エビたくあんと申します。
今回はフォーク元の育成論のコンセプトが面白そうだったので考察しました。どうぞ最後まで閲覧ください。
注意点
- 非公式の略語(HABCDS等)を一部に用います。
- 本論で記載されるポケモンは全て理想個体を想定しています。
- ダメージ計算はポケソル様を使用しました。
イッカネズミイッカネズミについて
今作SVにて初登場のポケモンです。自身のASを上げつつ場のステロなどを解除するおかたづけ、最大で10回連続で当たるネズミざんと2つの専用技を持つため中々優遇されてるように思えます。
コンセプト・役割
10回連続当たるネズミざんと持ち物のおうじゃのしるしで相手を怯ませ、半減でも無理矢理突破するのがコンセプトです。本来なら返り討ちにされる対面でも強引に行動して押し切ることが出来ます。
※運が絡むことは避けられないためそういった戦術が好ましくない方は使用をお控えください※
持ち物
おうじゃのしるし
持たせると、攻撃技を使用した時に10%で相手がひるむ効果が追加される(追加効果がある技にも効果が追加される)。
コンセプト上確定です。連続攻撃技には、1発ずつ10%の怯みが抽選されるためネズミざんと合わせれば10回で約65%で相手が怯む計算になります。
てんのめぐみとの比較
技の追加効果の発生率が2倍になる。
怯みで強引に押し切ると言って外せないのがこの特性です。無補正の怯み率が30%の技の場合てんのめぐみ込で60%になるので、イッカネズミの65%が僅かに上回ります。
特性
威力が60以下の技の威力が1.5倍になる。威力の変動する技や、威力が修正された場合は修正後の威力で判定する。
ハッサムやキノガッサによく搭載されている強特性です。ダブル想定ではないのでフレンドガードは除外、きのみを使用しないのでほおぶくろも除外されるので消去法でこの特性を確定とします。ネズミざんと相性が良く、相手の処理速度が大幅に上昇します。
性格・努力値と調整
ようき H244 B12 S252
怯みは上から動けないと発動しないため最速に育成しました。残りはAに振らず耐久に全振りしました。これによりH4振りでは耐えない攻撃も9割ほどの乱数で耐えるようになります。
技構成
- 確定枠
1ターンに外れるまで1〜10回連続で攻撃します。前作のトリプルアクセルと似たような仕様ですが、命中90は連続で当てるとなると良くて4回ほどしか当たらないのでサポート必須になります。
- 選択枠
自身のASを1段階上げつつ場の状態をリセットします。自分より速い相手を抜くために必要な積み技なので必須級の技です。
万が一苦手な相手と対面した場合、積んだ能力が無駄にならないように裏のポケモンに繋ぐ技です。最近増えているほのおのうずカイリューとの対面でも逃げられるので使う機会がそこそこあります。
テクニシャン補正が乗るのでかみくだくよりも威力が高いです。ネズミざんの通らないゴーストへの打点になりますがあまり火力は期待できません。
素早さ操作の積み技としておかたづけと選択。2段階上昇で相手の積みにも追いつけることもありますが、基本的におかたづけで十分です。
主にキノガッサ意識です。胞子で眠らされると怯み云々の話ではないので苦手な相手が少し軽くなります。
一致+テクニシャン補正ありで威力67の先制技です。しんそくと同じ優先度なのでふいうちなどの先制技に強く出れます。ついでにまもる系の技を貫通できるのでニードルガードキラフロルにも強くなります。
技範囲が広がりますが回数が不安定なのであまり強くないです。草技の通りも良くない環境なので採用優先度は低め。
テラスタル
で火力アップをしてもいいですが、しんそくカイリューやマッハパンチキノガッサなどの先制技に潰されては困るので無効にできるを推奨します。
運用方法
- バトンエース
技構成の項目でも記述しましたが、ネズミざんは命中90と低いためサポートなしではまともに仕事ができません。そのため先発のポケモンで命中率を上げてバトンタッチで引き継ぐ戦法が強力です。1段階上昇で命中90の技は確定で当たるのでネズミざんが10回当たるようになります。
- じゅうりょく
使われていることは少ないですが、じゅうりょくという技の効果には命中率が5/3倍(1.67倍)になるという効果があります。これも同じくネズミざんが確定で当たるので強力です。じゅうりょく取得ポケモンがパルデア内に少ないのが少し難点。
与ダメージ計算
・努力値252+性格補正を特化と表記します。
・テラスタルによる火力上昇は考慮していません。
