初めに
こんにちは、クランベリーと申します。HABCDS、種族値、努力値、個体値などの略称や非公式用語を一部に使用しますので、あらかじめご了承ください。
ダメージ計算はPOKEMON SOLDIER様のものを使用しています。
今回取り上げるポケモンはマスカーニャマスカーニャです。いわずと知れた今作の草御三家であり、高速物理アタッカーとして優秀な種族値と技を持ち、かわいらしい見た目も相まって対戦でもそれ以外でも人気なポケモンです。シンプルなアタッカーとしての育成論は今更論ずるまでもないと思うので、今回は変態型ともいえるどくびし、やどりぎを採用したマスカーニャを紹介します。変態型と言っても特殊アタッカーというわけではなく(なんと特殊アタッカー型の育成論もすでにありますが)、最低限普通のマスカーニャとしての役割も果たせるようになっています。変態種まきマスカーニャっていう字面が使いたかっt
コンセプトと役割
初手やサイクルの中でどくびしとやどりぎを巻き散らかし、後続のサポートを行います。はねやすめや自己再生などが使えるポケモンを絡めて毒殺やTODを狙ったり、カイリューカイリューのマルスケを回復しながらの後出し、祟り目の威力上昇などができます。本来マスカーニャが有利な相手には普通に殴ることもあります。
持ち物
ヤチェのみとしました。これはテツノツツミテツノツツミが最速であった場合になにもできずに倒されることを避けるためです。ハバタクカミハバタクカミ意識のロゼルの実でもよいですが、ふいうちがないこの型だとどちらにせよハバタクカミにはあまり強くないです。
特性
へんげんじざいで確定としました。基本的にどの技から入っても草/悪タイプよりは耐性が良くなりますし、やどりぎの回復としんりょくの噛み合いが良くないので変幻のほうが良いと思います。
性格・努力値と調整
A…無振りテツノツツミテツノツツミをトリックフラワーで確定一発
S…最速トドロクツキトドロクツキ抜き
耐久…ヤチェ込みで臆病眼鏡テツノツツミのれいとうビーム確定耐え
技構成
どくびし
この型のメインの技です。裏のサポートはもちろん、上からどくびしを打つことで毒単タイプになり、大きく耐性を変えることが可能。マスカーニャマスカーニャはアタッカーが警戒されちょうはつを受けにくいので結構決まります。
やどりぎのたね
シンプルに強力な技で打ち得です。交代先の負担を軽くし、耐久が足りないマスカーニャ自身の場持ちも良くしてくれます。ドドゲザンドドゲザン対面でふいうちをかわしながら削りを入れることも可能。
トリックフラワー
マスカーニャの専用技で、必中かつ確定急所のインチキ技。これを採用することでサポート寄りの型であるにもかかわらずテツノツツミテツノツツミを倒すことが可能です。
はたきおとす
どくびしプラスワンのサポートになる技かつゴーストタイプへの打点。やどりぎのたねが効かず毒状態にもならないサーフゴーサーフゴーに弱点をつけます。ほかの技を打った後だと悪タイプが消えてタイプ不一致になっているので注意。
- その他の選択技
ふいうち
サイクル戦の過程で削れた相手やタスキポケモンに打てる先制技。ほしいと思う場面は多いですが、これを採用するなら3ウェポンかフルアタでタスキを持たせた全く別の型のほうがより良いでしょう。
みがわり/まもる
やどりぎと合わせて相手を削る技です。どくびしを採用せず、やどりぎのたねに重きを置いた型では採用されている印象。
テラスタル
基本的にテラスタルを切らない型なので何でもよいです。草ならテラピースが必要なく、いざというときトリックフラワーの火力をあげてくれるので確定欄では草としました。
立ち回り例
初手に投げるパターン:どくびしを巻き、余裕があればはたきおとすややどりぎで削りにいきます。バトンパや受け寄りの構築にはよく刺さります。どくびしは毒タイプのポケモンを出されると回収されてしまうので、テツノドクガテツノドクガなどに注意。
初手以外のパターン:やどりぎの回復を生かしてサイクル参加し、味方の回復も狙っていきます。できれば初手で投げたいので、初手読みを外して交代させられた時など致し方ない場合に限られます。
