最初に
- 本育成論では、対戦に関する一般的な用語及び略語を使用します。また性格補正有り252振りを「特化」、性格補正無し252振りを「極振り」と表記します。
- ダメージ計算には、ポケソル様のツールを使用しています。
第9世代のペルシアンとライバル
ペルシアンは初代からいるポケモンで、素早さ以外はかなり低ステータスです。
それでも第6世代までは高い素早さを活かしたすりかえやちょうはつなどのサポートで、差別化は何とか出来ていました。
しかし第7世代でアローラの姿が登場した事により、一気に立場が危うくなりました。
ペルシアン(アローラ)はファーコートという優れた特性を持ち、さらにはタイプ一致のイカサマやペルシアンが覚えないすてゼリフなどを有しています。
ペルシアンはペルシアン(アローラ)よりAが少し高いという差がありますがタイプ一致イカサマの存在により、ハチマキすりかえ型ですらペルシアン(アローラ)の方が使いやすいという有り様です。
タイプの違いを活かそうにも、弱点や耐性が似通ったノーマルタイプとあくタイプ。
特性の違いを活かそうにも、ペルシアン(アローラ)にないじゅうなんときんちょうかんは受動的かつ発動機会は多くない。
…と、差別化に頭を悩ませる一番のライバルです。
現在はまだパルデアの地に降り立っていないですが、いずれ入国してくるライバルとの差別化点は現段階でも考慮しておく必要があると思います。
また、第9世代から登場したイッカネズミも非常に強力なライバルです。
特性テクニシャン被りや強力な連続技ネズミざんに加え、ちょうはつやでんじはなどの補助技も覚える上に素早さも高いです。
現在のパルデア環境でペルシアンを採用するなら、上記の2体にはない強みを見出す必要があるでしょう。
最速のタイプ一致じたばた使い
まず、ペルシアン(アローラ)との差別化点を考察してみます。
技の面から見ると、ペルシアンが覚えてペルシアン(アローラ)が覚えない技はきりさく・みねうち・とっておき・しっぽをふるの4つです。
対するペルシアン(アローラ)はつじぎり・おだてる・すてゼリフ・さきおくり・あやしいひかりの5つです。
ペルシアンはねこだましも覚えるため、タイプ一致ねこだまし&とっておきコンボを使う事が出来ます。
現在、このコンボが可能なのはペルシアンとイエッサン♂だけなので、この型でも差別化自体は出来ています。
しかしA70のペルシアンでは、命の珠を持たせてもB4振りサザンドラすら確定で倒せません(A極振りの場合)。
加えて、タスキ貫通のノーマル技ならイッカネズミのネズミざんで事足ります。
また、ペルシアンより早いマスカーニャやトドロクツキ、テツノブジンなどの存在を考えるとタスキは持たせておきたいです。
そこで筆者は、タスキと相性の良いじたばたを差別化点として考えました。
じたばた自体はペルシアン(アローラ)も覚えますが、タイプ一致やAの差による威力は別物です。
イッカネズミに対しても、行動保証と高火力の両立が差別化点になると考えます。
イッカネズミはネズミざんの火力を保つためにこうかくレンズを持たせる事が多く、上から高火力で殴られると低耐久ゆえに簡単に落とされてしまいます。
しかし、タスキを持たせて行動保証を確保すると今度はネズミざんの威力が不安定になり、イッカネズミの強みがブレてしまいます。
A極振りペルシアンの最大威力じたばたは、通常で同条件イッカネズミのネズミざん約6回分、テラスタル時なら約8回分の火力があるため、行動保証とセットなら悪くない火力です。
また、火力のなさから相手に対する圧が掛けにくいペルシアンですが、いやなおとと併用すれば高耐久ポケモンにも思わぬ大打撃を与えられます。
基本的にはちょうはつで相手の妨害をしたりこごえるかぜ・いやなおとでデバフを掛けつつ、余裕があればじたばたで削ったり倒したりするのが本育成論のコンセプトとなります。
持ち物
本育成論のコンセプトから、持ち物はきあいのタスキで確定です。
特性
こごえるかぜの威力を上げるため、テクニシャンを採用します。
イッカネズミはタイプ相性で無効化されないS下降攻撃技を覚えられない(覚えるのはローキックとマッドショットの2種類)ため、こごえるかぜの採用優先度は高いです。
また、テクニシャン補正が乗ったこごえるかぜと最大威力じたばたのコンボで多くの並耐久ポケモンを倒す事が出来ます(詳細はダメージ計算の項にて)。
性格と努力値
本育成論では、多くの相手に最大威力のじたばたが打てるよう、H・B・Dの個体値を0(逆V)にしています。
また、性格はDに下降補正が掛かる「むじゃき」を採用しています。
これにより、特殊耐久はC極振りサザンドラのあくのはどう程度の火力が、物理耐久はA無振りヘイラッシャのウェーブタックル程度の火力が確定1発になります(個体値が31の場合はどちらも確定2発)。
努力値についてはAが極振り、Sが最速イッカネズミ抜き、CがテクニシャンこごえるかぜでH252&D4振りガブリアスを確定2発という調整にしています。
