとして、ほのおタイプに両技半減で受けられてしまい、キョジオーンのしおづけでみがわりを壊されるようになりますが、積みエースとしての汎用性が高いのでこれをおすすめしています。
- じめん……フェアリー技を半減してくるほのおを はがね どくタイプ全てに抜群で攻撃できます。特性てんねんでめいそうを無視してくるラウドボーンラウドボーンの突破も狙えます。しかし、サザンドラサザンドラやアーマーガアアーマーガアなど浮いているポケモンにはダメージすら入らなくなってしまうので、ほのおには使い勝手で劣りますが、十分候補にはなり得ます。
- ゴースト……ミミッキュミミッキュと同じタイプ。ゴーストタイプの技を半減してくるあくタイプにフェアリー技で抜群で攻撃できるため、両方とも半減できるポケモンは現状カエンジシカエンジシとタギングルタギングルのみです。おまけにフェアリータイプの弱点のどくタイプをゴーストタイプで半減できます。しかし、テラバーストを使える順番がフェアリー→ゴーストなので攻め方面の使い勝手は想像よりかは悪いです。キョジオーンを重く見たい場合や上2つのテラスタイプのイーブイを持ってない場合はこれでもいいと思います。
- はがね……ザシアン(王)のタイプ。フェアリータイプの弱点のはがね技とどく技を両方とも半減以下にできます。受け意識のテラスタルで、ほのおタイプに比べて耐性面は優秀になりますが、ボディプレスを持ったはがねタイプ(アーマーガアとか)に弱くなってしまうのがデメリットですが、普通にアリなテラスタイプです。
・くさ……どく技が両方とも抜群ですが、厄介なキノコのほうし、やどりぎのタネ、〇〇ごなを無効化できます。できると言っても、キノガッサスコヴィランモロバレルこのあたりに有利になるわけではないので選択肢止まりです。評価点としては、てんねんで能力上昇を無視してくるヘイラッシャヘイラッシャに抜群をつけることが挙げられます。
・あく……ニンフィアがブラッキーに。サーフゴーサーフゴーのシャドーボールを半減できるのでゴーストの一貫のある構築ではサーフゴーのシャドーボールにめいそうを合わせる使い方ができます。これも良いタイプではないので選択肢止まりです。
ダメージ計算
- 対HB特化キョジオーンキョジオーン
・+1フェアリースキンテラバースト……55.5 ~ 65.7%
・一致等倍テラバースト……30.9 ~ 36.7%
⇅
・等倍しおづけ……12.9 ~ 15.5%
・半減ボディプレス……13.4 ~ 16%
- 対HD特化B4振りキョジオーンキョジオーン
・+2フェアリースキンテラバースト……52.6 ~ 62.3%
・一致等倍テラバースト……22.2 ~ 26.5%
⇅
・半減+2ボディプレス……20.7 ~ 24.3%(みがわりが確定耐え)
しおづけをみがわりで受けることができれば安定して突破が可能です。後出しはしおづけさえ受けなければ可能です。
- 対耐久無振りC252サザンドラサザンドラ
・フェアリースキンテラバースト……182 ~ 217.9%
・一致等倍テラバースト……38.3 ~ 45.5%
⇅
・等倍あくのはどう……27.9 ~ 33.1%
・抜群ラスターカノン……37.3 ~ 44.5%
突破するぶんにはスキンテラバーストで十分です。どくやはがねタイプのテラスタルに対してはこちらもテラスタルを切ることで引き続き起点にできます。ちょうはつには注意。
- HC特化サーフゴーサーフゴー
・フェアリースキンテラバースト……19.5 ~ 23.1%
・+1一致抜群テラバースト……98.9 ~ 117.5%%
⇅
・抜群ゴールドラッシュ……94.3 ~ 111.9%
・等倍シャドーボール……31.6 ~ 37.8%
+1一致抜群テラバーストは93.8%の乱数1発です。ゴーストラッシュをほのおテラスタルで受けてめいそうを積んで突破が可能です。スカーフトリックには注意しましょう。
- HB特化ラウドボーンラウドボーン
・フェアリースキンテラバースト……21.3 ~ 25.1%
・一致等倍テラバースト……35.5 ~ 41.7%
⇅
・等倍フレアソング……20.7 ~ 24.8%
抜群のタイプにテラスタルすれば楽に突破できます。突破する際は、フレアソングでの攻撃がみがわりと積み技を貫通することに注意しましょう。抜群テラスタイプ以外だと突破は難しいので裏に有利なポケモンを用意しておきましょう。
- HD特化ヘイラッシャヘイラッシャ