差別化
現在パルデア地方にいるどくびしを使えるポケモンのうち、マスカーニャマスカーニャが最も高い素早さ種族値を持ちます。そのため、相手視点アタッカーに見える場合が多いことも含めだれかの劣化になるということはないでしょう。しいて比較するならキラフロルキラフロルですが、サーフゴーサーフゴーに一致弱点をつけたり、サポート型を読まれにくいなどの点で差別化は容易です。
どくびしとやどりぎのたねを両立するポケモンとしては、リククラゲリククラゲ、ノクタスノクタスが比較対象になります。特にリククラゲは上記の技に加えてはたきおとすも覚え、特性によってサーフゴーにも変化技が当たるなど優秀な面もあります。このリククラゲとの差別化として重要になってくるのが火力と素早さです。リククラゲは特性によって変化技は必ず後攻になってしまう他、攻撃種族値70、特攻種族値80といずれもマスカーニャに劣りますし、はたきおとすも不一致です。今回はある程度の攻撃性能を確保することで、高い攻撃種族値を生かしてリククラゲとの差別化を図っています。ノクタスはマスカーニャと全く同じタイプを持ちますが、耐久種族値、すばやさはいずれもマスカーニャが上回っています。
与ダメージ計算
トリックフラワー
無振テツノツツミテツノツツミ 132 ~ 156 (100.8 ~ 119.1%) 確定1発
H4ハバタクカミハバタクカミ 115 ~ 136 (87.8 ~ 103.9%) 乱数1発 : 25%
HB特化ヘイラッシャヘイラッシャ 98 ~ 116 (38.2 ~ 45.2%) 確定3発
H244イダイナキバイダイナキバ 116 ~ 138 (52.5 ~ 62.5%) 確定2発
はたきおとす
無振ゲンガーゲンガー 198 ~ 234 (146.7 ~ 173.4%) 確定1発
H4サーフゴーサーフゴー 138 ~ 164 (84.7 ~ 100.7%) 乱数1発 : 6.25%
無振テツノドクガテツノドクガ 99 ~ 117 (63.9 ~ 75.5%) 確定2発
被ダメージ計算
臆病C252眼鏡テツノツツミテツノツツミのれいとうビーム 139 ~ 165 (83.3 ~ 98.9%) 確定2発(ヤチェ込)
臆病C252ドラパルトドラパルトのりゅうせいぐん 117 ~ 138 (70.1 ~ 82.7%) 確定2発
陽気A252命の珠ドラパルトドラパルトのドラゴンアロー 140 ~ 166 (83.9 ~ 99.5%) 確定2発
A特化鉢巻カイリューカイリューのノーマルテラスタルしんそく 153 ~ 180 (91.7 ~ 107.8%) 乱数1発 : 43.75%
苦手なポケモン
自身より素早く、弱点を突いてくるハバタクカミハバタクカミ、有効打がなく、どくびしを消されてしまうテツノドクガテツノドクガ、どくびしを踏まず、有効打がないアーマーガアアーマーガアなど。
相性の良い味方
詰み技や能力を上げる特性を持ち、回復技も使えるカイリューカイリューやウェーニバルウェーニバル、環境にいる毒タイプに強いガブリアスガブリアス、祟り目を強く使えるドラパルトドラパルトやラウドボーンラウドボーン、どくびしややどりぎと合わせて相手を詰ませるキョジオーンキョジオーンなど。特に龍舞羽休めを採用したカイリューは
- 羽休めを連打するだけで毒で相手を神速圏内まで削れる
- やどりぎの回復でマルチスケイルの復活を狙える
- マスカーニャの弱点のうち格闘、虫、炎を半減、どくびしを使うと弱点になる地面を無効
以上の点から特に相性が良いと言えるでしょう。どちらもハバタクカミにあまり強くないので、三体目にドドゲザンドドゲザンや各種チョッキアタッカーなどを採用し補完しましょう。
最後に
いかかでしたでしょうか。マスカーニャはタスキを持つことで主要なパラドックスポケモンのほとんどに対面で勝つことが可能なので、この型の最大の問題点はアタッカーマスカーニャを採用できなくなることかもしれませんね。普段のマスカーニャとは全く違う使用感を味わえるので、気になったらぜひおためしください。