【12/4 文章の一部修正、シーズン1対応】
HABDCSなどの略称を使用します。
個体値は全て理想個体を前提とします。
ダメージ計算はスマホアプリ「ダメージ計算 SV」を使用しています。
はじめに
お久しぶりです。以前剣盾でレックウザドリュウズレックドリュ構築を上げたエメルです。
今回はSVより登場した新トカゲポケモン、モトトカゲモトトカゲの育成論となります。
よろしくお願いいたします。(以下常体)
採用理由と役割
- 「しっぽきり」と「さいせいりょく」、それなりの耐性と高い素早さによるサイクル適正
モトトカゲとミミズズの専用技であるこの技だが、モトトカゲは隠れ特性として「さいせいりょく」を持つ。
ドラゴン、ノーマルというタイプも、耐性面ではそれなりであり、特にゴーストタイプに耐性がある点が優秀。
更にS121という高い素早さから先制でしっぽきりを行うことにより、自身の体力の1/6だけを代償として、控えのポケモンを安全に着地させることが出来る。
- ノーマルテラスタル鉢巻「すてみタックル」によるサイクル破壊性能
現環境で最速かつタイプ一致で「すてみタックル」を打つことが出来、更にテラスタルで火力を底上げしつつ、環境にメジャーなドラゴンタイプの弱点を消すことが出来る。
本論のモトトカゲであればその火力指数は120×147×1.5(鉢巻)×2.0(テラスタル一致補正)=52,920となる。
これは図太いHBドヒドイデに57.3%〜67.5%のダメージと、等倍ダメージでありながらドヒドイデを確定2発に押し込める程といえばその火力の高さが分かるであろう。
持ち物
- こだわりハチマキ
モトトカゲはA95とアタッカーとしてはやや物足りない数値なので、サイクルにより負荷をかける為にもこちらを推奨。なんも考えずにぶっぱして相手の計画ぶっ壊すの楽しい。
- いのちのたま
技固定を嫌うなら。反動ダメージもさいせいりょくである程度軽減できる。その代わり火力は多少落ちる。
特性
- さいせいりょく
これ一択。しっぽきりで減る体力を回復でき、場合によっては複数回尻尾を切れる為、ミミズズとの差別化点となる。
性格・努力値と調整
【案1:基本形(準伝・パラドックスポケモン込み環境想定)】
- 性格
ようき(C↓S↑)
- 努力値
12-252-0-0-0-244
- 実数値
147-147-85-x-85-189
H:3n(さいせいりょく最高効率)
A:ぶっぱ
S:最速トドロクツキ抜き ※S120族ダグトリオウミトリオと同速。
しっぽきりの消費HPは最大HPの半分(端数切り上げ)のため偶数の方が良いのだが、H実数値を3nとして回復量を1増やすことで、HP消費量はH実数値146の場合と変わらなくなる。
Aはすてみタックルの火力を上げる為、ぶっぱとする。過剰であると考えるのであれば、SやH、Bに振ってもよい。
SはモトトカゲのSに近く、かつ環境に多く存在するであろう最速トドロクツキを抜く調整とした。
【案2:シーズン1対応版】
- 性格
ようき(C↓S↑)
- 努力値
12-208-180-0-0-108
- 実数値
147-141-108-x-85-170
H:3n(さいせいりょく最高効率)
A:余り
B:意地キノガッサのマッハパンチを最高乱数切り耐え(93.6%)
S:最速ガブリアス抜き
ランクマッチシーズン1で準伝説ポケモン・パラドックスポケモンが使用できない。その為、案1の素早さ調整が活きにくくなったことから、先発に出てきやすいキノガッサの行動を見てから(マッハパンチorその他)安定して行動できるようにするため、攻撃と素早さを削り、防御に多く振った調整とした。
素早さ調整に関してだが、仮想敵の1匹であったイッカネズミを採用しているパーティが想定より少なく、仮に出てきても他のゴースト・鋼ポケモンなどで対処すれば問題ないと判断し、最速ガブリアス抜きとした。
技構成
- 確定枠
すてみタックル
今回のコンセプトなので確定。ノーマル技は抜群タイプこそないが、半減以下となるタイプが岩、鋼、ゴーストと少なく、受け出し出来るポケモンが少ない。すてみタックルの反動はさいせいりょくで軽減できるのもおいしい。
しっぽきり
モトトカゲを使う上では欠かせないので確定。不利対面であったとき、自身のHPの半分(さいせいりょくにより実際は1/6)を代償に、交換したポケモンを安全に着地させることが出来る。
- 選択技
はたきおとす
すてみタックルが効かないゴーストへの打点として。たべのこしなどの厄介な持ち物を落とす効果もサイクル戦を仕掛ける上では便利。本論ではこちらを採用。タマゴ技。
とんぼがえり
しっぽきりと同じく自身を交代する技。しっぽきり程リターンが得られるわけではないが、ミミッキュの皮を剝がしたり体力が不安な時にHPを回復する手段として使うなど、あると便利な場面が意外とある。本論ではこちらを採用。
案2の場合、キノガッサの行動を見てから交代先を選べるため、優先して採用したい。
ちょうはつ
いのちのたまを持たせる場合のみ採用可能。上から挑発を入れることで相手の積みや妨害を許さない。
げきりんorドラゴンダイブorドラゴンクロー
テラスタルを切らずに自分より遅いドラゴンと撃ち合いたいなら。
しかし、ノーマル・ドラゴン技はどちらも鋼タイプに半減される上に、
逆鱗は行動制限、ドラゴンダイブは命中不安、抜群ドラゴンクローの威力は等倍テラスタルすてみタックルのそれと同じとそれぞれデメリットが付きまとうため、優先度は低め。
テラスタル
- ノーマル
本論ではこれで確定とする。理由としては以下二点。
・すてみタックルの火力の底上げ
・対策されやすいドラゴンタイプを消すことにより、一致抜群技を耐えられる可能性がある
(例:ノーマルテラスタル時、ハバタクカミの性格補正無しムーンフォースが80.2%〜94.5%の確定二発となる)
立ち回り例
- 基本的に先発に起用で起用する
- 自身が上から動けそうだが、不利対面→しっぽきりで後続を無償降臨させる。
- 自身が上から動けそう、かつ通常のすてみタックルで突破出来そう→良い感じに突っ込む(※きあいのタスキの警戒を忘れずに!)
