はじめに
初めまして。普段はバーチャル小説家を名乗る怪しい男、にぶと申します。
ポケモン対戦をガチでやっていたのはBW2が最後なのですが、SVで復帰しちゃいました。以後よろしくお願いします。
そんな私が初投稿に選んだのはサーフゴー サーフゴー。霊鋼という優秀なタイプや、新特性おうごんのからだから、非常に注目度の高いポケモンですね。
今回紹介する型は、それらの強みを存分に活かしてキノガッサ対策および起点展開の阻止を狙います。
- 以下、HABCDSといった略称を用います。
採用理由と役割と私怨
私はキノガッサキノガッサというポケモンが許せませんでした……
S70から繰り出されるキノコのほうしは並み居る鈍足ポケモンたちを蹂躙し、ローキックやがんせきふうじを用いたポイズンヒールみがわりハメもさることながら、A130という数値にテクニシャンを乗せた超火力まで手に入れた彼は、まさに第五世代の王者でした。
その並外れたタイマン性能およびハメ性能は全てのポケモントレーナーに対策を強要し、スカーフ寝言めざ飛マンダといったまさに寝言みたいなポケモンがシラフで採用されたりもしました。
草タイプに胞子無効やローキックの威力アップ(テクニシャン圏外に)といったさまざまな弱体化を受けてなお、彼の放つ存在感は並々ならぬものです。テラキオンか?
そして私は、カバルドンカバルドンというポケモンも許せませんでした……
その物理耐久はあのメタグロスメタグロスすら軽々と受けてみせ、ステルスロックやあくびによる起点作り、第五世代の負のレガシーである永続砂嵐、およびゴツゴツメットによる定数削り、その上なまけるという高速回復まで備えるなど、まさしくゲーフリの寵愛を受けた一匹と呼べるポケモンでした。
現代においても、ディンルーディンルーという強力なライバルこそ出現したもののその影響力は大きく、パーティに搭載している人を非常に多く見かけます。
しかし、時は令和、ポケモンは第9世代。そんなやばい連中をまとめて対策でき(そうに見え)る神ポケモンが爆誕しました。それこそがこのサーフゴーです。
サーフゴーはその特性によってキノコのほうしやあくび、ふきとばしと言った、上記のポケモンたちが得意とする補助技をすべて無効にすることができます。また霊鋼というタイプはキノガッサのメジャーなウェポン(格闘、草、岩)を全て半減以下にでき、素早さでも上を取れるため、まさにキノガッサを倒すために生まれてきたポケモンと言えるでしょう。
しかし、キノガッサ側もそれは承知の上。最近のキノガッサはじならしを採用し、後出しサーフゴーを容易に狩れるようにしているものも少なくありません。なんなんだこのポケモンは。
なので今回はこだわりスカーフを持った上で準速までSに振ることで、後出しにじならしを合わされてもキノガッサの上を取って一撃で倒せるようにします。
また、サーフゴーはトリックも覚えるため、先発で展開を作ってくるカバルドンやディンルーにスカーフを押しつけて機能停止させることも狙います。
持ち物
コンセプト上こだわりスカーフで確定とします。おんみつマントも候補と言っておりましたが、マントだと型も使い方もまるで変わっちゃいますね。
特性
おうごんのからだですね。
変化技をすべて無効にするとか書いてあります。初めて見た時は自分の目を疑いました。
性格・努力値と調整
- ひかえめ H100 C156 S252
確定欄はこれ。HPを175という綺麗な数字にし、Sにぶっぱ、残りをCに振っただけ。CSぶっぱにしなかったのは、詳しくは後述しますが、耐久無振りではガッサからの被ダメが芳しくなく、後出しが安定しそうになかったためです。
準速でS実数値136と、綺麗に最速ガッサ抜き抜きになるのが美しい。
正直ここは好みで、Cを削ってもっと耐久に厚くしても構いませんし、おくびょう最速まで振ってスカーフ込みで最速ドラパルトドラパルトを抜くなどしてもいいでしょう。
例えば、性格をおくびょうにしてH100 C52 S252 と振れば、スカーフ以外のドラパルトを抜き去りながらD4ガッサをゴールドラッシュで確1にする火力、および確定欄と同じ耐久値を保った上で、使える努力値が104余ります。
今も調整は考えてはいるので、何か思いつき次第追記します。
- 追記
確定欄の振り方ではやはり耐久の薄さが辛い場面がそれなりにあり、例えばA特化ハチマキテクニガッサのタネマシンガン3ヒット×2で落ちてしまいサイクル負けする、などがちょくちょく発生しました。ただ、スカーフトリックさえ成功していれば仕事は果たしたと言える場面も多く、じならしガッサもほぼ目論見通り倒すことができたため、甘受すべきデメリットなのかなと……。
技構成
ゴールドラッシュ
- ガッサを一撃で倒すために確定です。ラスターカノンだと微妙に火力が足りません。この技でこだわるのちょっと怖いんですけれどね……
シャドーボール
- 一応確定枠。汎用性を落としたくないので。今後の環境次第では別の技になることも大いにあり得ます。
