こんにちは。今回はハリテヤマハリテヤマの育成論です。
テツノカイナテツノカイナではありません。
採用理由と役割
まずはじめに、今作ではハリテヤマによく似た未来のパラドックス種テツノカイナが登場しました。この2匹の相違点から整理しましょう。
- テツノカイナテツノカイナ
・タイプ:格闘/電気
・飛行が等倍で受けられる、電気/鋼を半減で受けられる
・地面が弱点
・特性:クォークチャージ
・種族値の関係でAかBの上昇が図れる
・発動するにはエレキフィールドか持ち物ブーストエナジーが必要
・電気タイプもタイプ一致で受けるため攻撃側としての役割範囲が広い
- ハリテヤマハリテヤマ
・タイプ:格闘 特性:厚い脂肪
・特性と相まって、炎/氷を半減で受けられる
・飛行が弱点
・地面は等倍で受けられる
・持ち物枠を自由にしながら特性を生かし切ることができる
・鋼の先制技バレットパンチと地面版インファイトのぶちかましを使える
種族値は似ているものの、役割範囲がズレているのがわかります。
論点となるのは特性と持ち物ですね。パラドックスポケモンの目玉であるクォークチャージや古代活性はよく似た特性ビーストブーストと違い、フィールド書き換え技か持ち物枠を費やす必要があります。また、持ち物ブーストエナジーを使用した場合、使ったターンに消費してしまうためそこから交代してしまうと2度目に出てきたときはブーストすることができません。
さらに、相手を倒したときではなく場に出た瞬間発動してしまうため、相手のポケモンと打ち合う前に型がバレてしまうという致命的な弱点があります。
例えば、「相手を倒したときいちばん高い能力が上昇する」特性:ビーストブーストのアーゴヨンアーゴヨンは、きあいのタスキ持ちCS振りでSをブーストさせるのか、こだわりスカーフ持ちHCS振りでCをブーストさせるのか、殴りあってこちらが倒れるまで分かりませんでした。
それがクォークチャージ・古代活性の場合、発動すればまず持ち物がきあいのタスキでもこだわりスカーフでもとつげきチョッキetc.でもないという情報アドを与え、テツノカイナであれば上昇する能力によってAB/AD振りでシンプルに殴ってくる型なのか、BD振りで鉄壁ボディプレスをする型なのか努力値調整まで相手に教えてしまいます。
ここまでの情報アドを与えてもなお広い役割範囲を持てるハバタクカミテツノツツミトドロクツキくらいでなければなかなか使いこなすのは難しい印象です。
といった経験から、まずテツノカイナは持ち物か特性が使い物にならないと感じた点から今回の考察がスタート。しかし、悪/鋼が多い現環境では間違いなく格闘のささりはよく誰かしら採用はしたいのです。
そこで出てきたのがハリテヤマハリテヤマです。
ハリテヤマとテツノカイナの違いは最初に羅列しましたが、まず受け範囲が炎/氷に強くなるハリテヤマか鋼/電気に強くなるかテツノカイナでは、現環境炎/氷パオジアンイーユイウルガモステツノドクガテツノツツミに強いほうが役割を持てると考えました。
さらに、ささりがよくてもゴーストやフェアリーミミッキュハバタクカミサーフゴードラパルトオーロンゲに不利をとるのが格闘タイプの動きづらい点ですが、ハリテヤマならバレットパンチがあるため、低耐久のそれらに返しの一撃をいれることも可能です。サーフゴーにはぶちかましや地震で。
話は反れますが、テツノツツミはドラパルトに次いで環境最速のポケモンであり、生半可な先制技くらいなら余裕をもって耐えるB耐久があり、フリーズドライ+水技で一貫性を取られやすいため「パーティ単位でテツノツツミが重い!」という人も多いのではないでしょうか。
ハリテヤマならまずフリーズドライを含めた氷技を半減で受けることができます。加えて、テツノツツミの水テラスタル特化ハイドロポンプでも
88 ~ 104 (40.2 ~ 47.5%) 確定3発
確定3発に抑えてしまいます。テツノツツミに水技がハイドロポンプ/水の波動/冷や水しかないこと、水の波動/冷や水は威力が低くハイドロポンプは命中率が低いことから、テツノツツミが水技を連打せざるをえない状況にしただけでハリテヤマのほうが圧倒的有利になります。
テツノツツミが重いと感じている人、ぜひ使ってみてください。
持ち物
とつげきチョッキ
氷/炎に多い特殊アタッカーに対し役割を持つためチョッキでの採用。
特性
厚い脂肪
採用理由より確定。環境によってはこんじょうも悪くありませんが厚い脂肪のほうが役割が広いと思います。
性格・努力値と調整
いじっぱり A252 / B4 / D252