・威力60以下の技はテクニシャン補正込で計算しています。
- ネズミざん(10回)
vs カイリューマルスケ込カイリュー(H252)
142 ~ 171 (71.8 ~ 86.4%) 確定2発
vs サザンドラサザンドラ(H4)
160 ~ 190 (95.3 ~ 113.1%) 乱数1発 : 83.31%
vs ヘイラッシャヘイラッシャ(HB特化)
90 ~ 120 (35.0 ~ 46.7%) 確定3発
vs アーマーガアアーマーガア(HB特化)
50 ~ 60 (24.4 ~ 29.3%) 乱数4発 : 99.99%
vs ドオードオー(H252/B4)
210 ~ 250 (88.7 ~ 105.5%) 乱数1発 : 0.52%
- かみつく
vs サーフゴーサーフゴー(H252)
56 ~ 68 (28.9 ~ 35.0%) 乱数3発 : 9.22%
vs ドラパルトドラパルト(H4)
68 ~ 82 (41.5 ~ 50.0%) 乱数2発 : 0.39%
vs ラウドボーンラウドボーン(HB特化)
40 ~ 48 (19.0 ~ 22.7%) 乱数5発 : 88.55%
vs ソウブレイズソウブレイズ(H4)
66 ~ 78 (43.8 ~ 51.7%) 乱数2発 : 5.85%
vs ゲンガーゲンガー(H252)
82 ~ 98 (49.2 ~ 58.7%) 乱数2発 : 98.04%
- つばめがえし
vs キノガッサキノガッサ(H4)
132 ~ 156 (97.1 ~ 114.8%) 乱数1発 : 81.25%
vs コノヨザルコノヨザル(H252)
66 ~ 78 (30.5 ~ 36.0%) 乱数3発 : 31.34%
・イッカネズミA1段階上昇時(天然持ちは除外)
- ネズミざん(10回)
vs カイリューマルスケ込カイリュー(H252)
209 ~ 256 (105.6 ~ 129.3%) 確定1発
vs サザンドラサザンドラ(H4)
240 ~ 280 (142.9 ~ 166.7%) 確定1発
vs アーマーガアアーマーガア(HB特化)
70 ~ 90 (34.2 ~ 44.0%) 確定3発
- かみつく
vs サーフゴーサーフゴー(H252)
84 ~ 100 (43.3 ~ 51.6%) 乱数2発 : 9.76%
vs ドラパルトドラパルト(H4)
102 ~ 122 (62.2 ~ 74.4%) 確定2発
vs ソウブレイズソウブレイズ(H4)
98 ~ 116 (65.0 ~ 76.9%) 確定2発
vs ゲンガーゲンガー(H252)
122 ~ 144 (73.1 ~ 86.3%) 確定2発
- つばめがえし
vs キノガッサキノガッサ(H4)
196 ~ 232 (144.2 ~ 170.6%) 確定1発
vs コノヨザルコノヨザル(H252)
98 ~ 116 (45.2 ~ 53.5%) 乱数2発 : 29.68%
被ダメージ計算
・テラスタルによるダメージ軽減・増加は考慮しません。
・努力値252+性格補正を特化と表記します。
- 物理
vs マスカーニャハチマキ急所込トリックフラワー(A252)
157 ~ 186 (87.3 ~ 103.4%) 乱数1発 : 25%
vs ドラパルトハチマキドラゴンアロー(A252)
158 ~ 188 (87.8 ~ 104.5%) 乱数1発 : 14.45%
vs マリルリちからもちアクアジェット(A特化)
55 ~ 66 (30.5 ~ 36.7%) 乱数3発 : 55.02%
vs カイリューハチマキテラしんそく(A特化)
151 ~ 178 (83.9 ~ 98.9%) 確定2発
vs セグレイブ5回つららばり(A252)
155 ~ 185 (86.2 ~ 102.8%) 乱数1発 : 0.54%
vs ドドゲザン命の珠ふいうち(A特化)
114 ~ 136 (63.4 ~ 75.6%) 確定2発
vs キノガッサテクニマッパ(A特化)
150 ~ 176 (83.4 ~ 97.8%) 確定2発
- 特殊
vs サーフゴーゴールドラッシュ(C特化)
144 ~ 171 (80.0 ~ 95.0%) 確定2発
vs サザンドラりゅうせいぐん(C特化)
150 ~ 177 (83.4 ~ 98.4%) 確定2発
vs キラフロルヘドロウェーブ(C特化)
114 ~ 135 (63.4 ~ 75.0%) 確定2発
vs ウォッシュロトムメガネハイドロポンプ(C252)