- 自身が上から動けそうで通常のすてみタックルではダメージが足りない、かつ後続にテラスタルを切ってもうま味が少なそう→テラスタルを切って思いっ切り突っ込む
- 自身が上を取れない不利対面→素直に交代。
与ダメージ計算
※いずれも持ち物、テラスタルなしの場合とする。
珠は1.3倍、鉢巻は1.5倍、テラスタルはノーマル技のみ1.33倍をそれぞれダメージに乗算する。
【案1の場合】
- すてみタックル
無振りトドロクツキ:109〜130(60.5〜72.2%)
無振りイッカネズミ:111〜132(74.4〜88.5%)
H4振りイーユイ:100〜118(76.3〜90.0%)
H244B12振りニンフィア:115〜136(57.2〜67.6%)
無振りウルガモス:118〜139(73.7〜86.8%)
無振りガブリアス:87〜103(47.5〜56.2%)
- はたきおとす(相手が持ち物ありの場合)
H4振りサーフゴー:94〜112(57.6〜68.7%)
- とんぼがえり
無振りサザンドラ:72〜86(43.1〜51.4%)
【案2の場合】
- すてみタックル
H244B12振りニンフィア:109〜130(54.2〜64.6%)
無振りウルガモス:112〜132(70.0〜83.1%)
無振りガブリアス:84〜99(45.9〜54.0%)
- はたきおとす(相手が持ち物ありの場合)
H4振りサーフゴー:90〜108(55.2〜66.2%)
- とんぼがえり
無振りサザンドラ:68〜82(40.7〜49.1%)
被ダメージ計算
※テラスタル時、ドラゴン、フェアリー、氷タイプは半減
【案1の場合】
陽気A252振りキノガッサのマッハパンチ:146〜174(99.3〜118.3%) 確定1発
意地A252振りセグレイブのこおりのつぶて:116〜138(78.9〜93.8%) 確定2発
陽気A252トドロクツキのドラゴンクロー:204〜242(138.7〜164.6%) 確定1発
臆病C252イーユイのあくのはどう:132〜156(89.7〜106.1%) 乱数1発(37.5%)
【案2の場合】
意地A252振りキノガッサのマッハパンチ:126〜150(85.7〜102.0%) 乱数2発(93.8%)
意地A252振りセグレイブのこおりのつぶて:92〜110(62.5〜74.8%) 確定2発
意地A252ガブリアスのげきりん:252〜296(171.4〜201.3%) 確定1発
苦手なポケモン
- S121以上のポケモン(ドラパルトパオジアンハバタクカミテツノツツミなど)
- マッハパンチ、こおりのつぶてなどの先制技持ちのポケモン(キノガッサパーモットセグレイブなど)
- スカーフ持ちがのポケモン(イーユイサザンドラなど)
モトトカゲは耐久が低く、先制で高火力をぶつけられるとあっけなく倒れてしまう為、例に挙げたようなポケモンには注意が必要。
特にドラパルトは素早さが非常に高い上に、特性が「すりぬけ」だとこちらが生成したみがわりを貫通してくる為、相性は最悪。
ただし、前述の通りノーマルテラスタルをすれば本来抜群になってしまう技を耐えることもある。
かげうちやこおりのつぶてなど、モトトカゲに抜群で入る先制技にも注意。キノガッサに至ってはマッハパンチで基本ワンパンしてくる。(案1の場合)先制技の火力じゃねぇ。
また、スカーフを所持したポケモンに上を取られて一撃で倒されることもあるが、持ち物が割れる上、後続の起点に出来る場合もあるので決して悪いことばかりではない。
相性の良い味方・構築例
- 炎、毒、鋼、フェアリー、ゴーストタイプのポケモン
モトトカゲの弱点である格闘、ドラゴン、氷、フェアリー技のいずれかを半減することが出来る。その中で、筆者が特に相性がいいと感じたポケモンを2匹ピックアップする。
- エンニュート(特に毒まも型)
モトトカゲの弱点をすべて半減以下に抑えることが出来る。
その為、身代わりが攻撃されても場に残ることが多く、毒まも型のエンニュートにありがちな「受け出ししたは良いけどエンニュートの耐久力では毒を入れて終わり」というシチュエーションが発生する確率がグンと減る。何よりトカゲポケモンが2匹いて構築の見栄えがいい
モトトカゲの弱点をすべて半減以下に抑えることが出来るうえ、サーフゴー側の弱点のうち、ゴーストを無効、炎を半減できる。
そもそもサーフゴー自身の耐性が非常に優秀で、2匹だけで悪、地面を除いたすべてのタイプを半減以下に抑えることが出来る。サザンドラ入れれば全部半減?それはそう
最後に
ここまで見ていただきありがとうございました。
発売前のPVで騒がれたものの、投稿時点の現在、カジュアルマッチでもあまり見かけないモトトカゲでしたが、本論でサイクル戦の申し子と言っても過言ではない彼らの魅力が伝われば幸いです。
型そのものや、必要な記述の抜けといったご指摘があればお気軽にコメントいただければ幸いです。