技構成
- じたばた
ペルシアンの最大打点にして、ライバル達との差別化に重要な技です。
火力の目安としては、最大威力(200)のじたばたでB4振りマスカーニャがピッタリ確1、テラスタルすればB4振りサザンドラが超高乱数1発です。
- こごえるかぜ
Sを1段階下げる特殊技。自分より速いトドロクツキやテツノブジンなどの上を取るために必要です。
また氷4倍のガブリアスやボーマンダなら、ほぼ確2を取れます。
- ちょうはつ
相手の起点作りなどを妨害できる他、攻撃させて最大威力のじたばたを打ちやすくする事も出来ます。
- いやなおと
相手のBを2段階下げる音技。後続サポートの他、低いペルシアンの火力を補います。
B↓2した相手へのじたばたの威力は侮れず、例として挙げると物理特化ヘイラッシャにテラスタルじたばたで7割強〜9割弱のダメージが入ります。
また、ヘイラッシャが事前にウェーブタックルを使っていた場合、反動ダメージにより中乱数で落とせる可能性があります。
その他、H252振りイダイナキバ・テツノカイナもいやなおと+テラスタルじたばたで確1です。
- かみつくorどろぼう(選択技)
コメント欄の意見を参考に1/27追記。
じたばたが通らないゴーストタイプへの打点として。
タスキ消費後に持ち物を奪えるどろぼうと、高い素早さからひるみを狙えるかみつくとの選択はお好みで。
採用する場合はいやなおとと入れ替える形になると思います。
例として、H244振りサーフゴーやH4振りハバタクカミが確定3発です。
テラスタル
じたばたの火力を高めるためにノーマルテラスタルを採用します。
毎回テラスタルする前提ではなく、こちらのパーティにとって重い相手を突破できそうな場合などにテラスタルを想定しています。
ダメージ計算(与ダメ)
※テラスタルはTと略しています。また、こごえるかぜは倒せそうな相手のみ記載しています。
- こごえるかぜ
→H252振りガブリアスガブリアス
確定2発(50.3%〜59.6%)
→H252振りボーマンダボーマンダ
確定2発(55.5%〜67.4%)
- じたばた
→B4振りサザンドラサザンドラ
通常→確定2発(74.3%〜88.1%)
※こごえるかぜ込みで確定1発
T→超高乱数1発(99.5%〜117.4%)
→B4振りマスカーニャマスカーニャ
通常→確定1発(100%〜117.9%)
→H4振りウルガモスウルガモス
通常→確定1発(100.7%〜119.3%)
→H252振りFCロトムウォッシュロトム
通常→確定2発(69.5%〜82.2%)
T→中乱数1発(93%〜109.6%)
→H4振りトドロクツキトドロクツキ
通常→確定2発(83.5%〜98.4%)
※こごえるかぜ込みで確定1発
T→確定1発(111.7%〜131.5%)
→B4振りテツノブジンテツノブジン
通常→確定2発(83.3%〜98.7%)
※こごえるかぜ込みで確定1発
T→確定1発(111.5%〜131.6%)
→H4振りスナノケガワスナノケガワ
通常→確定2発(73.3%〜86.4%)
※こごえるかぜ込みで確定1発
T→高乱数1発(98.2%〜115.6%)
→B4振りテツノドクガテツノドクガ
通常→確定1発(109.1%〜129.7%)
→B4振りテツノコウベテツノコウベ
通常→確定2発(76.4%〜90.6%)
※こごえるかぜ込みで確定1発
T→確定1発(101.8%〜120.8%)
→H4振りチヲハウハネチヲハウハネ
通常→低乱数1発(86.4%〜102.5%)
※こごえるかぜ込みで確定1発
T→確定1発(115.6%〜136.7%)
→B4振りテツノツツミテツノツツミ
通常→確定2発(77.9%〜92.4%)
T→確定1発(103.9%〜123.7%)
ダメージ計算(被ダメ)
タスキ持ちかつHP1になる事が前提のため、どの程度の攻撃でタスキライン(HP1)になるのかを記載します。
- 物理耐久
・無振りヘイラッシャヘイラッシャのウェーブタックル
・無振りガブリアスガブリアスのじしん
・特化テツノワダチテツノワダチのアイアンヘッド
- 特殊耐久
・極振りサザンドラサザンドラのあくのはどう
・132振りテツノドクガテツノドクガのほのおのまい
・極振りFCロトムウォッシュロトムの10まんボルト
※特化ほうでんは最低乱数以外タスキライン
最後に
拙い文章ではありましたが、ここまで本育成論を見て下さりありがとうございます。
剣盾で投稿した育成論は自分でも納得のいく内容では無かったため、本育成論は差別化と実用性が客観的に見て両立出来ていれば良いなと思っています。
本育成論を見て、もしペルシアンというポケモンに興味を持って頂けたなら幸いです。
もしアドバイスなどあれば、コメント欄にてお手柔らかにご教授下さると幸いです。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。