コノヨザル- ポケモン育成論SV

　リベンジ投稿です。先日投稿した先発ステロ要員コノヨザル育成論を再考察しました。初版から展開が変化したので新規の育成論として投稿します。

　以前の版と同様に、コメントにてたくさんのご指摘やご提案を頂けますと論のブラッシュアップや私自身の勉強にもなるので嬉しく思います。

コノヨザルについて

　満を持して登場したオコリザルの進化系で、マーシャドー以来の登場かつ一般ポケモンとしては初の闘・霊タイプです。闘・霊の攻撃範囲は非常に広く、コノヨザルの闘技にはドレパン、インファ、ビルドと非常に優秀なものが揃っているほか、命懸けでの奇襲も可能です。

　そしてコノヨザル系統専用技の憤怒の拳は、攻撃を受けるごとに威力が50ずつ上がっていくという変わった性能の技で、攻撃を複数回受けるという条件こそつくものの、物理霊ポケモンが喉から手が出るほど欲しかった高火力の物理霊技となります。コノヨザルはH110，B80，D90と耐久面に優れており、憤怒の拳の威力上昇の条件を満たすことは比較的容易です。

　このことから、ランクバトルS1では両壁やビルドで場持ちを良くしつつ、相手の攻撃を複数回受け憤怒の拳の威力を上昇させて戦う積みアタッカーとして活躍していました。

　一方で、コノヨザルはステロ、挑発、アンコール、とんぼ返り等の場作りに適した技を数多く覚える器用なポケモンでもあります。S2ではその器用な一面に着目し、先発での起点作り型もコノヨザルのテンプレの一つとなっています。

採用理由と役割

• 起点にされにくい中速起点作り要員

　コノヨザルはステロや、電気玉投げつけるを含めた各種S操作技による場作りが可能である上に、アンコール、挑発といった妨害技の存在や、呪い、命懸けといった自主退場技の存在により、自身も起点になりにくいという性質があります。

　起点作り型もメジャーになってきたとはいえ、憤怒の拳もコノヨザルの強力な行動の一つであるので警戒され、下手に憤怒の拳の火力を上げないように相手が立ち回ってくることも多く、その結果こちらが行動する隙も生まれやすいです。（尤も、この点は相手目線でも『挑発安定』ということになったりするので必ずしも良いことばかりではないです）

　ステロと電気玉投げつけるや電磁波を両立できるガブリアスデカヌチャンなどとは自主退場手段の有無、自主退場のできる設置物要員のキラフロルとは展開阻止手段の有無が差別化点となります。オトシドリディンルーは展開阻止（挑発）、自主退場（置き土産）、S操作、ステロの全てを使えますが、彼らに対しては素のSの違いが差別化点となります。

　コノヨザルの自主退場手段は、少なくない量の定数ダメージを与える命懸け、呪いである点もポイントの一つで、相手の物理受けや火傷が必ずしも痛手にならないのも地味ながら偉い点です。

特性

　現時点では消去法ですがやる気を推奨します。必ずしも、ダメージに期待して攻撃力を参照する攻撃技を採用しないため、負けん気や精神力は腐る場合があります。

　憤怒の拳を採用して自身でもある程度殴れるようにしたい場合は、負けん気が役に立つこともありますが、状況がなかなか限定的なのでやる気で良いでしょう。

性格・努力値と調整

陽気　H180 A4 B68 D4 S252

（実数値：208-136-109-x-111-156）

　以前の版からHP調整とHBラインを見直しました。陽気球ミミッキュのじゃれつく確定耐えまで振っています。自主退場も考慮に入れた初手起点要員なので接触ダメなどの定数ダメを意識するメリットは薄いことに気付き、オボンを採用する場合に呪いでオボン発動＆オボン回復量最大の4nにしました。

持ち物

• 電気玉

　起点作りコノヨザルの強みはステロ、展開阻止、自主退場、S操作の全てを備えている点であることにようやく気付くことができました。一度きりしか使えないものの、ガブリアス等の地面タイプも問答無用で無力化できる点が強力です。確定欄はこちらにしています。

• オボンの実

　電気玉を投げつけない場合の持ち物候補です。瞬間的に耐久を補強でき、等倍高火力技や不一致抜群技などに対する確定数ずらしに使えます。具体的には等倍高火力の例としてA252振り陽気ガブリアスの逆鱗がオボンを食べると確定2発→乱数2発(10.93%)に動きます。

