はじめに
はじめましての方は初めまして、そうでない方はお久しぶりです。アカシタというものです。
いよいよポケモン第9世代・SV環境が始まりましたね。
今回はそんなSVの目玉システム「テラスタル」を生かしたアタッカーサーフゴーの考察をしていきたいと思います。
注意点
- 当育成論では【努力値】【種族値】【個体値】といった非公式の呼称を使用します。
- 各ステータスに対する表記を下記内容で使用します。
H:HP
A:こうげき
B:ぼうぎょ
C:とくこう
D:とくぼう
S:すばやさ
- 本育成論で扱うポケモンは特に断りがない限り、すべて理想個体となります。
- 努力値が252振られており、かつそこに上昇補正のかかる性格を持っている状態のことを「特化」と呼称します。
ご了承下さい。
サーフゴーサーフゴーについて
(この項はサーフゴーの説明となっています。十分にサーフゴーについて理解しているという方は読み飛ばして下さい。)
サーフゴーは第9世代で登場した、コレクレー(はこ)の進化系です。「コレクレーのコイン」を999枚集めてレベルアップという非常に面倒な進化条件を持っています。
- 攻撃面
サーフゴーは133という高いC種族値とゴースト・はがねという等倍範囲の広い複合タイプを持つポケモンです。
専用技のゴールドラッシュははがね版のりゅうせいぐん(Cダウンは1段階であり命中は100)という、「技威力の低いラスターカノン」か「自傷ダメの大きいてっていこうせん」の2択しかなかったはがね特殊技界に革命を起こす破格の性能をした技となっています。
- 防御面
ゴースト・はがねという複合タイプは、半減以下が12個(内無効3個)に対して弱点が4つという非常に優秀な耐性を持っています。
HBDの種族値もそれぞれH87B95D91と並以上にはあるため、よほど火力に特化している相手でなければ不一致弱点技程度は耐えることができます。
また、特性おうごんのからだ(相手からの変化技を受けない)により相手からの妨害を受けにくいという点も強力です。
いのちのたまについて
(この項はいのちのたまの説明となっています。十分にいのちのたまについて理解しているという方は読み飛ばして下さい。)
その効果は「持たせると、技の威力が1.3倍になる。ただし、攻撃後に自分のHPが最大HPの1/10だけ減る。」というもの。
SVではストーリークリア後にテーブルシティにあるデリバードポーチで50,000円で購入できます。
コンセプト
等倍範囲の広いゴースト・はがねの一致技をひかえめC133×いのちのたまという高火力で放ち相手のサイクルに負荷をかけることを主軸としつつ、
テラスタイプ【かくとう】により
弱点であるあく・ゴースト・ほのお・じめん技を等倍以下にして受ける。
ゴースト・はがね技を受けに来たはがねタイプや悪タイプに弱点を突く。
ことで相手のサイクルを崩壊させることが今回のコンセプトです。
はがねタイプにテラスタルするドラゴン・フェアリーポケモンや、準伝説組が一定数環境に出現することが予想されるため、それに対して刺さる型となっています。
採用理由
- 耐性を生かしつつ着地し火力を押し付けるサイクル要員。
- はがねテラスタルポケモン対策。
- キノガッサ対策。(キノコのほうし無効+一致技を両方半減にできる)
持ち物
いのちのたま
コンセプトのため確定です。
今回のサーフゴーは
・等倍相手に火力を出すこと。
・受けに出てきたポケモンに奇襲気味にテラスタルから抜群技を撃つこと。
がコンセプトであるため技の打ち分けができないこだわりメガネや等倍時に火力が出せないたつじんのおびの採用はできません。
特性
おうごんのからだ。
コンセプトのため確定です。というかこれしかありません
性格・努力値と調整
H212、C252、D44、性格ひかえめ
H:いのちのたまの自傷ダメージを抑える10N-1調整
C:火力を出すため振り切る。
D:C252イーユイのオーバーヒートを確定耐え。
技構成
確定技
ゴールドラッシュ
威力120、命中100のはがね技。攻撃後にCが一段階下がる。
メインウェポン。コンセプトのため確定。
シャドーボール
威力80、命中100のゴースト技。20%の確率で相手のDを一段階下げる。
メインウェポンその2.コンセプトのため確定。
選択確定技
以下の2つのどちらかから選択します。
テラバースト
威力80、命中100のノーマル技。テラスタル中はテラスタイプに技のタイプが変化する。
