はじめに
はじめましての方ははじめまして、そうでない方はn度目まして、靄と申します。今期もマスボ級到達いたしましたので、セグレイブハバタクカミヘイラッシャの並びを崩せる自慢の鋼テラスリーフィアリーフィアの育成論を、と思っていたのですが…
20数戦したところでセグレイブ入りのパーティに1度しか当たらず、さすがに育成論を執筆できる試行回数ではありません。対策すると当たらなくなるのはあるあるですね。代わりといっては何ですが、晴れ始動役として活躍してくれたコータスコータスの育成論を投稿します。
以下、注意事項です。
- HABCDSや珠、襷といった、一般的に用いられている範囲の通称・略称を使用します。
- 特筆しない限り、ポケモンは理想個体(6V)とします。
- 採用理由は愛です。他のポケモンとの最低限の差別化、およびランクマッチで戦える程度の強さはありますが、類似の立ち回りができるより取り回しやすいポケモンも存在しうる点、ご了承ください。
- 立ち回りの都合上、晴れエースとの同時選出を前提とした記述があります。
コータスの採用理由と強み
採用理由は、晴れパにおける天候始動役です。現在ランクマリーガルなポケモンのうち、場に出るだけで天候を晴れにすることができる特性をもつものはこのコータスのみとなっています。将来、禁伝環境になれば朱色の鼓動を持つコライドン、DLCで内定しているキュウコンなども同様の役割が担えますが、現段階では唯一無二の性能であり、差別化は不要です。
コータスの強みとしては
- 特性日照りにより場に出るだけで天候奪取ができる。
最大の採用理由たりえる部分です。裏の晴れエースのポテンシャルを最大限引き出せるのはもちろん、コータス自身の炎技も火力が上がるため、対面に負荷をかけることができます。水技の威力を半減することで弱点を消せるのもナイス。先発ウォッシュロトムのハイドロポンプを無理やり耐えて一仕事してくれます。
- 豊富な補助技
欠伸やステルスロックといった優秀な起点作成技を習得し、後続の晴れエースが全抜きしやすい場を作れます。
- 脱出パック+オーバーヒートのコンボによる対面操作・自主退場
蜻蛉帰りのように複数回使えるわけではありませんが、裏に引っ込むギミックを持つため晴れターンを無駄にすることなく裏につなげます。C無振りでもオバヒの火力が無視できないほど出るのもグッド。
- トリルエース適正
今回は起点役としての育成論ですが、日照り+タイプ一致の炎テラスタル+拘り眼鏡の補正を乗せた噴火をトリル下で放つエース運用もできます。ガブリアスくらいなら飛ばせるむちゃくちゃな火力が出ます。
一方ウィークポイントとしては、
- Sが遅く、上から挑発を打たれたり、被弾して噴火の火力が落ちたりと妨害されやすい。
これにつきます。比較的やることは有名ですし、理想通りの展開ができないこともままあります。
本論は暑い岩とフレアドライブを持つ晴れ始動役・起点作成役のコータスを扱います。
差別化
前述のとおり、ほかに日照り持ちがいないので他のポケモンとの差別化は不要です。が、脱出パック持ちのコータスとの差異には簡単に触れておきます。
- 脱出パック持ちコータス
オーバーヒートとのコンボで裏に引っ込むことができます。そのため晴れターンが切れた後、クッションがてら天候の再始動が可能になります。持ちがいいので何度も晴れ展開が可能なのがこちらの長所。
一方本論の暑い岩型は1回の晴れターンが長いので、居座って戦うエースにはこちらがおススメ。がっつり積んで全抜きする場合、対面気味の戦い方をする場合はこちらに軍配が上がるかと思います。
持ち物
- 暑い岩
本論のコンセプトなので確定。晴れターンが3ターン伸びます。これにより欠伸やステルスロックを使ってもなお十分な晴れターンを裏に残すことができます。
特性
日照りで確定です。場に出るだけで日本晴れを打てるようなもので、非常に強力な特性です。
テラスタル
- 炎
確定欄です。とはいえ、このコータスにテラスタルを切ることはほぼないかと思います。テラピース50個も重たいですし、あえて変える必要はないと思います。
性格・努力値と調整
性格は呑気、努力値はA196、B204、D108。以下調整意図です。
H:フレアドライブでの自主退場をしやすくするため、無振り
