最初に
- 本育成論では、対戦に関する一般的な用語及び略語を使用します。また性格補正有り252振りを「特化」、性格補正無し252振りを「極振り」と表記します。
- ダメージ計算には、ポケソル様のツールを使用しています。
第9世代のコロトック
コロトックは第4世代から登場したポケモンで、種族値合計384という、最終進化系とは思えないほど低種族値のポケモンです。
接地しているポケモンの登場時に、素早さを1段階下げる設置技ねばねばネットの使い手として、今まである程度の個性を保ってきました。
しかし、新ポケモンが増える度に習得者も増えたり、ねばねばネットとも相性の良いほろびのうたとセットで使われてきたまとわりつくを没収されたりと、逆風続きなのが現状です。
また、今作にはアメモースの他にワナイダーというねばねばネット使いのライバルが増えました。
低種族値かつ、特性や技も特別優れている訳ではないコロトックを採用する理由はねばねばネットが使えるからになると思います。
そのため、上記の2体との差別化点を次項で考察していきます。
ねばねばネット使いとして
コロトックが新規習得した中で有用そうな技はとびつく、くさわけ、バトンタッチといった所です。
くさわけでSを上げつつ先手を取り、ねばねばネットやバトンタッチで後続をサポートする…といった動きも出来そうですが、その方面にはアメモースがライバルとして立ち塞がります。
アメモースはちょうのまいを覚えるため、蝶舞バトン+ネット撒きを両立できます。
対するコロトックはアメモースが覚えないつるぎのまいを覚えるため、技構成の差別化は出来ますが、鈍足低耐久のコロトックに積む隙は中々ありません。
筆者としては、とびつくで素早さを下げつつねばねばネットを撒く、コロトックの「基本型」が一番無難だと思っています。
上記の技に加えてコロトックはちょうはつやほろびのうたといったアメモースが覚えない技を習得します。
しかし、もう1体のライバルワナイダーは交代技のともえなげやちょうはつを両立できます。
他にもどくびしやおきみやげなど、多彩な技を覚えて耐久力も上のワナイダーとの差別化点はS種族値の差です。
ワナイダーは最速にしてもとびつく1回で最速75族(グレンアルマなど)までしか抜けませんが、コロトックは最速121族(モトトカゲ)まで抜く事が出来ます。
また、ちょうはつを上から打ちやすい事も優位点です。
そのため、襷を持たせてAS252振りが良さそうに思えますが、それだと火力アップアイテム持ちドラパルトのドラゴンアローに為す術なく無償突破されてしまいます。
コロトックは低耐久であるため、襷を持たせるのが最も安定しますが、努力値の振り方には一考の余地がありそうです。
性格と努力値
素早さと耐久ライン(主に環境に多いドラパルトのドラゴンアローをどの持ち物まで耐えるか)で調整案を2つ用意しました。
本育成論は(1)の調整案のものを記載しています。
(1)性格ようき型
努力値:H52 B244 S212
実数値:H159 A105 B102 D71 S123
↑の調整案では、Sを準速70族(キノガッサやパルシェンなどを想定)抜きまで振っています。
また、とびつく1回で最速115族(フローゼルなど)まで抜けます。
物理耐久はA極振りドラパルトの珠ドラゴンアローを確定耐え調整です。
その他、この耐久ラインでは↓
・A特化キノガッサのテクニシャンタネマシンガン5発とマッハパンチを最大乱数6連続以外耐え
・A特化パルシェンのつららばり5発を確定耐え
また、A極振りドラパルトの鉢巻ドラゴンアローでも中乱数(約65%)の確率で耐える可能性があります。
(2)性格わんぱく型
努力値:H36 B244 S228
実数値:H157 A105 B112 D71 S114
↑の調整案では、Sをとびつく1回で最速ガブリアス抜きまでにし、その代わり物理耐久をA極振りドラパルトの鉢巻ドラゴンアローを確定耐えまで振ったものです。
また、ここまで振ると↓
・A極振りガブリアスのげきりんをさめはだダメージ込みで確定耐え
・A無振りキョジオーンのしおづけを最大乱数2連続以外耐え(継続ダメージ込み)
・A無振りカバルドンのがんせきふうじを砂ダメ込みで2回確定耐え
…程度の物理耐久を確保できます。
素早さを重視するか・耐久を重視するかでお好きな方をお選び下さい。
仮想敵やパーティに合わせて調整を変えても良いと思います。
持ち物
ちょうはつ対策のメンタルハーブや耐久調整を活かすオボンのみなども良いかと思いますが、本育成論ではきあいのタスキを採用しています。
物理耐久と特殊耐久を両立させるには数値が足りないため、コロトックはきあいのタスキが一番安定すると思います。
テラスタル
