(2023/2/12修正)
ご覧いただきありがとうございます。今回はSVランクマッチの1〜2をキノガッサが強いと信じて数百戦した結果として面白いキノガッサの型ができましたので、こちらに投稿して参考になればと思っています。
順位帯としては4桁〜3桁でそこそこちゃんと通用していましたので、構築がきちんとしていればレート2000も狙えたと思うと少し心残りではありますので、他の方がこのキノガッサで結果を出してもらえると嬉しいです。
コンセプトと役割
エース級になれるキノガッサがこの型のコンセプトです。
流れとしては、まずキノガッサを使う上で一番の問題となるのが補助技無効という特性を持つサーフゴーでした。環境トップにいるこのポケモンを無視する事はできないので、選択肢は「サーフゴーに有利なポケモンとサイクルする」若しくは「サーフゴーに勝てるようにする」の二つだと思いますが、サーフゴーを後出しされ続ける限り安定択が存在しないのは勝率に繋がらないと考え、後者を選びました。
その場合、例えばきあいのタスキを持たせてテラバーストを使えば(乱数ではあるものの)倒せはしますが、1体の処理に確定でテラバーストを切らされる上にHP1の素早さ70族の鈍足アタッカーが残るだけというのは全然強い状況ではないと考え、ステルスロックを撒かれる環境であることも相まって襷という線は消しました。
よってA特化+ポイズンヒール+テラバーストの型を使ってみた中で環境に対してしっくりきたゴーストテラス+インファイトで技の範囲も広いこの型を最終的に使っていました。
持ち物
どくどくだま
ポイズンヒールなので。回復できる以外にもあくびをカットできたりと活きる場面は多いです。
特性
ポイズンヒール
理由は上記の通り。一番強い点として、キノガッサの低めのSを補うための行動補償を得られるみがわりとの相性が抜群というところです。
性格・努力値と調整
いじっぱり H12 A252 S244
実数値 137-200-100-x-80-121
H-8n+1
A-特化
S-残り
まずAは特化しないとH4振りサーフゴーに抜群テラバーストが8割程度の乱数1発なので、絶対に特化です。
残りはSに全部振りたいところですが、やどりぎのタネの無いこの型だとみがわりを張れる回数は大事な為、ポイズンヒールとみがわりが最効率の8n+1までは振って残りをSに振り切りました。
その場合のS実数値が121となり、これは(S2までの)環境に多かった113〜119あたりのラインを抜けるため、偉い調整をしている相手程上からキノコのほうしを打てていい数値でした。
技構成
重要順に
みがわり
テラバースト
キノコのほうし
インファイト
この型ではこの技構成が一番手に馴染んだのでこの技構成を一つの型として紹介し、個別の技の考察は下に載せます。
技構成はかなり色々試しましたが、まずポイズンヒールを使う理由の大きな強みであるみがわりは不可欠でした。
そして役割対象であるサーフゴーを倒すためにテラバーストもこのコンセプト上必須とします。
あとはサーフゴーを倒した後にやはりあると強いなと感じたのでキノコのほうしも入れました。
テラバーストがゴーストだと無効タイプがあり扱いづらいので、キノガッサのタイプでもあり相性補完が抜群のインファイトを入れてアタッカーとしての仕事もこなせる上に一部の相手に対しての遂行速度も上げられるので非常に強かったです。あとガッサのインファはおしゃれ感あって個人的に好きです。
テラゴーストを使う型としてはポイズンヒールキノガッサの強みと汎用性を伸ばせると感じてこの技構成で一つの完成形と思って使っていました。
特にゴーストの耐性によってカイリューサーフゴーの並びに対して1匹で崩すこともできる点が強く、後述する炎テラスタルと環境によっての選択だと思います。
ゴーストテラスタルを見てノーマルテラスタルをしてくるカイリューサーフゴー等に対してインファイトの刺さりがよく、しんそくも効かないのでみがわりorキノコのほうしの有利択を迫ることができます。
環境トップの並びに強かった点が一番のポイントで、かなりの対戦に選出できました。
個別技考察
みがわり