呼ぶはがね・あくに刺さる役割破壊技。
メリット
・命中安定。
デメリット
・テラスタルを切らなければかくとう技として使用できない。
・技の威力が低い。
きあいだま
威力120、命中70のかくとう技。10%の確率で相手のDを一段階下げる。
呼ぶはがね・あくに刺さる役割破壊技。
メリット
・高い威力により、抜群相手にはもちろん、等倍相手にもかなりの威力が出る。
※テラスタル時の役割対象の1体であるイーユイがほのおテラスタルしてきた際に、テラバーストでは確定2発となってしまうが、こちらならH4イーユイに対して81.2%の乱数1発となる。
・テラスタルを切らなくてもかくとう打点として使用できる。
デメリット
・命中不安。
選択技
10まんボルト
優先度☆☆☆☆☆
威力90、命中100のでんき技。10%で相手をまひにする。
はがねを受けに来たみずタイプに撃つサブウェポン。環境に一定数居る飛行テラスタルポケモンに刺さる点も優秀。
かみなり
優先度☆☆☆
威力110、命中70のでんき技。30%の確率で相手をまひにする。
技威力で妥協したくない人はこちらを。10まんボルトで十分な場面が少なくないため優先度は下がる。
パワージェム
優先度☆☆☆
威力80、命中100のいわ技。
はがねを受けに来たほのおに刺さるサブウェポン。技威力が低いので高耐久相手では弱点を突いても倒せないことが多々あるため少し優先度は下がるか。
サイコキネシス/サイコショック
優先度☆☆
威力90/80、命中100のエスパー技。追加効果省略。
毒タイプに対する打点。役割対象は少ない。
でんじは、じこさいせいなどの変化技
優先度☆☆
技範囲を広げて殴った方が強い型なので、技スペースを割いてまで採用するかは微妙。パーティメンバーとの兼ね合いでは採用も視野に入るか。
テラスタル
かくとう
コンセプトのため確定です。
立ち回り例
例1
1ターン目:味方サザンドラVS相手キノガッサ
→サザンドラをサーフゴーに交代。相手のキノガッサのキノコのほうし、かくとう技を無効にしながら着地。
2ターン目
相手の居座りかつタスキ読み→シャドーボールを選択。
相手の居座りかつタスキ以外読み→ゴールドラッシュを選択。
相手の交代読み→相手のパーティに一貫しそうなもの、受け出ししてきそうなポケモンに刺さりそうな技を選択。
有利対面を作れた時、相手のパーティにイーユイディンルーなどのサーフゴーに対して強く出られるポケモンがいる場合は交代してくる可能性が高いので、交代読みでテラスタルかくとう技を選択することは有力です。
例2
味方サーフゴーVSイーユイ
テラスタルした場合に、下記の被ダメージ計算のイーユイから受ける技で倒されるほど
→削れていない=テラスタルしてテラバーストorきあいだま
→削れている=控えから有利ポケモンを繰り出すか、諦めてサーフゴーを切る
- 必要な場面以外でテラスタルをしないことが重要になります。
被ダメージ計算
- テラスタル時
C252 オーバーヒート 82.5〜97.3% 確定2発
特化 オーバーヒート 90.4〜106.8% 乱数1発(43.7%)
C252テラスタル一致 オーバーヒート 110.0〜130.1% 確定1発
特化 かえんほうしゃ 62.4〜74.6% 確定2発
C252テラスタル一致 かえんほうしゃ 77.2〜91.0% 確定2発
メガネC252 かえんほうしゃ 85.7〜101.5% 乱数1発(12.5%)
メガネ特化 かえんほうしゃ 94.1〜111.1% 乱数1発(68.7%)
特化 あくのはどう37.5〜44.4% 確定3発
メガネ特化 あくのはどう 41.2〜49.2% 確定3発
A252 じしん 41.7〜49.7% 確定3発
A252 じごくづき 16.9〜20.1% 確定6発
A252 じごくづき 23.8〜28.5% 乱数4発(94.2%)
A252 つららおとし 50.7〜60.3% 確定2発
A252こだいかっせい じごくづき 25.3〜30.1% 確定4発
A252こだいかっせい げきりん 76.7〜91.0% 確定2発
A252いのちのたま ドラゴンアロー 58.2〜69.8% 確定2発
C252いのちのたま シャドーボール 39.6〜48.1% 確定3発
- 非テラスタル時
A特化テクニシャン じならし 62.4〜74.0% 確定2発