・フェアリースキンテラバースト……26 ~ 30.7%
・一致等倍テラバースト……21.4 ~ 25.6%
⇅
・等倍アクアブレイク……26.4 ~ 31.6%
抜群のタイプにテラスタルすればぎりぎり勝てるかなというレベル。基本不利なので裏に有利なポケモンを用意しておきましょう。
- 耐久無振りAC252ドラパルトドラパルト
・フェアリースキンテラバースト……110.4 ~ 130%
・一致等倍テラバースト……46 ~ 53.9%
⇅
・等倍ドラゴンアロー……44.5 ~ 53.8%
・等倍ゴーストダイブ……39.3 ~ 47.1%
・等倍りゅうせいぐん……38.8 ~ 45.5%
・等倍シャドーボール……23.8 ~ 28.4%
倒すぶんにはスキンテラバーストで十分です。特性がすりぬけだった場合、みがわりを貫通してダメージを与えてくるので気をつけましょう。
- H4A252ミミッキュミミッキュ
・+1フェアリースキンテラバースト(ばけのかわダメージ、いのちのたまダメージ一回込み)……100 ~ 114.5%
・一致等倍テラバースト……43.5 ~ 51.1%
⇅
・等倍+2いのちのたまじゃれつく……85.4 ~ 101%(6.3%でひんし)
・ゴーストテラスタル等倍+2いのちのたまシャドークロー……89.1 ~ 105.1%(25%でひんし)
めいそうを1回積めていればワンパンで倒せるので、対面は分のいい確率で勝てます。ただ、こちらもほぼ体力が残らないため、あくびとステルスロックを絡めて定数ダメージで削りきるのが楽だと思います。
- 耐久無振りA252キノガッサキノガッサ
・フェアリースキンテラバースト……157 ~ 186.6%
・一致等倍テラバースト……65.1 ~ 77.7%
⇅
・等倍テクニシャンタネマシンガン(5回)……85.4 ~ 103.6%
みがわりは等倍なら2回、半減なら3回で割れます。めいそうを積まなくても倒しに行けますが、きあいのタスキがある場合は確実に眠らされてしまうので、ステルスロックでタスキを潰す、あくびで交代を狙って倒すなど工夫が必要です。
- HB特化アーマーガアアーマーガア
・フェアリースキンテラバースト……19.5 ~ 23.4%%
・+1一致抜群テラバースト……99.5 ~ 117%
⇅
・等倍ブレイブバード……33.1 ~ 39.3%
・半減ボディプレス……11.9 ~ 13.9%
+1一致抜群テラバーストは87.5%の乱数1発です。ちょうはつ持ちの場合、早めに倒したいポケモンなのでめいそうを一回積んでテラバーストで落としましょう。
・等倍フェアリースキンテラバースト……42.6 ~ 50.3%
・一致等倍テラバースト……36.3 ~ 42.6%
⇅
・等倍ボルトチェンジ……23.8 ~ 28.4%
・等倍10まんボルト……30 ~ 36.2%
・等倍ハイドロポンプ……37.3 ~ 44%
・等倍オーバーヒート(リーフストーム)……31.6 ~ 37.8%
ヒートロトム以外には3積みスキンテラバーストでワンパンできます。スカーフやメガネのトリックとおにびにさえ注意すれば起点にできます。
苦手なポケモン
- キノガッサ……どう頑張っても上からキノコのほうしを打たれます。サーフゴーなどに交代しましょう。
- ラウドボーンヘイラッシャ……テラスタイプ次第ですが、てんねんのせいで突破が面倒です。高火力で攻撃できるポケモンやちょうはつを持っているポケモンに交代しましょう。
- どくげしょうキラフロルなどのどくびし使い……どく、もうどくはみがわりで防ぎますが、どくびしはどうしようもないです。もし選出するならドオーなどのどくタイプでどくびしを消す動きがいいと思います。
相性の良い味方・構築例
- サザンドラカバルドンドオーキョジオーンステルスロックを使えるポケモン……ニンフィアのあくび連打と相性がいいです。構築に合わせて好きなポケモンを選びましょう。
- カイリューミミッキュパルシェンボーマンダ積みエース……ニンフィアのあくびで眠りながらも突破してきたポケモンを起点にして全抜きを狙います。ニンフィアは特殊アタッカーなので、強力な物理エースを採用しやすいです。
おわりに
この論のニンフィアよりもおんみつマントサーフゴーなどの直接的な対策もありますが、このニンフィアなら汎用性の高さを落とさずに対策が可能です。
質問、指摘、感想等あればコメントによろしくお願いします。最後までご覧いただきありがとうございました。