こんにちは。
テラレイドバトル「だれとでも」カテゴリー(俗称:野良レイド)の3回目の投稿になります。
今回紹介させて頂くのは、★6カイリューカイリュー対策です。
野良レイドにおける優秀なサポーターポケモンの筆頭とも言えるゴルダックを、あえて★6カイリュー専用に仕立て上げた型を紹介します。
「何で専用?役割狭くね?」
「レイドのカイリューカイリュー、そんなヤバいの?」
はい。
2023年2月19日現在、現存する70種の★6レイドで圧倒的最難関がこのカイリューです。
巡り合わせによりまぐれで勝つことは可能ですが、優秀なアタッカーを退場させず(ごく一部テラスタイプを除き)安定して勝つためには、カイリュー専用のサポーターが必要不可欠です。
このゴルダックの技構成や立ち回りとその理由、そして対★6カイリュー専用サポーターの前例その他を、文字数の割には読みやすいように心がけて解説します。
尚、前回前々回から繰り返しになりますが
1.レベル100の理想個体(個体値が32段階中最良)使用
2.HABCDSの略語使用
3.野良レイド=アタッカー選出過多かつ長期戦の環境
4.サポーターは、変化技が無効になるシールドを貼られても役割を果たせることが重要
5.野良レイドにおいては、パーティの誰か1体が退場するたび、残り時間ゲージが1/7削れる。よって簡単には退場しない高耐久高耐性である事が原則である
が大原則にあるとお考えください。
役割
★6カイリューで安定して勝つためのアタッカー補佐
★6カイリューについて(必読)
対カイリュー専用サポーターが必要であることをご理解いただくため、まずは2023年2月19日現在の★6カイリューのステータスと恐ろしさを知って頂く必要があります。
【★6カイリューのステータス】
HP...6575
こうげき...274
ぼうぎょ...203
とくこう...212
とくぼう...212
すばやさ...176
H以外の実数値はレベル90理想個体努力値無振りと言われ、Hは実数値の25倍と言われています。
尚、Sに性格補正か努力値補正のどちらかがかかっていることがあるようですが、今回はそれには目をつぶります(より正確な情報お持ちの方、ご教示お願いします)。
追記
BDについては努力値128と性格補正、Sについては性格補正のみが入るようです。詳しくは、当育成論の1番目のコメントを参照されてください。
【技構成と行動パターン】
まずは技構成。
これは『各ポケモンに』『毎ターン個別に』使ってくるものです。
・ドラゴンダイブ
・アクアテール
・しんそく
・りゅうのまい←(AS1ランク上昇。最重要)
そして残り体力や時間により決まった行動パターン(以下、『体力行動』『時間行動』)を取ります。
(体力行動)
・残り約95%→デバフ解除(「○○は自分にかかっている悪い効果を打ち消した!」のアレ)
・残り体力50%→デバフ解除(最重要その2)
・残り体力約30%→りゅうのまい
(時間行動)
・残り約70%→テラスタルチャージ、没収
・残り約66%→ひかりのかべ
・残り50%→バフ解除。(「○○が味方のステータス変化と特性の効果をかき消した!」のアレ)
(シールド展開のタイミング)
残り時間or体力約7割
・・・と、こんな長ったらしい説明だけされても、レイド未経験者ではその恐ろしさを実感できないと思います。
そこで2問ほど算数の問題を出します。タイム先生の期末考査と同レベルです。
ちなみにどちらの問題も答えは同じです。
問1.
あなたは★6カイリュー、テラス「あく」に挑みました。
★6カイリューのA実数値は274です。
第1ターン目に、カイリューが「りゅうのまい」を使用しました。
次のあなたのターン、カイリューのAは、最大でいくらになるでしょう。
尚、Aは1ランク上がるごとに3/2,4/2,5/2...と補正がかかるものとします。
問2.
