はじめに
初めまして、ゆきまると申します。記念すべき初投稿になります。
さてさて、2月に入りランクマッチのシーズンも切り変わり、パラドックスポケモンたちが闊歩する環境になりました。パルデア地方の看板でもあり、見た目も好きなポケモンが多く、喜ばしい限りです。
しかし!!テツノツツミテツノツツミとハバタクカミハバタクカミ。この2匹だけは許せません。高火力かつ高速、しまいにはきあいのタスキをもって2回も行動してくる輩もいます。何度パーティーを壊滅させられたことか…
こんな質の悪いポケモンは古株のバンギラスバンギラスに退治してもらいましょう。ついでに、隙あらば起点も作ってもらいましょう。パルデア地方では見る影もなくなったバンギラスバンギラスの勇姿を再び見たい方は、ぜひこの育成論をご覧ください。
※この育成論では、非公式の略称(HABCDSなど)を用います。特に言及していない限り、理想個体前提で進めます。対戦はゆるゆると行う程度ですので、にわかや不親切な点がありましたらご教授願います。優しくコメントを頂けると喜びます。
役割
- 他のポケモンと対面した場合も、でんじはやステルスロックを撒き、最低限の起点づくりを行います。
採用理由
テツノツツミテツノツツミやハバタクカミハバタクカミは高いCと広い技範囲、そして高いSによる上からの攻撃により、生半可なポケモンでは受けることができません。また上記の2匹テツノツツミハバタクカミはきあいのタスキを持っていることも多く、初手に出てくると処理に2ターンかかることもしばしばあります。
こんなときは、バンギラスバンギラスの出番です。砂嵐による高い耐久力ときあいのタスキの無効化。意外に優秀な起点作成技。これだけでも初手に選出する意味はあります。さらに、弱点を突かれやすいという欠点も、弱点保険を持たせることで、メリット(???)に早変わり!
詳しい立ち回りなどは後述しますが、初手に安定した仕事ができることが採用理由になります。
持ち物
弱点保険が最適です。詳細は後述しますが、役割対象の1匹であるテツノツツミテツノツツミをA無振りバンギラスバンギラスのロックブラスト2回で確実に倒すために必要です。
特性
すなおこし一択です。きあいのタスキの無効化とバンギラスバンギラスの特防上昇を活かさない手はありません。
性格・努力値と調整
しんちょう・H252 D252 A4
テツノツツミテツノツツミやハバタクカミハバタクカミの一致弱点技を安定して受けます。また、テツノツツミテツノツツミとハバタクカミハバタクカミの2体を連続して倒すことを想定しているため、特化する必要があります。(詳しい立ち回り・被ダメは後述)
技構成
- 確定枠
でんじは
汎用的な起点作成技その1。命中90とやや不安はあるものの、S操作が可能で素早さが物を言うパラドックス環境においては非常に優秀。今回バンギラスバンギラスのSは高くないので、麻痺を入れたところで上から動けるケースはそれほど多くない点には注意。後続につなげるという意味合いが大きい。
ステルスロック
汎用的な起点作成技その2。後続のタスキ潰しや、サイクルに負荷をかけることができる技。環境に多いカイリューカイリューのマルスケをはがすこともできる。役割対象のタスキ持ちポケモンと対面を合わせることができなかった場合の保険的な意味合いが大きい。
- 選択枠
ロックブラスト
メインウェポン候補その1。連続技でタスキやマルスケ、化けの皮をはがして攻撃が可能。ただし、命中が90である点と威力が回数依存の技である点には注意。今回のコンセプトであるタスキ潰しについては砂嵐と被ってはいるものの、岩技の中では命中が優秀かつカイリューカイリューに少しだけ強く出ることができるということで最有力の技。威力の低さについては弱点保険でカバー可能。
ストーンエッジ
メインウェポン候補その2。高威力のタイプ一致技であることが魅力。ただし、命中も80と低く、今回の型は火力を追い求めているわけではないので優先度は低め。弱点保険の発動を信用しないのであれば採用する価値はあり。
かわらわり
壁を破壊することが可能な技。初手に壁貼要員と対面したときに輝く技。
ちょうはつ
相手の起点作成を防ぐことができる技。ただしバンギラスバンギラスのSは高くないので、基本的に1回は相手に動かれてしまうため、優先度は低め。
がんせきふうじ
相手のSを下げつつダメージを与えることができる技。ただしバンギラスバンギラスのSは高くないので、Sを下げたところで上から動けるケースは少なく、タスキやマルスケについては砂嵐やロックブラストで対応可能なため優先度は低め。
※選択枠については、ロックブラストとストーンエッジから1つ、残りから1つ選ぶことを想定しています。
テラスタル
はがね
いわテラスタル以外は砂嵐によるD上昇の恩恵を受けることができないため、基本的には受けることを目的としたテラスタルは使用しません。ただし、あるケースのときのみはがねテラスタルを切る価値があります。そのケースが以下になります。
はがねテラスタルを切るケース
※ともに、ひかえめ・火力アップアイテムなし・CS252H4
- テツノツツミハイドロポンプ(被ダメ:47.3 ~ 56%)
- バンギラス弱点保険発動
- バンギラスロックブラスト2回(与ダメ:100 ~ 121.2%)