A特化テクニシャン がんせきふうじ 15.3〜18.5% 乱数6発
A特化テクニシャン タネマシンガン 一発当たり9.5〜11.6% 確定11発
A252いのちのたま かげうち 38.6〜46.5% 確定3発
A252いのちのたま じゃれつく 21.1〜25.3% 乱数4発(0.7%)
与ダメージ計算
- ゴールドラッシュ
無振りドラパルト 114.7〜136.1% 確定1発
H4ハバタクカミ 178.6〜210.6% 確定1発
H252キノガッサ 132.9〜157.4% 確定1発
HD特化キョジオーン 110.6〜131.8% 確定1発
HD特化モロバレル 55.2〜66.0% 確定2発
無振りトドロクツキ 82.2〜97.7% 確定2発
H252カバルドン 90.6〜106.9% 乱数1発(43.7%)
HD特化ディンルー 35.8〜42.3% 確定3発
H4カイリュー 59.2〜70.6% 確定2発(マルスケ未考慮)
- シャドーボール
H252ヒートロトム 76.0〜90.4% 確定2発
H252ジバコイル 61.5〜72.8% 確定2発
D252テツノカイナ 43.2〜51.5% 乱数2発(7.8%)
H252D4ハッサム 66.6〜79.0% 確定2発
D252ヘイラッシャ 45.7〜54.2% 乱数2発(50.7%)
- テラバースト(テラスタル時)
H4イーユイ 132.8〜156.4% 確定1発
H4ほのおテラスタルイーユイ 66.4〜78.6% 確定2発
HD特化ディンルー 54.3〜64.3% 確定2発
H4トドロクツキ 109.3〜130.9 確定1発
H252ジバコイル 1223.1〜145.1% 確定1発
H252チオンジェン 81.2〜97.3% 確定2発
H252はがねテラスタルドドゲザン 110.6〜131.8 確定1発
無振りしんかのきせきラッキー 40.9〜48.0% 確定3発
- きあいだま(テラスタル時)
H4かくとう等倍テラスタルイーユイ 98.4〜116.0% 乱数1発(81.2%)
HD特化ディンルー 81.3〜96.0% 確定2発
H252チオンジェン 121.8〜143.7% 確定1発
無振りしんかのきせきラッキー 60.0〜70.4% 確定2発
- 10まんボルト
H252マリルリ 86.4〜102.8% 乱数1発(18.7%)
HD特化ドヒドイデ 54.7〜64.3% 確定2発
無振りイルカマン(マイティ) 96.5〜114.2% 乱数1発(75.0%)
H252ウォッシュロトム 45.8〜54.1% 乱数2発(41.0%)
D252ヘイラッシャ68.0〜80.8% 確定2発
HD特化ヤドラン 61.8〜109.4% 確定2発
※かみなり・パワージェム・サイコキネシス・サイコショックについては、優先度の低さと尺の都合から省略させて頂きます。。
苦手なポケモン
ここまで説明してきたようにテラスタルを切ることで逆転することは可能ですが、基本的には不利な対面です。サイクルの中でこちらが消耗している場合や、テラスタルを他のポケモンに残しておきたい場合には勝ち目がないので、他の味方ポケモンで対処できるのであればそちらに任せた方がよい場合も多々あります。柔軟に対処しましょう。
変化技を受けないサーフゴーですが、1人で勝手に能力を上げる相手を止める術はないので他の味方ポケモンで対処する必要があります。
- タスキ持ち高火力ポケモン
きあいのタスキを持つことがあり、なおかつ返しの一撃でこちらを倒してくるポケモンには対面で勝てません。
相性の良い味方
かつてサザンガルドと呼ばれたサザンドラギルガルド(シールド)は、互いの弱点を互いが半減以下にするという非常に優秀な相性補完をもつ並びでした。
サーフゴーはギルガルド(シールド)と同じ複合タイプを持っているので当然サザンドラとは相性が良いです。
トドロクツキはサザンドラと異なりじめん技が一貫してしまうためサイクルを回す上ではサザンドラよりも扱いが難しいですが、S119という高い素早さと、サーフゴーに対して出てきた特殊受けポケモンに対して物理打点を持てることが強みです。
最後に
本育成論を読んでいただきありがとうございました。
本論のサーフゴーはサイクル構築はもちろん対面構築に入れてもそれなりにしっかりと仕事をしてくれる使いやすい型だと思います。とりあえずサーフゴーに進化させたけどどんな型にしようか迷っている方にもお勧めです。