あなたは★6カイリュー、テラス「あく」に挑みました。
★6カイリューのA実数値は274です。
あなたは必要に応じて、「クリアスモッグ」または「くろいきり」でカイリューの能力値補正をリセットしました。
その横でテツノカイナテツノカイナがはらだいこからのドレインパンチを決め、カイリューの体力を残り4割まで削りました。
カイリューがシールドを展開し、デバフ解除を行い、画面が数秒ほど固まりました。
この直後のターン、カイリューのAは最大でいくらになるでしょう。
尚、Aは1ランク上がるごとに3/2,4/2,5/2...と補正がかかるものとします。
前述の通り、りゅうのまいは自身のAとSを1ランクずつ上昇させます。
あなたの前で見せたりゅうのまいは1回です。2回連続行動なんてしていません。
分数さえできれば誰でも解ける簡単な問題ですね?
答えは822(Aランク4段階上昇につき補正6/2倍)です。
なぜこのような異常事態が起きるか?
カイリューの「技構成」に「りゅうのまい」が混じっていますね????
つまり、あなた以外にも「りゅうのまい」を使用している可能性があります。言い換えると、次のターン開始時にAとSが最大4段階上がっているという大災害イベントが待ち構えているわけです。
さらに、シールドを貼られた直後は、状況次第では行動の一部のモーションがキャンセルされることがあります。りゅうのまいの使用モーションも、その一例に含まれているという疑惑が上がっています。
※実は★6サーナイトサーナイトやアーマーガアアーマーガアとかでも、こういう大惨事がたまに発生します。といっても、これらはひやみずバークアウト連打で大体追いつき、たまに惨事が起きる程度です。
ダンス大好きカイリューさんでは、この大惨事がほぼ毎ターン発生します。
要するに
・ひやみず程度ではA降下が土台間に合わず
・シールドが貼られて『変化技が』無効になった後半では、あまえるもフェザーダンスもおにびも役に立たない
この理不尽な状況を対処するには、専用のサポーターを組む必要があるという話です。
★6カイリューの異常性をご理解いただいたところで、ようやくゴルダックゴルダック本体の解説です。
持ち物
かえんだま(固定)
→投げつけることにより、ダメージに加えて相手をやけどにすることができます。
これをカイリューになげつけて、物理技の与ダメを半減させます。
変化技と異なり、わざの追加効果によるステータス異常はバリアで防ぐことが出来ません
ただしタイミングは一択。カイリューの体力が50%を切ってからです(後述)。あと自身もやけどのダメージを負うでちょっと注意(毎ターン22くらい)。
技構成とその理由
(必須)
・なげつける(かえんだま投げつけ)
・クリアスモッグ(能力リセット必中技。ただしどくタイプにつき、はがね相手に無効)
・ちょうはつ(初手に撃つ。稀に4ターン目にも)
→ゴルダックならこれらがないと話になりません。
詳しくは『立ち回り』をご覧ください。
(選択)
・のしかかりorひやみずorみずびたしorその他
→メタに合わせて何でもいいです。どうせ撃つ機会がないので。
私がのしかかりを採用した理由は、確率30%でまひを誘発し、それでいてひやみずごときではカイリューのA上昇補正を抑えきれないからです。
最近はカイリューにコライドンミライドンカイリューボーマンダが釣られる率が高めなので、みずびたしでタイプ変更するのもありかなって思い始めてます。
なお、カイリューがテラス鋼の場合、お役御免になります。くろいきり持ちの出番になりますが、運用はさらに慎重になる必要があります。
性格
ずぶといorわんぱく
能力値(努力値)
ずぶといで計算
364(252)-180-280(252)-226-197-206
特性・テラス
何でもいいです。できれば特性はノーてんき。
稀にあまごいでアクアテールの威力増やす味方がいるので。
ダメージ計算
計算するのは、最大威力のドラゴンダイブ(龍物理:威力100)です。通常時および、うかつにもA4段階上昇させてしまった場合の両方を算出します。
通常時→96~114(確定4発)
A4段階上昇時→286~337(確定2発)
これらに加え、かえんだまによるやけどのダメージも忘れてはなりません(22程度)。つまり、毎ターン終了時に最低でもHを137以上残しておくことが肝心となります。
立ち回り(必読)
【マニュアル】
下記手順を厳守してください。
優秀なアタッカーが1体以上いれば、これで勝てます。
1.1ターン目に、誰よりも早くちょうはつしてください(4ターン目にシールド展開まだの場合にも行います)。