- バンギラスはがねテラスタル
- ハバタクカミムーンフォース(被ダメ:15.9 ~ 18.8%/合計:63.2~74.8%)
- バンギラスロックブラスト2回(与ダメ:88.5 ~ 106.8%)+砂ダメ
※ともに、ひかえめ・火力アップアイテムなし・CS252H4
このケースははがねテラスタルを切らなければ乱数で突破されてしまいます。ともに火力アップアイテムを持っていないことが前提になりますが、テツノツツミテツノツツミとハバタクカミハバタクカミの並びを安定して突破したい場合ははがねテラスタルを切りましょう。とはいえ上記のケースは希少ですので、テラスタイプをはがねに変える必要性はそこまで高くありません。
※今回の型はアタッカーではないため攻撃方面でのテラスタルは想定していません。
立ち回り例
すべて初手にバンギラスバンギラスを選出することを想定しています。
- テツノツツミテツノツツミ(ひかえめ・CS252H4・火力アップアイテムなし)
- ハバタクカミハバタクカミ(ひかえめ・CS252H4・火力アップアイテムなし)
※ロックブラストが2回かつ、与ダメが低いときのみ耐えられてしまいますが、少なくとも次のターンの砂ダメで確実に落ちます。ロックブラストが3回以上当たる可能性があることを踏まえるとほとんどのケースで1ターンで突破できます。
- その他ポケモン
相手の裏にタスキ持ちやカイリューカイリューがいる場合はステルスロック優先。
Sを下げたいのであればでんじは優先。
※ともに、ひかえめ・火力アップアイテムなし・CS252H4
- テツノツツミハイドロポンプ(被ダメ:47.3 ~ 56%)
- バンギラス弱点保険発動
- バンギラスロックブラスト2回(与ダメ:100 ~ 121.2%)
- バンギラスはがねテラスタル
- ハバタクカミムーンフォース(被ダメ:15.9 ~ 18.8%/合計:63.2~74.8%)
- バンギラスロックブラスト2回(与ダメ:88.5 ~ 106.8%)+砂ダメ
※ともに、ひかえめ・火力アップアイテムなし・CS252H4
- ハバタクカミムーンフォース(被ダメ:43.4 ~ 52.1%)
- バンギラス弱点保険発動
- バンギラスロックブラスト2回(与ダメ:88.5 ~ 106.8%)+砂ダメ
- バンギラスはがねテラスタル
- テツノツツミハイドロポンプ(被ダメ:34.7 ~ 41%/合計:78.1~93.2%)
- バンギラスロックブラスト2回(与ダメ:100 ~ 121.2%)
与ダメージ計算
今回のバンギラスバンギラスが何らかの意図を持って攻撃する場合は、テツノツツミテツノツツミとハバタクカミハバタクカミと対面した場合だけです。その他の場合はでんじはなどを撒いて裏につなげることを想定しています。したがって、与ダメ計算は弱点保険発動後のテツノツツミテツノツツミとハバタクカミハバタクカミについてのみ記載します。その他攻撃するタイミングがありそうなポケモンがいましたらコメントにてご指摘をお願いいたします。
ロックブラスト(2回)
テツノツツミテツノツツミ H4 100 ~ 121.2%
ハバタクカミハバタクカミ H4 88.5 ~ 106.8%
被ダメージ計算(砂嵐による特防上昇込み)
役割対象と環境でよく見かけそうなポケモンのうちバンギラスバンギラスに積極的に投げられそうなポケモンを適当に上げました。その他被ダメについて知りたいポケモンがいましたら、コメントにてご指摘をお願いいたします。
役割対象
テツノツツミテツノツツミ ひかえめC252 ハイドロポンプ 47.3 ~ 56%
ハバタクカミハバタクカミ ひかえめC252 ムーンフォース 43.4 ~ 52.1%
その他
カバルドンカバルドン A無振り じしん 56 ~ 66.6%
サーフゴーサーフゴー ひかえめC252 ゴールドラッシュ 53.1 ~ 63.7%
カイリューカイリュー いじっぱりA252 じしん 57.9 ~ 68.5%
水ロトムウォッシュロトム ひかえめC252 ハイドロポンプ 57.9 ~ 69.5%
苦手なポケモン
基本的な仕事はできるポケモンですが、でんじはが入らないポケモンに対してはステルスロックしか撒くことができません。このあたりのポケモンが初手に出てきそうな場合は素直に選出を諦めましょう。
相性の良い味方・構築例
テツノツツミテツノツツミやハバタクカミハバタクカミを倒す想定ですので、このあたりのポケモンに弱いポケモンを通しやすくなっています。トドロクツキトドロクツキなどをエースとすると通りがよくなります。また、でんじはを撒くことで相手ポケモンのSを下げることができるので、セグレイブセグレイブなどの中速アタッカーとの組み合わせもよいでしょう。一方、砂嵐を展開してしまうため、タスキを持たせているポケモンの選出には慎重にならざるを得ません。
おわりに
最後までお付き合い頂きありがとうございます。テツノツツミテツノツツミとハバタクカミハバタクカミへの強い憎しみから生まれた今回のバンギラスバンギラスですが、そこそこ戦っていける型ではないかと自負しております。実際の対戦でも想定通りの仕事はできています(4桁程度の実力帯ですが…)。皆様なりのカスタマイズをしてバンギラスバンギラスにかつての輝きを取り戻して頂ければと思います。