おそらく本論の確定欄を見た有識者は「なんで耐久振りなのにHに振らずBDにふりわけているんだ。努力値効率が悪いだろう。」と感じたことと思います。実際、耐久を可能な限り高めることを考えるのであればHに振るのが妥当ですし、確定欄の数値以上の耐久になるはずです。ただ、コータスは受けポケではなく天候始動役。あくまでも主役は裏の晴れエースであり、そのうえで求められるのは場を作った直後に落ちるようなちょうどいい耐久です。
過去作では自爆や大爆発を習得したため、残りHPにかかわらず自主退場することができましたが、SVでは使えません。代わりに脱出パックを利用するケースが多いですが、その場合は暑い岩が持たせられないので、特に積むタイプの晴れエースは窮屈な運用を強いられていました。そこで着目したのがフレアドライブです。この技の反動でちょうどよく落ちるため、H実数値はあまり上げないように努力値調整を考えました。
HD:眼鏡ハバタクカミのシャドーボールを確定耐え
とりあえず採用率高いハバタクカミの前で一回は動けるようにしたいので、シャドーボール確定耐えまでDを振ります。
B:ボディプレスがH252セグレイブに対して確定2発
熱交換に対してはあまり炎技打ちたくないので…結構削れるんですけどね。
耐久面では何かを意識して振ったわけではないですが、たまたま地面テラスセグレイブの地震をちょうど確定耐えです。元の種族値の高さもあいまって、よほどでなければ物理は1~2発耐えます。
A:残り
フレアドライブの威力と反動ダメージをなるべく高めるために残りを全投入します。オーバーヒートや噴火のイメージが強いため、コータスは特殊型と思われがちですが、実はACの種族値は同じ。物理型でもいい火力出ます。例として、オバヒあたりを受けに来たH振りハピナスなんかが消し飛びます。
S:最遅
無補正にしたり多少振ったりしたところで抜けるポケモンは実質いません。それならば最遅にして、相手がトリルを打ってきたときに動かしやすくするほうがいいでしょう。そんじょそこらのトリルエースよりは遅いです。
技構成
ダメージ計算にはポケソル様のツールを使用しています。見やすさのためこちらでは最低限の記載です。コータスはA196、B補正204、晴れ補正ありです。
確定技
フレアドライブ
コンセプトなので確定。対面への負荷と自主退場を兼ねます。多くの場合は特殊型と誤認されるため、意表をついて1匹持っていくこともしばしば。ほんとに起点作成役なのかお前さん…
H252セグレイブ:118~141(53.2~63.6%) 確定2発
HB特化オーロンゲ:103~123(51.0~60.9%) 確定2発
H252ハピナス:439~517(121.3~142.9%) 確定1発
無振りガブリアス:57~68(31.2~37.2%) 乱数3発(79.71%)
欠伸
相手を次のターン終了時に眠らせる技。その遅効性から交代を誘発しやすく、対面操作、積みポケ流しなどに効果的です。下記のステルスロックとの相性も抜群。先発で出したらまずこれかステロか、といった感じで、特に外す理由はないかと思います。
ステルスロック
後出ししてきた相手に岩タイプの定数ダメージを与える設置技です。裏のエースが全抜きするに際し、襷・頑丈のような行動保証を無力化したり、ちょっと足りない火力を補助したりと、やはりあると嬉しい技です。
選択枠
ボディプレス
確定欄はこちら。攻撃力ではなく防御力でダメージを計算する技です。ほとんどの場合一致+晴れ補正の乗るフレアドライブのほうが火力が出るかと思います。採用理由は前述のとおり、セグレイブに対して熱交換を発動させずに負荷をかけたいからです。
H252セグレイブ:112~132(50.5~59.5%) 確定2発
H252ドドゲザン:180~212(87.0~102.5%) 乱数1発(12.5%)
無振りテツノツツミ:92~110(70.3~84.0%) 確定2発
ピンポイント気味なので、ここはお好みで入れ替えてもいいと思います。その場合はABに振った努力値は再検討です。
他の候補としては、ラムの実を楯に無理やり積んでくるカイリューギャラドスあたりにあらがえるクリアスモッグ、特殊高火力の大文字・噴火、追加効果で火傷が狙える噴煙、欠伸とは噛み合わないものの物理を起点化できる鬼火、ワンチャン狙える地割れ、などです。
立ち回り例