2.2ターン目以降、ターン開始時にYボタンを押し、速やかにカイリューのステータスを確認してください)
3.以降(※)の例外を除き、クリアスモッグを毎ターン撃ってください。
4.Hが137を切りそう、または味方が退場しそうなときは「いやしのエール」を撃って延命を試みてください。
5.シールドが展開されたら、カイリューの体力ゲージを落ち着いて確認してください。
6.カイリューの残り体力が50%を切っていたら、かえんだまをなげつけてください。
7.あとはクリアスモッグやひやみずや応援か選択技でも打ちます。
8.勝ちです。
【補足解説】
(※)の状況とは、クリアスモッグを撃つか否か微妙なときです。
例えば、テラス「あく」にて、はらだいこが完了したテツノカイナがいて、しかも他の味方がいやなおと等によりBを2段階以上下がっている。しかしASも1~2段階上昇していたりする場合。このケースでは、(この後味方が多少退場することになろうとも)、テツノカイナの一撃に賭けるのがセオリーとなるでしょう。
もう一つの例を挙げると、味方に根本的に問題なポケモンが混じっているとき。代表的な例ならミライドン。もし選択技にみずびたしを選んでいるなら、これをミライドンに打つということも考える必要もあります。他にも味方にちょうはつを撃たざるを得ない状況とかも発生することがありますが、『状況判断』です。
また、くれぐれも気をつける必要があるのは、かえんだまを投げつけるタイミングです。シールドが張られたからと考え無しにかえんだまをなげつけると、その時点で負けが確定します。
繰り返しますが、かえんだま被りでも起こさない限り、投げつけるのはカイリューの体力が50%を切ってからです。
+α
実は、このポケモン徹底攻略様にもすでにカイリュー対策に登用可能なポケモンが登録されています。
shiokon氏のコータスコータスです。
育成論SV/1224
これの優れている点は、ふんえんを入れることにより、ねっとうのような運用ができること。また、特性「しろいけむり」により、能力を下げてくるヘラクロスヘラクロス等にも対処しやすいところにあります。
また、カイリューはアクアテールを撃ってきます(ほのおタイプにはこれしか撃たない)が、ダメージ計算は78~94(確定5発、乱数4発54.1%)と、十分に耐えきれます。ゴルダックと違い、確実に後手になる難点はありますが、特化していない分他のレイドでも活用可能なのは大きいです。
そして大変に言い辛いのですが...
現在筆者はこのゴルダックを、テラス「みず」以外では登用していません。サポーターという名に相応しい、もっと美しい対策ポケモンを見てしまい、そちらに夢中になっているからです。
それがこちらです。
モルフ氏謹製のグレンアルマグレンアルマです。
性格:ずぶとい
特性:もらいび
種族値:85-60-100-125-80-75
実数値(努力値):371(232)-140-324(240)-280-196-194(32)
わざ:なげつける、クリアスモッグ、リフレクター、ちょうはつ
その努力値配分から、カイリューに性格補正がかかっていても先手が取れ、味方全体を守れるリフレクターを初手に貼ることがで出来て、それによりちょうはつが選択技まで下がります。この枠にアシッドボムやふんえん等を入れることで他のレイドでも活躍できるようになります。
ちなみにソウブレイズソウブレイズでも、全く同じ構成にできます。しかしこちらはBが低く、運用はギリギリになります。
これからカイリューに挑む皆様。
もしこれらのゴルダックコータスグレンアルマソウブレイズポケモンとご一緒したときは、ご期待ください。
おわりに
ポケモンSVの最高の長所の一つは「ポケモンの育成がしやすいこと」です。
過去作と異なり、すごいとっくんもレベル50から可能、ドーピングも金策も簡単。
思い出のあるポケモンとストーリーでも対人戦でも一緒に行けるというのは、今作ならではの良いところです。
これはレイド用ポケモンでも同じことが言えます。簡単にいろんなポケモンが育成できて、そして実戦での試行錯誤ができます。
車輪の再発明や下位互換になることはしばしばですが、それもまた楽しさの一つです(ゴルダックの前の対策ポケモンはサケブシッポサケブシッポでした...)。
次回の育成論では、そんな個人的な思い入れが強い、特殊受けで変わり者のポケモンを紹介させていただこうと思います。
最後までご覧頂いた皆様、本当にありがとうございました。
2/19 21:29追記:文章の校正および、カイリューのステータスについて追記を行いました。