タイレーツ- ポケモン育成論SV

はじめに

皆様はじめまして。ふわりと申します。初めて育成論を投稿させていただきます。今回、この育成論を投稿しようと思った理由ですが、採用した際に思いのほか強力で、これは是非、皆にもこの強さを実感して頂こうと思った次第です。至らぬ点もあると思いますが、どうぞよろしくお願い致します。

• 個体値はすべて31を前提としています。
• HABCDS等の略語を使用します。

コンセプトと役割

今回のコンセプトは、タイレーツというポケモンを活躍させる事にあります。どういうポケモンか知らない方も多い気がしますので軽く説明を。かくとう単タイプで、種族値は65-100-100-70-60-75の計470と控えめ。その代わり専用技で全能力を1ランク上げるはいすいのじんを会得します。基本的に専用技のはいすいのじんからの全抜きを狙う型が多いですが、今回は新規習得したボディプレスに目を付けて育成しました。タイレーツはB100とそこそこ優秀な数値を持っており、これに積み技のてっぺきも揃えています。これはタイプ一致のボディプレス使いとして活躍の余地ありと一考。育成論を書くに至りました。

• 役割

基本的に物理相手に先発や次鋒に死に出しで登場し、相手のポケモンに合わせ、てっぺきを積むか、ボディプレスで削るかで相手に負荷をかけていきます。あわよくば全抜きを狙いたい、そんな運用法になります。

持ち物

基本的にはねむるを活かすカゴのみ。
他に瞬間的に大回復を行える技を持たないのが欠点で、他に選択肢があるとすれば、オボンのみを持たせててっぺきの安定性を上げるか、たべのこしを持たせることで少しでも長く居座るように動くのが良いでしょう。物理相手を想定しているので、安定して積める盤面を作るのであれば、ゴツゴツメット等も視野に入れて良いでしょう。

特性

他のてっぺきボディプレスポケモンとの差別化点ともなる、急所を抜かれないカブトアーマーで確定。コータスがもっと器用に色々できる？タイプが違うのでセーフです仮想敵となるオーロンゲ等のソウルクラッシュを受けて、返しのアイアンヘッドの威力を上げる為のまけんきも一考の余地あり。私は安定性を取ります。

性格・努力値と調整

性格は使わないとくこうが下がるわんぱくで確定。努力値は、ボディプレスの威力を上げるため、B252は確定。後はお好みで、Hに厚く振ると安定感が増しますが、場合によっては種族値75を活かして、Sに少し振ることで多少Sに降っているアーマーガアアーマーガアやドドゲザンドドゲザン等に安定して先行できます。Sにぶっぱすることで最速以外のキノガッサキノガッサも処理できますが、本来の使い方では無いのでパーティと相談で。

技構成

ボディプレス メインウェポンになります。当然確定です。
てっぺき ボディプレスの威力を上げるため、確定です。
以下選択技
ねむる カゴのみを持つ場合は確定です。一気にHPを最大まで回復し、状態異常も上書きする強力な技。まひにされても比較的安心して動けます。
アイアンヘッド テラス一致技です。オーロンゲを上から叩く事ができます。火力は心許ないですが、壁展開ロンゲであれば上手い具合にターンを稼いでくれます。
スマートホーン こちらもテラス一致技。威力は落ちますが、ちいさくなるを積んでくる相手に容赦なく必中技をぶちまけられます。特にベトベトンを相手取る必要がある際にこちらの技を持っておくと安定して積みながら殴ることが出来ます。
がんせきふうじ テラス一致技を切る場合の第一候補がこちら。テラス時の弱点、炎タイプラウドボーンソウブレイズに一撃入れることが可能になり、更に苦手な相手サーフゴーと対面してしまった際に、Sダウンを入れる事で、今後の展開が有利に変わります。どうせ火力は出ないので、最近はこちらを採用した方が強いと思っていたり。隠密マント持ちには注意。
であいがしら 先制技です。積んで戦いたいこのポケモンとは少々相性が悪く、使い勝手が悪いですが、次鋒から出た際に相手を残しておくと厄介と判断した際に使用できます。タスキで残ったテツノブジンとみちづれ択を取りたくない時などに。

テラスタル

捕まえるのが楽なのでフェアリーを相手取る想定なのではがねタイプ。天敵かつ環境トップのハバタクカミハバタクカミ相手になるべく1ターン生存し、更に威力を上げたアイアンヘッドをぶち込みたいのではがねがオススメ。耐久寄りの使い方をするので、フェアリーやどく、ヘイラッシャヘイラッシャのじわれが効かないひこう等、見たい相手によって変化させるのも良いと思います。