ポイズンヒールキノガッサ最強の技。耐久も素早さも無いキノガッサに行動補償を得られる点や、テラスタル様子見・麻痺待ち連続みがわりなど様々な用途が挙げられる。
そもそも無いとサーフゴーを一生後出しされてるだけできつくなるので、テラバーストと併せて必須です。
テラバースト
言わずと知れた地雷技。耐久無振りですらサーフゴーを乱数なのは残念でならない。
タイプはサーフゴーに抜群で通るゴースト・ほのお・悪・じめんのうち、コノヨザルミミッキュなどのゴースト複合タイプやフェアリーテラスに打点が無くなるためインファイトを採用できなくなる悪と、飛行テラスサーフゴーに打点が無くなるじめんは厳しいと思い、インファイトと併せて補完の取れるゴーストか、キノコのほうしややどりぎのタネを無効にしてくる草にも打点の持てるほのおが強いです。
しんそくカイリューが多いならゴースト、モロバレル等の草タイプや草テラスタルが多いならほのおを選択するといいと思います。
キノコのほうし
言わずと知れたキノコにのみ許されている秘奥義。2/3の確率で1ターンのアドバンテージを取ることができ優秀だが、意外にただ打つだけだと最速起きでアドが取れなかったという場面もよくある。
また効かない相手も環境に多いので、この技頼りで勝つことは現状できないです。
事前に麻痺や毒を撒いておいてまもる+みがわりで相手に負荷をかけるという使い方の場合は採用しなくてもいいと感じました。
とはいえ強力な技には違いなく、上振れで最大2ターンのアドバンテージが取れたり低速の相手をみがわりと併せて嵌める使い方は決定打になる場面も多いので採用は前向きに考えるべき技でした。
相手の行動を封じる技としてちょうはつやアンコールがありますが、サクッと倒せるなら寝かせた方が早いなと思って強いちょうはつみたいな気持ちで使っています。
インファイト
強力なタイプ一致技で、インファイト採用の利点としては遂行速度向上と起点防止があります。
例えばキノコのほうしで寝かせた後の遂行技としてやどりぎのタネを使う場合がよくありますが、自分より早い相手を嵌められるがんせきふうじ・じならし等の技が無い場合は倒せるかが不安定になりますが、高火力で倒してしまえるのであれば確率が絡む場面も減らせます。
また、やどりぎのタネの場合相手のみがわりで簡単に手も足も出なくなってしまいますが、この技があることでそういった対処を封じることができます。
ただ弱点としてPPが少ない事、インファイトが半減以下の相手にはテラバーストでの火力は足りなくなりがちな点があります。
しかしあってよかった場面もとても多く、キョジオーンサザンドラドドゲザンなどを一撃で倒せると爽快です。
やどりぎのタネ
技枠が5つあったら真っ先に5つ目に入れたい技。
ポイズンヒールの回復量と併せて強力な嵌めができます。嵌めが成立した時の安定感は凄まじいものの、交代で解除される・草に通らない・みがわりで無効化される等のわかりやすい対処法もあり、選出時はかなり相手を選ぶのが難しい技です。
ただ、この型はエース運用なのであまり必要ありませんが、耐久に振ってサイクル構築に組み込む場合は是非入れたい技です。
キノコのほうしと違って防塵ゴーグルに無効化されない点はありがたい。
テラスタイプをほのおにする場合は通りやすくなることもあり採用したい技です。
がんせきふうじ・じならし・ローキック
S操作技。キノコのほうし+みがわりと併せてよく採用され、嵌めを安定させられますが、その場合最後の技はやどりぎのタネでないと回復持ちの高耐久を倒し切れずよくTODされるので、コンセプトの不一致で今回は採用しませんでした。
欲しい場面はあります。
きあいパンチ
インファイト以上の遂行速度を持ちますが、打つ条件がみがわりを消費する前提なので倒したとしてもその後の相手とみがわり無しで対面する確率が高いのは弱かったです。
つるぎのまい
麻痺+みがわりかキノコのほうしで起点にして全抜きだぜ!と思いましたが舞ってる暇が無いし技スペースが無いので無しになりました。受けループ対策として入れるならありだと思いました。
しびれごな
少しだけマジに考えた技。起点作成での麻痺+みがわり連打でアドを取り、出てきた相手を自分でまた麻痺にするというのを一生やれば全抜きできるのでは?とキノコのほうしの代わりに採用を検討しました。命中が低すぎなければありでした。