ハリテヤマはHP種族値がかなり高いため、HよりもDに振ったほうが耐久が高くなります。
技構成
- バレットパンチ(確定枠)
テツノカイナとの重要な差別化要素です。
格闘の弱点である飛行/エスパー/フェアリーをすべて半減にする鋼テラスタルともとても相性がよく攻防一体のポケモンになれます。
- ドレインパンチ / インファイト(選択枠)
格闘タイプとしての役割を果たします。インファイトは強力ですがせっかくの耐久を損ねてしまうのと、格闘技で相手したいチオンジェンにみがわり持ちが出てきていることから連打しやすいドレインパンチ推奨。
- ぶちかまし / 地震 / ヘビーボンバー / 岩石封じ / ストーンエッジ /
冷凍パンチ / はたきおとす(選択枠)
チョッキ厚い脂肪ハリテヤマは有利不利がわかりやすいポケモンなので、相手に交代を強要することができます。これらはその交代先にあてるための補完の技。
テラスタル
はがね
格闘タイプの弱点をすべて半減にしつつ、バレットパンチの打点を上昇させます。テツノカイナと違って普段は地面弱点じゃないことも鋼テラスタルを切りやすいポイント。
なお特性:厚い脂肪は変わらないため、氷技は1/4で、炎技は等倍で受けられます。
与ダメージ計算
HB特化ディンルーにドレインパンチ 84 ~ 102 (32.0 ~ 39.0%) 乱数3発 : 96.67%
HB特化ディンルーにインファイト 134 ~ 158 (51.2 ~ 60.4%) 確定2発
HB特化チオンジェンにドレインパンチ 98 ~ 116 (51.4 ~ 60.8%) 確定2発
HB特化チオンジェンにインファイト 152 ~ 182 (79.6 ~ 95.3%) 確定2発
H4振りテツノツツミにドレインパンチ 120 ~ 144 (91.0 ~ 109.1%) 乱数1発 : 56.25%
H4振りイーユイにドレインパンチ 162 ~ 192 (123.7 ~ 146.6%) 確定1発
H4振りトドロクツキにドレインパンチ 176 ~ 210 (97.8 ~ 116.7%) 乱数1発 : 93.75%
H4振りパオジアンに鋼バレットパンチ 86 ~ 104 (55.2 ~ 66.7%) 確定2発
H4振りハバタクカミに鋼バレットパンチ 116 ~ 138 (88.6 ~ 105.4%) 乱数1発 : 31.25%
H4振りミミッキュに鋼バレットパンチ 86 ~ 104 (65.7 ~ 79.4%) 確定2発
被ダメージ計算
テツノツツミのC252水ハイドロポンプ 88 ~ 104 (40.2 ~ 47.5%) 確定3発
テツノツツミのC252れいとうビーム 27 ~ 33 (12.4 ~ 15.0%) 乱数7発 : 0.38%
イーユイのC252炎オーバーヒート 73 ~ 86 (33.4 ~ 39.3%) 確定3発
テツノドクガのC252眼鏡炎ほのおのまい 54 ~ 64 (24.7 ~ 29.3%) 乱数4発 : 99.38%
ハバタクカミのC252妖ムーンフォース 160 ~ 192 (73.1 ~ 87.7%) 確定2発
ハバタクカミのC252ムーンフォース 120 ~ 144 (54.8 ~ 65.8%) 確定2発
ハバタクカミのC252マジカルフレイム 17 ~ 20 (7.7 ~ 9.2%) 乱数11発 : 0%
パオジアンのA252悪じごくづき 84 ~ 100 (38.4 ~ 45.7%) 確定3発
パオジアンのA252つらら落とし 68 ~ 82 (31.0 ~ 37.5%) 乱数3発 : 74.21%
苦手なポケモン
相性の良い味方・構築例
- チオンジェンチオンジェン
チオンジェンの弱点である炎/氷/虫をハリテヤマが受けられます。フェアリー/飛行の一貫ができるのでさらなる補完もいれましょう。相手に炎/格闘がいなければハリテヤマに鋼テラスタルを切って弱点を消してもいいです。チオンジェンの特性:わざわいのもっかんによる物理受け性能とハリテヤマの特殊受け性能、さらにやどりぎのタネを含めたサイクルができるためかなり強力。
- サーフゴーサーフゴー
サーフゴーの弱点である炎/悪をハリテヤマが受けられます。ハリテヤマの弱点である飛行/エスパー/フェアリー/(格闘)と、状態異常技をサーフゴーが受けられるため補完としてとても良いです。
受けだし性能の高いハリテヤマと、能力ダウンしてしまうサーフゴーのゴールドラッシュも相性が良いですね。
ご覧いただきありがとうございました。良くも悪くも評価いただけると幸いです。