本育成論では基本的にテラスタルしませんが、とおせんぼう・くろいまなざしや特性かげふみでTODに持ち込まれるリスクを想定し、ゴーストテラスタルを推奨します。
※↑ご指摘して下さった方、ありがとうございました。
特性
とびつくの火力を常に上げられるテクニシャンを採用します。
むしのしらせもきあいのタスキとの相性が良いですが、活躍できそうな場面がかなり限定的です。
技構成
本育成論では確定技が3つあり、残り1つは役割対象に応じて選択技から選ぶ形になっています。
◯確定技
- ねばねばネット
本育成論の要にして、コロトックの採用意義です。
接地した相手のSを1段階下げる設置技。
- とびつく
今作から登場した虫技で、相手のSを1段階下げます。
第8世代まで過去作の教え技しかS操作技が無かった(いとをはく)コロトックにとって、テクニシャン補正も乗る有り難い技です。
- ちょうはつ
相手が変化技を出すのを阻止する技。
アーマーガアやキョジオーンなどの積みを防いだり、カバルドンなどの鈍足起点作りを止めたりできる重要な技です。
◯選択技
- つじぎり
本育成論の技欄にはとりあえずこの技を載せています。
役割対象は主にみがわり持ちのサーフゴーで、H244&B12振りサーフゴーのみがわりをA無振りでも確定破壊できます。
現環境トップメタかつ、虫技4分の1減でねばねばネット以外の変化技無効と、意識せざるを得ない相手への対向技のため、重要度は高めです。
- ほろびのうた
コロトックといえば、この技とねばねばネットのイメージが強いのではないでしょうか。
積んできた相手などを流しつつ、ねばねばネットを発動できるため、技同士の相性は良いです。
しかし、相手が積んできたターンに使用しても、2ターンは自由に動かれてしまいます。
低耐久のコロトックでは相手に積まれるとあっという間に突破されるため、後続にも負担が掛かりやすくコロトックとの相性はそこまでかなと思っています。
ワナイダーのともえなげとは一長一短です。
- いやなおと
役割対象は主にてんねん三銃士のラウドボーン・ヘイラッシャ・ドオーです。
退場間際にBを下げて退場すれば、後続が突破しやすくなります。
しかし、命中率や交代される可能性の高さを考えると選択技の域を出ません。
- ギガドレイン
調整案(1)を採用する場合に。
実質パルシェンメタです。
どちらの調整案でもA特化パルシェンのつららばり5発+こおりのつぶてを確定耐えできませんが、ギガドレインがあれば調整案(1)の耐久でも確定耐えできます。
採用する場合は性格をむじゃきにすると、C無振りでもH4振りパルシェンが確定2発です。
※Cの個体値31が前提です。
ダメージ計算(与ダメ)
相手を倒す事が目的の型ではないため、役割遂行できそうな対象のみ記載します。
- とびつく
→B4振りマスカーニャマスカーニャ
確定1発(135.1%〜159%)
→B4振りサザンドラサザンドラ
確定2発(50.3%〜58.7%)
- つじぎり
→H244振りサーフゴーサーフゴー
確定4発(26%〜31%)
→B4振りポットデスポットデス
超高乱数2発(48.9%〜57.8%)
- ギガドレイン
※性格むじゃきのC個体値31、C無振りの場合
→H4振りパルシェンパルシェン
確定2発(54%〜63.5%)
ダメージ計算(被ダメ)
※襷持ちのため、連続技を使う相手や何発か耐えられそうな相手を記載しています。
- 調整案(1)
→A極振りドラパルトドラパルトの珠ドラゴンアロー
確定2発(80.6%〜94.4%)
→A特化パルシェンパルシェンのつららばり5発
確定2発(75.5%〜88.1%)
→A特化キノガッサキノガッサのテクニシャンタネマシンガン5発
確定2発(66.1%〜75.5%)
- 調整案(2)
→A極振りドラパルトドラパルトの鉢巻ドラゴンアロー
確定2発(84.1%〜99.4%)
→A極振りガブリアスガブリアスのげきりん
確定2発(69.5%〜82.9%)
※さめはだ1回発動でも確定2発
→A無振りカバルドンカバルドンのがんせきふうじ
確定3発(35.7%〜41.2%)
※砂ダメ2回込みでも確定3発
→A無振りキョジオーンキョジオーンのしおづけ
高乱数3発(31.9%〜38.3%)
※継続ダメージ2回込みで超低乱数2発
最後に
拙い文章ではありましたが、ここまで本育成論を見て下さりありがとうございます。
本育成論を見て、もしコロトックというポケモンに興味を持って頂けたなら幸いです。
もしアドバイスなどあれば、コメント欄にてお手柔らかにご教授下さると幸いです。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。