技構成

ステルスロック/挑発（推奨）/S操作or憤怒の拳/自主退場

テラスタル

　本論のコノヨザルは起点作り要員であり、後続に控えるエースにテラスタル権を残す立ち回りをすべきです。確定欄は「はがね」としていますが、コノヨザルがテラスタルを切るのはどうしても出落ちせずにステロを撒きたい場合の最終手段です。

　強いてコノヨザルにテラスタルを切るとするなら、弱点のうち飛・妖・超に耐性を持てる鋼や、憤怒の拳を採用している場合に霊との殴り合いに有利になれるノーマルが候補になると思います。ただし、ゴースト以外にテラスタルする場合は呪いの性質が変わる点に注意しましょう。

与ダメージ計算

　ダメージ計算にはスマホアプリ「VS SV ダメージ計算器」を使用しています。また、ダメージは割合、相手ポケモンのステータスは努力値配分でなく能力実数値で表記します。

※投げつけるは割愛

• 岩石封じ

H191-B112セグレイブ　29.4〜35.7%
H161-B85ウルガモス　91.9〜109.3%（乱数1発43.75%）

• 地均し

H163-B115サーフゴー　34.5〜40.7%

• 憤怒の拳（威力50/100）

H208-B109コノヨザル　34.6〜41.3%/67.3〜80.7%
H163-B115サーフゴー　41.7〜51.5%/82.2〜99.3%
H163-B96ドラパルト　51.5〜60.1%/99.3〜117.7%
H183-B116ガブリアス　18.0〜21.8%/36.6〜43.1%

被ダメージ計算

A172ドラパルト@球　テラバースト霊　120.1〜142.3%
A182ガブリアス　逆鱗　54.8〜64.9%
A142ミミッキュ（陽気）@球　じゃれつく　83.6〜98.5%
A156ミミッキュ（意地っ張り）@球　じゃれつく　91.3〜108.6%（乱数1発43.75%）
A162マスカーニャ　じゃれつく　80.7〜95.1%

C152ドラパルト@球　シャドーボール　78.8〜93.7%
C203サーフゴー　シャドーボール　80.7〜95.1%
C177サザンドラ　流星群　56.7〜66.8%
C178ニンフィア　ハイパーボイス（フェアリースキン）　95.1〜112.5%（乱数1発68.75%）
C205ウルガモス　テラバースト妖　80.7〜96.1%
C182キラフロル　マジカルシャイン　48.0〜56.7%

相性の良い味方

　基本的に対面構築や積みサイクルの駒として、後続の制圧力の高いエースポケモンや先制技持ちと組ませると良いです。

ドドゲザン：コノヨザルの弱点を全て半減以下で受けられるため、コノヨザルが弱点技で落ちた場合に相手を起点にしていく積みサイクル的な立ち回りができます。
カイリュー：制圧力の高いエースポケモンの一例。ステロで神速のリーチが伸びます。

苦手なポケモン

　耐久指数は低くありませんが、シリーズ1ルールでは鉢巻変幻自在マスカーニャのじゃれつく等、上からの高火力弱点で出落ちの可能性があります。

　起点型でもビルド型でも基本的に挑発打ち得なため、コノヨザル自身も挑発を誘う節があります。技構成によってはコノヨザルミラーやオーロンゲが重いです。

　準伝、パラドックス、ヒスイポケモン解禁後も一定の活躍ができると考えられますが、ゾロアーク(ヒスイ)に対しては一致技が通りません。

あとがき

　ここまで読んでくださってありがとうございました。以前の版の投稿時からたくさんの上級者さんたちのご意見を聞いて、改めてコノヨザルと向き合うことができました。殴れるし高い水準で起点作りもできる相当優秀なポケモンですね。

　質問や提案などがありましたらコメントにてお願いします。私自身もまだまだ修行中の身なので、皆様との議論の中で気づきを得ることができたら嬉しいです。再考察こそしましたが、正直まだまだ叩けばホコリが出てきそうな気もするので皆様と議論を重ねたいです。

　最後に、やっぱり対面構築や積みサイクルはめっちゃ楽しいので皆様も使ってみてください！