テラスタル
ゴースト
もしくは
ほのお
テラバーストの所で説明した通りで、テラバーストを打ちたい役割対象に合わせる形になります。
それ以外の副作用として、ゴーストはカイリューのしんそくに強くなり、ほのおは元々キノガッサの弱点タイプであるほのお・フェアリー・こおりを半減できるのが役にたつ場面が多いです。
構築や立ち回り
構築
基本はキノガッサの素早さを補うためとみがわりと併せて起点とするために麻痺を撒けるポケモンを先発として採用していました。ついでにサーフゴーを確定一発にするためにステルスロックも撒ければベターです。それとキノガッサの苦手なドラパルトセグレイブには強めのポケモンを入れておきたいです。
また普通のポイズンヒールキノガッサでは苦手なコノヨザルキョジオーンマスカーニャオリーヴァラウドボーン等には割と強めに出られますので、あまり考えなくても大丈夫でした。
選出
この型はアタッカーとしての仕事が最低限できるので、かなり広い範囲の構築に投げていけます。呼ぶサーフゴーに勝てるので、サーフゴーがいれば少し厳しめかなと思っても出していました。
ただみがわりを貫通してくるドラパルトセグレイブは最低でも麻痺が入っていないと勝てない上に、でんきテラスタルまで考えるとほぼ勝てないレベルなので、これらを対処できなければ投げてはいけません。
型の都合上テラスタル込みの戦闘力なので、そこまで刺さっていなくて他にテラスタルを切りたいポケモンがいる場合も選出しません。
後は単純に素早さの高いポケモンが固まっている場合は押し切られがちなので、選出していませんでした。
立ち回り
とにかく起点用の麻痺を用意することを意識して、サイクルになっても麻痺からの起点で切り返せるし痺れの上振れも考えて麻痺させ得と考えていました。
「麻痺させた相手をみがわりの起点にしながら麻痺を待って倒して、後ろから出てきた相手をみがわりを盾に眠らせて倒す」という行動でアドバンテージが取れるので、それを勘定に入れながら勝ち筋を追っていました。
なので後ろにいるドラパルトが一番の敵でした。
また、明らかにキノガッサより遅い相手であれば交代を考えたみがわりから基本は入って、裏にいるサーフゴーなりを倒してという展開はよくある勝ちパターンでした。
与ダメージ計算
よく打つ相手だけ
H4振りサーフゴー
抜群テラバースト 158 ~ 188 (97.0 ~ 115.4%) 乱数1発 : 81.25%
抜群テラバースト+ステルスロック 168 ~ 198 (103.1 ~ 121.5%) 確定1発
H252振りキョジオーン
インファイト 182 ~ 216 (88.0 ~ 104.4%) 乱数1発 : 18.75%
ステルスロック+インファイト 207 ~ 241 (100.0 ~ 116.5%) 確定1発
H252振りコノヨザル
テラバースト 182 ~ 216 (83.9 ~ 99.6%) 確定2発
HB特化ラウドボーン
110 ~ 132 (52.2 ~ 62.6%) 確定2発
H252悪テラスタルドドゲザン
インファイト 194 ~ 230 (93.8 ~ 111.2%) 乱数1発 : 62.5%
H252振りサザンドラ
インファイト 248 ~ 294 (124.7 ~ 147.8%) 確定1発
被ダメージ計算
A特化いのちのたまドラパルト
ドラゴンアロー 140 ~ 166 (102.2 ~ 121.2%) 確定1発
これだけ覚えて帰ってください。
苦手なポケモン
みがわりを張っても動かれた瞬間倒されるやつ
ドラパルトセグレイブラウドボーンウルガモスニンフィア
寝ないし火力で突破できないやつ
テラスタルしたキョジオーン・オリーヴァ・モロバレル
寝かしてるのに突破できないやつ
ヘイラッシャ←バグ
おわりに
ご覧いただきありがとうございました。
キノガッサの型自体はかなり面白いし強かったと思いますが、構築については全然完成していなかったと思っています。麻痺+みがわりの展開が強力で盲目的に使っていましたが、加速バトンなど試せることは色々あったと思います。
他の方にも試していただいて、改良点やいい構築などあれば教えていただけると嬉しいです。
以上