153 ~ 181 (85.0 ~ 100.6%) 乱数1発 : 6.25%
vs ニンフィアハイパーボイス(C特化)
93 ~ 109 (51.6 ~ 60.5%) 確定2発
見てわかる通り大抵のポケモンの攻撃なら1発はほとんど耐えます。これを利用して安全におかたづけを積めたり怯まなかった時の保険になったりするので耐久に振る恩恵を感じられます。ゴーストテラスするとふいうちが弱点になるので少し頭に入れておきましょう。
てんのめぐみ持ちとの差別化
執筆時点でてんのめぐみ持ちの内定ポケモンはハピナスノココッチメブキジカです(進化前を除く)。この内30%の怯み効果のある技が使えるのはノココッチメブキジカ系統であり、非常に希少です。
- ノココッチノココッチ
パルデア内唯一のてんのめぐみエアスラッシュができるポケモンです。へびにらみと合わせてまひるみ戦法ができますが、S種族値が55と遅く麻痺を入れないと上から動けないことが多々あります。
- メブキジカメブキジカ
てんのめぐみ+ずつきで相手を怯ませることが出来ます。ノココッチと違ってS種族値95と高水準なのでより多くの相手に怯みを入れられます。合計種族値もイッカネズミより5だけ高く、見た感じ優秀に思えます。しかしこれもやはりS種族値が重要になってきます。メブキジカは最速+1でも準速スカーフマスカーニャを抜けないのに対し、イッカネズミなら228振り+1で抜けるようになります。種族値自体は16ほどの差しかないですが、この差で勝てる相手が増えたりします。
苦手なポケモン
- アーマーガアアーマーガア
このポケモンに限った話ではないですが、ゴツメ持ちがすごく苦手です。アーマーガアはゴツメ採用率が高いため例として挙げていますが、ギャラドスブロロロームヤドランなどもゴツメ採用の型があるので注意しましょう。
- ガブリアスガブリアス
ゴツメと同じく接触時にさめはだで定数ダメージが発生するため攻撃しづらいです。ゴツメ+さめはだの型の場合10回当たらずともイッカネズミ側が先に倒れてしまいます。
- マスカーニャマスカーニャ
トリックフラワーを受けられるのでおかたづけを積んで素早さ逆転ができれば上から叩いて終わりですが、はたきおとすで印を失うと大変なことになるのであまり強気に出ることはできません。デカヌチャンデカヌチャンも同様。
- ルカリオルカリオ
特性のせいしんりょくによって怯み無効なので今回のコンセプトが生かせません。半減なので無理矢理突破することも不可能に近いのでバトンタッチで裏に任せましょう。一応カイリューもせいしんりょく持ちですがほとんどマルチスケイルなので警戒はあまりしなくていいでしょう。
- 昼ルガルガンルガルガン(まひる)
特性にふくつのこころを採用している場合は怯ませても抜かれてしまうので勝てません。すなかき個体だとしても最速だと特性発動で抜かれてしまうのであまり有利ではないです。
- おんみつマント
おうじゃのしるしは、通常効果に加えて10%の怯み効果を追加するのでおんみつマントで簡単に防がれてしまいます。汎用性が高くどのポケモンが持っていてもおかしくないため読むことが難しいです。幸いにも採用率が高めなのは苦手なサーフゴーなので他のアタッカーに引くことで対処はできます。
相性の良い味方
前述しましたが、命中率バトンやじゅうりょくなどの補助がない限りこのイッカネズミは活躍できません。そのためここで紹介する相性の良い味方は必須級であることをご了承ください。
とぐろをまく+バトンタッチで繋げます。どちらも耐久が高く鈍足なので後手バトンタッチで無償降臨も可能です。とぐろをまくは命中率の他にABも上昇するので先制できてしまっても安定な着地が可能+イッカネズミ自身でおかたづけを積む隙を作れます。ちょうはつに弱く、読まれやすいため確実にバトンまで繋げることは少し難しいです。
つめとぎ+バトンタッチで繋げます。とぐろをまくと違ってB上昇がないので若干不便な所がありますが、それぞれノコッチノココッチにはない補助技も備えているので構築によって組み替えましょう。ノコッチノココッチと違ってほとんど読まれることがないのでバトンまで決まりやすいです。
- スナノケガワスナノケガワ
2月から解禁されるじゅうりょく起動要因です。制限ターンが設けられている分少し動きづらいのであまり推奨できません。
さいごに
最後まで閲覧して頂きありがとうございます。冒頭で記載したようにこの型のイッカネズミは非常に運に左右されやすいです。苦手な方は使用することを推奨しません。よければ評価とコメントなどよろしくお願いします。