先発起用が基本。裏に晴れエースと、スイーパーor受けポケの3体で選出が基本です。初手は基本的にステロか欠伸です。相手の先発に合わせてどちらを先に使うか選択してください。ただし、オーロンゲのような挑発が飛んできそうな対面ならフレアドライブからもありです。体力が削れて来るタイミングに合わせてフレアドライブで自主退場し、晴れエースに4~5ターン晴れ天候を残せれば上出来です。ステロとフレドラで消耗した相手のパーティを晴れエースで崩していきましょう。
注意点として、基本的に仕事が済んだら戦闘不能になるため、複数回の晴れ始動にはあまり向きません。そういった展開であればH振りの耐久型や、後攻脱出オバヒで裏を安全に着地させられる方のほうが良いです。
苦手なポケモン
コータスの足で上をとれることはないので、ステロや欠伸は使えなくなります。大人しくフレアドライブ連打か、引き先がいるなら温存もありです。同様にアンコール持ちもつらいところですが、こちらなら1回行動できるだけまだまし。
1回ポッキリの長い晴れターンを残す動きになりがちなので、コータス退場後に天候を上書きされると動きにくくなります。晴れ選出は諦めるのが無難です。
それと、相性が悪いとまでは言いませんが、相手の古来種の古代活性を発動してしまう点には注意です。ブーストエナジーも消費しなくなるので、持ち物の判別も少し難しくなります。
相性の良い味方
主役。彼らの存在がコータス採用理由に直結します。
天候が晴れの時にSが2倍になる特性で、パラドックス解禁後のSインフレにも十分ついていけます。筆者はリーフィアを採用しています。というかリーフィアのためにコータス採用しています。
スカーレット限定のパラドックスポケモンたちです。特性の古代活性で日差しが強い時に能力が上がるため、晴れパとの相性が良いです。
晴れなしでも十分に高性能とはいえ、やはり特性が発動した状態が真価。Aが1.3倍になったうえでスカーフ巻いて殴ってくるイダイナキバとか、なかなかに恐ろしいものがあります。
あとがき
最後までご覧いただきありがとうございました。コータスコータスの育成論はすでに充実しており、新規投稿するのは正直少し気が引けましたが、少しでも参考になる部分があれば幸いです。
自爆か大爆発、帰ってこないかな…
それでは。
付録・ダメージ計算
強みの伝わりそうな与ダメは抜粋して技構成の欄に乗せてありますので、併せてごらんください。こちらではよく見かけるポケモンに対しての与ダメ・被ダメを雑多に並べます。ご要望あればコメント欄まで。
与ダメージ
- フレアドライブ(晴れ補正込)
H68ハバタクカミ:177~208(127.4~149.7%) 確定1発
無振りマスカーニャ:296~350(196.1~231.8%) 確定1発
HB特化サーフゴー:168~198(86.6~102.1%) 乱数1発(12.5%)
H252コノヨザル:133~157(61.3~72.4%) 確定2発
HB特化カバルドン:72~85(33.5~39.6%) 確定3発
反動ダメージは上記の3分の1です。
- ボディプレス
HB特化ウォッシュロトム:36~43(23.0~27.4%) 乱数4発(54.23%)
無振りサザンドラ:112~134(67.1~80.3%) 確定2発
被ダメージ
- 物理方面
A特化カイリューの地震:78~92(53.8~63.5%) 確定2発
A特化カイリューの神速:31~37(21.4~25.5%) 乱数4発(0.24%)
A特化セグレイブの地震:80~96(55.2~66.3%) 確定2発
A特化セグレイブのテラスタル地震:120~144(82.8~99.4%) 確定2発
A特化ドドゲザンのドゲザン:49~58(33.8~40.0%) 確定3発
無振りカバルドンの地震:74~90(51.1~62.1%) 確定2発
A特化イルカマン(ナイーブ)の晴れ下ウェーブタックル:78~92(53.8~63.5%) 確定2発
- 特殊方面
C特化サーフゴーのシャドーボール:88~105(60.7~72.5%) 確定2発
C252眼鏡ハバタクカミのシャドーボール:121~144(83.5~99.4%) 確定2発
C252テツノドクガのヘドロウェーブ:100~118(69.0~81.4%) 確定2発
C252テツノツツミのハイドロポンプ:102~122(70.4~84.2%) 確定2発