トリック
- コンセプト上確定とします。現状(
レートランクマ開催前)のスカーフトリックの刺さりはかなり良いです。今のところあんまりバレてない印象。
- 追記
ランクマ開催後の所感ですが、対面からウルガモスウルガモスが悠々舞ってきたりするので、やはりそこまでバレて(警戒されて)ないのかなというイメージ。メガシンカやZワザ、ダイマックスといったトリック無効ギミックが存在しないため、これサーフゴーが強いっていうよりこだわりトリックが強いんじゃないかみたいな葛藤こそありますが通りも良く強いです。
以下は選択技です。パーティに合わせてお好みで。
おきみやげ
- 確定欄はこれ。スカーフトリックした後、相手が交換で出してきたポケモンにお土産を渡して逆にこちらの後続の起点にします。
でんじは
- おんみつマントを持つ場合、またはスカーフトリック後にとりあえずで押せる技。
マジカルシャイン
- 刺さる相手は広いものの、最近のフェアリー弱点の方々みんな鋼テラスタルしてくる。
サイコショック
- テツノドクガテツノドクガに撃てる技。ほぼピンポ。
きあいだま
- バンギラスバンギラスに連発できる技として。当たれば強いんですよ、当たれば……
10まんボルト
- 環境にヘイラッシャヘイラッシャなどが増えてきた時に。スカーフトリックでいいような気はしますけれど……
てっていこうせん
- Cを下げずにスカーフで上から連打できるのでナシじゃないと思います。ただし2発打つと死ぬ。サーフゴー最大火力。
ちょうはつ覚えてほしかった
テラスタル
一応火力を上げるためにはがねにしていますが、良耐性が消えてしまうのが気がかり。彼にテラスタルを切ることはほぼないのかなという印象です。
仮に今後、草技・格闘技・じならし・胞子のようなガッサが最メジャーになるのであれば、ひこうテラスタルは一考の余地があるかも。
立ち回り例
- 相手のパーティにキノガッサが見えた
憎きカバルドンをこちらも使いましょう。ガッサが襷を持っていると厄介なので、砂やステロで潰しにかかります。
サーフゴーはガッサに後出しでかまいません。じならしを合わされても、スカーフでもマントでも上を取っているはずなので、ゴールドラッシュでしばいてやりましょう。
- 相手のパーティにカバやディンルーなどの起点作りポケモンが見えた
初手に出してスカーフを押しつけに行きます。そのまま置き土産などで後続の起点にしてしまいましょう。
オーロンゲオーロンゲやクエスパトラクエスパトラはいきなり殴りにいっても。
- 相手のパーティにカバとガッサが同時に見えた
残念ながらサーフゴー1匹で両方どうにかするのは厳しいため、どちらかに照準を定める必要があります。お互いのパーティをよく吟味して、通されたらよりキツい方をサーフゴーに任せるのがよさそう。
※以下のダメージ計算は全て確定欄の振り方で、pokesol様の計算機を用いて行いました。
与ダメージ計算
- ゴールドラッシュ
D4キノガッサに159 ~ 187 (117.8 ~ 138.6%) 確定1発
D特化オーロンゲに186 ~ 222 (92.1 ~ 110.0%) 乱数1発 : 56.25%
D252ディンルーにわざわいのうつわ込みで73 ~ 87 (31.8 ~ 37.9%) 乱数3発 : 89.62%
D特化カバルドンに94 ~ 112 (43.8 ~ 52.1%) 乱数2発 : 15.23%
D特化バンギラスに砂嵐込みで104 ~ 126 (50.3 ~ 60.9%) 確定2発
D特化キョジオーンに168 ~ 198 (81.2 ~ 95.7%) 確定2発
H4ウルガモスに51 ~ 61 (31.7 ~ 37.9%) 乱数3発 : 93.84%
- シャドーボール
D4ドラパルトに180 ~ 212 (110.5 ~ 130.1%) 確定1発
H4ミミッキュに138 ~ 164 (105.4 ~ 125.2%) 確定1発
D特化クエスパトラに140 ~ 168 (69.4 ~ 83.2%) 確定2発
H252サーフゴーに156 ~ 186 (80.5 ~ 95.9%) 確定2発
無振りハバタクカミに114 ~ 134 (87.7 ~ 103.1%) 乱数1発 : 18.75%
- きあいだま
D特化バンギラスに砂嵐込みで140 ~ 168 (67.7 ~ 81.2%) 確定2発
結構火力厳しいですね(苦渋)
被ダメージ計算
- いじっぱりA252テクニシャンキノガッサのじならしで118 ~ 140 (67.5 ~ 80.0%) 確定2発
- 球持ちでも153 ~ 182 (87.5 ~ 104.0%) 乱数1発 : 18.75%と悪くない乱数で耐える
- ハチマキ持ちの場合178 ~ 210 (101.8 ~ 120.0%) となり確定で落ちる
ここ結構重要です。
仮にこのサーフゴーがキノガッサに後出ししてじならしで倒された上で球ダメージが入らなかった