立ち回り例

1. 物理ポケモンを見たら登場。タイプ相性に応じて、有利であればてっぺきを積む。不利であれば、裏と相談し交代か攻撃。
2. 相手が突っ張ったり、相手の交代先が特殊で無ければ、居座っててっぺきを続けるかボディプレスを選択。交代先が苦手な場合は裏に交代。
3. 体力が減ってきたり、受け切れるか怪しいと判断した際はねむるで居座り続ける。要塞化したタイレーツで全抜きをするか、圧力をかけて裏のポケモンに託す。

テラスタルはなるべく温存し、使わずに裏に託す動きもアリです。基本的には、フェアリーが見えたら切っても大丈夫です。この型であればマスカーニャを起点にする事も可能で、じゃれつくを読んではがねテラスを切る事で、へんげんじざい型は完封、しんりょく型でも鉄壁からのボディプレスで確1の態勢が整います。てっぺきが入れば、特性カブトアーマーにより最大打点の特化テラス珠トリックフラワーも乱数4の要塞となるため、マスカーニャ側は為す術もありません。
このように、物理フェアリーを誘い出して起点にするのをオススメします。ミミッキュミミッキュにはドレパンがありますが、鋼テラス時に特化珠剣舞ドレパンでも確定2発、てっぺきが一回でも入っていれば同条件でも確定3発まで抑えられるため、安易に貫かれる事はありません。

与ダメージ計算

ボディプレス
てっぺき1回想定 ランク+2
H4 マスカーニャ 221.1〜260.6%(確1)
H4 妖マスカーニャ 55.3〜65.2%(確2)
H252 セグレイブ121.7〜143.3%(確1)
H4 トドロクツキ183.5〜216.6%(確1)
H4 テツノブジン45.4〜54.0%(乱2)(42.96%)
HB252特化キョジオーン73.5〜87.0%(確2)
H252 ガブリアス61.4〜72.6%(確2)
パッと見強そうではありますが、1回積んで有利な相手にこのダメージですので、1積から全抜きを狙うのは厳しい所があります。しかし1回で終わらないのが鉄壁ボディプレの強みであり、積むことで火力は更に上がり、一撃で落とせるラインも増えます。

アイアンヘッド
テラス前提
H4 ミミッキュ 84.0〜100.8%(乱1)(6.25%)
H4 テツノブジン68.0〜80.0%(確2)
H4 ハバタクカミ 111.5〜132.9%(確1)
壁下HB252 オーロンゲ21.2〜25.8%(乱数4)

4振りでしかないため、仮想敵であるフェアリー相手でもこの火力です。しかし、ハバタクカミであれば相性差をひっくり返し、オーロンゲも壁ターンを減らしながら積みの起点にできるためちょうど良いダメージだったりします。

被ダメージ計算

鋼テラス前提 物理技はてっぺき前後表記
いじっぱり252 鉢巻マスカーニャ
じゃれつく 23.9〜28.0%(乱4)
鉄壁1じゃれつく 12.2〜14.0%(乱8)
1.5倍はたきおとす 51.2〜61.1%
鉄壁1はたきおとす 17.5〜21.0%(乱5)
鉄壁1 けたぐり 29.0〜34.9%(乱3)
鉄壁1 一致けたぐり 43.1〜52.4%(乱2)(8.59%)

いじっぱり252 珠ミミッキュ
じゃれつく 18.0〜21.5%(乱5)
鉄壁1シャドークロー 14.5〜18.0%(乱6)
鉄壁1剣舞シャドークロー 28.0〜33.8%(乱3)
鉄壁1ドレインパンチ 21.0〜25.5%(乱4)
鉄壁1 剣舞ドレインパンチ 40.7〜48.3%(確3)

いじっぱり252 セグレイブ
きょけんとつげき 25.5〜30.0%(確4)
つららばり 5発 26.2〜34.9%(乱3)
鉄壁1 テラスじしん 29.0〜34.9%(乱3)

むじゃき調整テツノブジン
C60ムーンフォース 29.0〜34.4%(乱3)
A228 鉄壁1 インファイト 43.1〜55.4%(乱2)
いじっぱり252
ソウルクラッシュ 14.5〜17.5%(乱6)
鉄壁1 インファイト 48.9〜57.0%(乱2)

いじっぱり252 ガブリアス
げきりん 23.9〜28.0%(乱4)
鉄壁1じしん 39.6〜48.9%(確3)
鉄壁1テラスじしん 53.5〜65.2%(確2)

おくびょう252ハバタクカミ
ムーンフォース 36.7〜43.1%(確3)
マジカルフレイム78.0〜91.9%(確2)

鋼テラスの恩恵もあってか、物理相手ならば高火力相手でも安定して要塞に変化できます。しかし過信は禁物な耐久ラインであり、テツノブジンやガブリアスのように一致で弱点を突かれればあっさり瓦解します。特に炎タイプには何も出来ない事が多いので、交代読みで先手を取って仕留めるか、大人しく裏に交代しましょう。

