はしがき
「きあいのタスキ」を持たせたパルシェンについての概要です。ある程度認知されているであろう内容なので、特に目新しいものは無いかもしれません。
文章内では略称や用語を使います。また、全てのポケモンは理想個体を想定しています。以下常体
タスキパルシェンの強み、採用理由
- 終盤の抜きエース
パルシェンは強力な能力上昇技「からをやぶる」を覚える。殻を破るを使うと一手で攻撃と素早さが倍になり、突破力が格段に上がる。
また、「スキルリンク」+連続技も大きな特長。相手側のタスキや頑丈、化けの皮などを貫通しダメージを与えることができる。
これらの点から抜きエースとしての性能が非常に高い。相手の3体全員をパルシェンの圏内に入れれば、あとはパルシェンで破って勝ち。というわかりやすい勝ち筋を見据えた動きができる。
- 積みやすさ
パルシェンは物理耐久が高いが、その反面特殊耐久は低い。しかし、きあいのタスキを持たせることで、苦手な特殊アタッカーに対してもタスキを盾に強引に殻を破ることができる。
また、物理方面であれば、特化ミミッキュのZじゃれつく+影打ちを確定で耐えることができるくらいの耐久がある。
- 相手のエースのストッパー
こちらもパルシェンの強みではなく、気合いのタスキの強みである。相手のポケモンがどんなに能力を上げていても、こちらにタスキを持ったポケモンが無傷で残っている限りは、連続技以外でそれを一撃で突破することはできない。つまり、タスキパルシェンは相手の積みエースを止めることができる。具体的にはメガボーマンダやメガリザードンXY、ウルガモスなどに強い
また、タイプ一致で先制技の「こおりのつぶて」を使えることもストッパーとしての1つの大きな利点。例えば、メガボーマンダは半分、ガブリアスは3割程削っておくだけで、パルシェンのこおりのつぶての圏内に入り、無傷で突破することが可能。
- 身代わり対策
連続技を使えるので、グライオンやオニゴーリなどの守ると身代わりで時間を稼ぐ戦法を崩せる。このような戦法は対策枠を割かないと一方的に嵌められるため、対策として機能するのは大きい。
構成
上記の強みを最大限に活かすため以下の構成とする。
持ち物:きあいのタスキ 特性:スキルリンク
技構成:からをやぶる/つららばり/ロックブラスト/こおりのつぶて
技は毒づき、ダイビングなども採用の余地がある。しかしZクリスタルなどを持たせない限り、倒せる範囲が狭くなると考えているため、本論では考察外とする。
努力値、性格
努力値は突破力を最大限に引き出せるAS252。あまりの4をBに回すことで陽気ガブリアス、マンムーの地震を2耐えできる。
性格は、「いじっぱり」か「ようき」の2択。エースとして少しでも火力を出すために確定欄はいじっぱりにしている。いじっぱりにすることで、テッカグヤなどへの乱数が大きく動く。一方、陽気にするメリットは相手のスカーフ持ちに対して先制しやすいことである。素早さのラインは下の表に示す。
273:準速スカーフカプ・コケコ
268:S+2最速パルシェン
267:最速スカーフ110属(ラティ兄妹など)
261:準速スカーフゲッコウガ
258:準速一舞メガボーマンダ
255:最速スカーフガブリアス
250:+1最速100属(リザードン、ウルガモスなど)
247:最速スカーフサザンドラ
244:+2準速パルシェン
243:準速スカーフ110属
また、殻を破ったターンに岩石封じなどで素早さを1段階下げられても、陽気であれば最速130族までなら抜くことができる。
ダメージ計算
与ダメージ(全てA+2で計算。また、連続技は5発当たるため、表記した5倍のダメージが入る)
――氷柱針――
H252グライオン 72.5%〜82.7%
無振りミミッキュ 32.2%〜42.3%
無振りメガリザードンX 23.5%〜28.1%
H252テッカグヤ 18.1%〜22%
H252メガフシギバナ 17.1%〜22.4%
無振りメガルカリオ 14.4%〜17.2%
――ロックブラスト――
H252オニゴーリ 33.1%〜39.5%
無振りパルシェン 25.6%〜30.4%
無振りメガバシャーモ 20%〜23.8%
H252アシレーヌ 17.6%〜20.8%
無振りマンムー 16.7%〜20%
無振りメガギャラドス 14.1%〜17%
――氷の礫――
無振りガブリアス 139.8%〜166.1%
無振りメガボーマンダ 115.2%〜136.4%
無振りウツロイド 59.2%〜71.2%
被ダメージ
――物理――
A252ガブリアスの地震
→40.8%〜48.8%
A特化ミミッキュのZシャドークロー
→48.8%〜58.4%
同じくB-1パルシェンへの影打ち
→21.6%〜26.4%
A特化テクニシャンキノガッサのタネマシンガン
→35.2%〜43.2%
同じくB-1パルシェンへのマッハパンチ
→81.6%〜97.6%
――特殊――
C252カプ・コケコの10万ボルト 275.2%〜326.4%
C特化ギルガルドのシャドーボール 123.2%〜146.4%
無振りオニゴーリの氷の息吹 15.2%〜18.4%
同じくD-1パルシェンへの氷の息吹 23.2%〜28%
苦手な相手
- 物理受け
氷柱針の突破力は高いが、受けを崩せるほどの火力はない。パルシェンで破る前に相手の物理受けを倒しておかないとすぐに止められる。
- 鋼タイプ
攻撃が全て半減される。これも、物理受け同様序盤でパルシェンの圏内まで削っておかなければならない。
- 先制技
タスキを盾に殻を破っても、先制技を打たれれば何もできずに落とされてしまう。先制技持ちは倒しておくか、サイコフィールドを展開しておくなどの対策が必要。
相性の良い味方
- カプ・テテフ
サイコフィールドを展開し、先制技を無効化できる。また、鋼を誘うので相手の鋼枠をテテフで削ることができ、パルシェンの一貫が作りやすい。
- ウルガモス
パルシェンが苦手な鋼に強い。一方が止められる相手をもう一方で起点にできる強い並び。