、あるいはスカーフを持っているのにじならし後に抜かれて倒された場合、相手のキノガッサはハチマキかスカーフで、じならしをこだわったことが確定します。
なので、浮いているポケモン、例えばボーマンダボーマンダやギャラドスギャラドスを後出しして積みの起点にできます。
- いじっぱりA180ディンルーの地震で168 ~ 198 (96.0 ~ 113.2%) 乱数1発 : 68.75%
この場合も、スカーフトリックで地震をこだわらせ、浮いているポケモンの起点にできます。耐えた場合は置き土産。
- A特化カバルドンの地震で176 ~ 210 (100.6 ~ 120.0%) 確定1発
同上。A特化にぴったり確1にされる。美しい……
- A特化カバルドンの噛み砕くで96 ~ 114 (54.9 ~ 65.2%) 確定2発
A特化かはともかく、風船サーフゴー対策に噛み砕くを搭載したカバルドンを時々見るので、一応。
結局スカーフトリックでよさそうです。
- C特化ウルガモスの炎の舞で168 ~ 200 (96.0 ~ 114.3%) 乱数1発 : 75%
25%で耐えてしまうのが逆にキツい。マジでキツいです。こちら蝶舞読みスカーフトリック、あちら炎の舞、そしてその炎の舞を耐えてしまった場合、こちらからやれることはない上にCを2段階上げさせてしまう可能性があります。しかもスカーフを献上している。やばい。
かと言って耐久を落とすと球ガッサのじならしで落ちてしまったりするので難しいところ。後続でのケアは必須ですね。
- A特化キョジオーンの地震で110 ~ 130 (62.9 ~ 74.3%) 確定2発
キョジオーン側が最速でもない限りスカーフを渡しても上を取れるので、スカーフトリックから一回行動するのが安定します。
※必要そうな計算があれば適宜追加します。
苦手なポケモン
スカーフを持って上を取ってくる高火力ポケモン、特に弱点を突いてくるテツノドクガテツノドクガやイーユイイーユイ、ハバタクカミハバタクカミはかなり厳しい相手です。スカーフドラパルトもきつい。
うまいこと味方で補完してあげてください。
- 追記
まさか上記のポケモンがシーズン1でほぼ出禁になるとは……。しかし、先述した通りウルガモスがすこぶる辛いです。
蝶舞目掛けてスカーフトリックできれば起点回避はできるものの、こちらがゴールドラッシュでこだわってしまった状態で死に出しされたり、カバなどへのスカーフトリック後に置き土産で退場しようとした時に身代わりを置かれたりするとまんまと起点にされます。
また、現在台頭しているサザンドラサザンドラも結構苦しいです。初めからこだわっての採用が多いためトリックもそこまで刺さりません。鋼テラスタルが最メジャーだと感じたので、浮いた鋼への対策はほぼ必須になりますね。えっあっ毒テラス
相性の良い味方・構築例
- カバルドン
憎きカバルドンですが、相性は結構いいです。ステロあくびのカバ、スカーフトリックや置き土産のサーフゴーで2枚の起点要員を用意でき、後ろのポケモンがかなり安全に積めます。砂ステロで襷を潰せるのが偉い。
- 浮いている積みポケモン
サーフゴーが地面技を呼びやすく、また呼んだ地面タイプを起点にもしやすいため、そのまま全抜きを狙いにいけます。
先述したボーマンダやギャラドスはもちろん、飛行テラスタルのトドロクツキトドロクツキなども。
ただし、ガッサのマッハパンチで縛られないポケモンを選択しましょう。トドロクツキも鋼テラスだとハチマキマッパで落ちます。
- 追記
浮いている積みエース、特にギャラやマンダとの相性は依然よく、地面技をトリックでこだわらせての無償降臨もさることながら、彼らのウルガモス耐性に本当に助けられました。マンダなら身代わりもダブルウイングで貫通してくれます。しかしトリックの欄で説明したような、C2段階上昇スカーフウルガモスの前では積む余裕があるか怪しい場面も。
そして、コメント欄で言及していただきましたが、サーフゴーでキョジオーンにスカーフトリック後、キョジオーンが塩漬けでこだわった場合がちょっと悩ましいです。別にそのままサーフゴーで突っ張ってもキョジオーンにはおおむね勝てるのですが、その場合せっかくのスカーフトリックが起点作りにならない上サーフゴーもほぼ相打ちになってしまう、かと言って引こうにも塩漬けが積みエースに入ってしまうと大変痛い……というジレンマ。なので積みエースの方におんみつマントを持たせるのも手だなと感じました。
また、鋼テラスタルサザンドラはギャラマンダでも良くて対等なので、対策を別途用意したほうがいいかもしれません。相手のサーフゴーにも強く出られるウルガモスはかなり良さそう。挑発ではなくスカーフトリックでステロあくびをなんとかしようという構成上、ステロは撒かれてしまいがちなので、あつぞこブーツで採用したいですね。
おわりに
以上、サーフゴーの考察でした。
至らぬ点も多々あると思いますので、その際はコメント欄でご指摘いただけると幸甚の至りに存じます。
それでは、最後まで見ていただきありがとうございました。