対四災について

四月より準伝説の四災がランクマッチにて解放されました。どのポケモンもあくタイプを保有しており、タイレーツの役割対象たりうるのではないでしょうか。そこでダメージ計算を行ってみました。
てっぺき1回 ボディプレス ランク+2
H4 パオジアン 348.8〜415.5%
H4 イーユイ232.4〜273.9%
H252ディンルー 78.7〜93.9%(確2)
HB252特化チオンジェン69.8〜84.4%(確2)

パオジアンはHB特化であっても、鉄壁を積まずに確定1で突破できます。その他は、イーユイでさえHBに特化していれば、無積みボディプレスを確定2発に抑えてしまいます。正直、数値の差というものを実感させられるものとなっています。
では、防御面はどうでしょうか。カタストロフィと宿り木を主力とするチオンジェン、計算するまでもなく確1のイーユイはともかく、パオジアンとディンルーは攻撃を受ける機会も多そうです。
A252特化パオジアン
つららおとし 42.5〜50.6%(乱2)(1.17%)
かみくだく 19.7〜23.9%(乱5)(99.99%)
せいなるつるぎ 29.7〜35.5%(乱3)(23.77%)
鉄壁1
つららおとし 21.5〜26.2%(乱4)(2.3%)
かみくだく 9.9〜12.2%(乱9)(18.63%)
A252ディンルー
じしん 32.0〜38.5%(乱3)(94.62%)
じごくづき 12.7〜15.7%(乱7)
鉄壁1
じしん 16.2〜19.7%(乱6)
じごくづき 7.0〜8.2%(乱13)
鋼テラス 鉄壁なし
パオジアン
つららおとし 21.0〜25.0%(乱4)
せいなるつるぎ 59.4〜71.0%(確2)
ディンルー
じしん 64.0〜76.8%(確2)

タイプ相性も相まってか、鉄壁無しでもかなりの有利対面。鉄壁を積めば、この二体はそこそこ相手になれそうです。しかし、パオジアンにはせいなるつるぎが、ディンルーにはふきとばしがあり、磐石な体勢を用意できるとは限りません。とはいえ、パオジアンには相当有利であり、せいなるつるぎに対抗したい場合は、毒テラスも一考の余地があるかもしれません。また、計算を省いたイーユイ、チオンジェンに対しても純粋なダメージレースでは有利に立ち回れるため、不意のテラスなどを駆使して、(イーユイはなんとか攻撃を耐えて)ゴリゴリ削って行きましょう。

苦手なポケモン

積みアタッカーという性質上、ちょうはつアンコールはもちろん、ほえる等の流し技に弱く、他メンバーで補う必要があります。しかしカゴのみがあるので、あくび相手であれば、多少は居座れます。
ボディプレスが通りにくいエスパーやゴーストタイプも厳しく、一方的にボコボコにされてしまいます。良くも悪くも、得手不得手がハッキリしたタイプのポケモンだと思われます。
物理方面は硬く頼れるポケモンですが、特殊方面はペラペラの紙です。環境トップのハバタクカミハバタクカミやテツノツツミテツノツツミにはあっさり貫かれます。この二体を含め、どうしても特殊も見たい場合はBを削り、Dに200ほど振るとツツミの特化クォークチャージハイドロポンプを超低乱数まで抑えることが出来ます。お好みでどうぞ。もちろん、そこまでしても2発で持っていかれ、更に本来見たい物理に脆くなってしまい、ボディプレスの威力も下がりますので、無理に見る必要も無いと思います。
また、技の関係でラウドボーンラウドボーンやサーフゴーサーフゴーには本当に何も出来ません。見えたら選出は控えるか、他の面子で処理できるよう構築に組み込んであげてください。

相性の良い味方・構築例

フェアリー相手に出したいので、釣り出すためにパーティに600族を詰め込むというのをオススメします。600族に強いフェアリー、ドラゴン、はがねには有利に働ける上、相手が疲弊した所にこちらの600族を出してお掃除という動きが安定していると思われます。相性面でも、地面無効のサザンドラや、格闘無効のドラパルト、苦手な特殊をガッツリ受けるヌメルゴンなどと相性がとても良く、相互に有効に働きかけると思います。
他には、パワーのある味方をサポートしつつ、いざと言う時は自分が全抜きエースをしたり、壁になったりと、エース前提というよりは、パーティに合わせたパーツとして組み込むのが良いと思います。

終わりに

ここまで閲覧頂き、ありがとうございました。皆さまにはこれを読んで、タイレーツを使ってみたい、育ててみたいと思って頂ければ幸いです。また、初めての育成論投稿ですので至らぬ点がありましたら、お気軽にご指摘ください。改良点、より強くなる型を見つけられましたら、コメントやフォークなどで改良点を挙げて頂けますと助かります。